SW-PBM #072 汎用ヒト型演劇人形 |
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駆け抜ける馬の背に飛び付くフェリオ。
暴れ、振り落とそうとする動きに耐えてしがみ付き、何とか手綱を握る。
時間が掛かったが、馬は大人しく止まった。
野次馬から賞賛の拍手が与えられる。
■フェリオ To:野次馬 |
やー、どーもどーも(o ̄▽ ̄o)ノ (実はちょっとすべり掛けたんだけどな、落ちたらださかった……) |
■野次馬 |
見てたか今の? すげえぜあいつ。 |
■野次馬 |
見かけによらんと、なかなかやりよるわい。 |
■野次馬 |
ねぇねぇ、あの人名前何ていうのかしら? |
人垣を掻き分けて、軍の人間が現れる。
貧弱な装備の3人組で、先頭の一人は気の強そうな若い娘。
■軍属の娘 To:フェリオ |
私はオラン防衛軍対魔物特別分隊隊長のパークレアだ。 暴れ馬というのはこれか。 ……お前が止めたのか? |
残りの2人も、周りの人間から状況を聞き込み始める。
■フェリオ To:パークレア |
(対魔物特別分隊? 聞いた事ないな) そーだけど……この馬、あんた等の、、じゃねえな、その言い方じゃ。 返したいんだけど持ち主何処にいんだろ。 人形の事もあるし。 |
乗ったままさっきティニャとぶつかった女の子を探す。
女の子は、通商ギルドの入口の前にまだ居た。
■パークレア To:フェリオ |
勇気ある行動には感謝する。 持ち主の所へは、我々が返しておこう。 名前は? オランに住んでるのか? |
感謝状を準備しながら聞いて来る。
役所に持っていけば結構な謝礼金が貰える代物である。
■フェリオ To:パークレア |
ああ、どうもありがとう。 でも別にそういう物が欲しくてやった訳じゃないから良いよ(^-^;; この馬を持ち主の所に返しておいてくれれば。 じゃ、そういう事で、後よろしく! |
馬をパークレアに押し付け、ぶつかった女の子の所へ逃げる様に移動。
■フェリオ To:女の子 |
ねね、大丈夫? 立てる? |
女の子の前にしゃがみ込んで声を掛ける。
■女の子 To:フェリオ |
さっきも言ったが、全然大丈夫じゃないっ。 ……腕の骨が折れたぞ。 |
むすっとして返す。
よく見ると、そんなに若い女の子では無かった。
お下げにした黒髪と背の低さで幼く見えたが、化粧もしていれば結婚指輪も嵌めている。
■フェリオ To:まだむ |
え、ええっと……ごめん(^-^;; とりあえず……。 親愛なる我が神チャ・ザよ 人々に幸運をもたらす神よ その大いなる御心をもってこの者の傷を癒したまえ。 応急手当って事で。 |
■女性魔術師 To:フェリオ |
……楽になった。 よく考えれば、あんたに当たるのは筋違いか。 それとも、先程の娘二人はあんたの知り合い? |
杖を拾い、支えにして立ち上がる。
■フェリオ To:まだむ |
……ごめん、連れだったりします……。 帰って来次第、お詫びさせるんで……。 それよりも、さっき言ってた人形ってなんの事? |
■女性魔術師 To:フェリオ |
ああっ、そうだ!! |
辺りに視線を動かす女性。
■女性魔術師 To:フェリオ |
逃げられたっ! あぁっ、最高傑作が……。 わたしの研究を認めさせて(ぶつぶつ)……名声と一軒家が(ぶつぶつ) お前のせいだぞ! |
■フェリオ To:まだむ |
いや、俺のせいって言われても……俺は何も……。 ルリィ、ティニャ、早く帰ってきてくれー(TT |
しどろもどろ。
フェリオと女性魔術師がギルド前で話をしていた。
■ルリィ To:フェリオ |
あ、フェリオさ〜〜ん! えっと、あの、マ…マント貸してくださいっ!(///) |
傍に先程の女性魔術師がいるのに気づく――が、とりあえず優先事項はこっち。
■フェリオ To:ルリィ |
お、ルリィおかえり! ……って何? いきなり何で脱いでるの?? 俺は別にそのままの方が可愛いと思うけど。 |
■ルリィ To:フェリオ |
それはっ、そこの路地でボヤがあったから消すためにマント使って…っ。 でもあのっ、この格好だと恥ずかしくて……(///) |
以下、言葉にならない(笑)
■ティニャ To:ルリィ |
ルリィのした事は恥ずかしい事じゃないのら。 |
■ルリィ To:ティニャ |
えぇまぁ、やったことは恥ずかしくないんですけど…ね(苦笑) |
■フェリオ To:ルリィ |
はいはい、分かったよ。意地悪はこれくらいにしとこか。 ちぇ、惜しかった……。 |
マント剥がして被せる。
■ルリィ To:フェリオ |
あ、有難うございます〜(ほっ) ほんと〜〜〜〜に、助かりました(;^-^A |
■フェリオ To:ルリィ |
ああ、それから……。 |
マント被せつつ、そのまま肩に手を置いて(笑)
■ルリィ To:フェリオ |
えっ? |
■フェリオ To:ルリィ |
