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SW-PBM #76 墓碑銘 |
《Back | 〜 捜索 〜 その二 | Next》 |
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グロザムル山脈・山中・午後6時頃 |
インプとの遭遇の後、再び捜索を開始した。
遺跡への道程の丁度半ばくらいまで来た頃、陽は落ちて、周囲は俄に暗くなった。
空も雲が覆い月明かりも差さない。
■レヴィック To:ALL |
いい加減、火の準備しないと足元もおぼつかないわね。 この辺で野営の準備しましょうか。 |
■アルテナ To:レヴィック |
そうだな。これ以上は迷う恐れもあるな。 |
■ガイ To:レヴィック |
夜の森ほど恐いもんはねぇからな。 それに、フィオンも傷ついてることだし・・この辺でいいんじゃねぇか。 |
■アルテナ To:フィオン&ALL |
フィオン、傷は大丈夫か?きつかったら野営の見張りはわたしが代わりにやろう。 |
■フィオン To:アルテナ |
ありがとう、アルテナ。 ガイが回復してくれたから、もうほとんど大丈夫よ(にこっ)。 |
■アルテナ To:フィオン |
そうか……まあ、無理はするな。 |
適当な広さの場所を見つけ、薪を集めて焚き火を作る。
丁度火がついた頃、俄に空から水滴が降ってきた。
■アルテナ |
ん?…雨……? |
5分とたたないうちに雨足は強くなってくる。
■ガイ To:ALL |
くそっ、雨か!・・・だんだん強くなってやがる! |
■シャノン To:おおる |
コレは困りましたね……。 どこか、雨宿りの出来そうな場所はないでしょうか? |
一行が周囲を見回すと、遠くの方にランタンか松明と思われる明かりが見えた。
明かりはゆっくりと森の奥へと移動している。
それはともかくとして、この場所よりかは、森の奥の方が雨をしのげそうだ。
■レヴィック To:ALL |
うーん。とりあえず森の方へ行く? …あの明かりが気にならないでもないけど……もしかするとお仲間かもしれないし。 この調子じゃぁ、まだすぐにには止みそうにないから、これ以上居てもぬれるばっかりよ。 |
レヴィックは、暗い夜空を見あげる。
■ユウル To:ALL |
そうだね。森の奥のほうがまだましみたいだし。 あの明かりも気になるから、明かりを見失わないようにしながら森の奥へ進もうか。 |
■シャノン To:おおる |
もしかしたら、ロッツさんかも知れません。 追ってみましょう。 |
■フィオン To:ALL |
そうね、雨宿りできる場所は、あの明かりの正体を突き止めてからでもいいと思うわ。 |
■ガイ To:ALL |
じっとしてても濡れるばっかりだからな・・森の奥にいこうぜ! |
■ガイ To:ALL |
あっそれとな・・・ロープを目印にしてたらいずれなくなっちまうから、ここからは俺がダガーで木に目印を彫り込んでいくぜ。 |
■レヴィック To:ALL |
じゃぁ、火元が消えないうちに…あ、森の明かりは見ててね。 たいまつとランタン用意したから、これ持って行きましょうか。 |
レヴィックはたいまつ2つとランタンを用意すると、ユウルとシャノンにも渡す。
ガイはダガーで木に目印を付けながら、森の奥へと入り、明かりを追う。
森の中の方が雨も多少マシに感じるが、視界は悪く1つ前の目印をやっと確認できる程度だ。
明かりはそれほど速くなく、差がつまってきた。
近づくにつれ、だんだんと明かりの正体もハッキリしてくる。
フード付きのマントを来た小柄な人物が持っているランタンの明かりのようだ。
■レヴィック To:ALL |
??アレ、人みたいねぇ……。 声掛けてみる? |
レヴィックはそう言いつつも自分では声をかけない。
■ユウル To:ALL |
ん…人だね。ロッツさん、ってことはないかな…。 これ以上近づくと、こっちに気づかれるかな。 |
■アルテナ To:ALL |
一人か………捜索しているほかのパーティのメンバーとも考えにくいな。 一人だと迷う可能性があるのは重々知っているはずだからな。 |
先ほどのインプの件もあってかアルテナは剣を抜く準備をする。
■フィオン To:ALL |
