この時間の銀の網亭の酒場は、酔っ払いで賑わっている。テーブルのあちこちから、注文を叫ぶ声や笑い声、歌声なんかが聞こえてきて騒がしい。おやじやおかみも忙しそうだ。

それぞれ分担して情報収集をしていたメンバーが、再び銀の網亭に集合してきている。

おやじはシャノンに鍵を放ってよこした。もちろんエアヘッドがナイフをつきたてたテーブルのある、あの部屋の鍵だ。
それから、トレイに水差しとコップを 6 つ載せて手渡した。

神殿から戻ったユウルとシャノンとエアヘッドは、2 階の個室へと上がっていった。

やがて、遅れて戻ったレヴィックとフィオンも、仲間が個室にいると聞いて 2 階に上がろうとする。そこへ、盗賊ギルドから戻ったシャルルが追いついた。

フィオンが出かける前に言っていた台詞を思い出して、素直な瞳で尋ねる。

一度ついた嘘はつきとおさないとねっ。

そして 3 人揃ったところで個室のドアをあけた。

エアヘッドは、せっせと水をコップに給仕しているつもり。

今まで経験したことの無い感覚に、一瞬、わけもわからず表情が硬くなるシャノン。

フィオンの口から“ごめんね”とは。……どうやらまだ本調子ではないらしい。
＜！−−じゃあ、普段はどう謝るんですか？ by しゃのん−−＞
＜！−−「悪かったわね」　by 普段のフィオン−−＞

実は死体をよく見ていなかったので、細かい描写はいいかげんなシャノンであった。

ちょっと訂正するシャルル。

どことなく上の空。

エアヘッドは、人差し指をフィオンの方に突き出した。

“殺る”と書いて“やる”と読む。フィオンはシーフでも殺しはやってはいない。(それなのに何故どもる(笑)？)

エアヘッドのおかげで、フィオンはいつもの自分に戻っていた。

レヴィックはエアヘッドをちらりと見てちょっとビックリ。
フィオンはちょっとエアヘッドから後ずさり。
＜！−−指が触れない距離までね（笑）−−＞

あまり傷は深くなかった、と言いたいらしい。

• 屋敷とその住人だった人にはギルドは関わっていない。
• ロゾニィ家の人々の死因は特に怪しい所はなさそうである。当主は病死、奥さんは老衰ではないかと思われる。詳しく知りたければ学院の図書館で調べられる。
• コンネルさんに怪しい所は見受けられない。
• 屋敷を買取ろうとしているのはエマ・ロゾニィと知り合いだったと思われる、エリザベート・ホーマーという弱小貴族の御隠居お婆さんである。ホーマー家も怪しい噂などは聞かない。

でも、次は一緒に行きましょ　と合図。それに合図で返すシャルル。とっても嬉しそうな顔だ。

どうやら彼にとってはプリンもケーキも一緒らしい。

ここは個室である。持ち込みしたっておやじの目は届かない。
フィオンは、皆にケーキを配った。

ちょっと呆れ顔でレヴィックをちらり。

もちろん嫌味である。

フィオンの器用度 8。まともな弁当ができるとは自分でも思えないらしい。

この男達、勝手に決めてるし。それもやる気満々。

ドワーフの弁当に不安を覚えるフィオン。

ユウルの器用度は 11。エアヘッドのほうが上手そうだけど…？

お弁当の出来不出来にやや心を痛める乙女達をよそに、明日は朝からお弁当持参でロゾニィ屋敷の探索と相成った。今日はここで解散。