SW-PBM #070 人形屋敷の奥方 |
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■オラン市外/孤児院「レナの家」 |
ポムとサーラ(白猫)はオラン市外にある孤児院「レナの家」にやってきた。
そろそろ夕陽に陰りが見えつつある。もう11月だから、日が暮れるのが早い。
丁度、孤児院の扉が開き、中から両脇に松葉杖を抱えた若い女性が出てきて。
孤児院の前で遊んでる三人の子供達に「夕食ですよ。手を洗って入ってしゃい」と声をかけている。
すると子供達は「ハーイ!」と元気良く返事して、中へ入っていく。
ポム女は性が扉の外にいるのに間に合うように、すたたたと女性に走り寄って行く
■ポム To:若い女性 |
こんばんは♪(にっこり) ここって「レナの家」かな? |
■レイリア To:ポム |
はい? はじめまして、こんばんわです。(ぺこり そうです。ここが「レナの家」ですが、何か御用でしょうか? |
ポムの呼びかけに振り返った女性は、漆黒の長い髪に透き通るような白い肌をしていた。
両脇に松葉杖を抱えて歩いてた様子から、両足が悪いのだろう。
■ポム To:若い女性 |
あたしはポムって言うんだ♪(^^)/ こっちはサーラ ホークさんって言う人に会いに来たんだけどいるかな? |
■レイリア To:ポム |
私はレイリアです。 ホークさんですか?そう言えば・・・、最近パッタリと姿を見せていませんわ。 院長先生も心配なさってましたけど・・・。 所でホークさんに何の御用でしょうか? 差し障りが無ければ、伝言を承りますわ。 |
■ポム To:若い女性 |
あっ、ホークさんのお友達に頼まれた事があって、その頼まれた事を解決するためにお話を聞きに来たんだけど… |
■レイリア To:ポム |
そうですか。 いつもはフラリとやって来ては子供達を相手に、色んな話を聞かせてくれていました。 でもここ一月、何の音沙汰も無いのです。 あの方は冒険者でしたから、何かに巻込まれたのでしょうかね・・。 |
■ポム To:レイリア |
ええっ!ひょっとして行方不明ってヤツか? 優しい人みたいなのに…そいつは心配だな… |
ポムは暫く考えてから
■ポム To:レイリア |
……ホークさんからレイリアさん達に連絡って結構来てたの? 一ヶ月なにも来ないって初めてなのか? |
■レイリア To:ポム |
えぇ、初めての事だと院長先生もおっしゃってました。 週に一回は足を運んでくれてましたし、時間があれば毎日来て、子供の相手をしてくれていましたわ。。 |
■ポム To:レイリア |
みんな心配してるんだから、早く連絡がくるといいよな |
■レイリア To:ポム |
子供達もそう願ってます・・。 |
■ポム To:レイリア |
そうだ! あたしも冒険者だから、ホークさんを見かけるかも知れない そうしたらレイリアさん達が心配してるって伝える事が出来るよな だから…ちょっとホークさんの事聞いても良いか? |
レイリアは少し考えてから、黙って頷いた。
■ポム To:レイリア |
ホークさんて生真面目な人? 神官だって聞いたから、そうだと思ってるんだけど違うかなぁ ええっと、何の神官さんなんだろ?マーファ?ブラキ? |
■レイリア To:ポム |
確か、法の神に仕えていました。すごく真面目な方で、子供達の事を一番に考えてくれています。 |
■ポム To:レイリア |
名前を聞いただけで会った事ないから、髪とか目とか肌の色なんかの外見的特徴を知りたいんだけど あと背の高さや髪の長さや好みの服装も… 出来れば、見て直ぐ分かる特徴や愛用の品なんか教えてもらえたら、「ホークさんですか?」って声をかけやすいかも! |
レイリアの教えてくれたホークの特徴は以下の通りであった。
・短い茶髪に茶色の瞳
・身長は180cm以上で、均整の取れた体つき
