ハーピィの涙

ティーアちゃんといっしょ

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銀の鋼亭・個室
時刻は昼前。
みんながいなくなって、ジェスタが一人昨夜の疲れを癒すため眠っています。そこへ……
コン。コン。
控えめな感じのノックが響きました。
■ジェスタ To:誰か?
………………うにゅう〜。もうちょっとぉ〜…………!!!え!?
今何時!?

ジェスタは最初寝惚けていたものの、ガバッと起き上がり、辺りを見回す。
無論、誰もいるはずがない。
■ジェスタ To:独り言&外の人
ね、寝坊した!?(;´Д`)
……えと、ちょっと待ってください〜。

慌てて身繕いをする。
なんとか服装は整えたが、フードをかぶるのを忘れたまま、扉を開ける。
……どうでもいいけど、寝癖くらい直さなきゃ。女の子なんだから。
■ジェスタ To:誰か?
…………お待たせしました。あら……?

■ティーア To:ジェスタ
……お姉ちゃん……。

ドアの前には、フード姿の子供……ティーアがぽつんと立っていました。
何故か、ウェンの姿は見えません。
■ジェスタ To:ティーア
あれ? どうしたの、ティーアちゃん。ウェンさんは??

少し屈んで、ティーアを正面から見る。
■ティーア To:ジェスタ
お父さん、御用があるからって……。
お邪魔になるから、来ちゃいけないって言われたんだけど……一人じゃさみしいの。
一緒にいちゃ、ダメ?

■ジェスタ To:ティーア
いいわよ? そうかぁ、寂しかったんだあ。
はい、ここに座って。ちょっとお話しようか?

ジェスタはティーアを招き入れ、椅子を勧めて自分も座る。
■ティーア To:ジェスタ
うん。ありがと。

椅子に座ると、部屋をきょろきょろと見回して、
■ティーア To:ジェスタ
あれ……ほかの人たちは? お姉ちゃんだけなの?

■ジェスタ To:ティーア
ぎくっ。
……うん、今ね。色々調べものしているはずだよ。 たぶん……(^^;

ちょっと、笑顔に無理があるぞ、ジェスタ。(笑)
■ジェスタ To:ティーア
そういえば、わたしもティーアちゃんとゆっくり話したいと思っていたの。
ちょっとお話しようか?

■ティーア To:ジェスタ
うん。どんなお話するの?

ちょっと考えるようにしてから、ティーアを見る。
■ジェスタ To:ティーア
……たいしたことじゃないのよ。
なんで、わたしたち冒険者のことを知っていたのかな、と思って。
わたしたちに依頼しようと思ったのはティーアちゃんだったわよね?
なんでかな?

■ティーア To:ジェスタ
お父さんから、いろんなお話を聞いていたから。
あのね、お父さんのお父さんも『ボウケンシャ』だったんだって。すっごく強い戦士さんだったって言ってたの。

ちょっと驚いた顔をして、ティーアを見る。
■ジェスタ To:ティーア
そうなんだぁ、お爺さんが冒険者だったのね。わたしも強い戦士って憧れだわ。
ウェンさんはいつもは何をしている人なの?
冒険者で戦士……にはあまり見えないけれど。

■ティーア To:ジェスタ
んとね、お父さんは海でお魚獲ってるの。
時々私やお母さんやみんなのところにも、お魚持ってきてくれるんだよ。

生……ではないと思う。ちゃんと料理してるんだろう、うん。
■ジェスタ To:ティーア
そうなんだ。良いお父さんだね。(^^)
一緒には暮らしていないんだ……ちょっと寂しいね。

■ジェスタ(心の中)
甘えたい年頃なのに、お母さんは行方不明。お父さんは時々しか会えないんだ……

ジェスタはティーアに微笑む。
■ジェスタ To:ティーア
お父さんは優しい?

■ティーア To:ジェスタ
うん、とっても! お母さんにもとっても優しいんだよ。

自分の口から出た母と言う言葉に、顔を曇らせる。
■ティーア To:ジェスタ
お母さん……だいじょうぶだよね?

