Scenario #92
宝玉の乙女


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森の中 
 荷物を持つ冒険者など気にもしないのか。モーニーという名であろうエルフは、すたすたと森を歩いていく。
 ルツァーと言えば、涼しい顔してついていくが、彼の馬もまだ平気なようである。相変わらず嘶き一つあげずに森を進んでいく。

 半日ぐらい歩いたであろうか。
 森のおくから、煮炊きしているような香りが漂ってきた。
 どうやら、村についたようである。


エルフの村 
■ レジー To:ALL
 なんつーか、のどかで平和そうな村だな。
 ・・あ、いや、悪い意味で言ったんじゃないぜ?
 俺の田舎に似てるな・・と思ってな(笑)

■ ランバート To:レジー
 私の住んでいた「青葉の森」もこんな感じでのんびりしていましたよ。

■ フレイム To:レジー
 ・・・良くも悪くも・・・田舎と言うのは間違いあるまい・・・。
 何処の森も・・・・・・変化とは程遠いものだ・・・・・・。

 軽く周囲を見回し、浮かない顔で軽い溜息を1つ。
■ソフィティア To:フレイム
 普通のエルフは人間でいうような街には住んでないって理解してたけど本当に自然の中にくらしてるのねぇ。

■ フレイム To:ソフィティア
 ・・・ああ・・・だが、完全に自然のまま・・・とは言えぬがな。

■ モーニー To:冒険者
(エルフ語)
 この突き当たりが村長の家だ。
 失礼のないようにな。



エルフの村 村長の家の前
 モーニーに案内された家は、さほどの大きさは感じられなかった。
 村に入ったとはいっても、ちらほらと家が見える程度であり、あまり人影を見る事はなかった。
■ モーニー To:内部
(エルフ語)
 村長。モーニーです。
 怪しい連中が村に近づいてきたのですが、どうやら同胞の紹介があっての事というので案内しました。
 中に入れてもよろしいでしょうか?

■ 声3 To:モーニー
(エルフ語)
 よい…

■ モーニー To:冒険者
(エルフ語)
 中に入れ。ただし、武器はここに置いて行け。

 フレイムは黙って武装を解除する。
■ レジー To:モーニー
 OK、OK。そう睨むなって。
 これでいいだろ?こっちも危害を加える気はないし、全部置いていくよ。

 ・・・入っていいかな?

■ モーニー To:レジー
(エルフ語)
 この顔は生まれつきだ。

 村長の許可も得た。入るがいい。

■ レジー To:モーニー
 そりゃあ失礼。
 せっかくきれいな顔してるのに、もったいないと思うけどな(笑)

 律儀にもルツァーはそのレジーの言葉をも通訳したようだが、モーニーはまったく表情を変えなかった。
■ エルファ To:モーニー
 はい、弓と矢ね。

 ・・・お邪魔しまぁ〜す。

■ ルツァー To:ソフィティア
 ええと…私も一応解除したほうがいいですよね。

 と、どこから取り出したのか、杖をエルファの弓の横に置く。
■ソフィティア To:ルツァー
 変に刺激してもマイナスにしかならないし、襲われるということも無さそうなので置いていっちゃいましょう。武器がなくっても一応戦えますからね、何かあったら守りますよ。

 いいながら、腰に吊り下げていた剣と携えていた槍を他の武器と同じように置いていく。
 武装を解除した一行が中に入ると、一人の老婆が静かに座っていた。


エルフの村 村長の家の中
■ 老婆 To:冒険者
(エルフ語)
 ふむ…めずらしい客じゃのぉ……
 同胞に…人に…ハーフエルフに…ドワーフに…………。
 なんじゃ?言葉を話す者の展覧会でもするのかえ?

■ レジー To:老婆
 えっと、あなたがこの村の村長かな?
 展覧会にするにはちびっこいのが足りないぜ?(笑)

 ・・いや、そうじゃない。
 俺達は「アクアマリンでできた像」を探してるんだ。
 捜索中に、この村の名前が上がってきたので、はるばるやって来たって訳さ。
 あなたならもしかしてなにか知っていませんかね?

