テミス村 | しなりお #40 |
鏡は斜めにひび割れて |
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テミス村 |
テミス村。
村の中心にある一際大きな建物を中心に、ぽつぽつと民家が点在する小さな農村。村の周囲には広大な農地が広がっている。
時間は夜。村は、夜の帳の中ひっそりと寝静まり次の日の日の出を待っている。
■ヴェアリアス To:ALL |
すっかり遅くなっちゃったね。 人もいないし…お姉さんを探すのは無理かなぁ… ………デイジーちゃん、気分悪い? |
自分を心配してくれるヴェアリアスの方を振り向きにっこりと微笑む。
が、その瞬間、足下がふらつきヴェアリアスの胸にぽてっと倒れ込む。
■ヴェアリアス To:デイジー |
デ、デイジーちゃん? |
ちょっとびっくり。
■デイジー To:ヴェアリアス |
あ・・・ご、ごめんなさい。 |
あわててヴェアリアスから離れようとするが、体がなかなか言うことを聞かない。
■ヴェアリアスTo:デイジー |
…っと…… いいよ、気にしないで(^-^) 慣れてないものね。 |
倒れないように優しく両腕で抱きしめ、頭を撫でる。
■リムリィ To:デイジー |
ごめん、ペース早かった?大丈夫? |
■デイジー To:リムリィ |
はい、大丈夫です。 |
と言いつつ、微笑む。が、その笑顔にはどことなく生彩がない。
足元もおぼつかないようだ。
■ リュセラ |
いいなー。 |
ちやほや(?)されるデイジーに羨望のまなざしを送る。
■ジーク To:リュセラ |
リュセラさん、大丈夫ですか? |
リュセラの羨ましそうな顔を目ざとく見て取って声をかける。
■ リュセラ To:ジーク |
ペース早かったの…。 |
足下をふらつかせ、ジークの胸に。でも、鎧で痛い。
■ジーク To:リュセラ |
ちょっと早かったですね(^^; |
リュセラが鎧で鼻を打った事には気づいてないのか、そのことには触れない。
■ フェリオ |
先頭歩いてなかったか……? っていうか荷物も全部ジークだし……(ぼそ) |
■ アルト To:デイジー |
お疲れさん。よく頑張ったね、デイジー(^^) ここが、テミス村だよ。 |
■デイジー To:アルト |
はい、本当にありがとうございました。 |
そう言って勢いよくお辞儀をする。
■ジーク To:ALL |
ふう、ようやく着きましたね(^^; |
■リムリィ To:ALL |
遅くなっちゃいましたし、とりあえず宿を探しましょうよ。 |
■ アルト To:ALL |
ん…そうだね。 それじゃ、ひとまず村の中を歩いてみるとしようか。 |
ふと辺りを見回して、
■ アルト To:ALL |
それにしても……静かだねぇ。
さっさと話を聞きに行って、後はゆっくり休みたいとこだけど…。 |
■ ジーク To:アルト |
静かですねぇ(^^; 普通の村ってこんなに静かなんですかねぇ(^^; |
■ リュセラ To:ALL |
宿って、あの大きな建物じゃないかな。 |
■ フェリオ To:リュセラ&デイジー |
あれって領主さんだかの屋敷じゃねぇか?
