SW-PBM #070 人形屋敷の奥方 |
BACK | INDEX | NEXT |
■オズマルガン邸 |
ようやく事の真相を掴んだシーアン達は、屋敷に残っているはずのミュンの身を案じて、急いで屋敷に引返してきた。
屋敷の様子は先程までと同じく、不気味なほどシーンと静まりかえっている。注意を払いながら正面玄関より入り、真っ暗なホールを抜けてミュンがいるはずの食堂へ向かう。
食堂への扉をそっと開け、部屋の中を覗くシーアン達・・・・。部屋の中は明かりが灯されているので十分明るい。
そしてミュンは・・・・テーブルの上で突っ伏していた。
寝ているのだろうか?。
ちなみに彼の足元にはティーカップが落ちて、砕けている。
■ルタード |
ミュンどの……なのかな? |
シーアンはそっとポムの背中を押した(笑)
(もちろん「任せたぞ」という意味)するとポムは無言でシーアンを振り返り、
そして辺りを気にしながらミュンにこっそり近づいた。
■ポム To:みんな |
(小声のエルフ語)生きていますよね… |
だがミュンに反応は無い。
もちろん生きているが、まるで死んだ様に眠っている。そしてホークが話していたペンダントを持っているかミュンを調べるが、それらしい物は見当たらなかった。
しかし先程からポムは何かが気になっていた。
まるで誰かに見られている気がするのだ。
そしてバジルがセンスオーラを試みると
どうやらミュンは精神の精霊(サンドマン)の拘束を受けているようだ。
つまり何者かの精霊魔法で眠らされたのか?
辺りを見回した後、ゆさゆさミュンをゆすって起こしてみる。
だが起きる気配は無い。ちょっと考えてからシーアン達のこっそり元に戻って来た。
■ポム To:シーアン&みんな |
(小声)ペンダント無かったぜ ミュンは寝ているだけみたいだけど…ゆすっても起きないんだ あたしが歌って起こした方がいいかな? |
■ルタード To:ポム |
垂れ飾りがないということは、このミュンどのは本物ということじゃろうな。 となると、できれば起こしたほうがよいじゃろうが、歌を歌うと女魔術師にわしらの居場所が知れてしまうのう。 |
■ポム To:みんな |
(小声)それと、みんな気を付けろ 誰かが見てる |
■ルタード To:ポム |
見られている? それならば、こそこそする必要がなくて、むしろ好都合かも知れんの。 ミュンどのを起こすのも、ためらいなくできるというわけじゃ。 |
■バジル To:みんな |
(小声)本物のエレじゃないなら、誰かは決まってるしね…… |
■アイシャ |
(フェイ…) |
■ポム To:みんな |
じゃぁ、やっちゃっていい? |
もちろん殺るでなく演奏の事である。(当然か)ルタードも黙ってうなずく。
そしてポムは竪琴を取り出すと、アーリーバードを歌い始めた。しばらくミュンの側で歌い続けたが、全く効果は現れなかった。
つまりそれだけ強力な魔力で眠らされているという事なのだろう。
ポムの歌が終わった直後、シーアンの耳に何かの物音(正確には足跡)が聞こえた気がする。
他に誰かいるのか?
まぁ、いるとすればフェイくらいらだが・・・。ちなみにポムにもそれはちゃんと聞こえていた。
物音が聞こえてたのは確実に上からだ。
丁度、食堂の上にはカテリーナの寝室があるので、そこに誰かがいるに違いない。
■シーアン To:みんな |
ん?なんか物音がしなかったか? |
■ポム To:シーアン&みんな |
上、カテリーナの部屋に誰かいるぞ |
何故か竪琴を横に置こうとしていた。
足音が無かったら何時もの通り、飛び乗って起こすつもりだったのだろうか?(笑
■シーアン To:みんな |
罠・・・って気もするが、どうする? ここにいても仕方ないよな。 |
■ルタード To:シーアン |
ですな。 こちらから乗り込みましょう。 |
■ポム To:シーアン |
おう(^^)/ 行こうぜ! |
彼らが寝室へ向かう為に、食堂から厨房へ移動しようとしたその時!突如、周囲の空気変質し強烈な眠気に襲われた。
アイシャとポムは何とかそれに耐えたが、シーアンやルタードはその場でバタリと倒れてしまった。
これは古代語魔法による「眠りの雲」に違いない。
もちろんホークとカテリーナも動かなくなった。
ちなみにバジルは一人だけケロリとしている。
彼には全く効果が及ばなかったのか、眠気すら感じる事はなかったようだ。
■バジル To:シーアン&ルタード |
シーアン!ルタード!大丈夫? |
しかし術者の姿は見えない。
本来ならば、対象は視界内に存在しないと魔法の効果を及ぼす事はできないのだが・・・。
何故かそれらしき人影も、使い魔の可能性のある猫の姿も無い。
とりあえずルタードの頬をぺちぺち叩いて起こす。(起きたら次シーアン)
■ポム To:シーアン |
起きろって |
倒れているシーアンをぱしぱし叩く。
■シーアン |
あてっ。 ・・・?何が起こったんだ? |
■バジル To:みんな |
今の、眠りの魔法だよね? でも、この魔法掛けるには、視界に術者が居ないと駄目な筈なのに…… はっ!もしかして!? |
天井に穴があいていないかどうか見る(笑)
だがそれらしいものは見当たらない。そしてポムはこのままここにいれば、自分達は次の攻撃を確実に受ける と危険を感じ取っていた。
急に鳥肌が立ってきたのも、きっとそのせいだろう。
■ポム To:みんな |
早くここから出なくちゃ駄目だ! 攻撃がまた来る、直ぐ来る〜、絶対来る〜 |
騒ぎながら足早に食堂を出て行こうとしている。
■バジル To:みんな |
とにかく油断せずに急ごう! |
彼らは飛び起きると、急いで出口に向かう。
その途中、シーアンは眠り続けているミュンの頭をパコンっと軽く叩く。
無論それで目覚めるはずも無いが、「起きてくれ」という気持ちの表れか。そして後ろも見ずにカテリーナの部屋へと急ぐ。
BACK | INDEX | NEXT |