和やか（？）な雰囲気の食事も終わりを告げ、皆には食後の軽いデザートとお茶が配られている。

　と、相変わらず丁寧な口調にてカナルに振る。

　遠慮がちなカナルに対し、

　話の流れにより、耳があがったり下がったりしていたスレイ。
　静かに。しかし、足取りは軽やかに椅子から立ち上がる♪

　そんなこんなで、冒険者達はメディアの部屋へと通された。
　華美でない廊下を通り、またおとなしめな扉をくぐった先は。
　‥‥
　どう贔屓目に見ても『お嬢様☆』な部屋ではなく‥‥背の高い本棚に囲まれた、書斎であった。
　‥‥‥いや、ちょっと違うか？
　所々に‥‥なにやら楽器を持った人形が、ちょこん☆と座っていたりする。なかなかに可愛らしい。

　と目にとまったのは手作りの人形。
　片手にレイピア、片手にギター？その髪の毛はシルバーブロンド。
　はて‥‥‥なんか。誰かさんに似ているような‥‥‥？？？

　観察エルフのつぶやきが聞こえたのか、カナルの目にもとある人形が‥‥。
　しかし、その人形によく似た人物といえば、

　予想していた以上の本に、ちょっと興ざめするバティ。
　人形などは、目に入っていないようだ。

　同じく本に圧倒されてるらしく、こちらも人形には気付かぬようである。

　本に圧倒されつつも。しっかり「お菓子」の単語には反応していたり。

　メディアとマート二人とも、先ほどよりは多少楽な口調に戻っているらしぃ。

　指した先にあるのはもちろんバティ人形（推定）。
　その言葉にメディアは顔を真っ赤に染めて、

　慌てて近くにあった人形を抱えてしゃがみ込む。
　少し立って我に返ったのか、

　と、人形を抱えたまま本棚の影に消えた。