SW-PBM #128 おやじたちの挽歌
第八章 イベリア超特急

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■ 【イベリアの馬車】

そして翌朝早く。
パーティは中年おやじーずの行方を追うべく、パダへの馬車に揺られていた。
■イベリア To:ALL
ふっふっふ。俺様の馬車は超特急便だゼィ!
明日の朝にはパダに着くからよ、てめェら期待しててくんな!

■アリエ To:イベリア
わあ、明日の朝に?!すごい、ありがとうございます〜。

■キルリック To:イベリア
事故だけは無いようにお願いします。

いたって冷静である。
■ミリスレスカ To:キルリック
いやだなぁ、キルリックさん。プロの方ですよ?
そんなコトあるわけ、ないじゃないですか♪

『そんなコト』が起きるのが、冒険の怖いところだというのに……。
■ミァ To:イベリア
冒険者の基本は徒歩であって、馬車はチョット邪道かと思ってましたケドー…
この馬車の速さはいーでスネー!! ひゃっほゥーー(>x<)9

すっかり満喫しているようだ。
■リエラ To:イベリア
馬車って初めて乗りましたけど、こんなに速いものなんですね。
景色があっという間に過ぎていって目まぐるしいです。

この馬車の速度は特殊です。
■イベリア To:ALL
うーらうらうら、まだまだァっ!
どんどん飛ばすぜっ!

馬に鞭をいれ、物凄いスピードで馬車を駆る。
当然ながら、馬車の揺れ具合は並ではない。
■オルフェ To:ALL
ちょ、ちょっと早過ぎない?

■アリエ To:ALL
ゆ、揺れっ、すご、いですね。
ミァさん、浮いてる、みたいですが。

揺れながらも、がんばって話すとこうなるらしい。
■ミァ
o(>x< | | >x<)o 
      ω

どうやら……浮くのも楽しいらしい。
■キルリック To:ALL
た、確か、に、こ、これは、すご、凄い、です、ね・・・
(まさか、これほどとは・・・(苦笑))

■オルフェ To:ALL
出来るだけしゃべらない方がいい、舌を噛むよ。

1人だけ普通に喋ってる人。しかし腹話術の応用なのか口が動いていないので、ある意味不気味だ。
……妙な特技を持ってるもんだね。
■ミリスレスカ To:ALL
あっ、あのっ、ボクっ! きっ、きもちっ…ううっ…

小さな体が、がったんがったん跳ねている。
顔色は蒼白を通り越して、雪のように白い。
■リエラ To:ミリスレスカ&ALL
だ、大、丈夫、です、か、ミ、ミリィ、さん。

ミリィの肩を抱いて落ち着かせようとするのだが、この揺れではそれも大変そうだ。
■アリエ To:ミリスレスカ
ミリィ、ちゃん。
丸く、なると、楽。

座席の部分を手で掴み、丸くなっている。
実はアリエも酔う一歩寸前だ。
■ミリスレスカ To:アリエ
え、そうな、んです、か?
え、えと、こうで、すか?

残念。膝をかかえて丸くなるだけでは、何の解決にもならない。
何かに掴まりもせずに体を丸めた分、よりいっそう体が跳ねている。
■ミリスレスカ
あ、あうう、うぷ!
うええ、ん……、ぼ、ボク、も、う……、だ…………(>x<)

そのかわり、急速に意識が遠のいていったぶん、酔いも少しだけ遠のいてくれたようだ。
■キルリック To:アリエ&ミリィ
二人とも、顔面蒼白になってますが、耐えられそうですか?

席から何とか立ち上がり、二人の様子を診ようとしている。
揺れてる馬車の中で立ち上がるとは、ちょっと無用心カモ。
■イベリア To:ALL
オラオラオラーっ!
どけどけ、俺様の通行の邪魔をするんじゃねェっ!

スピード狂?

と、突然「がっくん!」と、それまで以上に大きく馬車が揺れた。
車輪が大きな石を踏んで跳ね上がったらしい。
■キルリック
ん!?

■ミリスレスカ To:アリエ
きゃんっ!?

■ミァ
、っきゃっほ〜〜〜〜〜〜……いぃぃぃぃ(>o<)♪

■オルフェ
うわっ!?

突然の衝撃!
ミリィは反射的に、側にいたアリエに抱きついた。
そのまま、あちこちの『なにか』にがっちんごっちんぶつかりながらも、奇跡的に体勢を立て直すことに成功する。
■イベリア To:ALL
うおっ、とと……!
なんか踏んだみてェだな。てめェら大丈夫か?

全然心配してなさそうな声で座席を振り返る。
■ミリィ
び、びっくり、しまし、た……(>_<)
あれ?

なんとなく、急に広くなったように感じる車内に違和感を感じて、奇妙な不安感に、馬車の後方に目をやると。
■イベリア
……おや?

ぴょわわわ〜〜〜〜〜〜ん。
身体が軽いせいか、盛大に飛んでいったミァは、まず空中でキルリックとごっつんこ☆
金属鎧で身を固めたキルリックと、軽装のミァ、空中でミァが交通事故に遭ったようなものだろう。

キルリックはミァと衝突した反発で放物線の高さを若干低くし、いち早く大地の女神と激しいダンスを始めた。
一方、ミァは、額でタックルされて更に上空に飛ぶ。飛んで飛んで……

ずぼ。

――見事、地面に頭から突っ込んだ。
■ミァ
土は…美味しくないのでスーゥゥ〜〜〜。

そりゃ、美味くはないだろう。というか、食べるものじゃないし。
同時に馬車から放り出されたリエラは、幸運にも何か(?)クッションの上に落ちていた。
■リエラ To:独り言
い、痛たたた…。なんかあちこちぶつかったような…。
でも、馬車から落っこちたにしてはそんなに怪我してないみたいだけど…。

そして、ようやく自分が押しつぶしているものに気づく。
■リエラ To:キルリック
ご、ごめんなさい、キルリックさん。大丈夫ですか?