ロッツさんじゃなかったら、かなり怪しいわよね。 彼じゃなかったら尾行してみない? |
■ガイ To:ユウル・ALL |
たしかに人だな・・・なんでこんなとこを1人で歩いてんだ? もしかしてロッツじゃねぇのか? どうだユウル、似てねぇか? |
ユウルはマントの人物の様子を観察する。
身長は140cmといったところだろう。人間にしては小柄だ。
ランタンを前にかざし身をかがめている格好なので、さらに小さく見える。
■ユウル To:ALL |
いや…話によるとロッツさんは身長170cmぐらいのはず。どうやら違うみたいだね。 捜索隊のメンバーでもなさそうだし。 こっちのことばればれかなとは思うけど、後つけてみよっか。 |
■シャノン To:おおる、雨で難儀してる人 |
レヴィックも仰ってることですし、声を掛けてみれば分かるのではありませんか? もし! |
■アルテナ To:シャノン |
!! |
■レヴィック To:シャノン |
へ? |
■フィオン To:シャノン |
あ、このバっ―――! |
■ガイ To:シャノン |
あっー!勝手に声かけやがってー! |
■ユウル To:シャノン |
うわっ、ちょ、ちょっと待った! ……気付かれたかな? |
ユウルはシャノンの口を慌ててふさぎつつ、マントの人物の様子を伺う。
マントの人物は数秒立ち止まったが、振り返らず、何事もなかったかのように再び歩き始めた。
■シャノン To:おおる |
……あら? 気付いて下さらなかったのでしょうか? |
■アルテナ To:シャノン |
そんなわけないだろ。 |
■レヴィック To:ALL |
…(^^; 気がついてるみたいねぇ。この際、声をかけてみないこと?これじゃぁアタシ達ただの怪しい集団よ(笑) |
■フィオン To:レヴィック |
賛成。 (おかしな素振りをしたら捕まえて尋問でもすればいいわ) |
■ガイ To:レヴィック |
そうだな・・声かけてみようぜ。 |
■シャノン To:おおる |
ですから、今声を掛けましたのに……。 |
シャノンの肩をぽむぽむ叩きます。
■レヴィック To:マントの人物 |
ちょっと、スイマセン。 |
レヴィックはマントの人物に遠巻きながら声をかけた。
マントの人物は振り返って近づいてくる。
老婆だ。片方のまぶたは腫れ、鼻は大きく尖っている。
片手にランタンを持ち、もう片方の手に布袋をぶら下げている。
■老婆 To:ALL |
ヒッヒッヒッ・・・この婆に何ぞ用かえ? 道にでも迷いなすったか? なら、もう帰れんわ・・ヒェッヒェッヒェッヒェッ! |
老婆は片方の目で一同を見上げると、ボロボロの歯をむき出しにして笑う。
■フィオン To:老婆 |
うっ・・・ (うちのばあちゃんも妖怪じみてるけど、これほどじゃないわ・・・) |
■ガイ To:老婆 |
なにっ!?・・・そんなボロボロの歯でなに言ってやがんだ〜? ・・おめぇこそ、迷ったんじゃねぇのか! |
■老婆 To:ガイ |
ヒェヒェ・・・そうかもしれんのぉ。。 |
■レヴィック To:ガイ、マントの人物 |
まあまあ、押さえて(^^; 道に迷ったわけではないけど…帰れないってどういうことかしら? |
■フィオン To:老婆 |
(片目のまぶたが腫れているのはなーぜ? お鼻が尖ってるのはなーぜ? 歯がボロボロなのはなーぜ? ああ・・・私もシャノンのように何も考えずに聞いてみたい・・・) |
老婆との会話はレヴィックやガイにまかせ、フィオンはそんな事を考えていた。
■老婆 To:レヴィック |
この森はな・・・入ることはできても出ることはできん。。 婆ももう50年はここで暮らしておる・・・ヒェ〜ッヒェッヒェッ |
■アルテナ |
………出ることができない……森…まさか? |
アルテナの片耳がぴくっと動く。
■ガイ To:老婆 |
50年だとー!?・・でたらめいいやがると許さねぇぞ! |
■レヴィック |
出ることはできない…って。 ちゃんと印を……。 |
■ガイ To:ALL |
そうだぜ、この俺が間違いなくきっちり印を・・・。 |
レヴィックは、ガイのつけてきたハズの印を確認する。
今さっき付けたばかりの印は残っていたが、それ以前の印は見あたらない。
そればかりか森の木々の配置すら変わっているように思える。