■ 老婆 To:レジー
(エルフ語)
 そのかわり、珍しいのもおるじゃろうが。

 ……ふぅむ。何処で聞いたかしらぬが、アクアマリンの像とな…
 して、それをどうするのじゃ?

■ フレイム
 ・・・・・・・・・・ふ・・・ん・・・。

 フレイムは老婆の「珍しい」の一言にピクンと反応する。
 一方で、ルツァーといえば、その問いに対しつつ…と老婆の近くにより、何が囁いた。
 老婆の表情に、少し動揺が走ったようにも見えた。

 ルツァーは相変わらずにこにことしている。
■ レジー To:
(なに言ったんだ?うちの依頼主様は?)

■ 老婆 To:冒険者
(エルフ語)
 ……ふむ……どうしても欲しい……のぉ…

 老婆は、少し黙り込んだ。
■ 老婆 To:冒険者
(エルフ語)
 アクアマリンの像のありかならば、わしらは知っておるじゃろぉ。
 じゃがな、残念じゃった。この村にはない。

■ソフィティア To:老婆
 この村ではなかったんですか……。あなたは知っているようですし、よろしかったら教えてもらえないでしょうか?ある場所を。

■ 老婆 To:ソフィティア
(エルフ語)
 どうしてわしが教えねばならぬのじゃろう。のぉ?
 見ず知らずの主等に、何故教えねばならぬ?

■ レジー To:老婆
 えーっと、するとこの村に像は置いていないけど、像はやはりこの村の物。
 ってことなのかな?
 それともただ単に、よそ者の俺達には話すことなどないってことかい?
 何故って言われると困るんだけど、一目見るだけってのも駄目なのかい?

■ 老婆 To:レジー
(エルフ語)
 この村の近くにある。そして、私等はその周辺をお守りする役目じゃ。
 像は皆のモノであり、皆のモノではない。

 して…話をする事など無い、とはまだ言うてはおらぬじゃろう?だが、何故話をせねばならぬのか?もない。

 話を聞く前に。挨拶ぐらいはしても罰はあたらんと思うがのぉ?
 それとも、「よそ者」というものは。どかどかと村に土足で上がり込んでおいて、名も名乗らずに、ただ聞きさえすれば情報が手に入るとでも思っておるのかのぉ?
 もし、主らがそのように思うのならば。それはわしの見当違いとなるでなぁ。

■ レジー To:老婆
 そうだな。
 悪かった、非礼を詫びる。

■ソフィティア To:老婆
 申し訳ない。こちらとしたことが、とんだ非礼をしていました。
 冒険者のリーダーをしていますソフィティアです。いきなりの来訪に、わざわざ会って頂いてありがとうございます。

■ レジー To:老婆
 俺はレジーって探偵さ。
 今はこちらの依頼人、ルツァーさんの仕事でアクアマリンの像を探している。
 静かに暮らしてる村に勝手にやってきて、根掘り葉掘り聞き出そうって、確かにマナーがなってねぇな。
 よければ、あなたの名前も教えていただけないかな?

 レジーの素直な言葉に、初めて老婆は優しげな表情を見せた。
■ 老婆 To:レジー&冒険者
(エルフ語)
 素直な子じゃのぉ。
 わしの名は「マーテル・マトゥタ」じゃ。マーテルでよいぞ。
 この村で一番命を長らえておるんでの。まとめ役などをやっておるわ。

 この村はな、来たときに気付いたかもしれぬが、今男手が一人もおらんのじゃよ。じゃから、村人達もピリピリしておってのぉ。
 案内してきた子は愛想は無いが、良い娘じゃよ。

 して…像じゃが…。ちと、面倒な所にあるのじゃ。

■ レジー To:マーテル
 じゃあ、マーテルさん。
 聞いていいことなら教えて欲しいんだけど、今男が全然いないのはなんでだ?
 狩りに行ってるって訳でもなさそうだが。

 余計なことが気になる辺り、探偵の悪い癖が出てるようだ。
■ マーテル To:レジー
(エルフ語)
 1/3は狩りに出かけた。
 1/3は他の村の手伝いじゃ。
 そして残りの1/3は、そやつらを村に連れてかえるべく出払っておるよ。

■ レジー To:マーテル
 ふーん。
 他の村って遠いのかい?
 近いなら、わざわざ男である必要は薄いと思うんだが・・・まぁ余計なお世話かな?(笑)

■ マーテル To:レジー
(エルフ語)
 何をもって「遠い」とするかは、個人個人じゃでのぉ。
 だが、それを聞いてなんになるのじゃ?

