銀の網亭 しなりお #40
鏡は斜めにひび割れて

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銀の網亭

とある日の昼下がり。銀の網亭は、昼食を取る人達(大半は冒険者だが)でごった返していた。
リムリィは次の仕事を選ぶため依頼書見比べている。
■依頼掲示板
冒険者のみなさまへ
どうしても探して欲しい女性がいます。
名前はリリー。私の婚約者です。
報酬は2400ガメルでお願いします。
私もできうる限りのお手伝いをいたします。
どうか、よろしくお願いします。
依頼人:ライ

■ リムリィ To:ALL
 んっと、依頼書はこのくらいみたいですね。あーあ、もうだいぶ減っちゃったみたい………
 えっとぉ……この「婚約者探し」とか………ゴブリン退治とか………

ヴェアリアスがリムリィの後ろから依頼書をのぞきこむ。
■ ヴェアリアス To:リムリィ
?リムちゃん、なに見てるの?

あ、次の依頼ね。もう仕事のこと考えてるんだ。えらいね(^-^)
えーと、婚約者探し…とゴブリン退治……ふぅん。

■ リュセラ
この婚約者探し、このオランでの仕事かな。

■ フェリオ To:りむり
あー……腹減った……死にそう、でもお金ない……。

うー、何でも良いからとっとと依頼をって……婚約者捜し?
へー、婚約者ねぇ……ふーん、ほ〜?
(美人かなぁ?婚約者だもんな、美人だよな、うんうん)

ゴブリン退治はなんかメンドそうだしさ、そっちにしようぜ?


■ ジーク To:ALL
婚約者探しですか?
結婚式前夜に花嫁が逃げてしまったりとかしてしまったんですかね?(^^;;;
私もゴブリン退治とかよりは、そちらの方が良いですね。

ところで・・・・・・フェリオさん、なんだか目の色がいつもと違うような?(^^;


ジークがこわごわとアルトを見る。
アルトはジークの視線に気づいて、やれやれと言った感じで軽く方をすくませる。
■ フェリオ To:ジーク&ALL
何言ってんだよ、俺はいつも通りさ、ははははは(☆_☆)

ってな訳だけど・・・他のみんなもそれで良いかな?
俺はここんとこ、金がなくてろくなもん食ってねぇんだよ…だからさっさと金が欲しいんだ。
うぅぅ……ひもじい……。


フェリオはかなりの空腹なのだろう。机に突っ伏すように座っている。
■ アルト To:フェリオ
フェリオ………切羽詰まってるねぇ……。

フェリオの方を見て、しみじみとつぶやくアルト。
しかし、その視線からは哀れみやあきれと言ったものは感じられない。
■ヴェアリアス To:アルト
フェリオさんってばこの前の依頼料もう使っちゃったの?

ヴェアリアスがアルトの耳元でひそひそと呟く。
アルトもそれに習って、ヴェアリアスの耳元でこそこそと話す。
■ アルト To:ヴェアリアス
んー…特に使ってる様子はなかったけど…………自分では、ね。

…………お人好しだよ、全く。


そう言うとちらりと横目でフェリオを見て、少しだけ微笑む。
ヴェアリアスもそれにつられてフェリオに視線を移す。
■ヴェアリアス To:フェリオ
…………。
(「……このしあわせ者っ……」)

ヴェアリアスは頬杖ついて、気づかれないようにちょっとふくれっ面をする。
いくら齢100を超えるエルフとはいえ乙女であることに変わりはない。
乙女心とは複雑なようだ。
■ リュセラ To:アルト
飢え死にって、辛いんだって。

リュセラは何を勘違いしたか、お腹がすくと目の色が変わるのかと思い、フェリオのダークブルーな瞳を興味深そうに見る。
■ フェリオ To:アルト
あー……誰か美味しい御飯作ってくれないかなー……。
栄養ある料理が食べたいなぁ……もう一週間もまともに食べてないんだよなー……。

そう言うと突っ伏したままの態勢で顔だけ上げてアルトの方をじーっと見つめる。
■ アルト
う゛っ

リュセラもフェリオの視線の先を追って、同じくアルトを見る。
■ アルト
……う゛ぅっ。

ヴェアリアスはそんな仲間達の様子を見て、苦笑しながらアルトを見る。
■ アルト To:フェリオ
………う゛ぅぅっ(^^;

…ぁー……よ、よしっ!
それじゃ久しぶりに腕を振るって、ここはひとつ私のとっておきの自慢料理でも作るとしようか。


■ フェリオ To:アルト
自慢料理?
じゅるじゅる……ヽ(゜▽、゜)ノ

■ アルト To:ALL
ちなみに、『アルトスペシャル』って言う名前のオリジナル料理でね。
一口食べれば、死人も悲鳴を上げてのたうち回るって大好評なんだよ(^^)

この仕事が終わったらみんなにも御馳走するから、お楽しみにね♪


■ リュセラ To:アルト
へぇ…。身体が温まりそう。

機会があったらレシピを教えてもらおうっと。
ふとそんなことを考えるリュセラ。
■ヴェアリアス To:アルト
アルトさんの自信料理なの?
わたしにもお手伝いできることがあったら言ってね♪

■ フェリオ To:リュセラ&アルト
……………………………さ、さんきゅ……。

(死人がのたうち回るって……暖まるとか美味しいとかいう部類の問題なのか……?
なんか料理を超越したもんが出てきそうだな、おい……。)


■ ジーク To:アルト>フェリオ
『あると・すぺしゃる』ですか?(^^
それは是非、ご馳走してくださいね。

(小声でフェリオに)
フェリオさん、手料理でご馳走とはいいですね(^^


■ フェリオ To:ジーク
あ、あー、まぁな……ははは……(ちょっと脅え)

しかし、そんな台詞とは裏腹にフェリオの目は笑ってはいない。
■ アルト To:ALL
まぁ、でもとりあえず…今は、仕事探しの方が先決かな?

