ゆめをみて、めがさめて |
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イゴーリの研究室 |
さて、一行はイゴーリに案内され、イゴーリの研究室へと向かった。
どうやら落盤の現場のすぐそばみたいで落盤によって道が出来たようにも見える。
■イゴーリ To:ALL |
ここがワシの研究室じゃ。その棚の一番左のビンが記憶を戻す薬になるんじゃが、必要なら使ってもかまわんぞ。 |
■フィリス To:イゴーリさん |
一番左…左…これですか?えぇと…変質してるってことはないですよね(^^; 薬の効果を確認する方法とかってないですか?試薬があるとか…。 |
■イゴーリ To:フィリス |
んー試薬はないなあ。 薬自体はそう捨てたモンじゃないと思うぞ。 これでも記憶に関しては当時でも一二を荒そう研究者だったはずじゃからのう。 |
■アルフレッド To:心の声 |
当時って500年前じゃん・・・。(-_-;) 変質してる、絶対変質してる・・・。 |
■アレクサンドロス To:ALL |
記憶喪失じゃない人間が飲んでも特に副作用が出ないと言うなら、 とりあえず誰かが飲んでみるって手もあるが・・・。 |
■レベッカ To:アレクサンドロス |
記憶喪失じゃない人が飲んだら、赤ちゃんの時の記憶とか思い出したりしないでしょうか? |
■イゴーリ To:レベッカ |
いや、それは大丈夫じゃよ。 本来そこにあるはずのものを復活させることしかできんのじゃよ。 実際には記憶の中に埋もれているものをほじくり出す薬は結局未だもってできとらんのじゃ。 |
■レベッカ To:イゴーリ |
どうしても覚えられない人の名前とか、貴族の所領の名前とか、そういうのを思い出すのは無理っていうことですね・・・ あったら恥かかずにすむのに。 |
ちょっとがっかり。
■アレクサンドロス To:ALL |
誰が飲んでも特に問題はないみたいだな。 それならまずオレが飲んでみて、それで薬に異常がないようならクレイさんに試してもらおうかと思うが・・・? |
と、話していたら後ろの方から声が聞こえた。
■レスフィーナ To:クレイ |
クレイ、やめて。 |
どうやらレスフィーナの手をクレイがふりほどこうとしているようである。
■レベッカ To:レスフィーナ&クレイ |
!?どうしたんですか? |
振り返ってレスフィーナ達のほうへ駆けよる。
■レスフィーナ To:ALL |
クレイが逃げようとして………あっ! |
レスフィーナの手をふりほどいてクレイが逃げ出します。(どうしますか?)
■アルフレッド To:ALL |
あ〜、何か思い出したのかも・・・。さっきの犬が他にも居るかもしれない、取りあえず追いかけよう! |
■アルシオン To:ALL |
ええ、追いかけましょう。 占いの結果は悪くないですが、ここで一人で動くのは危険ですから。 |
■アレクサンドロス To:ALL |
ああ、ここまで来て何かあったら、冒険者の名折れだ。 ・・・護衛のつもりが幽霊や薬に気を取られて注意を怠るなんて、とんだドジだな(苦笑) |
■アルフレッド To:クレイ |
お〜い、どうしたんだよいきなり〜。 |
■ルキシュ To:クレイ |
あ、ちょっと待って!! 一人じゃ危ないよ! |
一行はクレイを追いかけた。すぐにクレイの前に回り込むことができ、クレイはそこで立ち止まった。
■クレイ To:ALL |
だって、だって、だって……。 |
泣きそうである。
■レベッカ To:クレイ |
どうしたの?お薬嫌いなの? |
■ルキシュ To:クレイ |
逃げたって何も始まらないよ? ちゃんと話しよ? ね? |
しっかり目を見てにっこり笑う。
■クレイ To:ALL |
お薬は嫌いじゃないの。 でもあれ飲んだら僕…僕じゃなくなっちゃうんでしょ。 それがイヤなの……。 |
■ルキシュ To:クレイ |
クレイがクレイでなくなることなんて絶対ないよ。 今のクレイもこれからもクレイもいなくなるなんて事ないの。 でも、クレイが今のままだと、レスフィーナさんがちょこっと悲しむんだよ? 今のクレイも大好きだけど、それまでのクレイももっと好きだから……。 言ってることわかってくれるかな? |
■アルシオン To:クレイ&ALL |
アイデンティティ・クライシスですね。 誰しも大人に近づく度に、そんな違和感を感じているのかもしれません。 既存の記憶が復活するというものならば、記憶喪失後の彼の記憶もそのまま残るということですよね。 貴方は幸福な子供時代という時間を短い間とはいえ二度も体験できた。 それでいいではないですか、Mr.クレイ。 貴方は貴方のまま、淡い夢から覚めるだけですよ。 |
■クレイ To:アルシオン |
う…うにゅ? |
何を言っているのかどうやら訳が分かってない模様である(^^;
■アレクサンドロス To:アルシオン&クレイ |
おいおい、見た目はともかく中身は子供なんだから、それじゃ多分通じないぞ( ̄_ ̄;) えっと、だから・・・・何というか、その(悩) |
■フィリス To:クレイさん、イゴーリさん |
つまりですね…。 お薬を飲んでもクレイさんはクレイさんのままです。 ただちょっと忘れてる、大切な思い出を思い出すだけですから。 嬉しくて悲しくて楽しくて苦しかった、たくさんの幸せな思い出を。 …ではイゴーリさん、有り難くいただきますね。 |
薬をカップに移して、一口飲んでみてからクレイさんに差し出します。
■フィリス To:クレイさん |
さぁ、どうぞ。 |
クレイはカップをフィリスからおそるおそる、それでも受け取ります。
■クレイ To:ALL |
お…お姉ちゃん……。 これ飲んでも僕…死んだりとかしないんだよね? で、これを僕が飲んだら……みんな喜ぶ? |
■レベッカ To:クレイ |
うん・・・でもちょっとだけ寂しいかな? でも今のレスフィーナさんのほうがもっと寂しいんだって分かってあげられるよね? |
■アルフレッド To:クレイ |
ん〜、みんな喜ぶと言うか。飲んでくれないと非常に困る。(´▽`;) |
■クレイ To:ALL |
う…うん。じゃあ……飲むね。 |
クレイはカップを口に近づけ、一気に飲み干した。
それと同時にすーっと気を失ったのか座り込んで倒れてしまった……。
■フィリス To:クレイさん |
! ク、クレイさん?…もしもーし…? |
フィリスは(頭痛くないように適当な布とか枕にしつつ)クレイさんの精霊の様子を診ます。精霊には変化はないみたいである。
■アレクサンドロス To:ALL |
・・・ホントに大丈夫なんだろうな?( ̄_ ̄;) |
■クレイ |
ん・・・んー。 |
といって、クレイは起きあがって背伸びをした。
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