SW-PBM #124
 Pigeon Blood   Act.02〜個室

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■ 【銀の網亭・個室】

パーティが決まり、これからの方針について話し合うため、まず一行は個室へと向かった。
レベッカがおやじに預けられた鍵を回し、扉を開く。
綺麗に片付けられた部屋に、大きめのテーブルと椅子が6つ。
冒険の門出を祝うかのようにそれらが輝いて見えたのは、果たして目の錯覚だろうか?
■レベッカ To:ALL
ここの部屋でいいんですよね?
でもさすがはおやじさんですね。しっかり部屋が片付けられてます。
それじゃあみなさん椅子に座って、それから改めて自己紹介でもしませんか?

と言って、手近な椅子へと座る。
■ユウル To:ALL
そうだね、初顔合わせの人もいるし。
飲み物とかは…挨拶終わってからでいっか。それじゃ…
(コホン)戦士のユウルです。こっちは相棒のJJ(ジャッジメント・ジュニア)。傭兵出身でレンジャーの仕事も少しは出来るよ。
どうぞよろしくね♪

ユウルは腰に下げている銀のバスタードソードを叩きつつ、にっこりと人懐っこい笑みを浮かべた。
続いてルキシュが自己紹介。
■ルキシュ To:ALL
初めまして☆ の方もいるよね〜。
ボクはルキシュ・パーシェ。ルゥでいいよ♪
チャ・ザの神官だけど、ちょこっとシーフみたいな事も出来るんだ。
よろしくね☆★

ウォルフも手近な椅子へと腰を下ろす。
そして若干緊張した面持ちで話し始めた。
■ウォルフガング To:ALL
俺の名はウォルフガング。ウォルフと呼んでくれて構わない。
生まれは‥‥西の果て「自由人たちの村」パルマーだ。
冒険者として、まだまだ未熟者だがどうか宜しく頼む。

一気にそこまで言い終えると、軽く息をついた。
誰でも最初はそうだが、新人故の緊張が彼の身を包んでいる。
そんなウォルフを落ち着かせるように、その肩をアルフレッドが軽く叩いた。
■ アルフレッド To:ウォルフガング
最初は誰でも緊張するもんさ、一緒に仕事をする仲間なんだし気楽に行こう。(笑)

気楽過ぎるのもどうかと思うけどね……。
■レベッカ To:ALL
私も自己紹介まだでしたね。(^^;
私はレベッカといいます。
あんまり街中には詳しくないんですけど、一応オランの生まれです。
ちょっと休んでいる間に剣の訓練もしていたので、以前よりは腕前も少しだけなら上がったと思います。
みなさんの盾となれるようがんばりますね。

微笑みながら軽く礼をする。
その簡単な動作にも、どことなく高貴な出自を思わせる礼節が感じられる。
■フィリス To:ALL
フィリスと申します。
えぇと、精霊魔法が使えます。それと古代語魔法を…その、少々。
よろしくお願いします。

■ アルフレッド To:ALL
アルフレッドだ、見ての通り古代語魔法が専門さ。
それと、さっき下で大騒ぎしてたこいつは使い魔のクリューガー。
人見知りするからなかなか馴れないと思うけど、俺共々よろしく。

各々が自己紹介を済ませ席に着くと、アルフレッドが一つ頷いてから口を開く。
■ アルフレッド To:ALL
それでは自己紹介が終わったところで乾杯、といきたい所なんだけどリーダーがまだ決まってなかったな。
誰か、立候補とか推薦はないかな? 
俺はユウルかルゥ辺りがいいと思うんだけど、どうかな?

人を推薦しつつ自分の立候補は避ける。
アルフレッド流面倒事の回避術。
■レベッカ To:ALL
そうですね。お二方とも経験を積まれた方達ですし、どちらも適任だとおもいます。

どちらが良いかまでは言わないらしい。
や、言わないと決まらないと思うんだが。
■ウォルフ To:ALL
俺も異存はない。

ウォルフも短く応じる。
どちらでも構わない、といった様子でもある。
■ルキシュ To:アルフレッド>ALL
ボ、ボクは駄目だよぉ。
前にも全然リーダーになってなかったし!

