SW-PBM Scenario #82 目次

それぞれの家庭事情


銀の網亭 酒場

ここは銀の網亭。
依頼人の所から、被害者が収容されているというファリス神殿に直接寄ることになった。 が、フィオンとレヴィックの 2 人はそれぞれ個別行動を取る事にして銀の網亭に戻っていた。
フィオンは、酒場のテーブル席にひとり座り、窓の外を眺めている。テーブルの上にはティーカップとポットが 1 つ。
■フィオン
(・・・あーあ、これもマスターしちゃったしなぁ。
次は何を勉強しよう・・・。なんか見ておけば良かった・・・。)

フィオンの手元にはハーピー語のノートが一冊。 これはフィオンがハーピー語の勉強の為につけてきたノートである。 しかしもう既に習得していて、あまり読み返したいとは思わない。
■フィオン
たいくつ・・・。

なら、シャルルと一緒に盗賊ギルドに行けば良かったのに。そういう気にもなれないで、ここでお茶をしながら時間つぶしをしているのである。 やがて、ここも夕飯の客で混み始めるだろう。そうしたら家へ帰るつもりだ。
丁度そこへ 2 階からレヴィックが降りてくる。他のメンバーの聞き込みの間に買い物に行こうと一度部屋に戻っていたのだ。フィオンを見つけると近づいていく。
■レヴィック To:フィオン
フィオンちゃん?皆と一緒に出かけたんじゃなかったの?

■フィオン To:レヴィック
・・・レヴィックこそ。
てっきりシャノン達と一緒に神殿に行ったんだと思ってた。
私は神殿ってなんか苦手だからやめといたの。

苦手なのはレヴィックも同じ。というか冒険者になって以降、神殿には行ったことがない。
■レヴィック To:フィオン
神殿はねぇ……なんだかバチでも当たりそうで怖くて(笑)
…えーと。アタシ今からちょっと買い物に出る…って言ったかしらね、出かけるんだけど、良かったらフィオンちゃんも一緒にどうかしら?

気分は(理由もなく)ブルーだったが、買い物と聞くとちょっと心が踊るフィオン。
基本的に買い物は好きだ。
■フィオン To:レヴィック
・・・・・・いいよ。で、どこ行くの?

断る理由もない。どうせ、そろそろ店を出ようとしてた所でもある。
フィオンはノートを片付けると、レヴィックに聞いた。
■レヴィック To:フィオン
武器屋さんと、楽器屋さん♪
フィオンちゃんさえ良ければお茶とケーキもつけるわよ?

お茶とケーキは買い物よりもっと好きだった。
■フィオン To:レヴィック
(甘いもので釣ろうとしてない?)
もちろん、断らないわよ(笑)。
じゃ、早く買い物済ませましょ。

釣られてる?と思いつつも、甘いものがエサなら進んで釣られる奴。
■レヴィック To:フィオン
はいはい♪じゃぁ行きましょうか。

なんとなくご機嫌が取れた?ので内心ほっとしているレヴィック。
オラン市内

早速武器屋で注文を済ませ、楽器店でフィドルを購入する。もともと買うものを決めていたので早いものだ。
■レヴィック To:フィオン
さぁてと、これで買い物はオシマイ。お嬢サン、お茶にお付き合いいただけますか?(笑)

お手をどうぞ ……の姿勢。
■フィオン To:レヴィック
ぷっ。
やれば出来るんだね。

普段、おねぇ言葉しか話さないレヴィックが……
と思うと、無性に可笑しい。
<!−−いや、本当にオカシイのは普段なんだが・・・by フィオン PL −−>
<!−−外見優男でホントに優男では面白みが…(笑) by レヴィック PL −−>
フィオンはくすくすと笑いながらも、素直に手を差し出す。
■レヴィック To:フィオン
いえ…お褒めに預かり…(^-^)
実はちょっと疲れるんだけどね

手を取りつつこっそり独白。そして、宿の近くの小洒落た喫茶店にエスコートする。
喫茶店

■レヴィック To:フィオン
さ、好きなものをどうぞ、お嬢サン。

■フィオン To:レヴィック
じゃ、お言葉に甘えて・・・。
プリンアラモード。

フィオンの頼んだものを自分も注文、とりあえず一息つく。フィオンを見てニコニコしている。
■フィオン To:レヴィック
プリンアラモードとか頼んじゃう所は、やっぱりレヴィックだよね(笑)
・・・なんでニコニコしてんの?

■レヴィック To:フィオン
ん?フィオンちゃんの機嫌が直ったみたいだから♪

■フィオン To:レヴィック
私、不機嫌だよ。

「何言ってんの?」と言わんばかりの勢いで答える。
■レヴィック To:フィオン
え……。そ、そうなの…(落胆)。うーん、難しいわねぇ…(^^;
あのね…聞いてもイイかしら、不機嫌の理由。

すっかり言葉使いが戻ってしまっている。
■フィオン To:レヴィック
・・・レヴィックはなんで冒険者やってるの?

