SW-PBM #072 汎用ヒト型演劇人形 |
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文官達の働く政務所。
ミディ達に着いて来た場所は、税務関係の場所である。
仕事をケイトに任せ、ミディはフィアと休憩中。
■ミディ To:フィアルラ |
フィアルラ、今聞いた話だと「ぞう」という珍しい生き物が向こうに連れて来られているそうだ。 |
口には出さないが、見に行きたそう。
■フィアルラ To:ミディ |
『ぞう』……ですか? あの、お鼻の長い大っきな動物かなぁ。 |
ミディの気配を察して、
■フィアルラ To:ミディ |
……見に行くんだったら、一応ケイトさんにお断りしておかないと心配するんじゃないですか? |
保護者らしい事を(たまには)言ってみる。
■ミディ To:フィアルラ |
そうだな。 |
文官と話しているケイトに向かって呼び掛ける。
■ミディ To:ケイト |
ケイト〜。 フィアルラが「ぞう」を見に行きたいと言うから一緒に行くぞ〜。 |
頷いて応えるケイト。
フィアに周りの視線が集まる。
■フィアルラ To:ミディ |
ミディちゃん……(^^;) それは……ヒドイです……(泣笑) 見に行きたそうにしてたのはミディちゃんじゃないですかぁ……。 |
■ミディ To:フィアルラ |
許しが出た。 よかったな、フィアルラ。 |
確信犯。
警備の衛兵が立つ後ろに、大きな檻が見えた。
中には、朱蜘蛛の上に黒い蛸の頭を載せた姿をした巨大生物が閉じ込められている。
■ミディ To:フィアルラ |
フィアルラ、あれが「ぞう」? |
■フィアルラ To:ミディ |
あれを『ぞう』と呼ぶんならそうなんでしょうけど……(^^;) 取りあえず、私の知ってる『ぞう』とは大分違いますね。 |
■ミディ To:フィアルラ |
成長すると姿形が変わるんだ。 |
■フィアルラ To:ミディ |
いや、私の知ってる『ぞう』は確か大人になっても姿が変わるハズは無いんですけど……。 |
■衛兵 To:ALL |
お嬢さん方、危険だから「ざう」には近寄らないでくれ。 |
見ていると、衛兵が声を掛けて来た。
危険な生き物らしい。
■フィアルラ To:衛兵>ミディ |
ざ、『ざう』? あの、『ぞう』じゃないんですね? ……見れば分かりますけど。 ミディちゃん、『ぞう』っていうのは聞き違いだったみたいですよ。 |
■ミディ To:フィアルラ |
う〜。 「ぞう」も「ざう」も一緒でいい。 |
■衛兵 To:独り言 |
ったく、学者さん大丈夫かねぇ。 |
檻の傍に、一人の男性が居る。
■フィアルラ To:父親 |
お、お父さん!? ……な、何やってるんだろ。まさかお父さんがあの変な生き物を創り出したとか……? あ、捕まえてきた方かな……? |
フィアの父親ってマッ○な人なのか……?
■ミディ To:フィアルラ |
お父さん? |
思わず漏れた叫びが、再度周りからの視線を集めた。
父親もフィアの方を向く。
■フィアルラ To:ひとり言 |
あ、あわわ……。 |
慌ててミディの背中に隠れる(ぉ)
しかし、ミディの背中は小さ過ぎて役不足。
■父親 |
まさか……。 そこに居るのはフィアルラか? |
見つかった。
■ミディ To:フィアルラ |
に、逃げるぞ!! |
ミディに背中を押される。
■フィアルラ To:ミディ |
わ、たった! み、ミディちゃん急に押さないで……。 |
バランスを崩しそうになりながら駆け出す。
手近な建物に飛び込み、目立たない物陰に潜む。
追って来た足音は、次第に遠ざかっていった。
■ミディ To:フィアルラ |
今の紳士が、お前の父上か? |
■フィアルラ To:ミディ |
はい……紳士なのかは分かりませんけど。 にしても、ホントに何してたんだろ? |
無事やり過ごせたので、声を戻す。
■ミディ To:フィアルラ |
そうか。怖い顔で迫って来たので思わず逃げたが……。 ざうの話、今晩家に帰ったら聞いてみろ。 |
■フィアルラ To:ミディ |
か、帰るんですか? 家に……? そんなコトしたら、またお部屋に閉じ込められちゃう……。 あはは、まあ、そのうちに……。 |
■ミディ To:フィアルラ |
? そうか、もう家を出て生活しているのか。 |
勝手に納得。
隠れていた場所から出る。
近くに、上階への階段があった。
■ミディ To:フィアルラ |
フィアルラ、上に行ってみないか? きっと見晴らしがいいぞ。 |
■フィアルラ To:ミディ |
そうですねぇ。何処に出るのかな? |
■ミディ To:フィアルラ |
それは、行ってみての楽しみだ。 |
衛兵とフィアの父親に注意しながら、二人は王城内の階段を上った。
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