SW-PBM #87 覗き魔にご用心!? 侵入者は誰ですか? |
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テラス |
2日目、深夜。
今晩も雑用係……いや、冒険者たちは真のお仕事、護衛と見張りである。
パオルはテラスで毛布にくるまっての夜勤。勿論、何も無い限りは寝ている。
……それじゃ見張りにならんだろうが(笑)
レンシオも横でぼけ〜っと待機。夜行性のモモンガもあちこちうろちょろ。
ただし、いつも着ているレザーアーマーは先ほどのラーダキックのせいで洗濯して乾かしている最中なので、普通の服のままである。
■レンシオ To:独り言 |
やれやれ……とんだ被害をくらったもんだ。 こんな仕事いつまでもやってられん………。早く現れないかな……。 |
契約期間は一週間です。
■パオル To:寝言 |
いや、まだだ!まだボクはギブアップしちゃいないよっ!! 豚の丸焼きの一つや二つなど・・・(むにゃむにゃ(〜_〜 |
夢の中の大食い大会では、苦戦中のようだ。
パオルと違って真面目に見張りをしていたレンシオが、ふと気付いた。
塀を越えて、邸内に侵入しようとする人影が見える。
が。なんか見ていて危なっかしい。えっちらおっちら塀に登ったかと思うと、その上でバランスを崩して落っこちそうになったり、手近にあった木に慌てて掴まろうとしたら枝が折れて
バキッ! と音を立てたり、終いには庭に落っこちて
ずでっ!! とかやっている。
しかも、あの……お言葉ですが、門開いてるんですけど……。
気付かなかったのだろうか?
■落ちたヤツ |
痛ったあ〜(T_T) |
忍び込んでるという自覚ないのだろうか……。でかい声でそう言う。
と、その後にもう1人。塀の上に登って先に侵入した(落ちた)方を叱り付ける。
■塀の上の方 To:落ちた方 |
バカ! 静かにしろって言っただろうが! |
一方、こちらは寝室。
■ルーシア |
…ん。なんか騒がしいわね。 |
ルーシアが物音に目を覚ましたようだ。
■レンシオ To:カルーナ(使い魔) |
………さっそく現れた………にしては………間が抜けてるな………。 まぁ、いいや………。 いけ、カルーナ、暗視だ。 |
モモンガの目で声がした方を暗視してみる。
カルーナが近づいてその目に映ったものをレンシオに伝える。
庭に落ちた方はグラスランナー、そして塀の上に立っている方は人間だ。
塀の上の方はまだ少年らしく、確かに『人間にしては』まだ背が小さい。
2人とも、盗賊らしきいでたちである。
■少年 To:グラスランナー |
まったく……まあ、お前が騒ぎを起こしてその隙にオイラが盗みに入るんだから、ある程度は騒いでくれなきゃ困るけどさ……。 け・ど! 準備が整ってないうちから騒ぐのは意味なしだよっ。見つかるだけじゃないかっ。 |
■グラスランナー To:少年 |
うえぇ、ごめんよぉ(T_T) 気をつけるから、そんなに怒らないでくれよぉ。 |
それをカルーナビジョンで見ていたレンシオはというと………
■レンシオ To:パオル |
………何だかなぁ………。 (小声で)パオル、パオル。来たぞ、起きろ( ・・)ノ☆(ぺしぺし
(杖を用意しながら)さて………眠らせるべきか………それとも、ちょっと脅すべきか………。 |
レンシオがじっと行動を見詰めていると、少年の方も屋敷内に飛び降りた。
こちらは随分と身軽に、物音一つ立てない。
■少年 To:グラスランナー |
ったく……ほら、早くしろ。時間をかけるとマズイぞ。 |
■グラスランナー To:少年 |
ま、待ってってば。 |
少年はすたすたと裏口に回ろうとしている。
レンシオがスペルを呟く。すると、少年の横、少し離れた位置に身長2mはあろうかという大男が現れた。