■キルリック To:リエラ
は、はい。
身をもって金属鎧の効果を体験しました。
やっぱり、金属鎧の相手は、崖下に突き落とすに限りますね。

それから、リエラの一撃もなかなかでしたよ。
怪我は無いですか?

死にそうな顔で、親指を立てGoodを出しながら、リエラに微笑むキルリック。
……人格まで壊れた?
■リエラ To:キルリック
わ、私は大丈夫です。

と、言いつつ慌ててキルリックの上から飛び退いた。
■リエラ To:キルリック
あ、あの、痛いところとかないですか?

金属鎧の上から、自分が押しつぶしていた所をさすろうとする。
■キルリック To:リエラ
ありがとうございます、ご心配頂いて。
全身が痛いですが、どこも大事には至っていないようです。
どうやら、『油断大敵』を身をもって体験するようにとの、神の啓示だったみたいです。
リエラも本当に大丈夫ですか?

体勢を立て直しながら、リエラに怪我が無いか外傷を確認している。
■リエラ To:キルリック
ええ。ちょっとあちこち痛いけど、我慢できる範囲ですし。
一番痛いのはお尻だけど、これは落ちたせいではなく、馬車に座りっぱなしで揺られていたせいだし。
だから本当に大丈夫ですよ。

キルリックを心配そうに見返しつつ、手を後ろに回してお尻をさすっている。
■オルフェ To:ALL
ぐっ、いてて……長いこと旅して馬車にも色々乗ったけど、空飛ぶ馬車はこれが初めてだよ……みんな、大丈夫?

そういう自分が大丈夫じゃなさそうだ。まだ地面に転がったままである。
■イベリア To:ALL
あーららァ。
だからちゃんと捕まってろって言っただろォ?

言ってない。
■ミリスレスカ To:イベリア
おち、て、ますっ!! おちて、ますってば〜!?

■アリエ To:イベリア
馬車、止めてぇ、ぇええ〜〜〜(T^T)

■イベリア To:ALL
ちッ、しャーねェなァ。
おらよッ、と。ほい、止まれ止まれ。

手綱を引いて馬を止まらせる。
■イベリア To:ALL
ほらほら、さっさと乗った乗った。
こンなトコで時間潰してたら、明日の朝なんて間に合わねェぜ?

悪びれた様子はまるでない。
■オルフェ To:イベリア
あ、ああ。

起き上がって身体を動かしてみる。多少の痛みはあるが、幸い怪我はなさそうだ。
■ミァ To:ALL
んに。そのたぁめにもー。………誰かー、ミーを掘り起こしてくださぁイィ〜〜〜。

もがもが。
……どうやら深くめりこみすぎて、自力では脱出出来ないらしい。
足をバタバタさせているその姿は、まるで裏返しにされた亀のようだ。
■オルフェ To:ミァ
……これはまた見事だね。
そのまま飾っておきたいくらいだよ。

そういいつつ一応助けに行く。
■ミァ To:オルフェ
飾られたらー、見物料を取るのでスー(−x−)

転んでもタダでは起きない。
この場合起きられない、と言った方が正しいのだろうか。
■ミァ To:オルフェ
(ぼこっ)・・・・・・・っぷはーーーー。

リィダァ、有難うなのでスー♪
おかげで新鮮な空気をいっぱい食べることが出来ましター(>x<)b

■アリエ To:ミァ&リエラ&キーちゃん&オルフェ
あははは、おかえりー^^;
ケガが無かったみたいでよかったねぇ・・・。

■オルフェ To:ALL
再出発の前に提案なんだけど、また振り落とされないようにロープを使って身体を固定しない?

■ミァ To:オルフェ
んに? 苦しくはないのでスカー、それは?

■アリエ To:ALL
ノ 固定賛成!
さっき私は偶然椅子につかまってたから落ちませんでしたけど。。。
ずっとしがみついてたら、パダに着くまでに身が持ちませ〜ん。

■リエラ To:ALL
私も賛成です。
今回は大丈夫だったけど、次に落ちたら怪我しちゃいそうだし。

■イベリア To:ALL
なんでもいいけど、早くしろよ?
明日の朝までに間に合わせるんだ、まだまだ飛ばさねェといけないからな。

どうやら、これは序の口……らしい。
■リエラ To:ALL
ま、まだまだ……飛ばすんですか……。
揺れももっとひどくなるんでしょうね。
まあ、急ぎの旅ですし、仕方ありませんが。

げんなりしている。
■キルリック To:イベリア&ALL
もう宙に舞うのはごめんですからね。
皆をつないで、随所を馬車に縛り付ければ良いですよね?

俗に言う『もやい結び』と言うやつで各員の固定と、馬車への結びつけを行った。
■ミァ To:キルリック
んに。キーちゃんってば手馴れてまスネー。
よく縛ってたのでスカー?

何を。
■キルリック To:ミァ
ええ、よく縛ってましたよ。
慣れてしまえば、難しくないですよ。

何をでしょう(笑)
てか、怪しげな話題はめーっ!

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GM:倉沢真琴