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Sword World PBM #64
モノクロームの吐息 |
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盗賊ギルドに向かったルキシュとアンリ………
盗賊ギルド |
常闇通りを進むと、見るからに盗賊風の男女がたむろしている一角に出た。そして近づき、盗賊だけに通じる合い言葉で確認するとあっさりと奥に通される。
今日はあまり客もいなかったらしく、待たされる時間はさほどかからなかった。情報を売買するための防音の効いた部屋に通されると、中にはずんぐりとした小男が不満そうに何やらぶつぶつと独り言を言っている。
■小男 |
ったく…じゃねぇ……第2回の……からって手ェ抜きやがって………場所柄ってもんが……… |
小男はしばらくぶつぶつと言っていたが、こちらに気付くと不機嫌そうな目を向けてきた。
彼はどうやらドワーフらしい。何日間風呂に入っていないのだろうかと訊ねたいような聞きたくないようなひどい格好をしている。
それなりに整頓された───と言っても、盗賊ギルドの尺度だからたかが知れているが───この部屋の中で、そのドワーフだけはあまりに異質なもののように薄汚かった。
■小男 To:ALL |
おう、すまねえな。なんだ、情報か? |
■ルキシュ To:小男 |
こんにちわ〜☆ |
■アンリ To:小男 |
おっ邪魔っしま〜す♪ |
場違いな程明るい声が響く。
■ルキシュ To:小男 |
お久しぶり☆ ちょっと聞きたいことあって来たの。 これお土産☆ ……ってひどい格好だねぇ。 |
小男の格好に顔をしかめつつ、エールを取り出して渡す。
■アンリ To:小男 |
そのエール、美味しいんだよ♪ オレのお墨付き♪何はともあれ飲んでみなよ♪ |
アンリは自分も飲みたそうにじ〜っとエールを見つめている。
■小男 To:ALL |
おう、悪ぃな。でも情報料は貰うかんな。 で、何だ? |
■ルキシュ To:小男 |
ちょっとはまからない? これからの商売をチャ・ザに祈ってあがるから☆ |
お願いのポーズでにっこり笑う。
■ルキシュ To:小男 |
そんで聞きたいのは、最近ボラン、て村で何か怪しげな事が起こってるらしいんだけど、何か情報ない? |
■小男 To:ルキシュ |
おいおい、それだけじゃ話が分からねえ。詳しく言ってみな。 |
ぼりぼりと小男が頭を掻くと、フケがボロボロとデスクに落ちる。 ルキシュは自分が冒険者になった事と、これまでの経緯簡単に話す。
■ルキシュ To:小男 |
(うわ、汚っ) それで、そのボランって村で昔何か事件があったとかない? |
■アンリ To:小男 |
あと、最近妙なことが起こってないかとか なんか仕事の話がなかったかとかさ♪ もちろん、今ボラン村関係の仕事があるならちょっと教えて欲しいけどさ♪ |
■小男 To:ALL |
ほーお、冒険者のダロンと妻の………んー、なるほどな。 で、いくら出せるんだ? |
小男の言葉にルキシュはいらずらっ子のように笑う。
■ルキシュ To:小男 |
商品も見ずに値段なんて決められないよ☆ 先に値段提示して、高すぎたら困るからね。 今手持ちが……で、アンリが……だから……誰か怪我した時に無償で治す約束ってのを含めて……うーん……。 |
■小男 To:ALL |
まぁ、売りモンが売りモンだからな。見せちまったら売りモンにならねぇ。 そうだな、外で誰かに聞けば分かることだから教えといてやるが、ボラン村に住んでるダロンっつーたらここのギルドに加盟してる奴だろうよ。そこそこ腕のいい冒険者だったはずだが、そうか、あいつ死んだのか。 で、どうだ、いくら出すんだ?予算次第だぜ。 |
■ルキシュ To:小男 |
確かに(^^;) そうだねぇ……現金で100g。その他はボクが冒険から帰って来た時、誰かギルドで怪我人が出たら無償で治してあげる☆ この回数で調整してよ♪ もしボクが帰らなかったら、叔父さんに頼んでおくからさ☆ 悪くない取引だと思うけど? |
■小男 To:ルキシュ |
ここは現金払いが鉄則だぜ。ただでさえそこいら中詐欺師だらけなんだからな。 |
■ルキシュ To:小男 |
失礼だな。ボク詐欺なんてしないもん。チャ・ザに誓って、ね。 |
■小男 To:ルキシュ |
みんなそう言うさ。で、どうすんだ? |
■アンリ To:ルキシュ |
ねぇ、最初は安い値段でもっと情報が必要なら 値段をつり上げていった方が良くない? |
■アンリ To:小男 |
じゃさ。まず、50Gって言ったら どれくらいの情報を教えてくれるの? ・・・別に50Gが上限ってわけじゃないからさ♪ |
その言葉に小男はにやりと笑みを浮かべ、指でデスクを軽く叩いた。
■小男 To:アンリ |
じゃあ、とりあえず50だ。 |
アンリの言葉にルキシュはなるほど、と思う。
■ルキシュ To:小男 |
(修行が足りないなぁ……) それじゃお願い☆ |
■アンリ To:小男 |
でもさ、まずそのダロンのそこそこの強さがどの程度なのかは 無料で教えてくれるよね♪ オレよりも腕が立つ? あ、そういえば今更だけど名前なんて言うの? |
アンリが置いた50ガメル分の銀貨を手元に引き寄せると小男はにやりと笑みを浮かべた。
