SW-PBM #072
汎用ヒト型演劇人形

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■ 
ハザード川に掛かる橋の上。大勢の通行人の中に、一人の少女が居た。
昼前、公園の奥で野犬に襲われていた少女である。
大きなバスケットを抱え、あっちにふらふら、こっちにふらふらと心許無い動き。
何か思い詰めた表情をして、今にも橋から身投げしそうな感じである。
■ヴィトリス To:少女
あ、どうもこんにちは〜
また、お会いできましたね(^^

少女に近づく。
■少女 To:ヴィトリス
え?

自分に声を掛けて来たのがヴィト(あの時の人)だと気付く。
■少女 To:ヴィトリス
ああ、神様……。
お願いします。また助けて下さい。

■ヴィトリス To:少女
え〜と…まぁ、出来ることでしたら。
とりあえず何があったか教えて下さい。

■少女 To:ヴィトリス
道に迷って……。

教えて貰ったのと、道が違うんです。
銀の網亭って場所に行きたいのに。
──あぅっ。

ヴィトの後ろで尻尾を振る犬に気付き、硬直。
■ヴィトリス To:少女
迂闊に食べ物を見せなければ大丈夫だと思います…多分…

■少女 To:ヴィトリス
へぇ。
そうだったんだ。

公園の一件で、ヴィトの言う事は信頼する少女。
■ヴィトリス To:野犬
お願いですから、大人しくしてくださいね〜。

犬の方にもお願い。
■少女 To:野犬
宜しくね(^^

犬は少女に声を掛けられると元気良く尻尾を振った。
■ヴィトリス To:少女
で、銀の網亭に行きたいんですね。
でしたらこれから僕も行くところでしたので
よろしければ一緒に行きましょう(^^

■少女 To:ヴィトリス
助かります。

……あ、こっちの方向なんですね。
全然違う方に行く所でした(^^;

ヴィトの横に並んで歩く。
■ヴィトリス To:少女
あ、そういえばまだまともな挨拶をしてなかったですね。
ヴィトリス・ルと言います。
どうぞよろしくお願いします(^^

■少女 To:ヴィトリス
あ……フィービーと言います。
今日は何か縁があるみたいですね、私達。


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シナリオ編集:倉沢真琴 kushida@terra.dti.ne.jp