■ランバート To:老婆
 私は「青葉の森」を出て修行の旅をしているランバート=アゲインという者です。
 仕事とはいえ、大勢でいきなり押し掛けてきて申し訳ありませんでした。
 ところで、先ほどの像が面倒なところにあるというのはどういう事なのですか?

■ マーテル To:ランバート
(エルフ語)
 ほぉ。「青葉の森」のぉ。
 若者。求めさまようものは見つかっておるかの?

 面倒なところにあるのはのぉ。
 わしならば、なんとかたどり着けぬ事もないが。
 今の主ならば……そのままでは付く事すら適わぬところにあるのじゃよ。

■ランバート To:マーテル
 修行の旅はつらく長いものです。まだまだこの先続くことでしょう。

 しかし、よくわかりませんが、「そのままでは着けない」と言うことは、逆に言うと何らかの付く為の方策があると言うことですね?


■ マーテル To:ランバート
(エルフ語)
 わしらは長き命を持つからの。のんびり、ゆっくり探すがええ。
 そうとも言えるし、そうではない、とも言えるのぉ。

 マーテルは目を細め、にこやかにしている。
■ エルファ To:マーテル
 わたしは、エルファーダ・アッバード・メリル。エルファって呼ばれてるわ。
 わたしもよくわかんない〜どうして、マーテルさんに辿り着けて、私たちじゃそのままでは辿り着けないの?
 体力とか・・・じゃないよねぇ?
 あ、それとも、あるのがエルフにしか行けないような、険しい山の上とか、洞窟の中とか、湖の中とか、そういうトコってこと?

■ マーテル To:エルファ
(エルフ語)
 おや、こちらはだいぶ若い娘さんじゃのぉ。
 自分の力を過信するでない。また、他者の外見に惑わされるでない。
 いくらわしがよぼよぼとはいえ。わしには手伝ってくれる友がおるでの。
 それを忘れてはおるまいか?

 エルフにしか行けぬ。確かにそうやもしれぬ。
 「今」のままでは、エルフ……いや、この村の者しか近づく事ができぬのが「今」じゃ。

 ……
 娘さんや。いま、ちぃとばかり近くにいったやもしれぬぞ?

■ エレボス To:マーテル
 申し遅れまして、私はエレボスと言うものです。
 「今」と限定している事は過去、もしくは最近まで行く事が出来たって事ですね?
 また村の者という条件があるという事は罠か結界を張ったのでしょうか?
 それとも今は何か行事の最中なのですか?

■ マーテル To:エレボス
(エルフ語)
 こちらの髭なしさんはエレボスというのかえ。
 男達がいれば、嫌味のひとつも言われるで済まなかったもしれぬが、お主は運が良いな。

 「今」ならば村の者しか近づけぬ。近づく手段を主らは知らぬから。
 ただ、近づくのを妨げておるものは、わしらが作った罠などではない。
 ごくごく自然な理に沿ったものじゃ。
 もっとも。結界…というものもある。じゃが、それは近づくのを妨げる為のものではなし。
 わかるかえ?エレボスとやら。

■ エレボス To:マーテル
 難しいですね……
 でもなんとなくですが一筋の光が見たような気がします。

 それは私達だけでは無理でも、近づく手段を知っている村人が一緒について来て頂ければ大丈夫と言う事ですか?
 また、そこに行くには精霊達の助力が必要って事ですよね?

