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Sword World PBM #64
モノクロームの吐息 |
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酒場 |
酒場は、村のちょうど中心あたりにあった。
あまり大きくないが、二階建てで、二階は一応宿になっているようだ。
酒場に入ると、ごつい体格の主人と、男の客が2人、それ以外はがらんとしている。
■酒場の主人 To:ALL |
お?珍しいな、旅の人かい? |
■ギャスパー To:主人&客 |
ああ、ウェストンさんに呼ばれてきた冒険者だ。 怪物退治が終わるまで村で厄介になるんでな。顔見せがてら挨拶に寄らせてもらったのさ。 俺はギャスパーってんだ。よろしくな。 |
■ルキシュ To:ALL |
こんばんわ☆ 今日は冷えるね。エール一杯貰える? あ、ボク、ルキシュ。こう見えても……って服装みればバレバレだけど、チャ・ザの神官なんだよ。よろしく☆ |
愛想良く笑顔を浮かべる。しかし室内に入っても帽子は脱がない。
■ラス To:ALL |
うー、めちゃくちゃ寒ィ… どーも。邪魔すンぜ。 |
■酒場の主人 To:ALL |
おう、そうかい。そういや冒険者を雇うとか言ってたな。 で、何か飲むかい? |
■ラス To:主人 |
そうだな、熱ーい…ホットミルクもらえるか? |
ぐるぐる巻きのマフラーを取りながら注文する。
■客A |
……… |
酒場の主人はゴツくて顔は怖いが、話しぶりは気さくだ。一方、2人の客はこちらをちらちらと見ながら何やらぼそぼそと話している。
■客A To:酒場の主人 |
お、おう、俺ぁそろそろ帰るゎ……… |
そう言うと、その客は銀貨をテーブルに置いてふらふらと立ち上がった。 そのお客の前に、ルキシュはにこやかに立ちふさがる。
■ルキシュ To:客A&主人 |
ボク達が来たからって、いきなり帰ることないじゃん☆ エール一杯奢るから、少し付き合ってよ♪ チャ・ザも言ってるよ、『他人と交流を求めよ、さすれば金がうまれん』 ってさ。 おやじさん、この人にエール……じゃないのがよければ、あまり高くなければ他のでもいいよ☆ |
適当な事を言いつつ、勝手に酒場の主人に向かって注文する。
■ギャスパー To:客&主人 |
挨拶代わりだ、一杯奢らせてくんな。 これで足りるかい?おやっさんも、一杯やってくれよ。 俺には、…そうだな、この村で作ったエールかワインを頼む。 |
酒場の主人の前に、10枚ほどの銀貨を置く。
ギャスパーの出した銀貨を、ルキシュはギャスパーの方に戻してウインクする。
■ルキシュ To:ギャスパー&主人 |
これ以上ギャスパーやラスに借金させる訳にいかないからね☆ ここはボクの奢り。 おやじさん、これで足りるかな? おやじさんも含めてみんなに飲ませてよ。 |
言ってカウンターの上に50ガメル置く。
ルキシュの出した金を目にして、一瞬ギャスパーの表情が険しくなる。
が、すぐに苦笑いを顔に浮かべ、おどけた調子になる。
■ギャスパー To:ルキシュ&主人 |
(馬鹿か、最初っからそんな大金を見せても、白い目で見られるだけだろうが…) おいおい、ルゥ。樽でエールを貰うつもりかい? また大将にどやされるぞ。(笑) おやじ、何はともあれ、とりあえず一杯頼むわ。 |
カウンターの上の50ガメルをまとめると、ルキシュに手渡す。
■ルキシュ To:ギャスパー |
(ありゃ、不味かったらしい……) あははは、失礼。 後で払うから、ここはよろしく☆ |
■客A To:ALL |
くそ、余所モンがいると酒が不味くなるぜ……… |
そう言いながら客Aがルキシュの横を去ろうとする。と、ルキシュの袖を別の手が掴んだ。
■客B To:ルキシュ |
よぉ…姉ちゃん、酌してくれっなら、こっちにしてくれやぁ…… |
こちらは完全にできあがっているようだ。
■ルキシュ To:客A&客B&ギャスパー |
大勢で飲んだ方が賑やかで楽しいのに……。 お酌? おじさんがボク達とお話してくれるなら、お酌してあげる☆ ほら、ギャスパー、折角ハープ持ってきたんだから何か一曲披露してよ♪ |
客Bにお酌しつつ、入り口の方を伺っている。客Aはこちらを見ようともせず、店から出ていった。
■客B To:ルキシュ |
へへへへー……でー、あんたら、どこからきたんだー? |
客Bはルキシュに酒臭い息を吹きかけながら言う………
■ギャスパー To:ルキシュ&客B |
