盗賊ギルド | Scenario #92 |
宝玉の乙女 |
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オラン 裏路地 |
皆から別れ、昼なお暗い裏路地を進むレジー。
その行く先には、薄汚い酒場がある。
中では、目つきの悪い男がちびりちびりと酒を飲んでいる。
■レジー |
(こりゃまた、いかにもって場所だな。こういう所もラバンとは大違いだ。) |
■ 男 To:レジー |
へ。帽子をかぶった優男さんよ。何の用だい? |
■レジー To:男 |
なに、たいした用じゃないさ。 仕事の前のご挨拶ってところだな。 通してもらえるかい? |
■ 男 To:レジー |
ほぉ〜〜……ご苦労なこったな。 お前、ここに来るのは初めてか? なら、風に注意するんだな。 静かと思って見てみると、身ぐるみ剥がれたりするからな(笑)。 |
男はにやりとしながら、奥の通路を指さします。
■レジー To:男 |
そりゃどうも、ご丁寧に。 オランってのは物騒な街なんだな(笑) |
■ 男 To:レジー |
そうか?どこぞの港町に比べりゃぁ〜ここは天国さ。 |
■レジー To:男 |
確かに天国だな、その点は同意だ。 |
■ 男 To:レジー |
情報は奥で貰いな。ここはタダの案内だ。 |
■レジー To:男 |
サンキュー、助かったよ。 |
帽子を取って男に軽く挨拶し、奥に向かう。
オラン 盗賊ギルド |
さらに薄暗い通路を通った先に、一人の女性が座っていた。
ここの情報屋、"暴風"のミスティである。
いつもの事ながら。爪の手入れに余念がない。
■レジー To:女性 |
失礼、ちょっといいかい? |
■ ミスティ To:レジー |
ん……新顔だね。どうしたんだい? |
少し気だるそうな声でレジーの方をちら、と見る。
■レジー To:女性 |
・・・・・・・・・・・。 いや、悪い。見とれてたよ(笑) ・・そうじゃない、俺はレジーってんだ。 前まではラバンの支部に厄介になってたんだけど、いろいろあってこれからはオランで厄介になろうと思ってね。 まずはご挨拶・・ってわけさ。 |
■ ミスティ To:レジー |
ふ〜ん。ご苦労なこったね。 で。今日は挨拶だけじゃないだろう? 何の用だい? |
■レジー To:女性 |
さすが。 ご察しの通りちょっと知りたいことがあってね。 ギルドとは関係ないかもしれないんだけど。 ルツァーって男なんだが、今彼の仕事を受けててね。 「アクアマリンで出来た乙女の像」なんて珍しいものが欲しいんだとさ。 まずこのルツァーに関して黒い話があったりしないかどうか、裏の顔とかだな。 これが知りたい。 |
■ ミスティ To:レジー |
ふ〜ん………ルツァーねぇ…… |
だま〜って。レジーの手を見る。
■レジー To:女性 |
・・? ああ、そういうことね。 とりあえず100でいいかい? |
金貨2枚をミスティに渡す。
■ ミスティ To:レジー |
で。ルツァーだっけ? ……怪しいか、どうかってのを聞きたいのよね?それならばシロよ。 なんでも、前から宝石でできた像ばかり集めているようだけどね。 別にあくどいこととかはしてないようだし。安心しな。 |
■レジー To:女性 |
ただの好事家って訳だな。 ふむ。 ・・・・じゃあ次だ。 ルツァーの話じゃ、今回の乙女の像は「ニンフルサグ」とか言う村にあるらしいんだが、この村がまたよく分からない。 組んでる仲間で名前だけは聞いたことのあるやつもいたんだが、結局場所が特定できねーんだ、これが。 で・・だ、このニンフルサグ村の場所、もしかしたらギルド内で知ってるやつがいやしないかと思ってな。 ここにも宝石で出来た像なら探してるやつもいるだろうし、万が一ということも考えられるんでな。 |
さらに2枚の金貨を置くレジーであるが。ミスティは、そのうち1枚だけを手にとり、
■ ミスティ To:レジー |
