馬車でGo! | Scenario #56 |
鏡の中の鏡 |
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街道へ 馬車 |
酒場を出たところに。その馬車は停まっていた。
なかなかに大きい馬車、かつ、控えめながらも要所要所の装飾は美しい馬車であり、イスカあたりなどが隣に立てば、まるで絵画のようにも見える。
すでに御者も御者台に座っており、あとはメンバーが乗り込むのを待つばかり‥‥といった様子である。
■ マート To:ALL |
では、移動中ごゆっくりとおくつろぎくださいませ。 |
中にマートも乗り込み、どうやら昼食の支度を始めたようだ。
馬車の中も、これまた素晴らしかった。
派手さはまったくないのだが、程良い堅さのクッションに、ゆったりと座れる椅子。壁には花も飾ってあり、落ち着いた雰囲気の内装であった。
■スレイ To:おおる |
うわぁ、こんな馬車も存在していたんですね〜。あ、花まである…(^^; |
思わずきょろきょろと内装に目を奪われているスレイの後から、
■イスカ To:マート |
品のよい装飾ですね。ご主人の趣味のよさがうかがえます。 |
慣れた足取りで乗り込むイスカ。
■リグ To:おおる |
なんか、緊張しちゃうな。 |
カチコチとしながら乗り込むリグ。 すこぉし緊張しながらも、クッションの手触りが心地よい。
■ジャン=バッティスタ |
無事に目的地に着くならなんでもいいさ。 |
流石に今回は屋根の上に登るとかはしないらしぃ。
■ティトル To:ALL |
わぁ〜、すごいですねぇ……(ごんっ!) …くぁーっ、い、痛いですぅ(T_T) |
きょろきょろして乗り込んだら、勢い良く頭を打ったらしい…。
■ マート To:ティトル |
大丈夫でしょうか? ‥‥‥今しばらくお待ち下さい。 |
なにやらごそごそとしているマート。
何かで濡らしたタオルを持ってきた。
■ マート To:ティトル |
打ち身は患部を冷やすのが一番ですので。 少し薬を塗ったタオルですが‥‥今ぶつけた場所にあててみて下さい。少しは痛みが和らぐかと思います。 |
薬が塗ってあるせいか。タオルからは独特の匂いがしている。
■ ティトル To:マート |
はわわ、ありがとうございます〜。(恥ずかし〜(^^;) |
流石に恥ずかしかったのか、ちょっと赤くなるティトル。
その様子に、初めてマートの顔に微笑みらしきものが浮かぶ。
■ マート To:ALL |
弁当は肉料理主体のものと、魚料理主体のもの、鶏料理主体のものと準備しておりますが、どれがよろしいでしょうか? |
冒険者の酒場では違和感のあった執事スタイルも、この馬車の中ではしっくりとくる。
■ティトル To:マート |
はいはーい!トリさんがいいですっ(^-^) |
■スレイ To:マート |
トリは昨日たくさん食べましたから、肉でお願いします♪ |
■イスカ To:マート |
これはどうも、お気遣いなく。私は何でも結構。 |
■ジャン=バッティスタ To:マート |
俺様も、食えれば何でもいい。 |
■リグ To:マート |
じゃあ、わたしは魚料理♪ |
と、思い思いに注文する。
■ マート To:ALL |
かしこまりました。今しばらくお待ち下さいませ。 |
少し微笑んだあと、馬車に備え付けてある物入れより弁当の包みらしきものを取り出してくる。
■ マート To:ALL |
こちらにございます。 お口に合えばよろしいのですが‥‥ |
と、控えめな言葉と共に出された弁当は、なかなかに美味なものばかりであった。
■イスカ To:マート |
うん、とても美味しい。馬車に揺られながら食べるというのも格別なものですね。 |
■ マート To:イスカ |
そうでございますか? 何にせよ、喜んで頂けて光栄です。 |
のんびりと馬車は街道を進む。
そろそろ食事も済むかという頃‥‥
■ マート To:ALL |
さて‥‥。もし御質問などがございましたら、私の答えられる範囲でお答えいたしますが‥‥ |
質問タイムの始まりらしぃ。
■ティトル To:マート&おおる |
……(バティさんをちょっと見てから) なんでマートさんのご主人さんは、バティさんご指名なんですか?? |
この話を聞くのはバティさんの役目かな?と思いつつも、だいぶ聞いてみたくて仕方なかった質問事項らしぃ。
■ マート To:ティトル |
ジャン=バッティスタ様ご指名の理由につきましては、手練れの冒険者で在るという事と、ご推薦があったという事を聞いておりますが。 |
解答の「推薦」という言葉に、さらに疑問が湧いたようだが、とりあえず納得のティトル。
その横で、涼しげな顔にてカナルが、
■ カナル To:マート |
(何を勘違いしてるんだ、そいつは?) 推薦とは、面白いですね。 私どものような者を紹介していただくとは、一体どなたからなのでしょう? |
■ マート To:カナル |
主人からはウィラード家からの推薦と聞いております。 ‥‥そういえば、ジャン=バッティスタ様以外にも、もう一人同じ時に依頼をこなされた方がおられると聞いておりますが‥‥ |
そう。カナルも一緒に依頼受けてるっつ〜の。
■スレイ To:バティ、カナル |
あぁ、運命の出会いの時の話ですね。なるほど、やっぱりこのような繋がりでしたか(笑) |
ぴくくん♪と動くは耳か。
運命の糸は、どこででてくるかわからない?