一言で言えば、強面である。
これでもかというくらい悪役的な顔で、裏通りのいかがわしい酒場なんかで用心棒でもしていそうなタイプである。もちろん頬の傷も忘れていない。
間違っても、レンシオそっくりではない。ないんだってば。
■幻覚(レンシオの声) To:少年たち |
なんじゃぁ、お前らは。 ここでなにしよるか。 |
レンシオが声を低くして問い掛ける。ようやく立ち上がったグラスランナーが恐怖のあまりまたしても尻を着く。
■グラスランナー |
ひっ……。 |
だが、そんなグラスランナーとは対照的に少年の方は落ち着き払っている。
■少年 To:大男 |
うるさい、邪魔だ。 |
ぐっと握り拳を作ったかと思うと、その突然現れた男に向かって行き、拳を突き出した。
が、殴ったはずの拳に感触がないことに気付く。
■少年 To:グラスランナー |
……なんだ、幻覚か。 おい、本物じゃないから気にしなくていいぞ。 ……とはいえ、タイミング良くこんな物が出て来たってことは、どこかから見張られてるな。 一旦出直した方が良いか? |
レンシオはカルーナヴィジョンで様子を見つつ
■レンシオ |
………なるほど………。 こういうヤツか………。万物の源たるマナよ、安らぎをもたらす雲となりて、全てに等しき眠りをもたらし給え! |
■グラスランナー |
ん……ふわ……ぐぅ。 |
■少年 To:グラスランナー |
えっ、おい。 ……う? くそ、魔法か。こんな……。 |
レンシオの創り出した眠りの雲に包まれ、2人の侵入者は堪え切れずに眠り込んでしまった。
■レンシオ To:パオル |
さてと………パオル、いくぞ。 ………って、まだねとるのか。 おい、ほら、起きろ起きろ( ・・)ノ☆(びしびし |
■パオル To:レンシオ |
う〜ん………まだまだ………食べられるってば!(むにゃむにゃ …あれ。なんか来たの? |
■レンシオ To:パオル |
来たから起こしたんだよ(〜_〜; 行くぞ。万物の源たるマナよ、不可視の力で我らを支え、緩急の制御をさせ給え。 |
というわけで、二人してフォーリングコントロールで着地。
二人に近づいて、パオルが剣を構え。レンシオはいつでも魔法が使える様にした上で蹴り起こして尋問してみる。
■レンシオ TO:二人 |
さて………君たち、こんな夜中に忍び込んでくるとはどういった了見だね? |
■グラスランナー To:少年 |
あわあわあわ……ね、ねぇジール、正直に話た方が……。 |
■ジール To:レンシオ |
……夜中に忍び込むったら、盗みと相場は決まってるだろ? |
ふんぞり返って、偉そうである。
■グラスランナー To:ジール |
あのさぁ、僕たち捕まってるんだからそんな偉そうにしても……(^^;) |
■ジール To:グラスランナー |
うるさい、リディオは黙ってろ。 |
■パオル To:グラスランナー、ジール |
そうだ!そうだ!話の腰を折らずに、黙ってろ〜。(ぉぃ で、続きは? |
その頃、物音に目がさめたルーシアはテラスから様子を見ていた。
■ルーシア |
(あれは…パオル達?何やってるのかしら…あれ?パオル達だけじゃないのかしら。よく見えないわ。) |
ルーシアはとりあえず様子を見に行くために部屋を後にした……。
■レンシオ To:ジール |
………(開き直ってやがる、こいつ) ほぅ。ここ最近ここら辺に出没してる覗き魔と窃盗をやらかしてるのは君たちなのかな。 |
■ジール To:レンシオ |
盗みはオイラたちの事だろうけど、覗き魔ってのは……なんだ? |
■リディオ To:ジール |
あれじゃない、ほら。 僕が気を引くためにやってたのが覗き魔だって間違えられてたとか。 |
■レンシオ To:二人 |
