SW-PBM #87 覗き魔にご用心!? 綺麗なメイドさんは誰ですか? |
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玄関 |
脱兎のごとく逃げ出してきたアルテナが玄関へと向かうと、バーモントが若い男を出迎えているところだった。
■アルテナ |
(もしかして…こいつか?) |
■バーモント To:アルテナ |
お、アルテナ君か。 紹介しよう、彼がサナリアの婿になるルークス君だ。 |
■アルテナ |
ア、アルテナです。い、い、いらっしゃいマセ。 |
とりあえず、お辞儀。普段使わない言葉だけに裏返っている。
ルークスはアルテナに会釈すると、じろじろとまるで値踏みをするように視線を送ってくる。
やがてにんまりと笑うと、バーモントに言った。
■ルークス To:バーモント |
クローディウスさん、いい子を入れたねぇ。新人? いやあ、前からいた2人はどうも愛想が無かったり落ち着きが足りなかったりしたからね。 |
■アルテナ |
(なんだこいつ……ムシが好かんな………貴様なんぞに言われる筋合いはないわ!) |
本人も気づかないうちに握り拳(笑)
口元にはひきつった笑みが。
ルークスはアルテナの方に近づいて、
■ルークス To:アルテナ |
いやぁ、ホントに良い。特に顔! やっぱりメイドさんは美人じゃなくちゃね、イメージが崩れるってもんだよ。 |
■アルテナ |
(顔ぉ?ふざけるな、女を物みたいに扱いおって。 だいたいなんのイメージだか………ますます気に入らん。) |
■ルークス To:アルテナ |
じゃ、取りあえずお近づきのしるしに……。 |
アルテナの手を取って、その甲にキスしようとする。
■アルテナ To:ルークス |
ひっ…… |
反射的に手を引く。
■ルークス To:アルテナ |
あ……。 |
ひじょ〜に残念そうな顔。
■アルテナ To:ルークス |
あ、あの、そそそういうことはわたしのような者ではなく、先にサナリア様になさっ…てくださ……いマセ。 |
半ギレ。目を合わせないように少しうつむいて顔を背ける。
■アルテナ |
(ああもう、勘弁してくれー(T_T)) |
■ルークス To:アルテナ |
もちろん、サナリアも後で、ね。 でも目の前にこんな可愛い子がいるのに何もしないってのも不公平だろう? |
一体何が不公平なのやら……。
それでも背後に立つバーモントの咳払いを聞くと、慌てて2Fへ向かおうとする。
■ルークス To:バーモント |
クローディウスさん、サナリアは部屋? |
■バーモント To:ルークス |
ああ。 しかしルークス君、何度も言う事だが結婚したらその節操の無さだけは何とかしてくれたまえよ。 |
■ルークス To:バーモント>アルテナ |
やだなあ、分かってますよ。 ……とは言っても、自分じゃあんまり節操無しのつもりは無いんですけどねぇ。 ま、いいや。 あ、そこのメイドさん……アルテナちゃんだっけ? あとで何か冷たい飲み物持ってきてくれる? サナリアの部屋にいるからさ。 |
バーモントの目から逃げるように、ルークスは上に向かっていった。
■バーモント |
やれやれ……。 |
そしてアルテナはというと、力が抜けてへなへなとその場にへたり込んでいた。
■アルテナ To:バーモント |
……ア、アルテナちゃん……ちゃん……ちゃん…………… バ、バーモント殿…頼みが………飲み物は他の者に頼む………… 今度会ったらわたしは自分を抑えきれんような気がする……… |
プルプル震えながらつぶやく。
下を向いているので表情は見えないが、その顔は怒っているのか、泣いているのか……。
■バーモント To:アルテナ |
わ、分かった(^^;) 君はしばらく休んでいなさい。飲み物はアイレンにでも運ばせよう。 |
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