■ マーテル To:エレボス
(エルフ語)
 近いようで遠いのぉ。
 近づく手段は知識か?それとも、物か?それとも、「者」か?
 わしならば。一人でも近づこうと思えば行くことはできよう。
 先ほどのモーニーは…「今」のままでは、近寄ろうとすることはできても、手が届くところまでは適わぬ。しかし、モーニーは「今」でなければ届くやもしれぬし…ある手段によっては、「今」すぐにでも行けるやもしれぬ。

 近しい友の力を借りる、というのは、良い目をしておる。
 じゃがな、友の力の借方も…いろいろあるということじゃよ。

■ レジー To:エレボス、マーテル
 資格がないってことかもしれないぜ?

 マーテルさんはさっきから「今」って言葉にこだわってるが、じゃあ、「いつ」だったら俺達でも行けるようになる?

■ マーテル To:レジー
(エルフ語)
 「今」は「次」とは別じゃての。
 お主らが進もうとすれば、「今」ではなくなるんじゃろうなぁ。

 「いつ」行けるか?それはわしにはわからん。

 主らが自分らに足りぬものを見つけ、答えを出したときが、その「いつ」なんじゃろぉなぁ。

■ エレボス To:マーテル
 では「今」と「次」、この2つにはどんな違いがあるのですか?
 また、ある手段とは私達でも出来る事なのでしょうか?

■ マーテル To:エレボス
(エルフ語)
 「今」は「今」じゃよ。そして、「今」よりも進んだのが「次」じゃ。もっとも、「今」よりも後退した「次」もあるがのぉ。

 もし、その手段がお主らにできぬ事ならば。
 「像はない」と言うでの。安心をし。

■ フレイム To:マーテル
 フレイムフォレスト。見ての通り、それ以上でもそれ以下でもありません。
 少々、急いた事を伺いますが、貴女方ほど時間に余裕もありませんので御容赦を。
 もし、仮に、私達が像の元に辿り着いたとして、私達がそれを持ち帰っても宜しいのですか?

■ マーテル To:フレイム
(エルフ語)
 「像」が持ち帰るかどうかは、「神殿」が決める。
 もし、お主らが手にする事ができるのならば。それを妨げる事はせぬよ。
 お主らが持っていったとしても。永遠に失われる物ではないからのぉ。

■ フレイム
 ・・・なるほど、持って行けるものなら持って行け・・・と言ったところか・・・。

■ マーテル To:フレイム
(エルフ語)
 そうとも、とれるわのぉ。

■ フレイム To:ルツァー
 ・・・俺の通訳は要らん・・・。

■ エルファ To:マーテル
 「神殿」・・・
 て〜ことは、さっき結界がどうのって言ってたのは、神殿の事なの?

■ マーテル To:エルファ
(エルフ語)
 ふぉっふぉっふぉ。はやまるではない。
 神殿は、神殿。見極めをする場じゃて。結界は、その一歩手前じゃよ。

■ ランバート To:ALL、マーテル
 お話を聞いていると、さきほどレジーさんが言われたように、今の我々には像に近づく<資格>がないというような感じですね。
 <三角>ならあると言ったところでしょうか。

 マーテルさん、「今」を変えた「次」、それも出来れば今よりも良い「次」を手に入れるために、我々には何か手段が残されているのですか?
 それが無いことには、像に近づくことすら出来ないようですが。


■ マーテル To:ランバート
(エルフ語)
 おや。誇り高きエルフかと思いきや。ほかの言葉を喋るのかえ?
 まぁ、よいわ。

 <資格>というか、<足りぬもの>じゃな。
 手段はあるぞえ?じゃから、わしはお主らと話ておるじゃろうが。
 手段すらないのじゃら、もう、帰ってもらっておるよ。

■ ランバート To:マーテル
(エルフ語)
 <足りぬもの>・・・・・それはもしかすると、「信用」とか、「信頼」といったものでしょうか?
 すなわち必要な「手段」というのは、我々がマーテルさんの「信頼」を得るということなのですか?

■ マーテル To:ランバート
(エルフ語)
 近くもあり、また、ちょっと遠くもあるのぉ。
 よそから来たお主らを、今日明日にも「信頼」せよと言うには、ちと虫が良かろう?
 同族のランバート、お主だけならまだしもなぁ。
 たが、近づく為にはある程度の「信用」は必要じゃ。
 その違いは小さいようで、大きい。わかるかえ?

