Sword World PBM 「海の底に眠る風」

≪ 最終決戦 ≫

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洋上での戦い

DWの姿をめがけて小船で向かってくるヴェイガムたち。
■ヴェイガム To:DW、ガイア
そこを動くなよ!
こんなことなら、余興などせず、あの場で殺すべきだったか…。
しぶとさも親子譲りだな………くそったれめ!

■キース
…くっ、幽霊ならこの魔法で…!

■ジェム
………。

■カナル To:ヴェイガム
……余興?
……あの場で殺すべきだった?
本気で出来ると思っているのか?

貴様らに害された者どもの恨み、受けてみるんだな。
永遠に、暗い海の底で死者達の声を聞きながらもがき苦しむが良い。


■イスカ To:ヴェイガム
肺に冷たき水を満たし、少しずつ腐ってゆきたいか?
鋭い牙の鮫たちに喰らわれ、されこうべとなって沈みたいか?

■リグ To:ヴェイガム達
(クスッ)あんた達、チャ=ザにも見放されたようだね。
殺されたはずの私達が、冥界への案内人になるんだから。

■スレイ To:ヴェイガム達
我々、冒険者を甘く見ていましたね・・・・・・(にやり)

■キース To:ヴェイガム
………あわわ……。

■ヴェイガム To:カナル、イスカ、リグ
ふ………姿を現したな、死にぞこないどもめ。
どんな手を使ったかはしらないが、うまく抜け出したものだ。
………まあ、実際に苦しんで死んでいく様をみるのもまた一興か…。

■カナル To:ヴェイガム
どうだ?
もし許しを請うなら、武装を解除し、船を明け渡せ。
それとも、俺達と……そしてこのマーマン達相手に戦い、無駄に命を散らすか?

■ヴェイガム To:カナル
何をたわけたことを…むっ!

その時、カナルの言葉に呼応してマーマンたちが一度に海から姿を現した。
周りを囲まれて、さすがにヴェイガムたちもひるむ。
■ヴェイガム To:DW、キース、ジェム
なぜマーマンが…。
笛の音を鳴らしても、もう人間には力を貸すはずが…。
………。
ふん、まあ、どうでもいい。
マーマンごときを恐れをなして、海賊ができるか!
キース、船から援軍を呼べ!
ジェム、やつらに攻撃魔法をぶつけろ!!

キースとジェムに指示を出すヴェイガム。
キースは船に援護を求めるべくウインドボイスの魔法を唱えようとする。
しかしその時、突然ヴェイガムがうめき声とともにひざをつく。
■ヴェイガム
ぐっ………な、…なにぃ…?

■スレイ
え?!

ヴェイガムの腹を、短剣が貫通していた。
その短剣を持っていたのは…
■キース To:ジェム
ジェム…! お前…!!

■ヴェイガム To:ジェム
…裏切りやがったな、ジェム………!!

ずっとヴェイガムの後ろに無言で立っていたジェムがいつの間にか短剣を持ち、ヴェイガムを背後から刺していたのだった。
ジェムは無表情で短剣を抜くと、その短剣を海に放り投げる。
■ジェム To:ヴェイガム
……………。
あんたのやり方にはもうついていけない。
状況判断もできない奴に用はない。
俺は無能な奴の下にはつかない。

■カナル
うんうん。

頷いてます。
■キース To:ジェム
なんてことを…ジェム…!

■ヴェイガム To:ジェム
………くそったれめ…。……………。

そして、そのままヴェイガムは、バタッ! っと音を立てて小船の床に倒れた。
■ガイア
ひっ!…ろ、…ローゼさんっ!!

■ジェム To:ヴェイガム
悪いがこの機会を伺わせてもらった。
さて…

そしてジェムはDWたちの方に向き直って話し始める。
■ジェム To:DW
早い話が、降参だ。
だが、これには条件がある。
俺とキースを見逃して欲しい。

■キース To:ジェム
!?………ジェム!?

さらに話を続けるジェム。
■ジェム To:DW
船にいる連中は、ヴェイガムの下にはついてはいたが、奴のやり方にはほとんど賛同していなかった。
ハイネルを慕っていた奴がほとんどだから、ガイアから話をすれば力を貸してくれるだろう。

ただし、俺たちを見逃さないというのなら話は別だ。
柄じゃないが、全力でお前らを道連れにしてやるまでだ…。
俺たちがもし倒れても、船からの援軍がお前らを叩くだろう。

…さあ、どうする?


■スレイ To:キース
・・・キース、あなたはどうなんです?

■キース To:スレイ
………俺は…

■ジェム To:キース
………。
もう、やめよう、キース。

■キース To:スレイ
………。
…俺もジェムに従うっす。

■スレイ To:DW
背後から刺すなんてね…。
さてどうします、船の連中が襲ってきたりはするのでしょうか?

■カナル To:おおる
ヴェイガムはもう居ないんだ。
あいつらの言うことを信じるならば、ガイアさえいれば奴らを助ける必要はないんじゃないか?

嫌な奴。
■カナル To:ジェム
それに、降伏を認めるもなにも俺達の依頼人は、ガイアなんでな。
彼女が許すというのなら、それに従うまでさ。
それに……。
さらに言うならば、このマーマン達にも許しを得なければな。

■スレイ To:DW、ガイア
そうでしたね。
でも捕まっているマーマンは助けてあげないといけませんね。
そうじゃなきゃマーマン達もわたしも納得がいかないですよ。

■ジェム To:ALL
分かった。ガイアの意志にまかせよう。
捕らえられているマーマンも、逃がしてやるよう船員たちに手配しよう。
あと、マーマンたちに、「今まですまなかった。お前らに危害を加えるよう指示していたリーダーは今死んだ。これからは一切手を出さないから許してくれ」と通訳してくれ。

■ガイア To:DW
…………。
わ、私は………。
もう、誰にも死んでほしくない………。
終わったことは水に流します。もうやらないというのなら、見逃してあげてください。

■イスカ To:ガイア
では、今捕まえられているマーマンを解放させ、さらに、二度とこんなことはしないと誓わせる。
だから、ヴェイガムの下を離れた彼らふたりだけでも見逃してくれるよう、マーマンたちに話してくれないか?

■ガイア To:イスカ
………。
はい、分かりました…。

ガイアはイスカがいったことをマーマンたちに通訳する。
マーマンたちの反応はいいものではなかったが、リーダーのマーメイド、ロウが納得したため、一同もしぶしぶ納得し、今までのことは忘れるという話になった。
■ガイア To:ALL
…ただし、念をおすようだけど、くれぐれも今度のようなことがないようにとのことです。
その条件で、2人を見逃してやってもいいと…。

■ジェム To:ALL
分かった。くり返すが二度とマーマンたちには手を出さない。
誓って、だ。
キース…兄貴もいいな、それで。
もう、危ない橋を渡るのはやめよう。

■キース To:ジェム、ALL
………ああ、分かったよ、ジェム。
俺も誓う。

ガイアは2人が二度とこんなことをしないと改めて誓ったことをマーマンたちに話す。
マーマンたちは納得し、その後一同は離れたところに停泊している船の方へと向かう。
その間、ガイアは小船に乗り移った。そして、ヴェイガムの横にうずくまり、長い長い嗚咽をもらすのだった…。

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