SW-PBM #070 人形屋敷の奥方 |
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■オズマルガン邸/応接間 |
明かりの点いていない真っ暗な応接間に窓から忍び込んだシーアン、バジル、ルタードの三人とカテリーナ(人形)。
やはり部屋の中には誰もいないようである。
いや、屋敷全体がシーンと静まりかえっているのではないのか?
■バジル To:みんな |
静かだね・・・ |
■シーアン To:みんな |
・・・アイシャやミュンは屋敷じゃないのか? 人の気配が全然しねぇな・・・。 |
■ルタード To:みんな |
ちょっとただならぬ様子ではありますの。 |
■シーアン To:みんな |
ま、鎧を取りに行くには都合がいいか・・・。 |
それから誰にも見つからず、無事にシーアンが泊まっていた部屋(13)にたどり着いた。
そして手早く鎧を身につけ
■シーアン To:みんな |
ふぅ、これで安心だ。 で、どうする?次はホークの人形を探す予定だったが、アイシャとミュンの居場所も気になるよな。 それにポム。あいつはまだ帰ってきてないんだろうか? |
■バジル To:みんな |
いるとしたら時間的にみて食堂あたりなんじゃない? エレの事をなんとかみんなに伝えたいけど・・・ホークの人形も探さないといけないし。うーん・・・ |
腕を組んで悩むバジル
■バジル To:みんな |
とりあえずホークの人形を探すにはポムの力が必要だと思うんだ。 この間探した時に見つけきれなかった位なんだもの。 まず、ポムと合流して人形を探すのはどう? |
■シーアン To:バジル、ルタード |
確かになぁ、俺達だけでもう一回探してみたところで見つかるかどうかはわからねぇよな。 でもよぉ、ポムと合流ってどうすんだ? 屋敷の中にいないとすると、外だけど・・・正面玄関で突っ立って待ってたらヤバイよな。草陰に隠れて待ち伏せするのか? もし、もし―――あいつらもつかまってた場合は? |
■カテリーナ(人形) To:ALL |
その方(ポム)は街まで行かれたのですか? もしそうでしたら、屋敷で待つよりはこちらから迎えに行った方が良いかも・・・。 |
■ルタード To:カテリーナ(人形) |
「こちらから迎えに」、ですか……あ。 |
何か思いついたらしい。
■ルタード To:みんな |
もしかしたら、アイシャどのとミュンどのは、ポムどのを迎えに門のところまで出たのではないですかな? で、オランから帰ってきたポムどのから、わしらがカテリーナどのから聞き知ったような話を聞いたのかも知れません。 |
とルタードは推理を開始する。
■ルタード To:みんな |
当然、このまま屋敷に戻るのはまずいということになったけれども、門の周りでふらふらしているのも同じくよくない。 そこで、とりあえず屋敷から少し離れたところに隠れるか何かしておいて、門のところには目印になるようなもの、つまりアイシャどのの髪留めを置いておく。 そうすれば、自分たちの姿が見えないことを心配してきっと探しに出るであろう仲間――つまりわしらです――が、門のところで髪留めを見つけて集まってきたところで、一度に合流できるという寸法です。 |
そしてこめかみに太い指を当てながら
■ルタード To:みんな |
まあ、どこまでこの話が合っているのかは分かりませんが、
少なくとも、あの元気なポムどのが戻ってきていれば、屋敷がこんな死んだようになっているとは思えません。 |
■シーアン To:ルタード |
確かに。 |
これはすごい説得力があったようだ。
シーアンはこくこくと頷いている。
■ルタード To:みんな |
アイシャどのにしても、もし本当に髪留めをうっかり落としたのであれば、屋敷中探し回って大騒動になっているのではないでしょうか。もちろん、ミュンどのもそれを放ってはおかないでしょう。 |
■バジル To:みんな |
とりあえず一度、髪留めの有った所に戻って、他にもなにか目印が無いか調べてみようか? |
■シーアン To:みんな |
そうするか。屋敷の外にいる可能性の方が高そうだもんな。 |
そういう訳で、髪留めを拾った門の辺りまで戻る事になった。
無論、偽エレ(フェイ)に気づかれないようにそ〜っと忍んである。
【オズマルガン邸/門の前】
彼らは先程アイシャの髪留めを見つけた門の所まで戻ってきた。
小道を吹き抜ける風が肌寒い所だが、それどころでは無いのである。
アイシャやミュンやポムの姿が見えず、門の辺りにアイシャの髪留めが落ちていたのだ。辺りに気を配りながら、彼らは髪留めが落ちていた付近を調べた。
その結果、シーアンはアイシャのサイズと思しき足跡を見つける事ができた。
どうやら足跡の方向は小道の脇の草むらに入り、屋敷より遠ざかるように進んで行ったようだ。
ちなみに屋敷の様子は倉を出てから、全く変わった様子は無い。
■シーアン To:みんな |
お、おい。見つけた! このちっちゃいの、アイシャの足跡だぜ。 ・・・・・・森に続いているようだ、跡を追うぞ。 |
■シーアン |
(森で何があったんだろう? 頼む、まだいてくれ―――。) |
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