って、そういえばデイジーのお姉ちゃんは何処にお勤めに行ってたんだ? |
宿屋っぽい家とか看板とか明りの点いた家とか探す。
■ リュセラ |
やっぱり、宿じゃないか(^^; |
■ フェリオ |
おろー?(^-^;; すると領主の屋敷ってな、何処なんだ……ま、いっか。 |
宿を探しながら
■リムリィ To:デイジー |
ところでデイジーさん、お姉さんが勤めてるのってどこなの? どっちみちこんな遅くにいきなり行ったりしたら迷惑だろうから、宿を取った方がいいと思うけど……… |
■デイジー To:リムリィ |
姉は確か、この村の領主様のところでメイドとして働いているはずだ、と叔父から聞きました。 ですから、今晩は宿に泊まって、明日領主様のところへ行こうと思っています。 |
世間知らずなのだろう。こんな小さな村とは言え、一応は領主であり貴族である。
そんな人物がそう簡単に会ってくれるはずもないのだが、絶対に会えると自信たっぷりらしい。
■フェリオ To:デイジー |
おっけー、明日にするのな。 |
■リムリィ |
(いきなり行って会ってくれるのかな………) |
■リムリィ To:デイジー |
じゃあ、デイジーさんも今日は宿に泊まるんだね。 とりあえず宿を探さないと。 |
■ヴェアリアス To:デイジー |
デイジーちゃん、あと少し、宿までがんばって歩ける? お姉さんを探すのは明日にして今日はゆっくり休もうね? |
■デイジー To:ヴェアリアス |
はい、大丈夫です。 |
デイジーは笑いながらそう答える。しかし、その顔からはかなりの疲労がうかがえる。
■ アルト To:デイジー |
(んー…疲れてるみたいだねぇ…)
……あ、そうだデイジー。 今日の疲れはしっかり取って、明日は元気な姿で姉さんに会わなくっちゃね。 |
にこにこと満面の笑顔で、デイジーの肩に手を置く。
■ ジーク |
(アルトさんの笑顔、なんだか怖いですねぇ(^^;) |
■ リュセラ |
いいなー。 |
■ フェリオ |
いいなー。 |
■ヴェアリアス |
いいなぁ。 |
■ アルト To:いいなぁ三人組 |
ん……? 三人の肩も、揉んであげようか?(^^) |
アルトは何やら嬉しそうにしている。
■ リュセラ To:アルト |
うん♪ |
■ フェリオ To:アルト |
よろしく♪ |
■ヴェアリアス To:アルト |
え、いいの?やったぁ(^-^) |
■ アルト To:三人組 |
おっけー。 腕がなるねぇ♪ 私が肩を揉むと、お花畑が見えたとか死んだ爺さんの声が聞こえたとか、みんないつも感激の声を聞かせてくれるんだよ(^^) 三人とも、今日はぐっすり眠らせてあげるからね♪ |
笑顔のまま、何故か指の関節をならしている。
■ヴェアリアス |
わくわく(笑) |
■フェリオ |
どきどき(笑) |
■リムリィ To:アルト |
………………'-')))))) |
リムリィはどういうマッサージか知ってるので半身逃げてる。でも止めようとはしない。
ジークはそんなみんなを微笑ましく見守っている。
そんな話をしていると、村の中央、先ほど見えた大きな建物(どうやら外観はお屋敷のように見える)のほど近くに「青い狼亭」と書かれた看板を軒先にぶら下げた、さほど大きくはないが、2階建ての建物が見えてきた。
どうやらそこが宿屋らしい。
しかし、その扉は閉ざされていて、見た目では営業中かどうかは伺いしれない。
■リムリィ To:ALL |
あ、宿みたいですよ。 でも開いてるのかな……… |
■フェリオ To:りむり |
なんか暗いな……。 ま、とりあえず行ってみようや。 |
■ アルト |
ここが駄目なら、他に宿は無さそうだねぇ…。 (頼むから、開いてておくれよ……) |
■ リュセラ To:ALL |
空き家だったら、好都合♪ |
その時は勝手にお邪魔する気らしい。ジーク、本当にこの人でいいのか?(笑)
■ ジーク To:ALL |
う〜ん、もう宿の人寝ちゃってるんですかねぇ(^^;; |
■リムリィ To:扉 |
ごめんくださぁい。 |
しばらくして扉の向こうから男の声が聞こえてくる。
■男の声 To:リムリィ |
はい、何でしょうか? |
返答はあったが、扉を開こうとはしない。
どうやら声の主はご機嫌がよくないらしく、ぶっきらぼうに訪ねてくる。
■フェリオ To:男 |
(何だよ……扉くらい開けてくれたって良いだろうに……)
あー、えっと……夜分遅くにすんません。 |
リムリィはデイジーの方をちらっと見てから
■リムリィ To:男 |
あの、お金ならあります。その……ここ、宿屋ですよね? |
■ アルト To:男 |
人数分の部屋がないなら、女の子一人だけでも構わないからさ。 …中で、休ませてやってもらえないかい? |
■ヴェアリアス To:男 |
オランから慣れない旅をしてきたんです。休ませてあげてください。 |
■ リュセラ |
部屋ならいっぱいありそうだけど…。 客で埋まってるのかなぁ。 |
リュセラは扉の前から少し下がって、宿屋の2階を見上げる。
その後、1階の道に面した窓に近付き、傍耳を立てた。
■ リュセラ |
ん――…。…寝息かな? |
何も得る物はないと感じたのか窓を離れる。
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