■ マーテル To:ランバート
(エルフ語)
 まあ、なんとなく解らないでもないですね。

■ エルファ To:マーテル 
 ん〜とね〜えっとねぇ〜アクアマリンて湖の近くで良質のものが取れるんだって。
 んでね、図書館で調べた時に、この村の近くに、湖があるっぽい事が書いてあったんだけどね。
 来る途中では、それらしきものは見えなかったんだけど、この近くに湖あるんですか?
 んで、もしかして、像はその中に水没してるんですか?
 近づくのを妨げているのは、そこに満たされている水?
 だったら、今、わたし達には辿り着けないかな・・・水の中なら・・・

 通訳された言葉を聞き、老婆はまたにっこりとする。
■ マーテル To:エルファ
(エルフ語)
 ふぅむ。確かにこの村の近くには湖はあるぞぇ。
 わしの目には見えるが、「今」のお主らにはまだ見えぬじゃろぉなぁ。
 近づくのを妨げているひとつは、お主が考えている物かもしれぬ。
 水は安らぎを与え、命を永らえる物ではあるが。時として妨げともなるからのぉ。

■ソフィティア To:エルファ
 今のわたし達ってことは、まだ経験が足りないってことなのかなぁ?

■ マーテル ソフィティア
(エルフ語)
 勇ましそうな娘さんや。
 もし、「今」のおまえさんが屈強なグリフィンを倒さねばならぬとなったらどう答える?
 使う武器もなく。頼りになるのはその身と精霊のみ。
 勝てるか?それとも、勝てぬとあきらめるかえ?

■ソフィティア To:マーテル
 さすがに装備なしではちょっと(^^;

■ マーテル To:ソフィー
(エルフ語)
 そう。考えるのが賢いのじゃよ。
 闇雲に突っ込んでいっても、勝てる見こみなどないぞえ?

■ エルファ To:マーテル 
 つまり、「今」の私たちに足りない「何か」の所為で、湖は見えない・・・の?
 ・・・その湖に案内してくださいって頼んだら、案内してもらえますか?

 でも、足りない「何か」を見つけ出してからじゃないと、そこに行っても意味ないのかな・・・?
 なんだろう・・・足りないもの・・・

■ フレイム To:エルファ
 ・・・・・・ここで問答を続けるより、現地に向かう方が早い。
 「案ずるより産むが易い」・・・だったか?

■ マーテル To:エルファ
(エルフ語)
 「今」案内しろといわれて案内しても、お主らには見えぬが良いのかぇ?
 案内ぐらいならば、いくらでもしてもよいじゃろうしのぉ。

 だいぶ長々と話していたからだろうか。
 外に控えていたモーニーが村長の家の中へと入ってきた。
■ モーニー To:ALL
(エルフ語)
 なんだ。まだいたのか。

■ マーテル To:モーニー
(エルフ語)
 まあまあ、そうカリカリするでないよ、モーニー。
 そうじゃ。この方達を、「湖」まで案内してもらえるかのぉ?

■ モーニー To:マーテル
(エルフ語)
 案内ですって?こいつらを?
 そんな、今連れていっても意味ないじゃないですか。
 それとも、「アレ」をこいつらに貸すんですか!?
 やめてください!穢れます!

■ ランバート To:モーニー、マーテル
(エルフ語)
 「アレ」って何ですか?

■ モーニー To:ランバート
(エルフ語)
 「乙女の守り」に決まっておろう!それすらも知らぬのか!

 ランバートの問いに、思わず答えるモーニー。
 答えた瞬間、はっとした顔になる。
■ ランバート To:モーニー
(エルフ語)
 <お米大盛り?>!

 答えながら、ニヤっとした顔になる。
■ モーニー To:ランバート
(エルフ語)
 ………は?
 お前、本当に「乙女の守り」をしらんのか…?

