- Diva the Soul Saver - 魂のディーヴァ

Chapter 2

村の広場

■腐った村人(?) To:ALL
 ディー…ヴァ………ヲ………

 腐っている方の村人が、腐った顎を動かして呻きながら近づいてくる。
■バジル To:みんな
 あのゾンビ、何かしゃべってる気がする…

■ポム To:みんな
もしかしてお話しが出来るのか?

■ポム To:腐った村人(?)
おおぃ!何か言いたい事あるのか〜!

■腐った村人(?) To:ポム
 ………ニ………ニク……ゥ…………

■ポム To:腐った村人(?)
に…んにくぅ〜?
死ぬ前に食べられなかったのが心残りとか?

 村人───いや、どう見ても普通の村人には見えないが、便宜上そう呼ぶ───がポムの方を見て腐った口を開くと、ぼたぼたと涎だか血だかそれ以外の何かだかよく分らない茶色い液体が流れた。
 ぶつぶつと呟きながら、その村人はふらふらとポムの方に歩いてくる。他の連中もなにやらぶつぶつ言っているが不明瞭で聞き取れない。
■アイシャ
 ひゃ〜。ポムが食べられちゃうよぅ。 

■ポム To:アイシャ
あたしはニンニクじゃないぞ?

■バジル To:ポム
 あ、そういえば昨日山程食べたパンにガーリック塗ってあったじゃん
 きっとあれのせいだよ! 

■ポム To:バジル
しまった!あれか!!
こんな事ならパンにはチーズにするべきたったぜ!
気をつけろバジル、ルタード、一緒にいっぱい食べたんだから狙われるぞ

■腐った村人(?) To:ポム
 …………ニク…ゥ…………

 きっと、つい先日山ほど食べたパンケーキとジャムのせいで甘い匂いでもしているのであろう(そんなわけない)
 村人(仮)は口から腐汁を垂れ流しつつ、ポムの方に手を伸ばす………
■ポム To:腐った村人(?)
おおっと、危ない

 ポムは手を逃れ軽やかに後ろにさがる
■ルタード To:ポム
 ううむ、ポムどのだけが追いかけられるところをみると、ニンニクが原因ではなさそうじゃけどな。

■ミュン To:みんな
 しゃべるゾンビに興味はありますが、このままでは取り囲まれそうですよ。

■ルタード To:ミュン
 いくら有象無象とはいえ、これだけに取り囲まれると厄介じゃぞ。

 そう言って周囲の状況を確認する。
 今来た道(つまり村の外への道)と、正面にある少し大きな屋敷あたり以外は、わらわらと村人(仮)がうろついている。無理すれば強行突破できない数ではないが………
■バジル To:みんな
 あ!ねぇ見て!ほら正面のお屋敷!
 あの建物なら丈夫そうだし、囲まれても一気に壊されたりしないんじゃないかな。

■ミュン To:バジル&みんな
 いいかもしれません。とりあえず、あそこに行きましょう。 そこで対策を考えましょうか。

■ポム To:ミュン
わかった
行こうぜ

■ルタード To:みんな
 決まりじゃな?

■アイシャ To:みんな
 うん。はやく行くの〜。

■ミュン To:みんな
 あの中にもアンデッドが存在するかもしれませんので、気をつけてくださいね。

■ポム To:ミュン
それって挟み撃ちになるかもってヤツか?(^^;

■アイシャ To:ミュン
 いや〜ん(;;)
 (でも、ここに居るのはもっといや〜。)

■ルタード To:ミュン
 歓迎のお出迎えは、謹んでご遠慮したいのう(笑)。

■バジル To:ルタード
 そん時は、どうぞお構いなく、って言うのはどう?

■ルタード To:バジル
 で、「いえいえ、そうご遠慮なさらずに」とか言われたらどうする……って、くだらん掛け合いしてる場合じゃないわな。
 とりあえず、行くだけ行ってみよう。

■ポム To:みんな
まぁ、ここに立ってるよりましかな
に〜来る〜急ごうぜ!

 そういうと、一行は屋敷に向かって走り出した。


ゆな<juna@juna.net>