SW-PBM #87 覗き魔にご用心!? 流行の遊びは何ですか? |
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クローディウス家 |
情報収集を終えクローディウス家へと戻ってきたレンシオ、パオル、ランバートの3人。
既に日は傾き始め、そこかしこで夕食の支度が始まっているらしく、良い匂いが漂う。
■パオル To:ALL |
あ、良い匂い〜。(ふらふら |
近所の匂いに誘われてか、フラフラと屋敷を出て行こうとする。
■子供の声 To:3人 |
お前らっ! 一体何者だっ! |
そこへ、子供の声でそんな声が掛かる。
何事かと辺りを見まわすと、邸内の茂みに隠れていたらしい男の子達が出てきて、3人の前に立ち塞がった。
子供達は3人。そして、その3人共が一様に怪しい覆面仮面ラーダをモデルにしたのだろうと推測できるマスクを被っていた。
ちなみに、仮面ラーダとはここオランを悪党の魔手から守るために日々戦う正義の仮面神官であり、子供達やヒーローファンにはカルト的な人気を誇っているらしい。
決して、単なるヒーローかぶれの変態コスプレ野郎ではないので、もし道の何処かで見かけても遠巻きにして指差したり、石を投げつけたり してはいけない。
噂によると、最近は初代に代わって二代目の仮面ラーダXが活躍しているとも言われている。
■パオル To:独り言 |
へぇ〜、これはこれは。(笑 |
■男の子 To:3人 |
サナリア姉ちゃんに何の用だっ。答えろっ。 それとも、ひょっとしてお前たち噂の覗き魔か? もしそうだったら、この仮面ラーダが成敗してやるっ! |
真ん中に立つ、男の子達3人のリーダー格らしい子がそう言う。無論オーバー過ぎるアクション付きだ。
決めのポーズをした瞬間、足元に垂れたお手製マントを踏んづけて転びそうになったのはご愛嬌である。
■パオル To:子供たち |
ボクらは覗き魔などではなぁ〜いっ!! きゅーりょーどろぼーである!(えっへん |
■レンシオ To:パオル |
………おいおい(--;;; |
■ランバート To:パオル |
子供相手に冗談は通じないのでは?(^^;; |
■パオル To:レンシオ、ランバート |
まぁまぁ、もうしばらく様子を見てみましょ♪(^-^ |
■リーダー格の子 To:パオル |
きゅ、きゅーりょーどろぼー? |
聞き覚えのない言葉だったのか、3人でひそひそと話を始める。
■リーダー格の子 To:他の男の子 |
おい、きゅーりょーってなんだ? お前たち知ってるか? |
■右の子 To:リーダー格の子 |
ううん、聞いた事ない……。 |
■左の子 To:リーダー格の子 |
僕んちのお父さん、こないだきゅーりょーっての貰って来たよ。 |
■リーダー格の子 To:他の男の子 |
そ、そうか。まあどろぼーだって言ってるんだから、あいつら悪い奴に決まったな。 |
くるり、と振り向いて再びポーズ。そしてパオルに言う。
■リーダー格の子 To:パオル |
と、とにかく! 自分でどろぼーだなんて言うんだから、お前ら悪い奴だ! 決定! 成敗!! |
なんかカッコつけようとしているが、その後ろから肩をつんつんと突つかれる。
■リーダー格の子 To:右の子 |
な、なんだよ。せっかくカッコつけてるのに。 |
■右の子 To:リーダー格の子 |
ホジム兄ちゃん、名前言うの忘れてるよ。 ほら、みんなで練習したヤツ。あれ、あれ。 |
■リーダー格の子 To:右の子 |
え? あ、そっか。悪い悪い。 |
またこっちに向き直って。
■リーダー格の子 To:3人 |
ま、まあ、成敗される前に俺たちの名前くらい教えておいてやろう! |
そう言うと、やや後ろに下がっていた他の2人が前に出てきて、3人が並んで立つ 。
そして、1人1人思い思いにポーズを決めながらご丁寧に自己紹介を始めてくれた。
■リーダー格の子 To:3人 |
まず俺だ! その拳は天空を裂き! その蹴りは大地を割る! 俺は仮面ラーダ1号!! |
バン!
■右の子 To:3人 |
その力は並ぶもの無し! 豪腕の巨人すら敵わぬ! オイラは仮面ラーダ2号!! |
ババン!!
■左の子 To:3人 |
その素早さは何者をも凌ぐ! 大空を舞うドラゴンも逃がさない! そんな僕は仮面ラーダ3号!! |
バババン!!!
■仮面ラーダ1号 To:3人 |
3人揃って!! |
■仮面ラーダ1号、2号、3号 To:3人 |
仮面ラーダ3兄弟!!! |
ババババ〜ン!!!!
