SW-PBM #072
汎用ヒト型演劇人形

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店内には、仕事待ちや休憩中の冒険者達が数名居た。
黒装束の男女といった怪しい者も居たが、さすがにメイド服の冒険者は居ない。
全員の視線がラヴィに集まる。
■ラヴィ
やっぱりこの格好は目立つのかしら・・・。

■おやじ To:ラヴィ
いらっしゃい。
何の用事かな? お嬢さん。

■ラヴィ To:おやじ
お嬢さん・・・って、マスター!
朝送り出したばかりの顔をもう忘れたっていうの?!

ずずいっと詰め寄る。
■おやじ To:ラヴィ
あ、あぁ、すまんすまん。

近付いたラヴィの顔を見直すおやじ。
■おやじ To:ラヴィ
ラヴィ、か?
その格好は一体……。何処かに雇われたのか?

■ラヴィ To:おやじ
ちょっとね・・・女にはイロイロあるのよ。
聞くだけ野暮ってものでしょ。

汚水を被ったとは言いたくないらしい。
■おやじ To:ラヴィ
心境の変化って奴か。……わからん。

そうだ、今朝の依頼の方はどうなった?
一度、フェリオ達が戻って来てたが。

■ラヴィ To:おやじ
私の方は思わしく無くてね・・・ちょっと途方に暮れてたとこ。
帰って来てたのはフェリオ達だけ?
今は・・・いないみたいだけど、どこかへ出掛けたのかしら・・・。
マスター何か聞いてない?

■おやじ To:ラヴィ
他の奴は見てないな。
フェリオ達なら、肉料理とサラダを摘んだ後、鳥羽根商隊の所に向かったぞ。

■ラヴィ To:おやじ
鳥羽根商隊っていうとあの「大陸の、端から端まで〜」ってやつよね?
なんだってまたそんなところに・・・。

……駆け落ちかしら。

■おやじ To:ラヴィ
男には行かなきゃならん時っていうのがあるんもんだ。

女に色々あるのと同じらしい。
■ラヴィ To:おやじ
ふ〜ん・・・マスターもそういう時があったのね。

何故か誇らしげなおやじ。
■ラヴィ To:おやじ
(とりあえずみんなが帰ってくるまで待つしかないわね・・・)
マスター、何か冷たい飲み物もらえる?

■おやじ To:ラヴィ
冷たいのだな。

ハーブティーが出る。不思議な味と香りがした。
■ラヴィ To:おやじ
ありがと。・・・・ん、良い香り。

そうだ、マスターこれあげるわ。
BAD研究所でもらってきたんだけど・・・ゲイジュツのカケラってとこね。

■おやじ To:ラヴィ
おっ、嬉しいな。
一体何が貰えるんだ?

カウンターにドンと尻尾が置かれる。
■おやじ To:ラヴィ
……立派なもんだ。

ラヴィ、お前さんの事を俺は誤解してたようだ。

■ラヴィ To:おやじ
そう??
よくわからないけど喜んでもらえて嬉しいわ。

■ラヴィ To:おやじ
あの子、さっきからこっちを見てるわね。
・・・・・ちょっと行ってくるわ。

カウンターを離れ女の子の方へ。
■ラヴィ To:魔法使いの女の子
こんにちわ、お嬢ちゃん。
マスターに何か御用かしら?

■魔法使いの女の子 To:ラヴィ
は、初めまして。
わたくし、ヤーンと言います。魔術師ギルドで勉強を積みまして、この度晴れて正魔術師となりました。
若輩者で経験もありません。けど、体力には少し自信あります。
色々ご迷惑をお掛けするかも知れませんが、宜しくお願い致します。

深々と礼。
緊張してガチガチである。
■ラヴィ To:ヤーン
ハハ、そんなに硬くならなくていいわよ^^;
私はラヴィ、よろしくねヤーンちゃん。

さっきから掲示板見てたみたいだけど何か良いお仕事でもあったの?

掲示板に目をやる。
■ヤーン To:ラヴィ
いえ、まずは共に助け合い信頼出来る仲間を集める事が大事だと思いまして。

■ラヴィ To:ヤーン
そうね、いざというとき仲間がいると心強いものよ。

時悪く、仲間募集の掲示は貼り出されていない。
■ラヴィ To:ヤーン
・・・・ま、こういうときもあるわね^^;

■ヤーン To:ラヴィ
ラヴィ先輩、あと4人の仲間を集めるにはどうしたらいいんでしょう?

