| ≪ 到着前夜の打ち合わせ ≫ |
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対策会議 |
というわけで5日目の晩。
いよいよ明日には沈没船の上に着くだろうということで、パーティの皆は明日のために仕事を切り上げ、全員男性陣の部屋に集まっている。
いつものように顔をだすガイアも、このあたりの海図をもってやってきている。
■ガイア To:ALL |
ローゼさんの話だと、だいたいこの海域に沈没船があるっていう話よ。 で、わたしたちのいる場所がここ。 |
と、海図の2点をそれぞれ指さす。
その間はもう離れてはいない。
■リグ To:ガイア |
あとどれくらいかかるの? |
■ガイア To:ALL |
この調子なら、明日の朝には沈没船の海域にはついてると思う。 このあたりの海は透明度が高いから、うまくすれば船の影を発見できると思うわ。それからがみなさんの出番ってわけ。 |
■スレイ To:ALL、ガイア |
潜るんですね。 ところで何人ぐらいで行くんですか? |
■ガイア To:スレイ |
えっと・・・みなさんと、あたしと、ローゼさん。それにジェムさんとキースさんも潜るみたいだから、あわせて10人かな? |
■カナル To:ガイア |
結構な人数だな……。 歩合給でもなければ、護衛対象が多いのはあまり嬉しい事じゃないんだが。 |
■ガイア To:カナル |
うーん、ローゼさんはともかく、ジェムさんとキースさんは自分の身は自分で守れるんじゃないかな? |
■リグ To:カナル |
なら、それほど大変じゃないね。 |
■リムリィ To:ガイア |
それより、水中呼吸の魔法の方は大丈夫ですか? 10人となると結構大変そうですけど…… |
■スレイ To:ALL |
たしかにいくら精霊魔法に通じていてもこの人数だと無理っぽいですね。 |
■ガイア To:リムリィ |
えーっと、細かな魔昌石がいくつかあるから、それを使うって話だけど・・・ |
■リムリィ To:ガイア |
それなら大丈夫ですね。 |
■スレイ To:ガイア |
魔晶石ですか、いいですね〜。 いくつぐらい――― |
そのとき、部屋の扉をノックする音がした。
■ガイア To:ALL |
ローゼさんかな?後で顔を出すっていったから。 |
ガイアの言葉どおり、扉の向こうからローゼの声がする。
■ローゼ To:ALL |
すいません、ローゼですが、明日のことについて確認したいのですがよろしいですか? |
■カナル To:ローゼ |
どうぞ。 |
ローゼは部屋に入ってくると、説明をはじめようとした・・・が、その直前にガイアの手元にある海図が目にはいった。
■ローゼ To:ALL |
どうやらガイアお嬢さんがある程度説明してくれてるみたいですね。 目的地到着は明日の早朝です。ただ沈没船の正確な場所が分かるまではみなさんには甲板で待機していてもらいます。 この船室内でもかまわないのですが・・・この海域には以前ももうしましたとおりいろいろな魔物や生物がおりまして、彼らが船を襲ってこないとも限らないので、その用心のためにスタンバっておいてほしいのです。 |
■カナル To:ローゼ |
それも仕事のうちですからね。 |
■イスカ To:ローゼ |
うーん、その時その場に応じての対応になるだろうから、今はまだどんな予測もつかないというのが本当のところだね。 あとは現場を見ないと、なんとも言えないな。 |
■ローゼ To:ALL |
確かに。よろしくお願いしますね。 あと何か質問はありませんか? |
■スレイ To:ローゼ |
魔晶石があると聞いたのですけど、いくつぐらい余りそうなんです? 我々にも持たせていただければ、いざというときに対処しやすいと思うのですが? |
■ローゼ To:スレイ |
魔晶石ですか…一応多めには用意しているのですが、捜索が長引いた時用に余裕を持ってとっておきたいんですよね…。 …ちなみにあなた方の中で水中呼吸の魔法を使える方はいますか? |
■スレイ To:ローゼ |
う〜ん、いませんね(^^; |
■ローゼ To:スレイ、ALL |
そうですか…。では、申し訳ないのですが魔晶石は水中呼吸魔法が使えるキースが一括してもつということで…。 もし必要な事態になったら、彼からもらってください。 |
■イスカ To:スレイ、ALL |
ということは、何かあったらまずキースさんを守らなければ、大変なことになるね。 |
■スレイ To:ALL、ローゼ |
肉弾戦は駄目って言ってましたものね。 ところでジェムさんってどんな技能を持っておられるんですか? |
■ローゼ To:スレイ、ALL |
彼も魔法を使います。ソーサラーです。 肉弾戦が不得手なものが多いので、あなたたち冒険者の方の援護が必要なんですよ。 期待していますので、よろしくお願いしますね。 |
質問が一段落したところでローゼがまた口を開く。
■ローゼ To:ALL |
それではみなさん、明日よろしくお願いいたしますね。 |
ローゼはそう切り上げて、部屋をあとにした。