| ふたたび銀の網亭 |
昼食の混雑も収まり、客がまばらに席に着いて遅めの昼食を楽しんだり早くも酒を飲んでいたりする。
冒険者たちにはごくありふれた風景だ。
マーズ、チーゼル、バーンの３人は、午後のお茶(?)を楽しみつつアトール達の帰りを待っている。
バーンは傍らのアールグレイに手を伸ばしながら卓上に地図を広げ旅程の確認をしていた。
| ■バーン To:マーズ、チーゼル |
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…でここまで来れればあとは徒歩で大丈夫だろう。 問題は馬車の確保だよな…。 まあ、リトナル商会に頼めばなんとかなるか… |
と、そこにホルトら一行も到着する。
| ■バーン To:ホルト、アトール、エルシア |
| やあ、お帰り。待ってたよ。 |
| ■ホルト To:待ち組 |
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お待たせ。早かったな。そっちはどうだった？ 済まないホーク、結局時間が惜しいのでそのまま詰め所にも寄ってきたよ。 情報収集では余り役に立てなかったんで俺から話すとだな… あぁ喉が乾いた。 おやじさん、こっちに紅茶とパイか何か適当に見繕って持ってきて。 今の時間ならおかみさん特製の出来立てがあるだろ？ |
実は皆ホークの存在を忘れていたことなどおくびにも出さず、ギルドと詰め所で得た情報を順に話していく。
| ■エルシア To:おやじさん |
| 私は、オレンジジュースでいいわ |
バーンはエルシアに席をゆずった後、ホルトを急いて情報に耳を傾けた。
| ■バーン To:ＡＬＬ |
| …なるほどね。こっちのはそっちが得た情報の補足程度になるかな。 |
バーンも先程デューから知り得た情報を丁寧に説明していった。
| ■アトール To:ＡＬＬ |
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とりあえず、目的地らしき場所がが判ったのは幸いだったよ。 花を奪還にいくにしても、何処に行けばいいのか判らなかったら、いつ取り戻せるか見当もつかなかったからな。 |
| ■ホルト To:ＡＬＬ |
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そこで問題があるんだが、足の確保はどうする？ ブルーロータスを奪還した後速やかに運ぶには荷馬車…まぁ何だって構わないが乗り物が不可欠だ。 リトナル氏に相談してみるとか、あるいは通商ギルドとかに掛合えば馬車を出してくれる人が見付かるかも知れない。 最悪金を出して借りなきゃならんが、それは色々な意味で避けたい。 ！デューさんは…無理か。う〜む。 |
| ■アトール To:ＡＬＬ |
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俺達の場合、本来の目的は奨金首より人命救助だからスピード最優先で行かないと駄目だし、そういう意味からも、やっぱり乗り物は必要だろう。 さしあたっては、ホルトの言うようにリトナル氏に相談した方がいいだろうな。 駄目な時は、同じコースを通る商隊が無いか調べて乗せてもらうとか・・・、20人近くの犠牲者が出ている位だから官憲の方にお願いしたら無料は無理でも安く調達してくれるかもしれないな。 |
| ■バーン To:ＡＬＬ |
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よし、まずはリトナル氏へ馬車の手配をお願いしてみよう。 万が一、手配が付かなかったら官憲に働きかけるのが良いだろうな。 |
| ■チーゼル To:ＡＬＬ |
| …え、と、馬車がどうなったにせよ、通商ギルド…でしたっけ？ だかの方には…行っておいた方がいい、ですよね。色々聞きたいですし。 |
| ■アトール To:ＡＬＬ |
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乗り物の手配がついたら、通商ギルドの方は良いんじゃないか？ 乗り物の手配がついたと仮定して、今後の予定はどうしようか？ 出来るだけ早くに出発した方が良いのはもちろんだが、アジトに着いた後はどうする？ 相手は20個以上キルマークのついた危ない奴らで、魔法を使えるのが少なくとも３人、しかも暗黒魔法の使い手までいるらしいぜ。 ただの力押しじゃ、俺らもただじゃ済まないかもしれないぞ。 |
| ■バーン To:アトール、ＡＬＬ |
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うん…。 （心の声）『暗黒魔法か…ホークさんが勝手に暴走しなきゃ良いけど…』 取り敢えず、道端で敵の奇襲を受けさえしなければそのアジトまでは行けるわけだろう？ 上手く隠密行動が取れた場合、包囲陣をひいて敵をアジトに釘付けにできるはずだ。 カウンターマジックを俺にかけてもらえば、まず敵の癒し手のダークプリーストを無力化する。 その後で各個撃破していけば大丈夫だろう。…もっとも上手くいけばの話だけどね。 |
