SW-PBM #87 覗き魔にご用心!? みんなでお茶にしませんか? |
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玄関 |
邸内の掃除が一通り終わって。
■ベル To:ルーシア |
ふう、これで大体終わりです。ルーシアさん、お疲れさまでした。 あとはお風呂とトイレだけですけど……その前に、ちょっと休憩しましょうか。 |
ベルがそんな提案をする。
■ルーシア To:ベル |
そうね。 |
掃除道具の片付けをしている時に、その人物は現れた。
■男の子の声 |
こんにちは〜っ。サナリアお姉ちゃん、いますか〜っ? |
そう言いながら、返事を待たずに扉を開けて玄関に入って来たのは10歳くらいの男の子。
■ベル To:ケント |
あ〜っ♪ ケント君だ〜っ、こんにちわ〜っ。 |
ベルが道具の片付けをほっぽりだして満面の笑顔で出迎える。
■ルーシア To:ケント |
こんにちは。元気がいいわね。 (…確かサナリアさんに懐いてる子だったわよね。) |
■ケント To:ルーシア |
あ、こんにちは。 ……っと、お姉ちゃん、誰ですか? 新しいお手伝いの人? |
■ルーシア To:ケント |
まぁ、そんなとこよ。 |
■ベル To:ルーシア、ケント |
せっかくですから、ケント君も一緒にお茶にしましょう。 お嬢さまも呼んでみますから。ルーシアさんも良いですよね? |
■ルーシア To:ベル |
いいわよ。 |
と、そこへ。
アルテナが左右の壁にぶつかりながら、歩いてくる。
■アルテナ |
ちゃん……ちゃん……ちゃん………… |
……こ、子連れ狼デスカ?(違)
■アルテナ |
! |
ルーシアを見つけて、
■アルテナ To:ルーシア |
……………ルーシア〜、なんなんだあいつは〜(T-T) |
お客様がいるのに気づかずに泣き付く。
■ルーシア To:アルテナ |
どうしたの? |
■ベル To:アルテナ |
あ、アルテナさん……って、そんないきなり。 そっか、アルテナさんはルーシアさんと……。それじゃベルと ちゅーなんて出来ないですよね……。 |
はふぅ、とため息1つ。……なんか、ひじょ〜に残念そうである。
■アルテナ To:ベル |
ばっ、バカ! そんなんじゃない!ただ、わたしはひじょ〜〜に傷ついてだな! |
■ケント To:アルテナ |
え、えっと……お姉ちゃんは……? ルーシアお姉ちゃんの恋人? |
無邪気な質問。
『女の人同士でも恋人さんっているんだ』なんて感じで興味津々な瞳が向けられている。
■アルテナ To:ケント |
……ん?なんだ、お前は?…だれがだれの………恋人だって? |
いまごろ気が付いた。
■ルーシア |
・・・はぁ(どうしてこうなっちゃうのよ)。 |
■ルーシア To:ベル |
私とアルテナは何でもないんだから、気にしなくていいわよ。 |
■ベル To:ルーシア |
でも、でも……。 |
アルテナに抱きつかれているのを見て、羨ましそう(?)である。
■ルーシア To:ケント |
ケント君、一緒にサナリアさんを呼びにいこうか。 一緒にお茶しましょうって。 |
早くこの場を離れたいルーシアだった。
■ケント To:ルーシア |
うん! じゃ、一緒に行こう。みんなでお茶の時間だね。 |
■アルテナ To:ALL |
あ、おいっ、今はまずい! サナリアの横にはあのルークスがいるんだ! |
■ルーシア To:アルテナ |
ルークス? あぁ、サナリアさんの…。 |
■ケント To:アルテナ |
じゃ、そのルークスさんも一緒だね。 それじや呼んで来るね〜。 |
そう言い残し、たったかたと階段を上がって行こうとする。
■アルテナ |
い、いやっ、まてっ! |
瞬間移動のようにケントに追いついて肩を掴む。
■ケント To:アルテナ |
えっ? |
■アルテナ To:ケント |
な、なあ、今日はサナリアもお客さんの応対で忙しいからな。 わたしたちと一緒にお茶を飲もう。な、な! |
必死の笑顔。ケントの肩を持つ手に力が……。
■ルーシア To:アルテナ |
(ケント君のために、サナリアさんが婚約者と一緒にいるとこを見せないようにしてるのね。) |
■ルーシア To:ケント |
サナリアさん、忙しいんだって。 また今度にしようか。 |
■ケント To:アルテナ |
う〜ん、でも……(考えてる) ……うん、分かった。お客さんじゃ仕方ないよね。 でも、あとで挨拶するくらいはいいでしょ? |
■アルテナ To:ケント |
あ…う…うむ………そうだな、200年後くらいに……… とにかく、今はまずい。な! |
■ケント To:アルテナ |
……はぁ〜い。 |
イマイチ納得できないようだが、素直にアルテナの言う事を聞く。
うむ、聞き分けの良い子供である。
■ベル To:ALL |
じゃ、お茶の支度しますね〜。 |
ダイニング |
キッチンに備え付けられた小さなテーブルを囲んで、仕事の合間のお茶の時間。
誰がいつの間に呼んだのやら、アイレンとノルクもいる。
■ベル To:ALL |
はーい、今日のお茶はキーマンです〜。 ケント君にはこれね。ミルクが多めのやつです♪ |
ベルがカップに紅茶を注いでいく。
渋みの少ない物を選ぶ辺り、一応ケント君に配慮しているようだ。
ベルがお茶を入れている間に、アイレンがお茶菓子を用意する。
■アイレン To:ALL |
先日いらっしゃったお客さまに戴いた物なのですが。 かすてらという物だそうです。 |
1人分ずつ切り分けて、カップの隣に置いていく。
■アルシオン To:アイレン |
ほほう、かすてらですか。 美味しそうな香りですね。 ありがとうございます。 |
■ルーシア To:ケント君 |
ケント君、今日はサナリアさんに会いに来たんでしょう? 会えなくて残念だったわね。 |
■ケント To:ルーシア |
うん、でも仕方ないよね。 それに帰るときに挨拶していくから。 |
■ルーシア To:ケント |
ケント君といる時のサナリアさんてどんな風なの?優しい? |
■ケント To:ルーシア |
うん、優しいよ。 いつだって笑ってくれるし。 |
■ルーシア To:ケント |
サナリアさん、今ちょっとだけ困った事があってね、 もちろん私たちもついてるから心配いらないけど、時々元気がなくなっちゃかもしれないの。 だから、いつもケント君に優しくしてるサナリアさんを、今度はケント君が優しく元気づけてあげてね。 |
■ケント To:ルーシア |
うん! |
元気なお返事。
■ノルク To:ケント |
今日はホジムさんたちはご一緒でないのですか? |
■ケント To:ノルク |
うん。なんか、ラーダ神殿の方で『仮面ラーダショー』をやるからそれを見に行って来るって。 |
神殿も信者獲得の為にいろいろとやっているようだ(?)
■アルシオン To:ケント |
そういえば挨拶がまだでしたね。 どうも初めまして、アルシオンと申します。 |
■ケント To:アルシオン |
あ、はい。ケントです。初めまして。 |
ぺこりとお辞儀。
その後6人は、ほのぼのとしたお茶の時間を過ごした。
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