■仮面ラーダ1号 To:3人 |
さあっ、かかって来い! 俺たちが相手だ!! |
■レンシオ To:独り言、パオル、ランバート |
そういえば、チェスター(レンシオの息子)も最近こんな遊びをしてたなぁ………。 これは遊んでいるのかな?それとも真面目にやっているのかな………? |
■ランバート To:レンシオ |
ほとんど、真面目じゃないでしょうか?(^^; |
■パオル To:レンシオ、ランバート |
むふふふ、これこそヒーローへの憧れが成せる業ですよ。(ぼそっ |
と呟くと、一人その場から姿を消す。
■仮面ラーダ1号 To:2人 |
ふっ!! お前たちの仲間の1人は逃げ出したようだぞ! 降参するなら今のうちだ! |
しばらくレンシオはおふざけで返すべきか、それとも真面目に返答するべきか考えていた。
■レンシオ to:3人 |
ならば、こちらも自己紹介させてもらおう! その魔力は猛獣すら焼き尽くす、灼熱の魔術師レンシオ! (ババン!) |
ここら辺までやったところで、こういう場合、子供は往々にして真面目であることが多いことを思い出した。
■レンシオ To:3人 |
しかぁし……… どろぼーってのは冗談なんだ。 僕たちは今バーモントさんに雇われてる冒険者なんだ。 |
■仮面ラーダ1号 To:灼熱の魔術師レンシオ |
どろぼーじゃないだと!? …………。 いや、ウソだ! 敵のボスというものは決まって炎の魔法を使うもの! したがって貴様は悪人だ!(びしっ) |
子供の固定概念というものは恐ろしい(^^;)
■ランバート To:仮面ラーダ達 |
炎を使えば敵のボスというのであれば、そこら中敵だらけになってしまいますよ。 |
そういうと、おもむろに羊皮紙を取り出して、呪文を唱える。
■ランバート |
万物の根元たるマナよ。炎となりて、この<用意し>た<羊皮紙>を燃やしておくれ・・・・ |
相変わらず子供にもうけない駄洒落を交えつつ、羊皮紙を発火させるランバート。
しかもその炎に続き、さらに呪文を続ける。
■ランバート |
炎の精霊サラマンダーよ。 仮面ラーダを名乗る者達へ、炎の力を見せてあげてごらん。 |
燃える羊皮紙の先からファイア・ボルトの火線が走り、仮面ラーダ達の足下1m位手前ではじけて、熱気が子供達の肌をなでる。
■仮面ラーダ1号 |
うわ、あち、あち、あちっ! |
■ランバート To:仮面ラーダ達 |
と、まあ、私は別に敵のボスではありませんが、炎の魔法は使えますよ。 |
それだけのことを説明するために魔法を唱えるランバートであった(^^;
■仮面ラーダ1号 To:卑怯な冷血漢ランベルト(ランバート) |
あ、あぶないなっ! おのれ、不意打ちとは卑怯なっ。 ボスでなく、こんな卑怯な技を使うとなると……そうか、貴様があの卑怯な冷血漢と呼ばれるランベルトだなっ! |
敵キャラが他にも色々いるらしい。
■レンシオ To:ランバート |
たわけっ!町中で正当な理由もなく魔法なんぞつかうなっ!( --)ノ☆(べし っ |
とりあえずつっこんでおく。
■ランバート To:レンシオ |
「炎を使う者=敵のボス」という間違った知識を抱いているのを訂正させるために使った魔法です。 町の将来を担うであろう子供達を正しい道へ導く為の魔法であれば、正当な理由となるはずです(本気)。 しかし、<ランバート>と<ランベルト>ですか。やはり子供とはいえ、さすがに人間は駄洒落がうまいですね。 |
駄洒落じゃないって(笑)
■レンシオ To:ランバート |
そういう問題じゃなくて、違法かどうかって問題だってに………(−−;; |
■レンシオ To:3人 |
………君たち、なんか最近現れてる覗き魔に関してなんか知らないかな? |
■仮面ラーダ1号 To:灼熱の魔術師レンシオ |
ふん、そうやって相談事で俺たちを油断させるつもりなんだろう。騙されはしないぞ。 ……だが、俺たちに倒される前に質問に答えるくらいはしてやろう! でないと安心してやられることが出来ないだろうからな。 |
何気に律儀なヤツである。
■仮面ラーダ1号 To:灼熱の魔術師レンシオ |
覗き魔のことは、俺たちは良く知らない。 最近この辺に良く出て、うら若き乙女(←どこでそんな言葉を覚えた)を困らせているということくらいだ。 だからこそ、サナリア姉ちゃんを守るためにここでこうしているのだ。 |
■仮面ラーダ3号 To:仮面ラーダ1号 |
ホジム兄ちゃん、僕にも喋らせてよ。 |
つんつくつん、と仮面ラーダ1号の肩を突ついて言う。
■仮面ラーダ3号 To:灼熱の魔術師レンシオ |
僕のうちにこないだ、覗き魔が来たんだ。 お姉ちゃんが覗かれたってすっごい声で泣いてた。 で、その時なんだけど。 その騒ぎで僕もみんなと一緒にいたんだけど、その後部屋に戻ったらさっきまで やってたゲームが失くなってたんだ。 |
■ランバート To:ALL |
子供のゲームまで取り上げるとは、大人げないですねぇ。 |
■仮面ラーダ1号 To:卑怯な冷血漢ランベルト(ランバート) |
どうせお前の仕業だろう? |
ランバート。完っ璧に悪人扱いである。いきなり子供に向けて炎なんて飛ばせば当たり前ではあるが。
第一印象って大事だよね……。
■レンシオ |
だから言ったのに………(−−; にしても、ますますサルかなんかの仕業のような気がしてきたなぁ………。 |
■仮面ラーダ1号 To:灼熱の魔術師レンシオ |
もう聞く事は無いな? ならば今度こそ、覚悟しろっ。 |
■レンシオ To:1号 |
うん、ありがとう、参考になったよ。 じゃぁね。 |
というわけで、家に向かってすたすた(笑)
■仮面ラーダX To:わるもの2人 |
まてまてまてまてえぇぇぇぇっ!! (ババァーン! |
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