SW-PBM #128 おやじたちの挽歌 第三章 お屋敷の使用人。 |
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■ 【婦人会長・アリュース邸】 |
『家出した夫の捜索』
この仕事を請けようという事で意見の一致したパーティは、依頼人のオラン商店婦人会会長、イライザ・アリュースの屋敷へと赴いた。
銀の網のおかみの説明によれば、捜索対象である3名それぞれの妻がこちらに集まって話を聞かせてくれるということらしい。
大通りの両脇に立ち並ぶ商店街を一本脇に逸れた道沿いにその屋敷はあった。
立派な門構えの向こうに見える庭で、使用人らしい女性が掃除をしている。
■キルリック To:ALL |
お掃除をしている方がいらっしゃいますね。 あの方に声をかけて見ましょうか? |
■アリエ To: ALL |
そうですね〜。って、使用人さんがいるんですか・・・。 思ってたよりもずっと立派なお屋敷だし、”宿六”って言い回しにしても、なんだか「奥様方」はかなりのやり手な予感がします。 商談はマダムキラーモードが嬉しいかも・・・あははははヽ('-'*)。 |
アリエは右手をパタパタと振りながら、苦笑い。
でもその目はオルフェの方を見ているようだ。
■使用人 To:ALL |
あら……。 |
使用人がパーティに気づいて、掃除の手を止めた。
■使用人 To:ALL |
いらっしゃいませ。お客様……ですよね? 何かご用事でしたら、奥様にお取次ぎいたしますが。 |
■ミァ To:使用人 |
はいはーーーーい!! ミーたちはお茶菓子を出されるよーなお客様☆ …――だったらいいなーと希望する、銀の網亭の冒険者なのでスヨー! |
しゅたっ、と手を挙げてアピィル。何せお茶菓子がかかっている(違)
そんなミァを見ながら、ミリィが慌てて前に出る。金箔飾り付きで「箱入り」と刻み込まれた脳ミソが、迅速かつ的確なフォローを命じているらしぃ。
■ミリスレスカ To:使用人 |
あ、えとあの、はじめまして! イライザ・アリュース様のご依頼を受け、銀の網亭より派遣されてまいりました者たちです。 ご指定の刻限より少し早いかもしれませんが、イライザ様へのお取次ぎを願えませんでしょうか? |
とりあえず、お人形さんの様な可愛らしい笑顔を向けることには成功しているが。
微妙にロレツがまわっていない上に、言葉遣いもどこか妙な気もする。
■使用人 To:ミリィ |
あなたが? 冒険者? ……そうですか。奥様からお話は伺っております。 |
実年齢15歳がさらに幼く見え、極め付けにいかにもお嬢様風の容姿なミリスレスカの口から「冒険者」などという単語が飛び出したのにさすがに少し驚いた模様。
■キルリック To:使用人 |
はじめまして、私は、キルリックと申します。 お話が通っているようで安心致しました。 それから、冒険者などというものは、諸般の事情でそこに身を置いておりますので、見た目ではございません。 そう言った者が優秀な冒険者である事も日常なのです。 |
まぁ、今回のメンバーはみんな駆け出しなんだけど。
■使用人 To:キルリック |
あ、お気に触ったならすみません。 こんな可愛らしい方がお仲間だというのに少しびっくりしてしまいまして。 でも、実力を疑っているわけではないんです。 私も以前、銀の網亭の冒険者様たちにはお世話になりましたから。 |
ぺこりと頭を下げる。
■キルリック To:使用人 |
いえ、私も語気を強めてしまいすいません。 ただ、説明をして、分かって頂きたかっただけですので。 |
こちらも、ぺこりと頭を下げる。
■アイレン To:ALL |
私はこちらで働かせていただいているアイレンと申します。何かありましたら遠慮なくお申し付けください。 それでは、ご案内いたしますね。 |
門を開け、パーティを招き入れる。
■キルリック To:アイレン |
失礼致します。 |
■ミリスレスカ To:キルリック |
キルリックさん、ありがとうございます〜! 信用してもらえなかったら、ホントにどうしようかと思っちゃったら、涙が……くすん。 |
小声でぽそぽそ囁きながら、白いハンカチでそっと目元を拭ってみたり。
■キルリック To:ミリスレスカ |
ミリィ、大丈夫ですよ。 仕事を成功させていけば、すぐに、貫禄がついてきます。 |
言ってることは正論だが。
同じ駆け出しに言われても説得力がないと思うのはGMだけか?
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