■ジェスタ To:ティーア
きっと、大丈夫よ。(^^)
ティーアちゃんはお母さん似かな? お父さん似かな?

さり気なくリタの外見をチェックしようとする。
■ティーア To:ジェスタ
んっと……よく、お母さんに似てるって言われる。
でもね、目はお父さん似なんだって。

■ジェスタ To:ティーア
そうなんだ。(^^)
じゃあ、お母さんは美人なんだね。いいなあ……

ジェスタは夢見の様子で、しばらくリタを想像しています。
■ジェスタ To:ティーア
……早くお母さんが見付かるといいね。(^^) わたしたちも頑張る!
そういえば、ウェンさんはいつ頃帰ってくるのかな?

■ティーア To:ジェスタ
うーん……

なんて言ってると、ドアがノックされました。
■ウェン To:中の人
すいません、ウェンですが……ティーアがお邪魔していませんか?

■ジェスタ To:外のウェン
あ、は〜い! いますよ!! どうぞお入りください!

■ジェスタ To:ティーア
帰ってきたみたいよ。良かったね。
良かったら、みんなで一緒にお昼ご飯食べようか?(^^)

ウェンが中に入ってくる。
■ウェン To:ティーア
やっぱりここにいたね。迷惑になるからいけないよと言ったのに……

怒っている声ではありませんが、一応ティーアをたしなめる。そしてジェスタに向き直って頭を下げた。
■ジェスタ To:ウェン
いいんですよ。気にしないで下さい。(^^)
わたしも楽しかったし。もし良かったら、一緒に昼食しませんか?

こっそりティーアにウインクする。
■ジェスタ To:ティーア
一緒がいいよね?(^^)

■ティーア To:ジェスタ
うん!

■ウェン To:ジェスタ&ティーア
昼食ですか。……そうですね、折角ですし。
じゃ、ティーア。これを持って、一旦お部屋に戻ってなさい。僕ももすぐに行くから。

買ってきた袋を手渡して、ティーアを外に出す。
改めてウェンはジェスタに頭を下げた。
■ウェン To:ジェスタ
どうもお世話をかけました。
あの子が退屈をしないように絵本でもと思って買い物に行っていたんですけど……間に合わなかったみたいですね。

思わず苦笑をもらす。
■ジェスタ To:ウェン
そんなに気にしないで下さい。それより、あまり一人っきりにさせないで下さいね。
それが心配です。

■ウェン To:ジェスタ
申し訳ありません……。軽率でしたね。

■ジェスタ To:ウェン
……今のところ、まだ正確な情報はありません。が、有益な情報は掴んでいます。
もうちょっとお待ち下さい。
……それじゃ、わたしたちも行きましょうか?(^^)

ジェスタは足取り軽く、部屋を出ていった。
銀の鋼亭・カウンター
ジェスタはいつもの格好をして、カウンター席に座る。
■おやじ To:ジェスタ
おう、ジェスタ。随分のんびりしてたな。ほかの連中はもう出て行っちまったぞ。

■ジェスタ To:おやじさん
こんにちは。わたしの仲間たちがどこに行ってるか知ってる?(^^;

■おやじ To:ジェスタ
ああ。アルティアとヘルムンスから、伝言を預かってるぞ。

が、その内容はまるで逆。
■ジェスタ To:おやじさん
ん〜。伝言が二つも?(^^;
どうしようかな……

ジェスタは頬に手を当てて、しばらく考えています。
■ジェスタ To:おやじさん
……ヘルムンスさんは昼頃戻るようなことを言っていたのよね?
まだ戻ってないと言うことは、何かあったのかも……
わたし、見て来るね。職人ギルドってどこにあるの?

■おやじ To:ジェスタ
行ってみるか? こっから少し歩くが……。

簡単に職人ギルドまでの道を説明する。
■ジェスタ To:おやじさん
うん、わかった。ありがとう。(^^)
じゃあ、行ってきます。(^^)/

■おやじ To:ジェスタ
おお、気をつけてな。


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