SW-PBM #071 四大魔術師の館 |
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それから、黒猫は(多分)ギャスパーに視線を移した。
■黒猫 To:ギャスパー |
あんた、さっきの部屋から銀杯を持ってきただろう?それをお出し。 実験が終わったら持っていっていいから。 |
■ギャスパー To:黒猫 |
おいよ。 あ、そうだ。こっちの薬も持って帰りたいから、ついでにガラス瓶も分けてくれよ。 |
銀杯を取り出しながら、好き勝手なことを言うギャスパー。
■黒猫 To:ギャスパー |
何を言ってるんだい。中身はさっき、そこの猫娘がチーズにかけちまったじゃないか。 |
■エデン To:黒猫 |
今度からは使用方法を書き添えておくことをお勧めいたしますわ。 |
■ギャスパー To:黒猫 |
それがほれ、少しだけ残っていたんだな。嬉しいことに。 |
■黒猫 To:ギャスパー |
ほほう。なら、その水差しごと持っていったらいいさ。 |
さて、アルティアの前に戻った黒猫が話を切り出した。
■デリダ To:アルティア |
言い遅れたね。あたしの名前はデリダ。エンチャンターのデリダっていやぁ王国時代はそれなりの名前だったんだけどねぇ。 ところで、あんたの名前は? |
■アルティア To:デリダ |
ええと、私はアルティアといいます〜。美食家のアルティアと言えばオラン界隈の一部の地域ではそれなりの名前ですよ〜。 |
■エデン To:デリダ |
正確にはアルティア様の周囲2mmくらいになりますわ。 |
■デリダ To:アルティア |
ほほう。そりゃ、好都合。 |
デリダはどこからともなく琥珀の指輪をくわえて持ってきた。机の上に、くだんの銀杯と指輪が並べられた。
■デリダ To:アルティア |
実験してもらいたいのは、この2つ。2つともあんたがやってもいいし、もう1人人柱を差し出してもかまわないよ。命に別状はないと思うがね。 |
■アルティア To:デリダ |
ううむ、する事の内容にもよりますがこれと言ってご指名がないのでしたら私がやってもよろしいですよ〜。 |
■デリダ To:アルティア |
さて、こっちの銀杯から説明しようかね。これは、あらゆる毒を無効にする効果を持たせた発明品さ。毒が無効になるのは、これまでの実験で確認されてるよ。 ただね、今まで実験に参加した人間が、中身を飲んだあとで、軒並み嫌な顔をするんだよ。 それがどうしてだか知りたくてねぇ。 |
■カルソニック To:デリタ |
単にマズいだけと違うのか? |
■デリダ To:カルソニック |
知らないねぇ。あたしゃ飲んだことないし、この体になってからは飲みたくもないね。 |
■エデン To:デリダ |
・・・・料理の技術はDマイナス。 (羊皮紙にメモを取る) |
■ランバート To:ALL |
おそらく、人間の味覚に合わないんでしょう? |
■デリダ To:ランバート |
ほほう、そんなもんかい。 |
■アルティア To:デリダ |
えへへ、この私を美食家と見込んでの依頼ですか〜。まかしといてください。 これでも味にはうるさいですからねぇ〜。 ええと、中身は入ってますかねぇ〜? |
■ギャスパー To:デリダ&アルティア |
えたーなる・ちゃいるど…だっけ。こいつは毒じゃなくて薬なんだよな…。 |
左手に持った水差しを出そうとして止める。
■デリダ To:ギャスパー&アルティア |
なんだい?それじゃ不服かい。 しょうがないね、アルティア、そこの黒いビンの中身を銀杯に注ぎな。 |
アルティアの後ろの小さな棚には、たくさんのビンが並んでいる。そのうち、黒いビンは一つしかなく、他のビンに比べて小ぶりだ。
■アルティア To:デリダ |
ううむ、なんでこいつ限定なのですか〜? でもまあ言われたとおりにしますよ〜。 |
■デリダ To:アルティア |
じゃぁ、その中身を銀杯に移して早速飲んでみておくれ。 |
■アルティア To:デリダ |
はいよ、これでいいんでしょ〜。飲みますよ〜。 |
そういって瓶に移し飲む。
■アルティア |
ま゛〜〜〜。(;´Д`) |
口に含むなり吐き出してしまいそうになる。が、それを気合いで飲み込んで一言。
■アルティア To:デリダ |
ま゛づい゛〜〜〜。もう一杯〜ヽ(°〜、°)ノ |
もう一杯飲みたいらしいw
■デリダ To:アルティア |
もう一杯なんて、せっかくのアイオケーンがもったいないね。 それで、感想は「まずい」だけかい? |
■アルティア To:デリダ |
ううん、まずいだけ・・・じゃないですよ〜。「すっごくまずい」ですね〜。 で、アイオケーンってなんなんでしょう〜? |
実は、アルティアも、そばで見ていたアシストも知らなかった。
■デリダ To:アルティア |
なんだい、無知っていうのは時として「強く」なれるね。本来なら無味無臭の猛毒さ。人間なんか一瞬で殺せるね。 |
■アルティア To:デリダ |
ふええ、どどど毒だったんですか〜。 |
またしても危ないことをさらっという黒猫だ。
「そうかい、そうかい、味は反比例する、と……」
などとブツブツ独り言を言いながら、なにやら納得しているようだ。
■デリダ To:アルティア |
よし、わかった。こいつは当初の目的を十分に果たしているが、失敗作だ。実験のお礼に持っていっていいよ。 |
■アルティア To:デリダ |
むうう、こんなもの貰っても何に使ったらいいのか良くわかんないんですが、まぁくれるというのなら貰っておきましょう〜。 それでは次の物の実験でもしますか〜。 |
■ランバート To:ALL |
不味いのはともかく毒を完全に浄化できるってのは、すごいことじゃないですか? 知識が無いからよく解らないけど、医療現場とかで応用できないですかね?・・・ <毒>に関連するのは、やっぱり<ドク>ターかと。 |
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