森の入り口の方に視線を向けるが、森は何処までも続き、奥には深い闇が広がっている。
■ガイ To:ALL |
な・・なんだぁ〜・・どうなってやがんだ〜??? すっかり木の位置が変わってやがるぜ! |
■ユウル To:ALL |
…これは、いったい…? |
■アルテナ To:ALL&老婆 |
……メイズウッズか………油断したな……… |
アルテナは他人ごとのように呟く。
■シャノン To:アルテナ |
魔法、ですか? 困りましたね。 |
余り困っていそうには見えない。
■アルテナ To:シャノン |
ほう、精霊…魔法を知っているのか? |
さらに他人事っぽい。
■シャノン To:アルテナ |
なるほど、精霊魔法だったのですか。 私は、ファリス様への祈り以外は良く存じ上げません。 何か不思議なことが起こっているようなので、魔法かな、と当たりは付けてみたのですが、アルテナさんは、剣だけじゃなく魔法のことも詳しいのですね。 |
■アルテナ To:シャノン |
まあ………精霊……魔法ならな。 |
■ユウル To:アルテナ |
精霊魔法の力なのか…(あたりをきょろきょろ) 魔法をかけた人が解除しない限り、私たちはずっと迷ったままってことかな。 メイズウッズってどんな魔法なの? |
■アルテナ To:ユウル&ALL |
今ユウルが言ったとおりの魔法だ。森の精霊王の力を借りた高レベルの魔法。 大抵の者はこの魔法にかかってしまうだろう。 しかし、この魔法はそれほど効果は続かないはず。 単純にロッツもこの魔法に捕らえられて戻れなくなったとは考えにくいな…。 |
■フィオン To:ALL |
でも、おばあさんの話が本当なら50年以上続いてることになるわよ。 (50年・・・冗談じゃないわ) |
■レヴィック To:老婆 |
ふぅ………よぉくわかったわ。 |
レヴィックは森の変わりように肩をすくめて老婆を見ます。
■老婆 To:レヴィック |
イィィ〜〜ッヒッヒッヒッ・・・ 行くあてがないのなら、婆に着いてくるかえ? 少なくとも雨風はしのげるじゃろうて・・・ヒャッヒャッヒャッ |
■シャノン To:お婆さま、おおる |
それは助かります。 皆さん、良かったですね。 |
■レヴィック To:老婆、ALL |
そうさせてもらおうかしら。 どうせ歩き回っても疲れるだけみたいだし、ねぇ? |
■フィオン To:レヴィック |
ふっ。それしかなさそうね。 さっきの広場にさえ戻れるかわからないし・・・。 この雨だし、これからどんどん暗くなるだろうし、今晩はお邪魔しましょう。 |
■ガイ To:ALL |
くそっ!・・・この”ばばぁ”の誘いに乗るはしゃくだが、しょうがねぇな! ついていってみっか!・・・なあ、リーダー? |
■ユウル To:ガイ&お婆さん |
うん、そうだね。 お婆さん、よろしくお願いします。(ぺこり) |
■アルテナ To:老婆 |
ご老人。この迷いの森で行く当てがあるのか? |
■老婆 To:アルテナ |
ヒッヒッ・・・あてなく歩いてもいずれは冥府に行き着くわい。 |
■フィオン To:老婆 |
(なんであんたは迷わずに歩けるのよ・・・) |
■アルテナ To:老婆 |
少し前にこの森で迷っていた者と出会わなかったか? |
■老婆 To:アルテナ |
ヒヒヒ・・・何人もおるぞえ。。 大半がこの婆より先に逝ってしもうたがな、、イィ〜ッヒッヒッ・・・ |
■シャノン To:おおる |
迷われたのは、皆お年を召した方ばかりだったのでしょうか? |
■フィオン To:老婆 |
(”少し前”だって言ってんのに・・・これだから年寄りは) ここ2週間ほどで誰かに会いませんでしたか? 170cmぐらいの男性で、名前はロッツと言う者を探しているんですけど・・・ |
フィオンは歩きながら質問する。
■フィオン To:老婆 |
ヒッヒ・・・その男ならまだ生きとるじゃろうて・・・尤も、儂らも含め、明日にはどうなるかもしれんがな。。イヒヒヒヒ |
■アルテナ To:老婆 |
ロッツを知っているのか? 明日は?…どういうことだ?今どこにいる? |
■老婆 To:アルテナ |
ヒェヒェ……行けばわかる。。行けばな。。 |
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