手をバタバタさせて否定。
でも、経験はあるらしい。
■フィリス To:ユウルさん&ALL
ふむ...ユウルさん、どうですか?私はユウルさんが適任かなと思うんですけど。

■ユウル To:フィリス&ALL
え、私?
う〜ん…たいした事出来ないけども…。
みんながいいって言うなら、かまわないよ。保証は何にも出来ないけどね(笑)

何度かリーダーを経験しているせいか、ご指名されてもだいぶ動揺しなくなった様子。
自分が適任、とはあまり思ってないようだけども。
■フィリス To:ユウルさん&ALL
そのわりには結構落ち着いてますね。
大丈夫、リーダーに必要なのはパーティをぐいっと引っ張れる...えぇと、魔力じゃなくて、筋肉じゃなくて、魅力ーに結構近しい、なんというかほら...そう、明るさと元気。
昔の人も言っていました、「無病息災、元気が一番」

なんか違うような気がしないでもない。
■ルキシュ To:ユウル>ALL
うんうん。ユウルがいいとボクも思うー。
ボクなんかよりずっとしっかりしてそうだし。
ね?

なんとか自分がリーダーになる事を免れたいようだ(笑)
■レベッカ To:ユウル&ALL
私もユウルさんということで賛成です。
いや、ルキシュさんが決して向いてないというわけではないんですけど・・・。本人もそう申されてますし。
できる範囲でお手伝いはしますんで、何でも言ってくださいね。

■ユウル To:ALL
カリスマとかリーダーシップとかがあるかどうかは置いといて…
明るさと元気ならあるから、フィリスの理論からいくとリーダー向きなのかもね(笑)
OK、リーダー引き受けるよ。改めてよろしくね。

みんなを見回して、多少照れつつもにこっと微笑む。
無事リーダーも押し付け……もとい、決まったようだ。
■ アルフレッド To:ユウル
まぁ、俺もサポートするから心配するな。(笑)
んじゃ、リーダーが決まったところで最初の仕事だ。
乾杯の音頭をとってくれ。



■おやじ To:ALL
おーい、話は済んだか?
注文取りに来たぞ。

開けたドアの内側をコンコンと叩きながら、おやじがにゅっと顔を出す。
■フィリス To:おやじさん
話は済んだ...ような気もないでもないですけど。
あ、注文ですか?
えぇとカルーアミルクのジョッキのおかわりと、
ローリスクハイリターンで人道に反しない素敵な依頼をお願いします。

■ルキシュ To:おやじ>フィリス
ボクは普通にミルクティーと後ホットケーキがいいなぁ。
フィリス、その条件って(^_^;

■フィリス To:ルキシュさん
いえ、大切なことです。チャンスは向こうからやっては来ません。
昔の人も言っていました。「いつまでも、あると思うなコネと金」
こういうことは日頃からのアプローチが大切なんですよ。
というわけで、そういう依頼…。

■おやじ To:ALL
んな仕事があったら俺の方が聞きたいぞ。
大体フィリス、お前さんももうベテランだろう。そんな仕事が転がってるかどうかぐらい、いい加減に憶えろ。
仮にあったとしても、そりゃ絶対に裏に何かあるぞ。
まぁ残ってる依頼の写しを取ってきたから、この中から選ぶんだな。

おやじは盆の上に載せていた羊皮紙をテーブルに広げた。
ゴブリン退治、護衛、身辺調査など内容は多彩だ。
■フィリス To:おやじさん
わ、ありがとうございます(^^;
うーん、結構あるんですね…(ごそごそ)。

■レベッカ To:おやじ&ALL
たしかによりどりみどりという感じですね・・・。
みなさんはどういう種類のものがお好みですか?

■ユウル To:おやじ、レベッカ&ALL
あ、おやじさん。私にはオレンジジュースで。
(依頼の書かれた羊皮紙を覗き込みながら)う〜ん、ここんとこ剣の腕を振るう機会がなくってね。
できれば実戦で役に立てそうな依頼が良いなあ。

■おやじ To:ALL
フィリスがカルーアのジョッキ、ルキシュがミルクティーにホットケーキ。
で、ユウルがオレンジな。他の連中は注文はいいのか?

■レベッカ To:おやじ
あっ、おやじさん。私にはミルクティーをお願いします。

■ アルフレッド To:おやじ
俺はジンをボトルで。

■おやじ To:ALL
おう、レベッカがミルクティー、アルフがジンだな。
……で、剣を使いそうな仕事か。そこの骸骨退治なんてのがそれっぽいがな。
ただ、報酬額から考えるに相当ハードだと思うぞ。
新顔もいるようだし、もう少し易しそうな奴を選んでみてもいいんじゃないか?