■ラヴィ To:ヤーン
そうねぇ、あとは・・・ほら、あそこのテーブルにいる人達に声を掛けてみるとか・・・・。
・・・・・・・あれ?ちょっと待って。あと4人ってもしかして・・・?

恐る恐る自分を指差してみる。
■ヤーン To:ラヴィ
はい。ラヴィ先輩がわたくしの初めての仲間です。
先輩に誘って貰えて元気が出てきました。
それでは、どのテーブルの方に声を掛けましょう?

テーブルの方を向くヤーン。
■ラヴィ To:ヤーン
ちょ、ま、待って^^;
元気を出してくれるのは良いんだけど、その・・・私もう仲間がいるのよ。
今はちょっとお仕事で出払ってるけどね。
だから仲間探しは手伝ってあげるけど一緒には行けないの、わかる?

■ヤーン To:ラヴィ
一緒に行けないんですか、先輩。

振り返る。
動揺、落胆、悲壮と変わる表情。そして復活。
■ヤーン To:ラヴィ
すみません、わたくしの早とちりで。

でも、手伝って頂けるだけでも心強いです。
先輩、どうか宜しくお願い致します。

再度深々と礼。
■ラヴィ To:ヤーン
(こう頼られると弱いのよねぇ・・・)
わかってくれればいいのよ。
ほら、顔上げて。

■ヤーン To:ラヴィ
はい。

教えを乞う目が、頼りがいのあるラヴィを見る。
■ラヴィ To:ヤーン
手始めに・・・・あの4番テーブルの人に当たってみましょうか。

■ヤーン To:ラヴィ
は、はい。
先輩、お先にどうぞ。

頑張れ先輩、のポーズ。
■ラヴィ To:エルフ女性
こんにちわ。読書中失礼するわね。
私はラヴィ、こっちの娘はヤーンよ。
見たところ冒険者のようだけど・・・・・御一人かしら?

読んでいた本を閉じる女性。
ちなみに本の題は、"風邪とその関連症"。
■エルフ女性 To:ラヴィ&ヤーン
私はリーラ。
本業は医者よ。

……何処か体調が悪ければ相談に乗るけど?

■ラヴィ To:リーラ
生憎と健康そのものよ。冒険者は体が資本だからね。
ところでモノは相談なんだけど、この娘を連れてく気はない?
まだ駆け出しで仲間がいないらしいのよ。
旅のお供にどう?

■ラヴィ To:ヤーン
ほら、ヤーンちゃんも挨拶して。

■ヤーン To:リーラ
は、初めまして。
(以下略)

ラビィの時と同じ挨拶を繰り返す。
■リーラ To:ALL
そうね。助手が一人欲しいと思ってたの。

ヤーンとラヴィを見比べる。
■リーラ To:ラヴィ
貴女ならいいんだけど。

■ラヴィ
え。

横目でヤーンの反応を見る。
■ヤーン To:ラヴィ
良かったですね、先輩。

いや、駄目だろう。
■ラヴィ To:リーラ
ごめんなさい、私はもう仲間がいるの。
それに今は人形探しの依頼も受けてるしね。
この娘もきっと役に立つわよ・・・・やる気はあるみたいだし・・・・たぶん。

■ヤーン To:ラヴィ&リーラ
あ、はい。
やる気だけは充分あります。

■リーラ To:ヤーン
やる気"だけ"はちょっとねぇ……。

カウンターの方から、バスケットを抱えた少女が訪れる。
■少女 To:リーラ
リーラさんですか?
奇跡の店からのお届け物です。

カウンターの方を見ると、ヴィトが戻って来ていた。
……ラヴィに気付いてない様子(^^;
■ラヴィ To:リーラ
私の方も連れが戻ってきたみたいだから失礼するわ。

カウンターに戻る。
■ヤーン To:ラヴィ
あ、先輩。置いていかないで下さい〜。


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シナリオ編集:倉沢真琴 kushida@terra.dti.ne.jp