■レヴィック To:フィオン
へ?アタシ??
一応、家のシキタリ?みたいなものだけど…多分それでなくても冒険者にはなったと思うわ。大人になってまで家には居られないしね。

■フィオン To:レヴィック
なんで?お貴族様でしょ。
冒険者なんかやらなくても食べていけるじゃない。
それとも、欲しいのはお金じゃなくてスリル?

■レヴィック To:フィオン
そうねぇ…別に貴族に生まれたかったわけじゃぁないのよね…。何ていうか何しろ母は貴族でもなければ本妻でもないしねぇ。
出自が出自だけに家からはいつか出るツモリでいるのよ。冒険者はその手段ってワケ。貴族って言ってもアタシにとっては他人事なのよ。

■フィオン To:レヴィック
え?それって・・・もしかして・・・。

流石に”妾の子?”とは聞けない。
■レヴィック To:フィオン
そう、もしかして。なの(笑)

■フィオン To:レヴィック
ごめん、悪い事聞いちゃった。
それじゃ、皆に隠しておくのわかる・・・。
と言うか、いつか家を捨てるつもりだったから、わざわざ言わなかったのね?

■レヴィック To:フィオン
いやね、気にしないでちょうだい。
でも、話しちゃったらなんだかすっきりしたわ、やっぱりアタシにとっては他人事でいいみたい。
っていうか、こんな貴族サマっていうのはねぇ…自分でいうのもなんだけどどうかと思うもの(笑)

■フィオン To:レヴィック
私もすっきりした(笑)。
でも・・・レヴィック、しゃべらなければ立派な貴族サマになれそうなんだけどねぇ。
家族の人は怒らないの?お父さんもお母さんも?

■レヴィック To:フィオン
ご機嫌が直ったみたいで良かったわ。
言葉使いのことはもともと父に当て付けて始めたからねぇ…そりゃぁ怒られたというか嫌がられたというか…(苦笑)。
でも母にはまともなところしか見せずにすんだわ。…もしも今この状況を見れたとしても笑ってくれるとは思うけど(^^;

■フィオン To:レヴィック
(お母さん・・・亡くなってるんだね・・・)
そっか・・・。
私は・・・なんて言ってもらえるかな・・・。
遭えたら・・・だけどね

フィオンの母親は行方不明になっている。
■レヴィック To:フィオン
…お互いいろいろあるみたいね、でも生きてる限り可能性はあるんじゃない?フィオンちゃんなら諦めたりしないでショ?(^-^)
さ、せっかく美味しいもの食べてるのにしんみりしちゃったら美味しさ半減よ。
それに、そろそろシャノンちゃん達も戻ってくるかもだし、そろそろお土産でも買って銀の網亭に戻りましょうか。

■フィオン To:レヴィック
え、みんな宿に戻ってくるの?
私、家に帰るつもりでいたんだけど・・・。
・・・・・・明日、(報告は)聞けばいいよね。
じゃ、ご馳走さま。

■レヴィック To:フィオン
あ…そうねぇ…もう遅いし明日ゆっくりの方がいいかしら。
じゃぁ送っていくわ。お土産頼んでくるからちょっと待っててね。

いそいそと宿組用の土産を頼みに行き、少しして焼き菓子を手に戻ってくる。
■レヴィック To:フィオン
お待たせ、行きましょっか?(^-^)

ここで、フィオンは 1 つの悪戯を思いつく。
■フィオン To:レヴィック
ありがと。
ねぇ、送ってくれるのは嬉しいんだけどね、しばらくの間、オネェ言葉封印ね☆
レヴィック、目立つんだもん(笑)。

■レヴィック To:フィオン
え゛……そ、それっていつまでかしら?(^^;
っていうかそんなに目立つかしらねぇ…。

■フィオン To:レヴィック
自覚ないんだねぇ・・・。

じゃ、黙っててもいいわよ(笑)。
一緒に歩いてるだけでボディ・ガードにはなるもんね。

そう言うと、するりとレヴィックの腕に自分の腕を絡ませた。
■レヴィック To:フィオン
……ああ、送っていく間ね(^^;よかった…1週間とか言われたらどうしようかと思っちゃったわ。
…コホン。
ではお嬢サン、まいりましょうか。

絡められた腕には躊躇せず店を出る。フィオンを送る間は努力してオネェ言葉は使わないツモリらしい。
■フィオン To:レヴィック
ええ、まいりましょ(笑)。
(いつもこれ(=男言葉)ならいいのにねぇ〜)

傍目、カップルと見えなくもない?
内心「シャノンに悪いかな?」とちらっと思いながらも、上機嫌で帰路に……。
と、そのまましばらく歩き出したところでふとレヴィックは思い立った。
■レヴィック To:フィオン
…フィオン…(ちゃん…は変よね)。
ついでだからこのまま例の屋敷を見て帰るっていうのはどうだろう?

■フィオン To:レヴィック
ん・・・?
いいわよ。私達だけ仕事しないってのもなんだしね(笑)。
下見しとこっか。

フィオンの機嫌は既に治っている。お化け屋敷に誘われて快諾するなんて。



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