パーティの面々を見渡し、ウォルフでちょっと視線を止めてそう言う。
■ウォルフ To:おやじ&ALL
確かに。最初の冒険で自分の葬式を出す、というのは、ちと効率が良すぎるな。
ま、それはそれとして。
親父さん、俺には鶏肉のシチューと野牛肉のステーキにパン、それとエールを大ジョッキでもらえるかな。

先ほどまでの緊張感はどこへやら。澄ました顔でおやじの言葉を聞き流し。
更にはそのままパーティの面々に向かって。
■ウォルフ To:ALL
申し訳ないが、誰か1000ガメルほど都合してはもらえないだろうか?
装備を整えようにも、何分、路銀が心もとないゆえ。

なんて言ってみたり。
一応恐縮しているようには見せているが、その声にはまるで悪びれた様子が無い。
■おやじ To:ウォルフ
手持ちが少ないくせにシチューとステーキだぁ?
……先に言っとくが、お代は払ってもらうからな。キッチリ。

銀の網亭でお代を踏み倒そうなんて奴は、竜に挑むよりも命知らずである。
■レベッカ To:ウォルフ
他に誰も出さないということでしたら、私が都合しましょうか?
まだ蓄えが多少のこっていますから。

優しいレベッカが財布の口を緩めようとするが、そこにアルフレッドが一言。
■ アルフレッド To:ウォルフガング
ん〜、そういう事なら俺が一番持ってるだろうから俺が貸しても構わないが・・・。
1000ガメルはちょっと多すぎないか?最初にそんなに借りたら後々苦労するぞ。
600ガメルもあれば最小限の物は揃うだろうから、そのくらいにしといた方がいい。

■ウォルフ To:アルフレッド
‥‥ふむ、アルフレッドの言う通りかも知れんなぁ。
じゃ、すまんがアルフレッド、600ガメルほど貸してもらえないだろうか?

アルフレッドに向かって頭を下げる。
■ アルフレッド To:ウォルフ
了解、ちゃんと返してくれれば別に急がなくてもいいぞ。

アルフレッドは懐から財布を取り出すと、きっちり600ガメル数えてウォルフに渡した。
■おやじ To:ALL
……で、ウォルフ? ホントにステーキ持ってくるか?

ものすっごく不審そうな目で見てくるおやじ。
……まぁ、あんな事を言っちゃねぇ。
■フィリス To:ウォルフさん
もしかして...ウォルフさん、浪費癖というものですか?
こう、懐にとりあえずお金があると、普段の生活が少しずつ豪華になっていって、そしてあまりまとまった貯金ができない、と(笑)
まあでもお仕事前ですからね、体力に投資というのも一理ありましょう。
昔の人も言っていました。「お腹が空いたら戦はできぬ」と。

ちなみに『金が無くては戦は出来ぬ』とも言う。
何事も資本は大事。食費に全てを費やすと後で泣きを見る事になる。
■ウォルフ To:おやじ&ALL
や、ここの支払いを済ます程度の持ち合わせはあるんだが‥‥。
冒険者とは「いかなる状況であれ、機会を逸することなかれ」と聞いていたんだが‥‥。
「奢るときは存分に奢り、耐え忍ぶときは果てしなく耐える。それができてこそ、初めて『冒険者』を名乗ることができる」そう聞かされてきたんだが‥‥。
違うのかな?

顎に手をあてながら、そんな事をうそぶく。
■フィリス To:ウォルフさん
そんな日常の生活で大冒険しなくても...。
それはもう、物語の中の冒険者の人だったら、しばらく堪えていれば次の機会が訪れるわけですけど、私達には機会が来るかどうかも不確かですから、やっぱりその辺りの加減は大切だと思います。
逆に普段から堪え忍んでばかりいる状況にいると、機会が訪れたとしても力を発揮できないと思うんですよ。

えぇとつまり何が言いたいのかというと...。
借金してるといろいろ大変なので、食費とかの支出はなるべく抑えて、少しでも早く返済してしまうことを考えた方が良いと思いますよ。

ちなみに。
過去、銀の網に身を置いた冒険者達のうち数人は、金を貸したまま返ってこなかったという前例もある。
■ウォルフ To:フィリス
ふむ。フィリス殿の言うことももっともなれど、俺としては冒険者としての第一歩を記す記念すべき日。なれば、ささやかなれども祝いの食事を、と思ったのだが‥‥。
無論、金を借りねば装備すらまともに整えられぬ身であるという、己の立場をわきまえてはいるつもりなんだが‥‥。

フィリスに忠告されても、さして気分を害した様子も無い。
つまりは聞いちゃいない、という事。
そして、おやじに向かい、
■ウォルフ To:おやじ
30ガメルで足りるかな?