■イスカ To:バティ |
推薦とはまた。さぞかしその時のバティさんの活躍が見事だったとみえます。 |
■ マート To:イスカ |
ええ‥‥。 ウィーラド家のイシュナ様より、我が家のお嬢様がいろいろとお話を聞かれたようで‥‥‥ このたびの依頼は‥‥‥まぁ‥‥‥これ以上は私の口からではなく、直接主から聞いて下さいませ‥‥ |
少し、ほんの少しではあるが。
マートの声は暗い。
■ カナル |
(並の神経の持ち主なら、そりゃあ言いたくもなくなるだろうさ) |
■ジャン=バッティスタ |
(やっぱりあのじゃじゃ馬か。仕事が終わってからも面倒をかける……) |
カナルとバティの脳裏に浮かぶは、あの元気なおてんば娘か。
■スレイ To:マート |
この依頼に対してあまり好ましく思っていないみたいですね〜? やはりお嬢様には冒険の真似事はして欲しくありませんか? |
■ マート To:ALL |
好ましく思うとか思わないは別として、私は反対致しましたので。 ですが、お嬢様の意思は固く、また主もその意思を汲んでこのような依頼を出されておりますから‥‥。 |
と、先ほどと変わらぬ声で答える。
■スレイ To:マート |
反対理由としては安全性ですか?それとも淑女たるもの……って感じですかね〜? |
何気なく聞いてみる。
■ マート To:スレイ |
ん‥‥。安全性につきましては、このように護衛としましてあなた方冒険者を雇ったりとすれば‥‥それでも万全ではないかもしれませんが‥‥あ、失礼。 ‥‥こほん。 安全性は‥‥さほど心配しておりません。お嬢様も危険やスリルを求めるが故に遺跡に行かれるのではありませんから。 淑女たるものというか、なんというか‥‥。 私はお嬢様の『知識欲』が心配なのですよ‥‥。 それで迷惑をかけたりなさらなければ良いのですが‥‥。 |
つぃ‥‥と。何かを思い出したかのような顔をし。また普通の表情に戻る。
■ イスカ To:マート |
知識欲、ですか。確かに危険なものではありますが、それこそが人を人たらしめるものでもありますからね。 私が家を出てきたのも、知識欲のなせるわざでしたよ。 |
■ マート To:イスカ |
ほぅ。そうなのですか‥‥。 私は。お嬢様がより深い知識を求めるという姿勢につきましては、なんら文句を言う事はないとおもいます。 知識をより深める事により、生活に潤いと、そしてゆとりが生まれると思いますから。 ただ、うちのお嬢様の場合は、それがちょっと‥‥‥ |
と、思わず‥‥なのだろう。ため息一つ。
■スレイ To:マート |
思わず知識欲が暴走するんですかね?うんうん、よくわかりますよ〜。 わたしはそんな事はありませんが、若いとなると押さえが利かないものです…… |
かなり自分事は棚に上げて(笑)。何やら知った顔のスレイです(笑)。
■ マート To:スレイ |
そうですね‥‥。お嬢様も、もうじき19となるというのに‥‥ 幼い頃は、「おてんば」ですんだ子も、そろそろ落ち着いてきて欲しいものですよ‥‥ |
なんか。
お嬢様にだいぶ苦労を強いられているのだろうか?
■ カナル To:マート |
お淑やかになるための、最後の我が儘、等という話ではございませんでしょうね? |
その理由。どこぞのお嬢様の理由だったり。
■ マート To:カナル |
いえ、それでしたらまだ楽なのですが‥‥‥。 我が家の主は‥‥お嬢様に甘い‥‥いや。お嬢様の望みを最大限叶えようとしていますので‥‥ 最後の我侭、ではないと‥‥‥はぁ。 |
イシュナの時よりも大変そうか?
■ カナル To:マート |
なるほど。 これが最後でもなければ、当然最初でもないわけですね。 心中お察しいたします。 |
■ マート To:カナル |
まぁ。今までの我侭は‥‥すべて領地内の事でしたが。 今回は領地外、しかも遺跡‥‥。 ‥‥ふぅ‥‥‥。 なるべく、御迷惑をおかけしたくはないのですが。お嬢様をよろしくお願いいたします。 |
と、ふかぶかと頭を下げる。
■ジャン=バッティスタ To:マート |
なーに、前回と違って、今回は女冒険者もいることだし、問題は起こらないだろうよ、ケケケ |
そういや前回は野郎軍団(お子様含む)にお嬢様一人でしたなぁ‥‥。
■ マート To:ジャン=バッティスタ |
(びくっ) ‥‥そ、それは当たり前です!!問題が起こられては困りますっ!! ‥‥‥ そもそも、貴方達のパーティーは半分が女性であるということは、すでに冒険者の店にて確認済みですから。 |
やはり。下調べはちゃんと行ったらしぃ。
が、過去についての下調べはどうなのだろうか?
■ イスカ To:マート |
ははっ、マートさん、これはバティさん流の冗談ですよ。 彼は、女性に対しては紳士ですからね、ええ。 |
冗談なのか本気なのか、よくわからない言い方で笑う。
その言い方を真に受けて。
■ マート To:イスカ |
です‥‥よね。ええ。そうですとも。 すでに立派にイシュナ様を護衛なさった方ですから。さほど心配はしていませんよ‥‥ |
半分。自分を納得させるために言っているのかもしれない。
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