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| ≪ 再び船へ ≫ |
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| 海賊船上 |
船に戻った一同。
船員たちはそれほどの驚きもなく、この事態を受け入れていた。
どうやらジェムがあらかじめ根回しをしていたらしい。
船員たちもヴェイガムのやり方にはもうついていけなくなり、解放されたいと望んでいたようだ。
今後は、ガイアの指示に従うことを約束してくれたのだった。ほどなくして、捕らえられていたマーマンが解放され、マーマンたちの元へと返される。
弱っていたものの命に別状はなく、マーマンたちも納得してくれたようだった。ジェムとキースは役目を果たしたということで、小船でどこかへと向かうと言い出した。
| ■リグ To:ジェム&キース |
| 今となってはあまり意味は何だけど、ジェム達はマーマン狩りの教団とは関係無いの? |
| ■ジェム To:リグ |
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…関係がないといえば嘘になる。 ヴェイガムがその教団の幹部だったからな。 ただ、直接的な接触はしたことがない。 |
| ■キース To:リグ |
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ジェムと2人で話し合ったんすけど…。 いくら金が必要でも、危険なことに手を出すのはやめようって。 てなわけで、ヴェイガムさんもいなくなったことだし…もうマーマン狩り教団とも縁を切るつもりっす。 |
| ■スレイ To:キース、ジェム |
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うん、それがいいですよ。 すぐには無理でしょうけどマーメイドさんたちとも仲良くなれると思いますよ。 うまくいけば彼等との貿易でお金の方も何とかなるんじゃないですかね? って、何故そんなにお金が必要だったんですか? |
| ■キース To:スレイ |
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………。 俺らのおふくろ、重い病気にかかっているんす…。 直すには莫大な金が必要になるんすよ。 でも、やっぱり悪いことしてためた金で体治ってもおふくろは喜ばないって、俺も思い直したっす。 |
| ■ジェム To:キース |
| キース…。 |
| ■イスカ To:ジェム・キース |
| そうだったのか・・。 |
もうちょっと報酬をあげたほうがいいかな?と、考え込んむイスカ。
| ■リグ To:ジェム&キース |
| そうだね、二人ともこれで悔い改めたんだもん、これからはチャ=ザも見守ってくれるよ。 |
| ■カナル To:ガイア |
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ガイア、この船をこれからどうするつもりだ? マーマン達との約束を守るためには、誰か船をまとめて戦える人間が必要だと思うんだが? |
| ■リグ To:ガイア&船員たち |
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それだったら、船長はガイアちゃんがやるとして、戦闘はジェムとキースにまかせれば良いんじゃない? ねえ、みんな! |
その言葉に、船員たちは歓声をあげる。
| ■ガイア To:ALL |
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私が…船長…ですか? …私なんかが…やっていいのでしょうか? |
船員たちはそれぞれに大きな声でガイアを船長として認める、と叫んだ。
それでもガイアはまだ若干悩んでいるようだった。
そして大歓声の中、さらに悩んでいる者が2人。
| ■キース To:リグ |
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俺たちを…!? なんつーか…心が広い方っすね、リグさん。 俺…感動しちまいました。 でも…あんなことをしていたあとで… |
| ■ジェム To:リグ |
| ……………。 |
| ■カナル |
| (こっちにお鉢が回ってくるなんて事になったら堪らないからな) |
| ■リグ To:ガイア、キース、ジェム |
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二人とも、もう、あんなことはしないって約束したんでしょ。 それに、今までのことを償っていくなら、この船で第一歩を踏み出せば良いじゃない。 でも、決めるのはガイアちゃんだけどね。 |
| ■スレイ To:ガイア |
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ガイア、何も海賊をやれって言われてるわけじゃないんですよ(笑) ハイネルさんがやっていたみたいにマーマンと人間との架け橋になってみてはどうです? マーマン達への償いにもなるでしょうし、お父さんも喜んでくれますよ、きっと♪ |
| ■ガイア To:スレイ |
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…そ、そうですね(ちょっと顔を赤らめて)。 …はい、そうします。 |
| ■イスカ To:ガイア |
| ガイアは意志だってとても強いし、あのふたりを許す寛大さもマーマンに慕われる人柄も持ち合わせている。ガイアならぜったいに大丈夫だよ。 |
| ■カナル To:おおる |
| 結局お宝は、あの海賊旗だけだったのか? |
| ■ガイア To:カナル、ALL |
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そのようですね…申し訳ございません、みなさん。 もちろん報酬の方はちゃんと払わせて頂きますので。 |
| ■カナル To:ガイア |
| まぁいいさ。元からそれはついでだったことだ。 |
| ■スレイ To:ALL |
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そうですね、海にも潜れましたし閉じ込められましたし、なかなか良い経験だったと思いますよ。 やっぱり冒険者はこうでなくっちゃね(笑) あ、マーメイドさんも最高でしたね〜〜〜〜(^^) |
| ■ガイア To:DW |
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ふふ…。 ありがとう、みなさん。 |
| ■イスカ To:ガイア |
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うん、本当に得難い経験だったよ。 あの高い見張り台から眺めた夕焼けは、ずっと私の目に焼きついていると思う。 |
| ■リグ To:おおる |
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! そうだ、後からガイアちゃんに見せようと思って拾ったんだけど……。 ゴソゴソ ねえ、ガイアちゃん、これに見覚えが無い? ヴェイガムが、海賊旗を破いたときに中から出てきたんだけど。 |
| ■ガイア To:リグ |
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?………。 ………!? …これは!? |
ガイアは声をあげると、みるみるうちにその瞳から涙をあふれだす。
| ■ガイア To:リグ、ALL |
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………これ、私が子供の頃におやじに渡した貝殻です。 こんなものをなんで海賊旗に…。 |
| ■カナル To:ガイア、バティ |
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お宝の価値なんて、本人にしか分からないものさ。 そういうことだろ。 |
| ■ガイア To:カナル |
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………そうですね。 私にとっても、この旗はかけがないのない宝ですもの…! |