と、懐から銀貨を取り出し、テーブルに置く。
ってそれ、今さっきアルフに借りたやつ……。
■おやじ To:ウォルフ
まぁ、そういう事なら止めはせんが……。
30もいらんな、20で充分だ。
支払いは後でまとめて頂くから、とりあえずそれは仕舞っとけ。

おやじは注文を確認して部屋を出て行った。
■レベッカ To:ウォルフ&ALL
ウォルフさんのお祝いしたいって気持ち、なんだかよく分かります。
私も初めてこの銀の網亭に来るまでにはちょっといろいろありましたしね。 (^^;
でも、ここまで来たことに満足してちゃダメですよね。
依頼をこなして初めて、冒険者だって認められるんですから。
・・・と、いうわけで。依頼を選ぶ話に戻りませんか?

とりあえず。
最初の難題、注文決めは済んだようである。
■フィリス To:ALL
そうですね。
では...これなんかどうでしょう。官憲屋さんの依頼。
濡れ衣を剥いで潔白を証明するという。

濡れ衣着せられて泣き寝入りしない、断固として戦うって姿勢が いいですよね。手助けしてあげたいです。

■ウォルフ To:ALL
いやいや、こっちの「神隠し」ってやつなんかも面白そうだぞ。
俺の「知的好奇心」が刺激されてうづいてるんだが‥‥。

好奇心旺盛な子供の顔で言う。
■ユウル To:ALL
どれどれ…「神隠し」ねえ。
微妙にホラーっぽい気配がするのは避けたいんだけどな…

何度もホラーテイストな依頼をこなしてる割には、一向にお化け嫌いは克服できていない様子。
■ユウル To:ALL
こっちのは無実の証明かあ。 依頼主はオラン官憲……ウィスノー!?

さも嫌そうな声で、依頼主の名前を叫ぶ。
■ウォルフ To:ユウル
どうしたユウル?いきなり大声を上げたりして?

不審そうな声でウォルフが問いかける。
■ユウル To:ウォルフ
あ。い、いや…なんでも…

■レベッカ To:ユウル
お知り会いの方の依頼だったんですか?

尋ねながら依頼書の写しを見る。
■レベッカ To:ユウル
・・・なるほど。
お知り会いの方が無実の罪を着せられているということ でしたら、確かに心配ですよね。
ご心中は察します。

表情は真剣だ。
もちろんレベッカはウィスノーがどういう者かを知らない。
■ユウル To:レベッカ
え、いや……そういうわけでも…
こないだの依頼でチラッと関わっただけから、知り合いってほどでもないんだよ。

レベッカが真剣なので、心配など露ほどもしてないなどとはちょっと言いにくいようだ。
■ユウル To:レベッカ、ALL
そいつ、ちょっと困った性格でねえ…。
態度が尊大で、思い込みが激しくて、自己中心的で、ヒステリックで、 騙されやすくて、妙に正義感だけ強くて…って、そんな感じ。
でもまあ、策士タイプじゃないから、 この濡れ衣ってのはほんとじゃないかな。

ユウルの感じるウィスノー評。
これでも控え目なつもり(笑)
■ウォルフ To:独り言
そ〜ゆ〜ようなウザい輩とは、なるべくなら 関わり合いになりたくないんだが‥‥。
後々まで尾を引くようなことになりかねんし‥‥。

誰にも聞こえないようにボソッと呟く。
■フィリス To:ユウルさん、ALL
そうなると...鼻持ちならない自己中人間が濡れ衣を着せられたけれども 周囲は無関心、仕方なく冒険者の店に持ち込んだというところでしょうか。
でも、ユウルさんのお知り合いということなら依頼者としては安心ですね。 どんな濡れ衣を着せられているのでしょうか。すごく気になりますけど。
...お話だけでも伺ってみませんか?

■ アルフレッド To:ALL
ふむ、日頃から人に迷惑掛けてる奴が濡れ衣着せられてても 周りは放置って事なら、ある意味当然の処置なのかもな・・・。

天罰って事で断るのもアリかな?(笑)

■レベッカ To:ユウル、フィリス、ALL
濡れ衣っていうのがほんとうなのでしたら、やっぱり放っては おけないと思います。
誰も助けてくれないということならなおさら、私達が力になって あげなくちゃいけませんよね?
私も、この方の話を聞いてみることに賛成です。

■ルキシュ To:レベッカ&ALL
そうだね。ボクはOKだよ〜。
やっぱり汚名挽回名誉返上だよね!?

間違ってます。
■ウォルフ To:ALL
まぁ、みんながこの依頼を受けたい、ということなら俺も別に構わんが‥‥。

何となく嫌そ〜な声でウォルフも応じる。
そして残る一人、アルフレッドに顔を向ける。
■ アルフレッド To:ALL
まぁ、俺だけ渋っててもラチがあかないな。リーダーがいいなら俺もかまわないぜ。


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GM:倉沢真琴