親愛なる我が神チャザよ 我が力を彼のものへ |
■ルリィ To:フェリオ |
あ…そゆことですか(^-^; (やだ、私ったら何を焦って…(^-^;; お陰で疲れがとれました。 重ね重ね、有難うございますv |
■女性魔術師 To:ALL |
……。 どうでもいいが、わたしを無視しないでくれ。 |
■ルリィ To:女性魔術師 |
あ、ごめんなさい(ぺこり) 先程の方ですよね? えと、怪我は……。 |
擦り傷がなくなっているのを見て、フェリオさんが治したのかな〜と思う。
■女性魔術師 To:ALL |
この男が治してくれた。 が、折れた骨までは繋がってないな。 心からすまないと思うなら、私の腕代わりに用事を手伝え。 |
■ティニャ To:ALL |
ティニャが悪いのら〜。 用事手伝うのら。 |
■ルリィ To:女性魔術師 |
えぇと、手伝うのはやぶさかではないんですが…。 ――そういえばさっき、人形って言ってましたよね? 探すのって人形ですか? …ということは……あの、違ってたらすみません(^-^; 貴方、ニノアさん…ですか? |
■女性魔術師 To:ALL |
そうだ。 もしかしてお前達、マークが雇った人間か? 派手なマントを付けた男が居ると聞いたが。 |
ルリィが被った、フェリオのマントを見る。
■フェリオ To:ニノア |
へー、貴方が。 確かに俺等がマークさんに雇われた冒険者っすよ。 派手なマントの女の子、に変わってはいるけど(笑) |
■ルリィ To:フェリオ |
はぅぅ…不可抗力ですのに…(苦笑) |
■ニノア To:フェリオ〜ALL |
……連れの服装も凄いな。 なら話は早い。 人形を盗んだ奴について、3人で何か判った事は無いか? |
■フェリオ To:ニノア |
今現在うちのパーティーの残り四人も捜索中です。 俺等が分かったのは……犯人が『春の初恋』という大変珍しいケーキを現場で食べてた事。 そのケーキを買った人達は大体特定出来てる事。 ……くらいですね、あまり犯人に近づいてはいないかもです(^-^; 今、そのケーキを買った人達への聞き込みをしてたとこです。 |
■ニノア To:フェリオ |
そうか。 この通商ギルドに居た訳だな、その人物が。 |
■フェリオ To:ニノア |
えーと……まぁなんて言うか……。 ここにはいないけど一応関連する場所、ってとこかなぁ。 |
まさか依頼とはあんまり関係ない、とは言えない。
■ニノア To:フェリオ |
なるほど。 地道な調査で犯人を追い詰めている訳だ。 |
■フェリオ To:ニノア |
ところで……さっき人形を見付けたって言ってましたよね? 何処にあったんです? |
■ニノア To:ALL |
歩いていたから、ここまで追って来た。 向こうの方からだ。 |
北を指す。
■ルリィ To:ニノア |
えっと、具体的には人形をどの辺りで見かけたんです? |
■ニノア To:ルリィ |
常春通りの東端だ。 バスケットを抱えた少女と話していて、声を掛けたらいきなり逃走された。 |
■ルリィ To:ニノア |
……は? あの、それは人形が普通に少女と会話をしていた…と、そゆことですか? |
■ニノア To:ルリィ |
何を話していたかは知らん。 台詞を喋る為の機能くらいは当然付けているからな。驚く事じゃない。 |
■ルリィ To:ニノア |
えと、それはまぁ理解出来るんですけど…。 人形の外見って…やっぱり人間とは違うってひと目で解りますよね。 なのにその少女は、外見に驚くこともなく普通に会話してたんですか? |
■ニノア To:ルリィ |
その格好で言われると、説得力に欠ける疑問だな。 |
目を細めるニノア。
人形は身体にボロ布を纏っていたらしい。
■ルリィ To:ニノア |
そっ、それは…っ(大汗) …言わないお約束ですってばぁぁ(T-T) むぅ。いっそ倍額でも構いませんから、そこら辺に普通のマントを売っているお店があれば、すぐさま購入しますのに…。 |
ダメもとで、きょろきょろと周囲の店を見回す。
……無い。
■フェリオ To:ルリィ |
ガーン そんなにそのマント着るの嫌なんだ……そんなに……。 うぅ、、俺のお気に入りなのにそこまで言わなくても……。 |
何も着けない背中に哀愁が漂う。
■ルリィ To:フェリオ |
あっ、いえっその……(滝汗) で、ですからこのマントはフェリオさんのような実力のある方にこそお似合いなんですよ! ほら、良い武具は持つ者を選ぶって言うでしょう? それと同じです。このマントも、フェリオさんだからこそ輝きが増すのですよ。 私のような若輩者では、逆にマントの持つ風格に負けてしまい、その良さが生かせないんです。言ってみれば宝の持ち腐れ。 このマントだって、フェリオさんの元に戻りたいって言ってますよ。 えぇ、本当ですとも! ですから私としては、早くマントさんの意志を叶えて差し上げたいんです! |
舌先三寸。
吟遊詩人の本領発揮……か?