 半ばあきれた顔のモーニー。
 マーテルと言えば、笑いをこらえているようだ。
■ フレイム To:ランバート
 ・・・何を得意になっている(−−;
 乙女の守り・・・・・・それが像の名・・・。
 いや、違うな・・・それがあれば「見える」・・・そう言った物か。

■ マーテル To:フレイム
(エルフ語)
 いやいや、それがあると「近づける」のじゃよ。

■ エルファ To:マーテル 
 わ〜見せてもらえるんですね〜ありがとうゴザイマス〜まず、現状を理解するためにも、是非お願いします〜

■ソフィティア
 謎かけはつかれるわ(^^;

■ モーニー To:エルファ
(エルフ語)
 だから!なんでお前らに「乙女の守り」を貸さなければならないんだ!

■ レジー To:モーニー
 確かに、俺達はその「乙女の守り」ってのがなんなのか知らない。
 何処の誰とも着かぬ連中に貸すのが不愉快だってのも分かる。
 それでも頼む。
 案内してもらえないだろうか?
 この通りだ。

 帽子を取って深々と頭を下げる。
■ マーテル To:レジー、モーニー
(エルフ語)
 良いよ。「乙女の守り」を貸してやろう。
 じゃがな。条件がいくつかある。それを飲んでくれるのならな。

■ モーニー To:マーテル
(エルフ語)
 村長!なぜこやつらに「乙女の守り」を貸さねばならぬのです!

■ マーテル To:モーニー
(エルフ語)
 ちゃぁんと「乙女の守り」という名称にたどり着いたからなぁ。
 もっとも、短気な誰かさんのおかげともいえるがのぉ。

 村長の言葉に、言葉を失うモーニー。
 確かに村長からは、「何か」についての正体は明かされてはいなかった。
■ エレボス To:
 結界が湖の事で神殿に行くまでの妨げになっていた事か、
 しかし湖が結界の役割をしているって事は……
 ?!もしかして神殿は湖の中って事か、な〜んて馬鹿な事無いか、湖の反対側に行くのに「乙女の守り」が必要って事だよな。

■ マーテル To:ALL
(エルフ語)
 して、どうする?
 条件次第では、「乙女の守り」を貸してやろう。
 じゃが、条件を飲めぬというのならば貸せぬな。

■ ランバート To:マーテル
(エルフ語)
 条件とは何でしょうか?

■ マーテル To:ALL
(エルフ語)
 一つ目は、そこの依頼人…ルツァーとやら。お主は残れ。
 まぁ、貸すからの。信用貸しとはいえ…一人残ってもらったほうがモーニーも納得するじゃろうし。
 二つ目は…モーニーは知ってしまったがの。他の村の者に気付かれぬよう行っておくれ。あまり村の者も良い顔はせぬでの。
 三つ目は…案内する湖は精霊の加護がとても強い所じゃからなぁ。精霊達がいっぱいおるゆえに…あまり精霊の嫌う物を持っていって欲しくはないのじゃよ。最小限の武器はしかたがないがのぉ…他使わぬ物は置いていって欲しいんじゃ。
 そのぐらいかのぉ?
 あとは、「乙女の守り」…ようは護符なのじゃがな。湖の近くで"おまじない"を唱えると、水中でも呼吸をしたり、水圧を感じぬようになるのじゃが……"水の抵抗"は消えぬのじゃよ。じゃから、重い鎧などを身につけておると、動き難くてしょうがないかと思うが…それは大丈夫かえ?

■ エレボス To:
 マジかよ、対岸に渡るだけならまだしも湖の中に潜るなんて……、誰が嘘だと言ってくれ

 エルフの村に来ただけでも、ある種災難とも言えるかもしれないエレボス。
 今度は湖に潜れときたもんだ。
 話の輪からすこし外れたところで。一人顔を青くする。
■ レジー To:マーテル、ルツァー
 2つ目、3つ目の条件に関しちゃ問題ないさ。
 鎧は・・俺はもともと軽い物を着ているんで、これも問題ないけどな。

 後は1つ目だな。
 これはうちの依頼人氏次第だが・・・どうするんだい?
 この条件を飲まなきゃ像は手に入りそうにないぜ?