あたしらは「確か」な情報でしかお宝を取りに行かないし、そもそも伝説に出てきそうなものを取りにいくなんざあんたらの仕事だろ? まず、そこがお門違いだね(笑)。 それで。ニンフルサグとやらについても。 ‥‥確か、エルフの村だったってのは聞いた事があるけど‥‥いかんせん、偏屈エルフの固まりのような村って事だからね。 取引しようがない場所についての情報はないよ。 残念ながらね。 だから、うちのギルドでも詳しい奴なんかいないさ。 |
レジーは置いたままの金貨には手を付けず話を続ける。
■レジー To:女性 |
あなたよりもニンフルサグ村について詳しそうな奴について心当たりはないかな? エルフの村だからやっぱエルフの連中が詳しそうだとは思うんだが・・・・。 それと、アクアマリンの乙女の像。 こっちについてももうちょっと詳しい情報とかあるかい? |
■ ミスティ To:レジー |
ここのギルドであたしよりも情報通なのはいないよ。 エルフの事はエルフに聞きな。それが一番さ。 |
そして1枚の金貨を手に取り、
■ ミスティ To:レジー |
アクアマリンの乙女の像? また……そんなものを探す連中に会うとはねぇ。 まったく。冒険者という連中は。どいつもこいつも似たようなもんね。 アクアマリンでできた乙女の像ってのはあるよ。 ただ、相当手に入れれにくいところにあるって話だけどね。 それがどうしたんだい? |
微かに、ミスティは微笑んだようにも見えた。
■レジー To:女性 |
以前にもいたってことか、乙女の像を探していた連中が。 俺が依頼人から預かった金はあと金貨2枚しかない。 とりあえずこの2枚は渡す。 そいつらの情報、 「彼らはなぜ手に入れることができなかったのか」 「彼らの現在の所在地」 この2点を教えてもらえないか? |
レジーが2枚の金貨を手渡そうとするも、ミスティはそのうちの1枚だけ受け取って、
■ ミスティ To:レジー |
あらあら。勘違いをしているようね。 まぁ、あたしの言い方が悪かったのかしら? 前に、アクアマリンの乙女の像を捜しに来た連中なんかは居ないわ。 前来た連中は「ブルートパーズでできた狼の像」を捜していたの。 宝石で出来た像を捜す‥‥どっかの誰かさんにそっくりじゃない。 風の噂だと、無事手にいれれたと聞いたけど‥‥だから、何故手に入れられなかったか、という質問には答えられないわね。 そいつらが何処にいるかって? 貴方と同業。銀の網の冒険者よ。 |
■レジー To:女性 |
っと、そういうことかい。 そりゃ前回ルツァーが依頼した冒険者だな。 ってことは・・・後は他のメンバーに期待だな(苦笑) まぁ今回は挨拶の方がメインだったんでね、それでもいいさ。 ところで名前を聞いておいてもいいかな? これからも厄介になるだろうしね。 |
■ ミスティ To:レジー |
あら。あたしとした事が。まだ名前を言ってなかったかい?そりゃ悪い事をしたねぇ。 あたしの名前はミスティさ。 覚えておいで。 |
■レジー To:ミスティ |
ミスティの姉さんだな、了解だ。 職業柄一度聞いた名前を忘れたりしないさ(笑) んで、これは新人へのサービスってことで図書館への道のりをできればただで教えてもらいたいんだがどうかな?(笑) まだこの街に慣れてなくってね、図書館が合流ポイントなんだけど道が分からないんだな、これが。 |
■ ミスティ To:レジー |
そうしてちょうだい。 ……で……図書館への道のりだって? そんなの。オランじゃ3つの子だって判るよ。 大きな通りに出て、空を見上げてごらん。 3つの大きな塔が見えれば、そこが賢者の塔さ。 図書館はそのすぐ近くにあるから、近づけば判るよ。 |
■レジー To:ミスティ |
ああ、あれのことか! なんだよ、うちのメンバーも一言教えてくれりゃいいのに薄情な連中だぜ。 サンキュー助かった。 じゃあ俺は早速向かうよ、また次もよろしく。 |
■ ミスティ To:レジー |
しっかり、稼いできな。 |
素っ気なくレジーに言葉をかけたミスティ。
また、爪の手入れを始めたようだ。
レジーは盗賊ギルドを後にし、図書館へと向かった。
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