SW-PBM Scenario #82 | 目次 |
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ゴリーエフ邸 正門前 |
ユウルは正門に立っている杖を持った男に近づいた。 愛想笑い、とまではいかないものの穏やかな表情を心がける。
■ユウル To:門番らしき人 |
こんばんは。夜分に失礼します(一礼)私達はビアトリスさんの依頼で、娘さんであるマルセリーナ嬢を探している者です。 こちらにお世話になっていると伺ってきたのですが、マルセリーナ嬢に面会させていただけますか? |
門番はじろりとユウルを睨んだ。
■門番 To:女 |
あ?誰だって? 今日はもう閉店だ。帰った帰った。 |
■ユウル To:門番 |
いえ、お店に用事ではないんですけど…聞いてます?(^^ゞ ((心の声)なんというか…質の悪い門番やとってるなあ。 こういう店の門番なんて、こんなもんなのかなあ…) |
ケンモホロロとはこういうことを言うのだろう。 門番は手の甲をひらひらとこちらに向けながら言った。
■門番 To:女 |
予約がない者にはゴリーエフ様は誰にもお会いにならない。嘆願なら明日来るんだな。 |
どうやら債務者と間違えられているらしい。
■リッキ To:門番 |
えと……どうしてもダメ? ゴリーエフさんのお友達(誇張)からの依頼なんだけど…… |
■門番 To:エルフ |
あぁん?んなことは聞いてないな。俺が聞いてないって事は約束してないって事だ。友達だろうがなんだろうが、約束が無ければ駄目なものは駄目だ。 |
持っている杖で地面をドン!と突く。断固お断り、という感じだ。その時、門番の背中に隠れていたくぐり戸が突然開いた。それが門番の背中をドカン!と強打する。
■門番 |
いてぇ!!な、なにしやがんでぃ! |
■女性 To:門番 |
あら、ごめんあそばせ。 |
その戸から現れたのは一人の女性だった。栗毛の髪をひっつめに結い上げ、きちんとした長いスカートをはいている。どこといって特徴のない、地味な印象を受ける。
■門番 To:女性 |
なんだ、先生ですかい。びっくりしましたぜ、へへ…… 今日もお帰りですか。お勤めお疲れさんでした。 |
『先生』と呼ばれた女性は、門番に軽く会釈をして、目の前を通り過ぎた。その時に、ちらりとカルソニックを見たような気がする。
門番は、その女性の後姿をニヤニヤしながら見送っていたが、やがて気がついたようにこちらを向いた。
■門番 To:ALL |
なんだ、まだいやがったのか。早く帰んな!明日だ明日! |
■ユウル To:門番 |
今の女性はどなたですか? |
■門番 To:ユウル |
家庭教師の先生だ。 |
■ユウル To:門番 |
家庭教師、ということはマルセリーナ嬢の? 彼女はこちらのお宅にいらっしゃるんですね。 |
■門番 To:ユウル |
マルセリーナ?だかなんだか知らんがここで面倒見てる娘のだ。ゴリーエフ様が手ずから面倒みてるぜ。 ヘッヘッヘ…… |
通り過ぎた女性の後姿へつぶやくカルソニック。
■カルソニック To:ALL |
・・・どっかで見た事あるよーな気がするんだよなぁ・・・(汗 |
でも思い出せない。
■ユウル To:門番 |
それでは、明日ゴリーエフ氏に会っていただくための約束は、
どなたに取り次いでもらえばよいのですか? 明日また貴方の手を煩わせないためにも、教えてください。 |
■門番 To:ユウル |
明日の朝来て面会の予約をするんだな。運がよけりゃその日のうちに会えるだろ。 |
■ユウル To:ALL |
ふむ、約束がなければ会えないみたいだけど、時間かかりそうだな…(みんなにひそひそ)どうする?取り次いでもらえるようもうちょっと粘る? |
■カルソニック To:ユウル |
ここで騒ぎを起こすのは得策じゃないやろ。それよかあの女を追跡して話を聞いた方がよさげやないか? |
■ヴィトリス To:ユウル、カルソニック&ALL |
そうですね。 いきなり夜分にお邪魔していきなり会わせろと言ってる訳ですから まあ、駄目だといわれてもしょうがないですね。 で、追跡の方ですけど、皆でつけるより、カルさんにお任せした方が良いようにも思いますけど… |
■ユウル To:カルソニック・ヴィトリス&ALL |
そうだね。今日のところは出直そうか。 追跡は、素人がぞろぞろついていっても邪魔になるだけだろうし私もカルソニックに任せた方がいいと思うよ。 |
その女性の姿は、そろそろ角の向こうに消えようとしている。追うなら早くした方が良さそうだ。
■カルソニック To:ALL |
ほな、ちょっと行って来るわ。 |
■ユウル To:カルソニック |
OK、よろしく。 気をつけてね。さて… |
ユウルはさりげなく移動し、カルソニックと女性が見えないよう門番の視界をさえぎるような位置に立った。
■ユウル To:門番 |
ゴリーエフ氏への面会って、そんなにたくさんいらっしゃるんですね。 わかりました。それでは明朝もう一度こちらへ予約しに来ることにします。 色々お手数かけてすみません。ありがとうございました(一礼) |
■ヴィトリス To:門番 |
あ、え〜と、すいません。 朝の予約の受付は何時からですか? |
■門番 To:ヴィトリス |
受付は 10:00 からだ。14:00 から開店だ。 |
丁寧な一行に対してあくまでも横柄な門番。 ユウルの礼儀正しい一礼にも応えず明後日の方を向きながら答える。
■リッキ To:ALL |
(あう、何で不機嫌なんだろ〜?(>_<;)) んじゃ、10:00 に来るってことでいいかなぁ? |
■ユウル To:ALL |
(軽く溜息)まともに印象よくしようとしても無駄っぽいね。 10:00じゃすでに行列できてることもありえるから、明日早起きして順番とりしにくるよ。 まさか今から徹夜して並ぼうって人はいないだろうけど(笑 |
今日はこのくらいにしといたろ、と正門を後にする一行であった。
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