- Diva the Soul Saver - 魂のディーヴァ |
領主の屋敷前 |
屋敷の前にはとりあえず村人(仮)はいない。もちろん、通ってきた道の方は緩慢な歩みで近づいてくる村人で一杯だが、今のところ周囲は静かだ。
で、屋敷の方を見ると、門は開いていて、入り口の扉も少し開いている。
■アイシャ To:みんな |
あ、良かった。開いてる〜。 とりあえず恐い人たちもいないみたい〜。 |
■ポム To:アイシャ |
まてアイシャ、こんな村の状態で門や扉が開いたままって変じゃないか? あたしだったらゾンビが入らないように閉めてるぜ |
■アイシャ To:ポム |
そっか、変だねぇ? |
■ルタード To:ポム |
あるいは、すでに亡者どもの襲撃を受けたあとなのかも知れんな。 |
■アイシャ To:ルタード |
え〜!大変なの〜。 |
■バジル To:ルタード |
少なくとも、お屋敷の中に、今、外にいる人数のゾンビが居るとは思えないし、今より状況が悪くならない事を祈るしか無いんじゃないかな |
■ルタード To:バジル |
じゃろうな。 |
後ろの方からはゾンビ達がなにやらぶつぶつと言っている声が聞こえてきている。動きは緩慢だが、もちろん、この場にずっといればいつか追いつかれるだろう。
■ポム To:みんな |
それと、あいつらただのゾンビとちぃと違う気がするんだけど? ソンビって喋ったっけ? |
■バジル To:ポム |
僕の記憶が確かなら、ゾンビはあまりおしゃべりなモンスターでは無いはずだよ。 |
というか知性自体ない。
■ポム To:みんな |
どうする、ルタード? |
■ルタード To:ポム |
どうする、と言われてもの。 特にこれといった妙案でも浮かばぬ限り、多少の危険は承知のうえで、この屋敷に入ってみるしかなかろうて。 ほら、「木に登らなくては果実は得られない」とかなんとかいうことわざがあったじゃろ。それじゃよ、それ。 |
■バジル To:ルタード |
ドラゴンの棲家に入らずんば財宝を得ず、じゃなかったっけ? とにかく急いで中に入ってからゆっくり考えよう。 |
■ルタード To:バジル |
中でゆっくり考える暇が与えられるかどうかは分からんけどもな。 |
■ミュン To:ルタード&みんな |
入る際に、武器は構えておいた方がいいでしょう・・・ この様子じゃ、なかも何があるか分かりませんから・・・ |
■ルタード To:みんな |
では、わしが先頭、ラウルどのにはしんがりをお願いしよう。 各自、くれぐれも油断せんようにな。 |
■ラウル To:ルタード |
OK。 |
■ポム To:ルタード |
おう(^^)/ |
領主の屋敷 |
屋敷の門をくぐり、石畳を進む。
半分ほど開いた扉を開くと、屋敷の中が見えた。明かりはないが、窓から十分に採光される作りになっていて、中は意外と明るい。
よく見ると、玄関の隅の方に二人ほど人影がある。服装から見るとメイドのようだ。一人(以下メイドA(仮)と呼ぶ)は床にぺたんと座り込んでいて、もう一人(以下メイドB)はメイドAの膝の上に顔をうつぶせにして倒れている。
■メイドA |
……………… |
メイドAは、自分の膝の上に乗っかったメイドBの後頭部の方をじっと見ているようだ。もっとも、表情まではここからではよく分らない。
■バジル To:ポム |
今度は生きてる人かな…? |
■ポム To:バジル |
だといいな |
■バジル To:メイド? |
あの〜… もしもし〜? |
■メイドA |
……………… |
声に反応したのか、ぴくんと頭が小さく動いた。しかし、こちらを見ようとはしない。
そして何やら思い出したかのように、顔をメイドBの髪に埋めるように下げた。
■メイドA |
………(ぺちゃ…ぺちゃ…) |
半端に暗くて静かな屋敷の中に妙な音だけがしている。
■ルタード To:みんな |
な、何しとるんじゃ、あれは? |
怪訝と不安の入り交じった表情を浮かべるルタード。
■アイシャ |
…? |
■バジル To:ルタード |
う〜ん… 少なくとも耳掻きしてる図には見えないみたいだねぇ |
そう言いながら、センスオーラで周囲の気配を探ると、やはりというか周囲からはアンデッドの気配がぷんぷんしている。
■バジル To:ルタード |
あちゃ〜屋敷の中も無事じゃないみたいね。 まわり中、アンデッドの気配だらけだよ |
■ルタード To:バジル |
事態はどんどん、楽しげでない方向に向かっているようじゃな。 |
■アイシャ |
ひゃ〜、どうしよ〜。 …じゃ、その人も? |
■メイドA |
………(ぺちゃ…ぺちゃ…) ………………? |
メイドAは動きを止めると、無表情のままこちらに視線を向けた。目は濁っていて、どこを見ているかは分らない。
彼女はそのままメイドBを床に落とすと、視線の合わない目でこちらを見ながら立ち上がった。
■メイドA |
のう………みそ……… |
ぶつぶつと呟きながらふらふらと近づいてくる………
■バジル To:メイドA |
僕の脳みそはおいしくないよっ! |
■ポム To:メイドA |
あたしのだっておいしくないぞ! |
■アイシャ |
うぇ〜ん(;;) |
■ミュン |
ディーヴァとかいう祭器のせいでしょうか・・・ |
■ルタード To:ミュン |
いや、しかし、その祭器は亡者の力を弱めるはたらきを持っているとの話じゃったはずじゃぞ。 |
■ラウル To:ルタード |
それはでも、今とりあえずわかってるのは、だろ? それ以外でも何かわけわかんねぇ力持ってるかもしんねぇし。 用心するに越したことは……用心したってどうにもならねぇかもしんねぇけど。 |
■バジル To:ラウル |
もともと二人も行方不明になった原因の物だしね…。いわくはアリアリって感じ。 |
■ポム To:バジル |
村のゾンビもディーヴァなんたらって呟いてたし まじヤバイもんかもな |
というかそんなのんきに相談してる状態ではない。
■アイシャ To:みんな |
こっち近づいて来るよ。食べられちゃうよ〜(;;) |
全くだ。
■ルタード To:みんな |
とりあえず、領主どのの部屋とおぼしき場所を探せば、事件の何らかの手がかりがつかめるかも知れん。まずは、部屋を急いで探そう。 |
■ラウル To:ルタード&みんな |
んだな。ここで立ちつくしてたって仕方ねぇ。 オレがしんがりをつとめるから、みんな先へ進んでくれ。 |
■ミュン To:ラウル |
たすかります。 |
■バジル To: |
んー、どの辺が主人の部屋かしらん |
バジルが屋敷の中を見回す。ポムもそれを真似してきょろきょろと見回す。
だが、ただ見回しただけでは、さすがに領主の部屋らしきという部屋を特定できるわけもない。
と………正面の廊下の奥から、「どん」という壁を叩くような物音が聞こえた………。
■???? |
………!!!! |
ここからでは内容までは聞き取れないが、誰かの声が聞こえる。
■バジル To: |
!!! 誰かの声がするよ!生きてる人がいるのかな? |
■ポム To:みんな |
助けを呼んでるのかも!急いで行ってみようぜ! |
■アイシャ To:ポム |
うん。 |