■小男 To:アンリ |
俺様はガノンだ。まぁ、今日は臨時なんで、今後ともよろしくってことにゃならねぇかもな。 で?ダロンの腕か?まぁ50に含めといてやらぁ。シーフとしての腕はからっきしだが、魔法の腕はいっぱしだったらしいぜ。 遺跡荒らしが本業だそうだが、それなりに上手く行ってるとか言ってたな。あいつに遺跡の地図を売ったことがあるんだが、なかなかの目利きだったぜ。 まあとにかく、ダロンは魔法使いだった。専業のシーフがいたから奴がシーフをやる必要はなかったのさ。 |
■ルキシュ To:ガノン |
そのシーフの名前って? 今どこに住んでるの? これくらい、教えてくれるよね? |
■ガノン To:ルキシュ |
んー、内輪の情報はちと高いぜ。そっちは別料金だな。 |
■ルキシュ To:ガノン |
……はいはい。それじゃ、50ガメルプラスさっきのエールって事で☆ |
とテーブルの上に50ガメル置く。
■アンリ To:ガノン |
あと、奥さんはギルドに関係あるのかないのかも教えて♪ これくらいいいじゃん、ね?で、関係ないならちょっと職業も教えてよ♪ |
■ガノン To:アンリ |
さあ、シーフだったって話は聞いてねえが、精霊使いとか言ってた気がするな。 で、他に聞きたいことはあるか? |
■アンリ To:ガノン |
ふ〜ん・・・。シーフじゃないのか。 で、ダロンの腕もそれなりってことは犯人の剣の腕は あまり凄いってわけじゃないかもしんない・・・。 あ、あとそっちのルキシュの質問+そのシーフの 強さも一緒に教えて♪ |
■ガノン To:ALL |
ガルとかいう奴さ。 |
ルキシュが置いた追加の50ガメルを手元に引き寄せながら答える。
■ガノン To:ALL |
直接会ったことはねぇが、腕はそれなりに良かったみたいだぜ。 |
■ルキシュ To:ガノン |
で、そのガルって人今どこにいるの? アンリより腕は上?オランにいるんだったら話聞けるけど……。 オランに来てないかな? その人。 |
■ガノン To:ルキシュ |
腕の方まで詳しくは知らねえが、駆け出しのヒヨッコよりゃ上だろうよ。 最近聞かねぇからオランにはいねぇんじゃねえか? |
■アンリ To:ガノン |
そうそう、大事なことを聞き忘れてた! そのダロンとか奥さんとかってなんか周囲に恨みかってた? あと、なんでボラン村なんていう辺鄙・・・だよね?な村に引っ越しちゃったの? そういえば、ボランに引っ越したあとも現役の冒険者だったのかな?教えてよ♪ |
また、50G取り出してテーブルの上に置く。
■ガノン To:アンリ |
オランで敵を作ってたって話は聞かねぇな。田舎に引っ込んだ理由は知らねぇが、まぁ本人なりの理由もあるんだろ。 冒険自体はボラン村に引っ込んだ後も続けてたはずだぜ。かみさんは家に残ってたみたいだけどな。 |
■アンリ To:ガノン |
えぇ!現役なのに魔法で負けた?それってヤバイ気が・・・ ん?じゃ、ダロンって人は一人で冒険家業続けてたの? |
■ガノン To:アンリ |
魔法で負けたとは限らねぇさ。どんな英雄でも寝込みを襲われりゃ助からねぇし、熟練のシーフだって裏通りでチンピラに刺されて死にもするんだぜ。 |
■ルキシュ To:ガノン |
それと、最初にも聞いたけどボランって村で昔何か起こってない? 今回と類似したような事件、とか……? それと……これはこれぐらいでいいかな……? |
30G出してガノンと見比べる。
■ガノン To:ルキシュ |
いや、特に聞かねぇな。 |
置かれた30ガメルを手に取ろうとせずガノンが答える。
■ルキシュ To:ガノン |
ルゥミアっていうマーファの神官の事、何か知らない? |
■アンリ To:ガノン |
ここ最近、ボラン村での仕事ってある? |
20Gをテーブルの上におく。
■ガノン To:ALL |
両方ノーだ。 ………あー、お前ら金使いすぎだ。ほれ |
そう言うと、ガノンはテーブルに置かれたままの50ガメルを二人の前に押し出す。
■ガノン To:ALL |
持ってけ、初仕事の餞別だ。 |
■アンリ To:ガノン |
ありがと。でも、最後にこれだけ聞かせてね♪ ボラン村に住んでいるウッドって人物について なんか情報ない?どんな些細なことでもいいからさ♪ 他にもボラン村の近くでの遺跡情報とか 近くに出てくる、おっそろしい冷気を使うかもしれない モンスターの話とかもあったら教えてよ♪ あ、クレームがついたからお金は置かないでおくね。 必要ならこの上にある50Gからとって♪ |
■ガノン To:アンリ |
ウッドとかいう奴は知らねぇな。遺跡やモンスターのことは学者どもの方が詳しいだろう。 |
■ルキシュ To:ガノン&アンリ |
色々ありがとう☆ 聞くことはこんなとこかな。 じゃ、アンリそろそろ行こうか。みんな待ってるといけないし。 帽子買うんだったよね? ボク、マフラーでも買って帰ろうかな♪ それじゃまた♪ |
■アンリ To:ルキシュ&ガノン |
うん。帽子買うんだ♪ ふっかふかもっこもこのあったかいやつ♪ いろいろありがとう!じゃ、エールでご機嫌になってね♪ また、会えたらイイネ!!んじゃ♪ |
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