・見た目から生真面目な雰囲気が伝わってくる
・ファリスの聖印と白いマント
■ポム To:レイリア |
関係はないと思うけど聞いてみて良い? レイリアさんが最後に会った時辺りのホークさんに変わった事って言うか… 何か言っていなかったかな?例えば森の事とか…人形の事とか… 古い知り合いの話しなんかしてる? |
■レイリア To:ポム |
最後に合った時ですか? 確か・・・・、ちょっと知り合いに会ってくるおっしゃってました。 翌日の夕食のメニューを聞いてから行かれましたから、翌日には帰ってくるものかと思ってましたけど。 それから後は全く連絡がありませんでしたわ。 |
■ポム |
知り合い…だって?(ぽつり) |
■レイリア To:ポム |
それで心配された先生が、数日経ってからその知り合いのお家を訪ねられたそうです。 帰って来た先生の話では、ホークさんは旅に出られたという事ですけど。 私はあの方が先生に何も言わず、旅に出る事は決して無いと思います・・・。 |
■ポム To:レイリア |
レイリアさんは納得してないのに、院長先生は納得しちゃったのか?旅に出たって? |
■レイリア To:ポム |
いえ、先生も納得はされいないご様子です。 でも私達には、どうすれば良いのか分からなくて・・・。 |
■ポム To:レイリア |
知り合いに行く先は教えてもらえてないんだよな? その知り合いってどんな人?家は何処に…あっ、 ……これって聞いちゃ駄目かな? もしかしたら、もしかしたらだけど…何か力になってあげられるかも |
■レイリア To:ポム |
すみません、私は知らないんです。 先生にお伺いすれば分かりますけど・・。 |
■ポム To:レイリア |
レイリアさん よかったら先生に聞いてもらえないかな その時の知り合いの様子も出来たら聞きたいかも 面倒な事、頼んでごめん お邪魔だと悪いから、あたしはここで待ってるぜ(^^) |
■レイリア To:ポム |
分かりました。 今から先生に伺ってきますので、少しだけお待ち下さい。 |
そう言うと、急ぎ足で建物の中に入って行った。数分後、レイリアを伴って一人の婦人が建物から出てきた。
彼女と同じく、黒く美しい長い髪をした女性で、何処か気品を感じさせる雰囲気がある。
ちなみに夕陽に照らされた婦人の顔には、皺が浮き彫りにされている。
どうやら結構なお年らしい。50位か?
そしてポムの前までくると一礼し
■ラーナ To:ポム |
はじめまして、わたくしはここの院長を務めているラーナです。 いきなりで申し訳ありませんが、話はレイリアから伺いました。 貴方はホークを探していると聞きましたが、一体どのようなご用向きでしょうか? |
と真剣な面持ちでポムに尋ねる。
■ポム To:ラーナ |
はじめまして、ラーナさん。 あたしはポムって言います。 ホークさんを探してたのは…… ホークさんの友人の女性について尋ねたい事があったんだ。 今、彼女の身の回りで不思議な事が続いていて、それを解決するために、話が聞いたいって思った |
一息ついて
■ポム To:ラーナ |
あたしは、レイリアさんの話しを聞いているうちに もしかして、ホークさんはその不思議な事に巻き込まれた可能性があるって思ったんだ。 ええっと、つまり女性とその知り合いは同一人物じゃないかって それだったら、何か力になってあげる事が出来るかもしれない。 その確認の為にホークさんが旅に出る前に会った知り合いについて、知りたいんだ 違ったら、出会う冒険者を注意している事しか、あたしには出来ないけど… 教えて欲しい |
こちらも真剣な面持ちだ。
■ラーナ To:ポム |
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・。 なるほど、分かりました。貴女はとても正直な方ですね。 私も知っている事を全てお話しする事に致しましょう。 |