■ ルツァー To:レジー
 私は異論ありませんよ♪
 それに、残らないと手にはいらないのでしょう?なら、残るしかないじゃないですか(^^

■ソフィティア To:ルツァー
 心配でしょうが、よろしくお願いします。出来るだけ手は尽くしてきますから。

■ ルツァー To:ソフィティア
 よろしくお願いしますね(^^
 期待して待っていますよ♪

 こんな時でも暢気な依頼人。
 周囲を武装したエルフにでも囲まれない限り。のほほんは変わらないようだ。
■ エルファ To:ルツァー、マーテル
 じゃ、ルツァーさん。申し訳ないけど、人質ってことで〜マーテルさん!"おまじない"って言ってましたよね〜それって、どんなのですか〜?唱えてみたい〜

■ フレイム To:ALL
 ・・・反対はしないが・・・賛成しかねるな・・・。
 依頼人を1人、人質に残すと言うのは・・・・・・。
 最も、ここの方が安全・・・なのかも知れないが。

■ソフィティア To:フレイム
 いまさら何かされることもないと思うし、エルフの人たちに何かされるっていう心配はないんだけれども、それ以外の危険に関してはちょっと気になるわね。

■ ルツァー To:フレイム
(エルフ語)
 大丈夫♪やさしき精霊達が守ってくれるし、トモダチも他にいますしね(^^
 自分の身ぐらい守れるでしょうし。何よりも、エルフの村で何かあるとは考えにくいでしょう?
 現状が現状ですし。

■ フレイム To:ルツァー
 そうだな・・・・・・解った。我等は我等のすべき事に専念しよう。

■ ルツァー To:ソフィ&フレイム
 お願いしますね(^^

■ マーテル To:エルファ
(エルフ語)
 "おまじない"の言葉…音は「Genius」じゃよ。
 モーニーに案内され、「ここだ」と言われた所で、この音を発すれば。お主らの目にも湖は見えるじゃろ。

■ソフィティア
 Genius、Genius……。

 ブツブツと繰り返しながら覚えているようだ。
■ソフィティア To:マーテル
 よし、あとはわたし達次第……ってことですね。先ほど精霊の嫌うものをあまり持ち込んでもらいたくないとおっしゃってましたが、金属鎧全般はさすがにだめですよねぇ?

■ マーテル To:ソフィティア
(エルフ語)
 そうさのぉ。
 娘さんが来ているような銀の鎧ならば、精霊達も騒ぐ事はないとは思うがのぉ………そちらのドワーフが来ているようなものは……嫌がるじゃろう。
 じゃがな。
 この"お守り"は、あくまでも湖の中で呼吸する事ができるのと、水圧に対しての守りじゃ。他の自然に起こり得る事については、守ってもらえはせんからのぉ……そこの所が要注意じゃのぉ。
 わかるかぇ?娘さん。

■ エレボス To:
 みず・ミズ・水……
 あ゛ぁ〜〜〜、いやだぁ〜〜〜〜


■ソフィティア To:エレボス
 あれ?エレボスって水にがてだったの?

■ フレイム To:エレボス
 ・・・ん?・・・どうした・・・・・・ああ、そうか。確か、ドワーフは水に弱いのだったか。
 呼吸と水圧が無くば、心配は無いだろう・・・気休めかも知れないが。

 あまりにも落胆しているエレボスを見て、慰めの言葉も気休めにしかならない。
■エレボス To:ソフィティア&フレイム
 に・にがてなわけないじゃん。
 こ・これでも100mはらくにおよげるんだぞ。

 わ・わたしがにがてなのは、せ・せんとうだけさ。
 は・は・は……

■ソフィティア To:マーテル
 湖底に谷があって泳いで渡らないとならない時は、鎧が邪魔になる。とかそういうことですか?