ま、そんなにせかすなよ。これだけ寒いと音が狂っちまうんだよ。 オランから来たんだけどよ。寒いんで参ったぜ。 あんた、名前は何て言うんだ? |
■ルキシュ To:ギャスパー&客 |
ごめんごめん、ボク楽器の事よくわからなくて(^^;) そうそう、オランから来たの☆ ほらほら、いっぱい飲んで♪ この村の事も聞きたいな☆ |
■客B To:ルキシュ |
おおう、この村はなぁ…良い村だぜぇ……姉ちゃんもここで暮らすかぃ〜? |
しばらく黙ってミルクをすすっていたラスだが、突然ぬっと割り込み、
■ラス To:客B |
…おいちゃん。だーいぶ、酒がすすんでるみてェだな? |
満面の笑顔で話しかける。勝手にルキシュを引き合いに出し、
■ラス To:客B |
ところで、こっちの姉ちゃんが、あんたの名前を聞きたいってさ。 |
■客B To:ラス |
おおぅ……人に名前を聞くときはなぁ〜自分から言うもんだぜぇ〜 |
■ルキシュ To:客B |
ボクはね、ルキシュっていうんだ。さっきの自己紹介したけど。 そんで、カウンターにいるのがギャスパーで、こっちのはラス。 で、おじさま☆ は? |
■客B To:ルキシュ |
むは〜 |
息が臭い。
■アーザン To:ルキシュ |
俺ぁ〜アーザンっつ〜んだ〜。 |
アーザンの息に心の中で顔をしかめつつ。
■ルキシュ To:アーザン |
いい名前だね☆ ねぇアーザン、最近この村で起こった物騒な事件の事知ってる? |
■アーザン To:ルキシュ |
おおぅ〜……知ってるがよぉ……… |
さっきまで陽気だったアーザンの声が憂鬱そうに沈んだ。
■ルキシュ To:アーザン |
……あまり思い出したくない事、なんだね。 でも、何か知ってる事あったら教えて欲しいの。 そうしたら、みんなが不快なこと、早く終わるでしょ? |
言いながら、ルキシュはアーザンのグラスにお酒を注ぐ。
■アーザン To:ルキシュ |
死んじまったウッドはなぁ、俺のダチだったんだよぉ……良い奴だったのによぉ……… 俺ぁああいうの良く分からないけどよぉ…きっとあのうさんくせぇ魔法使いが呪いか何かを残して死にやがったんだぜぇ、くっそぉ……… |
■ルキシュ To:アーザン |
(ここは相手に肯定的、と) そっかぁ、いい人だったんだね。アーザンから見たウッドさんて、どんな人だったの? ウッドさんに一番親しかった人って、アーザンだったの? その魔法使いって、村の人に何か悪い事した事ある? |
■アーザン To:ルキシュ |
ウッドはなぁ、俺の弟分みたいな奴でなぁ、ちと気は短かったが陽気な良い奴だったんだよ………。 魔法使いの奴は、何かずっとうさんくせぇ研究とかしててよぉ……… |
■ルキシュ To:アーザン |
アーザンって面倒見よかったんたんだ。辛かったでしょうね。思い出させてごめんね。 処で、その悪い魔法使いのやってた研究ってどんなのか知ってる? |
■アーザン To:ルキシュ |
知らねぇ…干したトカゲだのネズミだので、何かやってたみたいだがなぁ… |
■ルキシュ To:アーザン |
(魔法使いってそういうの使うの普通だっけ? 後でヘルムンスにきいてみよ) へぇ、なんか気味悪いね。 他に、アーザンが気にかかった事とかないかな? そのするどーい観察眼にひっかかった物とか。 |
■アーザン To:ルキシュ |
知らねぇよ、そう言えば魔法使いの娘がまだ生き残ってやがるんだよな……。あー…半妖精の耳って見たことあるか?あんなのが人間に混ざって暮らしてるって考えると気味悪いったらないぜ……… |
アーザンの言葉に、ルキシュは一瞬顔をしかめるが、すぐに笑顔に戻す。
■ルキシュ To:アーザン |
(ここで帽子脱いだらどんな顔するかな……) そっかぁ。 |
頷いた後、話をかえるように酒場を見回す。
■ルキシュ To:アーザン |
そういえば最近、ここにボク達以外の外の人が来てる、って聞いたんだけど 今夜はいないね。 アーザンその人の事知ってる? |
■アーザン To:ルキシュ |
あー、なんつったけな、ガンダルフとかいうジーサンだろぉ。さっき出かけたぜぇ。 |
■ルキシュ To:アーザン |
(ガンダルフ……ガル? 出掛けちゃったのか……) ふぅん。じゃ、さっき出掛けたばっかりなら、まだ戻らないよね。 うーん、ボク達もそろそろひきあげようか? 酔いが回ると隊長に怒られそうだし(笑) アーザン、色々話ししてくれてありがとう☆ また来るかもしれないけど、その時はよろしく♪ |
言ってアーザンのグラスに酒を注ぎ、カウンターへ歩いていく。
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