■フェリオ To:ルリィ |
そ、そう? いやぁ、そこまで言われると照れるなぁ、はははは(o ̄▽ ̄o) でも、ルリィの可愛さなら風格に負けてないと思うよ、うん。 それに俺は予備のマント持ってるしな。 と言う訳でそのマントは好きなだけ持ってて良いよ(^-^ |
ルリィの魂の叫び、馬鹿には届かず。
■ルリィ To:フェリオ |
切実に負けて欲しいんですけど…(苦笑) ――にしても予備のマント!? むぅ。それを確認してから借りるんでした…。不覚です…(-_-; あ、いえいえっ。このセパレートから解放されれば ちゃんとお返ししますっ。 マントさんの願いを踏みにじるだなんて、そんなこと出来ませんから(^-^; |
■フェリオ To:ルリィ |
こっちのが良かった? なら言ってくれれば貸したのに。 |
予備のマントを取り出す。
黒い布地の所々が、散りばめられた星の様に銀色で輝くマントだった。
■ルリィ To:フェリオ |
(ちょっと輝いてはいるけど…虹色より全然マシじゃないですかっ! こ、これなら……! 別に普通に着てても…うん、変な目では見られないはずっ!!) あ、あのフェリオさんっ。 なんか私、虹色マントさんよりそちらの星空マント(?)さんの方に呼ばれてるみたいです。 とゆことで、そちらの方を貸していただきたいんですけど…。 |
上目遣いでお願いのポーズ。
■フェリオ To:ルリィ |
ん?そんなにこれ気に入ったの? んじゃ次はこれ貸してあげるね(^-^ |
■ルリィ To:フェリオ |
つ、次って……Σ( ̄□ ̄;) |
思わずぐらり、と身体がよろける。
■ルリィ To:フェリオ |
い、いえ、ご遠慮しておきます…。 この仕事が終われば、私も新しいマントを購入しますし…。 それに夕方になりさえすれば…私の服さえ乾けば……(遠い目) はぁ…早く銀の網亭に帰って着替えたい……(溜め息) |
■ニノア To:ルリィ |
脱ぎたいなら、今すぐ脱いでおけ。 |
■ルリィ To:ニノア |
ですから脱ぎたいんだけどそうもいかない事情がありまして…(^-^;; ……お願いですから、これ以上追い詰めないでください(苦笑) |
■ティニャ To:ALL |
人形って何なのら? |
■ニノア To:フェリオ、ルリィ |
……この娘は? |
頭痛がするのか、額を押さえるニノア。
■フェリオ To:ニノア |
この子も一応『春の初恋』を買った人物、です。 まぁ故あって一緒に行動してます、今。 |
■ニノア To:フェリオ |
犯人では無さそうだが。ん〜。 |
■フェリオ To:ニノア |
でも、人形が歩いてたって事は誰かが動かしてるのか、、 こんな昼間っからなにしてるんだろ? |
■ニノア To:フェリオ |
そうだ。それが判れば、先を読んで手も打てるというのに。 |
爪を噛むニノア。
■ルリィ To:ニノア |
人形の目撃証言を集めてゆけば、何か解るかもしれませんね。 (皆さん、今頃頑張っているのでしょうか.。o〇) |
別行動中の仲間たちに、しばし思いを馳せる。
■フェリオ To:ニノア |
うーん……と言われても相手すら特定出来てないからなぁ、、 |
■ニノア To:ALL |
よし、わたしは人形を追うっ。 |
人形が去った南に歩み出す。
■ルリィ To:ニノア〜フェリオ |
えっ? ちょ、ちょっとニノアさんっ! …仕方ありませんね(^-^; |
ニノアの後を追う。
■フェリオ To:ルリィ〜ティニャ |
ええ……で、でもティニャは?? ティニャ、えっと……どうする? あそこのお兄さんに説明して仲間のとこ行く? 俺等はニノアさん追わないとなんだけど……(^-^;; |
■ティニャ To:フェリオ |
ティニャはフェリオ達の仕事、お手伝いしたいのら。 ……駄目ら? |
お願いの眼差し。
■フェリオ To:ティニャ |
うっ……分かった。 じゃあニノアさんを追っ掛けよう。 ほっとけないし追ってる物は同じだから一石二鳥だ。 |
と言いつつ銀色に輝くマントを羽織って歩き出す。
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