■ エレボス To:マーテル
 ?!
 え、な・なに? よろい?
 そ・そんなのきないです、お・おいていきますよ。

 ぶるぶると首を横に振り、あわてて留め金に手を伸ばす。
■ マーテル To:ソフィティア
(エルフ語)
 谷というか。なんというか。
 わしらのような格好ならば、さほど苦労はせぬがな。
 神殿はだいぶ深部にあるのじゃよ。
 じゃから、娘さん。お前さんがそのままで行くと……帰りはだいぶキツイ事になるじゃろうて……のぉ?

 水中に潜るということになりそうなのだが。ここで新たな問題発覚。
■ フレイム To:ALL
 参ったな・・・水中で扱えそうな武器が無い・・・。
 誰か、ダガーか何か余裕が無いか?借りれればありがたいのだが・・・。

 確かに水中では大きな武器は扱えない。
■ レジー To:フレイム、ALL
 任しときなって、こういうこともあるだろうとダガーの予備は持ち歩いてるのさ。
 今は外に預けてあるけどな。
 実際には、3本持っているんだが1本は俺が使うとして予備は2本だな。
 他にも必要なら貸すぜ?

 新人ながらも準備の良いレジー。
 武器の予備があるようだ。
■ ランバート To:ALL
 私も銀のダガーを1本と普通のダガーを2本持っています。
 どうせ私は魔法メインでしょうから、必要ならば他の方にお貸ししますよ。
 レジーさんとあわせれば合計6本になりますから、一人一本づつ携帯することもできますね。

■ フレイム To:レジー、ランバート
 すまない。借りておく・・・俺は普通のダガーで構わない。
 銀のダガーは他の者に回した方が良い。

■ソフィティア To:ALL
 マーテルさんも言ってるし、装備の殆どはおいていくことにするわ。ダガーはレジーの余ってるのを貸してもらおうかな。

■ レジー To:ソフィティア
 OK、俺は貧乏人なんでね。
 なくしたりしないでくれよ(笑)

■ ソフィティア To:レジー
 ありがとう、なくしたら熨斗つけて返してあげるわ。

 軽く微笑む。
■ エルファ To:ALL、マーテル
 ん〜わたしはいいわ、手ぶらで行こっと。どうせ、水の中じゃ、弓矢は使えないしね
 それより〜「乙女の守り」、わたし持ちたいです!わたしが持っていいですか?

 何でも意欲的に行動するエルファ。
 「乙女の守り」を手にしてみたいらしい。
■ レジー To:エルファ
 いや、そりゃまずいだろ。
 「乙女」の守りってくらいだからな、エルファが・・・

 あーいや、多分そちらのエルフのお姉さんが持たせてくれないと思うぜ?

 と言葉を濁しかけていると……
■ マーテル To:エルファ
(エルフ語)
 ふぉっふぉっふぉ。安心せぇ。
 「乙女の守り」は人数分貸すつもりじゃからの。お嬢ちゃんもちゃぁんと持てるよ。
 なにせ守りは1枚一人が精一杯での。皆で1枚では、持ってない者の息まで面倒はみれぬのじゃよ。
 あとな。この守りを使う時は、すこぉし精神が疲れるが……まぁ大丈夫じゃろ。

■ モーニー To:ALL
(エルフ語)
 いいか、お前ら。
 村長が「良し」と言ったから貸すという事を忘れるな。
 ……
 言ってる意味、重々かみしめるんだな。

■ フレイム
 ・・・・・・要するに、渋々と言う訳か・・・・・・まあ、構わないが、

■ レジー To:モーニー、ALL
 了解、肝に銘じさせてもらうよ。

 さて、皆準備が済んだら、そろそろ向かおうぜ?
 ここでのんきにくつろいでる訳にもいかないしな。

■ エレボス To:モーニー、ALL
 え? も・もう……
 まだ心の準備が……

 しかし、エレボスの呟きはモーニーには届かず、
■ モーニー To:ALL
(エルフ語)
 準備ができたのなら、さっさといくぞ。

■ソフィティア To:ALL
 それじゃ行こうか。

■フレイム To:ALL
 ・・・ああ、向かうとしよう・・・。

 冒険者達は、村長の家から出ていった。

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 GM : shuu
 mail: shuu@ichinoseki.ac.jp