ここら辺の高級住宅街で子供のように小さな人影の覗き魔とこそ泥が出没してると言われていてねぇ………。ちょっとした小物とか女性の下着とか子供のおもちゃとか。 そうそう、以前ここにはいったことはあるのかな? |
■ジール To:レンシオ |
いろいろ盗ったから何を持ってったかまでは覚えてないよ。 ここに入ったのは初めてだけど。 |
ドロボーさんがそんなにペラペラ喋って良いのか……(^^;)
■レンシオ To:ジール |
………覚えてない?何のための窃盗なんだね? |
■ジール To:レンシオ |
少しは頭使って考えてみれば? 魔法を使うためだけに付いてる訳じゃないんだろ、そのおつむは。 わざわざ余所で騒いで人目を引き付けて、その隙に『取る物を気にせずに』盗ってるんだぜ。 物を盗る事そのものが目的じゃないくらい分かるだろ? ドロボーらしくないけどね。 普通は静かに事を済ますはずのドロボーがまるで逆の手口で、しかも盗る物には興味がない。だったら、答えは一つしかないだろ。 |
■パオル To:どろぼーず、ALL |
なるほど!ボクの熱いハートが目的か!? だがしかーし!君達が受け取れるのは二つに一つだ!! |
■ジール To:パオル |
熱すぎて持てなそうだからいらない。 |
一応ギャグに付き合ってあげてるらしい。でも語気が刺々しかったりする。
■レンシオ To:ジール |
ガキの犯行如きに脳のブドウ糖を消費するのがもったいないから、考えるのは後に回すことにしよう。 で、誰の侵入を手引きしたんだね? |
■ジール To:レンシオ |
そこまで教えるバカがいるかよっ。 |
あかんべぇ。
■リディオ To:ジール |
ジールぅ、刺激するのよそうよぉ。 このおぢさん、怒らすと怖そうだよ〜。 |
■レンシオ To:リディオ |
ん?なんていった?ん?(^_^# |
ぐわしっと頭を掴んでぎりぎり握りながらにこにこ
■リディオ |
いたたたたたっ!(>_<) |
■レンシオ to:リディオ |
んで、誰がおじさんだって?ん?(^_^# |
レンシオは一応子供がいるのでおじさんと呼ばれてもおかしくないのだが、(まだ比較的若いこともあって)子供以外におじさんと呼ばれるのが嫌いなようである(笑)
■リディオ To:レンシオ |
お、おにいひゃん(TT)(←お兄さん、と言いたいらしい) |
■レンシオ to:リディオ |
そう、そのとおり(^_^ |
と、手を放す。
やはりおぢさんを怒らせるとコワイ。
■パオル To:どろぼーず、ALL |
んじゃ、お縄を受け取って貰うよ! |
剣を鞘に戻して、ジールに掴みかかります。
■ジール |
おっと! |
リディオを盾に……したのはいいが、そのまま一緒にぐるぐる巻き。
何やってんだか……(はぁ)
■パオル To:どろぼーず、ALL |
ははははは、おいたをしすぎるから洲巻にされちゃうんだよ。
さーて、子供とはいえ自分のした事の責任を取らないとね。 |
■ジール To:パオル |
そーいう提案をする辺り、アンタの方が子供だと思う。 |
事、ここに至っても。まだ口は減らない。
■レンシオ To:ジール |
はいはい、いい加減口と立場をわきまえようね(^^ |
というわけで、尻叩き決行………かな?
■ジール To:ALL |
わーっ! バカ、よせ、やめろっ。 |
足ぶんぶん。必死の抵抗。
■レンシオ to:ジール |
まぁ、とりあえず君たちの処遇は後回し、みんなと相談してからにしよう。 |
と、ぐいっとぶら下げるように持ち上げてみんなのところに戻ろうとする。
ソーサラーの仕事じゃないよなぁ……(^^;)
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