| ■ホルト To:ＡＬＬ |
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じゃ、リトナル商会に行くとしますか。 実際の被害者はその数倍に及ぶだろうな。 何、連中のアジトが分かった以上、必ずしも戦う必要はないよ。 言い方は悪いが空き巣狙いでいこうや。 戦うのはブルーロータスを無事送り届けた後に改めて仕切り直し、ってことでも構わないだろう？ まぁ次があるかはかなり疑問だけどな… |
| ■バーン To:ホルト、ＡＬＬ |
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そうだね。 でも、空き巣狙いは案外良い考えかも… 危険は出来るだけ排除したほうが良いしね。後で流言を撒いて敵を別の場所におびき寄せてみよう。 …さあ時間がもったいない。ホルトさんの言う通り、リトナル商会へ行きましょうか。 |
| ■アトール To:ＡＬＬ |
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戦いを避けられるならそれに越したことはないな。 よしリーダーの言うように、とりあえずリトナル商会に行こうぜ。 |
冒険者達は勘定を済ますと、リトナル商会へと足を向けた。
| 再びリトナル商会 |
冒険者は再びリトナル商会のバートンの元へ。
店先には、例のごとくバートンがいる。
| ■バートン To:ALL |
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ん？君たち、どうしたんだね？ いやに早いお帰りのようだが。何か必要な物でもできたのかね？ |
| ■バーン To:バートン |
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（バートンの言葉にこっくりと頷き） お忙しい中、お手間を取らせて申し訳ございません。 実は今回の依頼物を迅速に回収するため馬車を貸していただきたく、参上しました。 実質的な旅程期間の短縮にもつながりますので、何卒お聞き届け願います。 |
| ■バートン To:バーン |
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わかった、すぐに用意しよう。 他にはないかね？ |
| ■バーン To:バートン、ＡＬＬ |
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あとは…（そういってパーティーのほうに首を回し） 何かあるかな？ |
| ■ホルト To:ＡＬＬ |
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快く貸与していただき、感謝します。 ただ…御者はどうしましょうか。 まぁ道なりに歩かせるくらいなら私達でもなんとかなりますが、多少の不安が残らないでもありません。 かといって、一般の方にお願いするのも…要らぬ心配かもしれませんが… |
| ■アトール To:ホーク |
| ぜんぜん、当て推量だけどホークはなんか御者とかも得意そうに見えるけど？ |
| ■ホーク To:ALL |
| 私で良ければ引き受けよう。 |
| ■バーン To:ホーク |
| 助かります。 |
しばらくして商会のものだろうか、一台の荷馬車が店の前に止る。
| ■アトール To:バートン |
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仮に花を手に入れたとして、何処に持っていくのが最適なんだ？ レナの家・・・だったかな？そこに出来るだけ早くに持っていった方がいいのか、精製するのに何処か薬屋とかにでも持っていった方が良いのか？ それとも、多少持ってくるのが遅くなっても、ここに持ってくるので問題ないのか？ |
| ■バートン To:アトール、ホーク |
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直接、レナの家に持っていった方がいいだろう。 なぁ、ホーク。 |
| ■ホーク To:バートン |
| そうですね。事は急を要しますので。 |
| ■バーン To:ＡＬＬ |
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それでは、そのように。 では途中で銀の網亭に立ち寄って保存食を買い込み出立致しましょう。 敵に対しての備えは道中考えて行くということで。 皆もそれで良いかな？ 異論が無ければ早速行きましょう。 ではバートンさん、これにて失礼致します。 |
| ■ホルト To:ＡＬＬ |
| 了解、リーダー。では。 |
| ■バートン To:ALL |
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あぁ、がんばってきてくれ。 成功を祈っているよ。 |
バートンは店先で冒険者達を見送った。
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