■ポム To:ラーナ |
ありがとうラーナさん |
■ラーナ To:ポム |
ホークが訪ねた知り合いとは、郊外の森の奥に屋敷を構えるオズマルガン男爵夫人です。 確か「人形屋敷の奥方」と呼ばれているはずです。 貴女のおっしゃる女性とはオズマルガン男爵夫人の事ですか? |
そうですとポムは深く頷いた。
■ポム To:ラーナ |
ホークさんはやっぱり巻き込まれたのかも知れない。 カテリー…男爵夫人に会った時どんな様子だったかな? ホークさんの事で尋ねた以前にも会った事はある? |
■ラーナ To:ポム |
私はこの度初めて先方にお会いしました。 そうですね・・。別段、特に関心も無さそうなご様子でした。 それに私が急に訪ねたのが不愉快だったのか、機嫌がよくありませんでしたね。 |
■ポム To:ラーナ |
具合が悪いんじゃなくて機嫌が悪い? 殆ど話しを聞けなかったって事かな? |
■ラーナ To:ポム |
えぇ、その通りです。 殆どお話できませんでした。 |
■ポム To:ラーナ |
男爵夫人はホークさんの事何て言っていたの? |
■ラーナ To:ポム |
「随分前に訪ねて来て、一通り世間話をした後に”旅に出る”とだけ残して別れた」とおっしゃっていました。 |
■ポム To:ラーナ |
エレって言うお手伝いさんには会った? |
■ラーナ To:ポム |
いえ、私が会ったのは夫人お一人だけです。 |
■ポム To:ラーナ |
男爵夫人とエレ以外の人には逢った? |
■ラーナ To:ポム |
その様な事はありませんでした。 |
■ポム To:ラーナ |
ホークさんは男爵夫人の事をどう話していたのかな? ホークさんが話していた夫人の印象と同じだった? |
■ラーナ To:ポム |
・・・・そうですね。 伺っていた年よりも、随分老けていたように思います。 それに手の甲の皺もまるで40前のようでしたし、どこか冷たくそっけない印象を受けました。 |
■ポム To:ラーナ |
ホークさんが屋敷を尋ねた理由ってなんだろう? 何か言っていなかった? |
■ラーナ To:ポム |
最近の彼女の様子が変わったと噂に聞いたらしく、それを確認しに行くと言っていました。 後、昔から人形を作るのが好きで、人形作りを学びに行く娘さんも多かったと聞いてます。 でもここ一年、パッタリと作るのを止めたそうです。 |
■ポム To:ラーナ |
何があったんだろう…… |
■ラーナ To:ポム |
えぇ、それでホークも訪ねて行ったのかもしれません。 |
■ポム To:ラーナ |
忙しい時に、いっぱい時間もらっちゃって、ごめんなさい 教えてもらった事を頭において、仲間と屋敷を調べてみる ホークさんの事で、何か判ったら……どんな事でもラーナさん達に伝えに来ていいかな? ええっと…聞きたくないような事も…… |
ちょっと言いずらそうに最後の一言を付け足した。
ラーナはその意味を察したのか
■ラーナ To:ポム |
構いません。是非お願します。あの子が八年前にここを出て行った時から、覚悟をしていましたから・・・。 |
とても哀しそうである。
まるで母が我が子を思うように・・・。
■ポム |
うに……。 (こう言うの弱いんだよな…) |
■レイリア To:ラーナ |
あの・・先生、子供たちも待っていますので。 |
■ラーナ To:レイリア、ポム |
そうですね。 それではポムさん、ホークの事はよろしくお頼みします。 |
ラーナはポムに深々と礼をする。
レイリアも「よろしくお願します」と一緒に礼をした。
■ポム To:ラーナ&レイリア |
うん、できる限り頑張ってみる (良い報告が出来るといいぜ) いろいろとありがとう(ぺこり) 元気で(^^)/ |
そして仲間の許へ帰るために、礼を言ってレナの家を後にした
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