常闇通り・盗賊ギルド |
時刻は既に真夜中である。
ジェスタは常闇通りにある盗賊ギルドまで出向いていた。受け付け(?)には気だるそうなお姉さんがあくびなぞしている。
■ジェスタ |
……おなかすいた。どこかで食べてくれば良かったなあ。(TT) |
くぅ、と可愛く腹の虫が鳴ったりして。
■ジェスタ To:お姉さん |
こんばんわ〜。ちょっと調べものがしたいんだけど、ミスティ姐様いるかな? |
■お姉さん To:ジェスタ |
ミスティ姉さん? ……今食事中のはずだから、ちょっと待っててもらえる? |
それだけ言うと、もうジェスタには目も向けず、うつらうつらと居眠りを始めたりする。
■ジェスタ(心の中) |
ΣΣ(  ̄□ ̄;)!!!……今頃食事するなんて、ミスティ姐様ったら美容に悪いよ? |
■ジェスタ To:お姉さん |
ねえ、起きてってば。 じゃあ、お話し相手になってよ。見付かったら怒られるよ?(ぼそっ) |
■お姉さん To:ジェスタ |
んもぅ、うるさいわね〜。 わかったわよ、呼んできてあげるからちょっと待ってて……。 |
■ジェスタ To:お姉さん |
あ……話し相手になってくれるだけでいいのに…… |
ふらふらしながら奥へと引っ込んで行く。
しばらくすると、お姉さんの変わりにミスティが出てきました。ちょっぴり機嫌悪そうだったり。
■ミスティ To:??? |
まったく、誰だい? あたしの食事を邪魔してくれるのは。 |
■ジェスタ To:ミスティ |
あ、ミスティ姐様。ご無沙汰しています。(ぺこり) 今日は研修じゃないんですよ。(どきどき) 今、お食事だったんですか? ごめんなさい。終わるまで待ってます。 |
フードを取って挨拶したその目はらんらんと輝いていた。どうやら、ファンらしい。
■ミスティ To:ジェスタ |
あら、ホント? じゃ、食べ終わるまでもうちょっと待ってておくれ。 |
さっさと引っ込んでしまいました。
先程のお姉さんがまた出てきて受け付けで居眠りを始めてます。
……一時間経過……
満足げな顔をしたミスティが再び出てきました。
■ミスティ To:お姉さん |
ふうっ。やっと胃が落ち着いたよ。 ああ、あんた。もう帰っていいよ、あとはあたしがやるから。 さて、と…… |
ふと、前に立つ人影(ジェスタ)に目が留まります。
■ミスティ To:ジェスタ |
……なんだい、あんた? なんか用? 子供のお使いだったら場所が違うよ。 |
完っ璧にその存在を忘れていたりして。
■ジェスタ(心の中) |
ΣΣ(  ̄□ ̄;)!!! ……なんてこと。顔を一目見たら、決して忘れないと謳われた、あの情報通ミスティ姐様が、忘れるなんて。 しかもこんな刺青しているわたしを忘れるなんて…… |
■ジェスタ To:ミスティ |
……あの、お姐様? 本当にお忘れですか? うーん、構成員じゃなければ、入れませんよ、ここまで。(^^; |
■ミスティ To:ジェスタ |
う〜ん……? あ、なんだ。ジェスタ嬢ちゃんかい。 ごめんごめん、最近新人が多くてややこしくってね……。 で、何か用かい……って、聞くまでもないね。聞きたいのはなんだい。 |
■ジェスタ(心の中) |
……疲れているのね。美容に悪い仕事だもんね…… |
憧れのミスティのためにも、早く切り上げようとするジェスタ。
さすがに後日また、というわけにはいかないらしい。
■ジェスタ To:ミスティ |
あの、今度初めて仕事するんですけど、色々調べなきゃいけなくなっちゃったんです。 商人のバロウズの噂と最近の行動。屋敷や仕事場の場所。別荘の有無、あったらその場所。 できれば、屋敷の内部なんかも知りたいの。 交友関係もわかれば教えて欲しいけど……もしかしたら、ギルドの会員の方かも…… |
ジェスタはそう言って、とりあえず100ガメルを机に置いた。
■ミスティ To:ジェスタ |
バロウズ? |
それまで、どこか焦点の合っていなかったミスティの目が光る。
■ミスティ To:ジェスタ |