■ フェリオ To:ALL
まー、仕事しないと金がないのは当たり前だからな。
それでいいならちゃっちゃと決めちゃって依頼受けに行こうぜ。

■ リムリィ To:ALL
 そうですね。ボク、あんまりゴブリンにはいい思い出ないですし………。
 じゃあ、この依頼にしますか?みなさん、どうします?

■ リュセラ To:リムリィ
うん。私はそれでいいよ(^^

■ アルト To:ALL
私も、その依頼で構わないよ。

どんな理由ありかは知らないけど…。
単に不甲斐なくて婚約者に逃げられただけ、ってわけでもなさそうだしねぇ。


■ リュセラ To:ALL
何だろうね。
この報酬額で割の合う仕事ならいいんだけど…。

■ヴェアリアス To:ALL
わたしもいいよ。
でも、コンヤクって大変なのね。

ヴェアリアスは、一人妙に納得して頷く。
■ ジーク To:ALL
ゴブリン退治の方は報酬も書いてありませんしねぇ(^^;
あるかわからない宝物が報酬だったりしたら・・・・さすがにフェリオさんが餓死しちゃいますしね。

■ リュセラ To:ジーク
…今から昼食だって(^^;

■ ジーク To:リュセラ
ははは、そうですね(^^ゞ

■ リムリィ To:ALL
 じゃ、この依頼人と連絡取ってくれるように、おやじさんに言ってきますね。

リムリィは依頼書持ってカウンターへと向かう。
■ヴェアリアス To:リムリィ
あ、わたしも付いて行っていい?

ヴェアリアスもそれに続こうとする。
■ リムリィ To:ヴェアリアス
 え?
 あ、はい。じゃあ行きましょう。

■ ジーク To:リムリィ&ヴェア
あ、お願いしますね(^^

■ フェリオ To:りむり&ヴェア
行ってらっしゃーい、頑張れ〜。

さてと……。


そう言うと、立ち上がってジークに近付いていく。
■ フェリオ To:ジーク
なぁ、ジーク……ちっとゲームしない?
簡単なゲームだよ、ホントに簡単な……ね。

内容はズバリ『婚約者行方不明事件、その真相は!?』ってとこだ。
なんで婚約者がいないのかを当てるだけ、簡単だろ?
ちなみに俺は「親が勝手に決めた婚約者同士で、嫁さんの方が嫌がった」ってのに20ガメル。
はい、ジークの予想、どーぞ。


そう言って唐突に賭けを振る。
■ ジーク To:フェリオ
賭けですか?
・・・・・・・良いでしょう(^^)

で、フェリオさんは「親同士が決めた婚約を当の本人が嫌がった」でいいんですね?
では私は「実は婚約者というのは依頼人の思いこみで、相手には他に好きな人が居た」に20ガメル賭けましょう(^^


ジークはかなり興味をそそられたのか賭に乗る
そんな2人の会話を聞いて、アルトも背後から賭け話に乱入する。
■ アルト To:フェリオ&ジーク
……こらこら…。
まーたフェリオは、人の不幸をネタにして……。

って、何だか面白そうな話だね(^^)
私も一口乗らせてもらってもいいかい?


■ フェリオ To:アルト
おお、良いぜ。
ここで儲けないと飢え死にするからな。

■ アルト To:フェリオ&ジーク
それじゃ私は……「浮気性の男に、婚約者だった彼女が愛想を尽かした」に20ガメル。
乙女心ってのは、繊細だからねぇ…。

そう言って、フェリオににっこりスマイル。
しかし、目は笑って(以下略)
■ フェリオ To:アルト
あー、その可能性もあるなー。
浮気性な奴ってホントに困るよなぁ、うんうん。

フェリオは幸か不幸か、スマイルの意味に全く気付かずに一人納得顔をする。
■ ジーク To:アルト&フェリオ
ほんとに良くないですよねぇ

■ アルト To:フェリオ&ジーク
うんうん、まっっっっっっっ……(略)……っっっっっったくだねぇ?(^^)

…ま、でももしホントにそういう事情なら、そのいなくなった婚約者捜しってのはちょいと遠慮したいとこだけどさ。


リュセラは賭には全く興味がないようだ。
ふぅ、とため息をつくと一人つぶやき始める。
■ リュセラ
婚約ね――。
誰かしてくれる、素敵な人が居ればいいんだけど。

■ リュセラ To:アルト
ね、アルトさん。

■ アルト To:リュセラ
素敵な人?
ティアー…じゃなくて。
リュセラには、ちゃんと相手が居るんじゃないのかい?

そう言って何やら楽しそうに、ちらっとジークの方を見る。
ジークはアルトの視線に気づいて照れたようにほっぺたをかく。
リュセラはまたひとつため息をついて天井を見上る。
■ リュセラ To:アルト
指輪贈ってくれる人は居ないよ。

■ ジーク To:リュセラ
指輪を贈ってくれるような人がいないのですか?(^^

■ リュセラ To:ジーク
先の事はどうかな。

居たら苦労してないと思うけど。

リュセラはジークの新調された鎧を見て呟く。
■ ジーク To:リュセラ
そうですか(^^;
では今度私がプレゼントしましょう(^^

■ リュセラ To:ジーク
うん。
貰えるなら、何時でも貰ってあげる。ありがと(^^





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 GM : ぐんそ
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