嬢ちゃん、バロウズに手を出すのかい? だったら、こっちからも一つ頼みたい事があるんだけどね。 ……頼まれてくれる? |
■ジェスタ To:ミスティ |
え? じゃあ…… |
ジェスタがそっと100ガメルに手を伸ばそうとする。
真剣な表情でジェスタを見ていたミスティだが、ふっと表情を戻して。
■ミスティ To:ジェスタ |
あ、でも情報料は頂くよ。それはそれ、これはこれだからね。 |
素早くその手が動く。次にジェスタが机の上を見た時には、すでに100ガメルはなかった……。
■ジェスタ To:ミスティ |
……(早い。さすが姐様) 頼まれたいこと? 出来ることなら手伝うけど、ちょっとは見返りもほしいな。 |
ミスティの手の中の100ガメルを恨めしそうに見つめています。(笑)
■ミスティ To:ジェスタ |
そりゃ、もちろん報酬は出すさ。バロウズ邸の見取図に、成功報酬として1200ガメルだ。 どうせ忍び込むんだ、そのついでの仕事としちゃおいしいだろう? ……そうだね、あとは今度あんたが来る時までにはちゃんと顔を覚えておいてあげるよ(苦笑)。 |
■ジェスタ(心の中) |
え? 1200ガメル!?(☆_☆)きら〜ん …………でも、見取り図ということは、正確に描かなきゃいけないのよね。 ちゃんとできるかしら……1200ガメル……うふふふ。(笑) 屋敷内をくまなく捜索しなきゃいけないのよ? 1200…1200…… |
なにやらブツブツと言いながら考えこんでいます。時々ニヤついていたりします。(笑)
恐いぞ、ジェスタ。
■ジェスタ To:ミスティ |
…………はっ。え、えと、ミスティ姐様。 わたし、見取り図描くの苦手なの。成功ってどのくらい正確に描けばいいの? ちょっと難しいかも……1200ガメルかあ。やっぱり欲しいな。 |
■ミスティ To:ジェスタ |
??? ……あっはっは、違うよ。あたしの説明も足りなかったね。 『報酬として、前金にバロウズ邸の見取図、あと成功報酬に1200ガメル』って意味さ。内容はまだこれっぽっちも話していないよ。 |
■ジェスタ To:ミスティ |
え? ええ??? ΣΣ(・・;) |
ジェスタの勘違いに思わず吹き出すミスティでありました。
■ミスティ To:ジェスタ |
仕事の内容は、バロウズの所からあるブツを見つけ出してくる事だよ。 |
■ジェスタ To:ミスティ |
……(顔を真っ赤にしています) ……えと、あるブツって何ですか? |
■ミスティ To:ジェスタ |
ん〜、ギルドの機密だからねぇ。出来れば受けるのかどうか返事を聞いてからにしたいんだけど。 |
■ジェスタ To:ミスティ |
ギルドの機密? 機密を知ると消される確率が高くなるのよね。まだ死にたくないなあ。(笑) …………消したりしないよね?(^^; |
ジェスタの笑顔が、凍り付いている。(笑)
■ミスティ To:ジェスタ |
そりゃ、嬢ちゃんの返事と働き次第だけどね。 |
にやぁり、と。薄く笑うミスティの目は獲物を狙う猫のようであった。
■ジェスタ To:ミスティ |
…………(^^;)…………(まだ笑みが若干固まっている) どちらにしても、こっちも別件引き受けているから、優先順位はその後になるよ? 見付からないかもしれないし。 あと、見つけ出すということは、盗んでくることよね? そうなると、わたし一人でも持ち運びが出来るモノじゃないと無理よ? それでもよければ、手伝うわ。 |
■ミスティ To:ジェスタ |
ああ、構わないよ。最悪、ブツを確認してくれるだけでもいいからね。 よし、それじゃ交渉成立だ。……ここじゃなんだから、場所を移そうか。 そうだ嬢ちゃん、食事はすんでるのかい? まだなら、あたしの店で食事しながら話そうか。 |
■ジェスタ To:ミスティ |
行く行く〜♪ おなかすいてるの〜♪ るんるん。(笑) |
とたんに元気になる。
食べ物に釣られないでくれ。(;´Д`)
■ミスティ To:ジェスタ |
じゃ、行くかね。すぐそこだからついておいで。 |