SW-PBeM Scenario #36
氷晶の蒼狼
第5章 エストン山脈

いざ山道へ


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ドワーフの村 ブロンの家

 早朝‥‥まだアイオンが眠っている頃。
 冒険者達は、それぞれ今日からいく山道への支度を整えていた。
■バジル To:シーアン
 さ、僕は準備はOKだよ!
 あ、これを装備するのを忘れないようにしないと☆

 そう言うと、またルツァーから貰ったマフラーをぐるぐると巻きつけた。
■バジル To:アイシャ
 これ優れものだよ。マフラーの隙間から外も見えるし、自分の息で中はほっかほかだし☆
 ただ、注意してないと、耳の先が飛び出ちゃうんだよね〜
 アイシャもやってごらんよ♪

■アイシャ To:バジル
 くすくす(^^)
 バジルほど似合わないと思うからやめておくの〜。

 と、やんわりと断る(笑)。
 それにしても、バジル。
 きっとブロン達の「エルフのイメージ」をだいぶ柔らかく変化させているに違いない(笑)。
■ポム 
 やっぱり変だ(ぼそり)

■クロス
 うん。変だ(ぼそそ)

■バジル
 ん?

 そ〜んなふたりのやり取りをみて、ぼそっと言うポム&クロス。
 バジル‥‥あやしいやう。
 その様子を見て、きょとんとするバジル。
 どうやら、原因がわかってないらしぃ。


 各自、もう一度だけ装備をチェックしている。
 その間に、依頼人は昨日帰り琉約束をしていたロバを連れてきた。
■ルツァー To:ALL
 さて‥‥。ロバも良し。荷物も‥‥よし。
 そろそろ、出発しましょうか?

■ポム To:ルツァー
 おう(^^)/

 今日もポムは元気花丸♪
■ルツァー To:ALL
 そうそう。この子、「ロシ」という名の子だそうです。

■シーアン To:ロシ
 ロシか、良い名前だな(^^)。
 ちょっと重いが頑張ってくれよ。

 と軽く頭をなでてから、背に荷物を積み始める。
■ルツァー To:ロシ
 よろしくね、ロシ。

■ポム To:ロシ
 あたしはポムだ♪よろしくな♪ロシ♪

 その言葉がわかったのかわからないのか‥‥つぶらな瞳のロシは、ヒン‥‥と鳴いた。
■バジル To:ロシ
 ロシ…ロシ…ウラから読めば、シロ!か。
 きっと、耳の中の毛がふわふわの白毛だから付いた名前だね♪
 君の名前を付けた人は、ちょっとひねくれ者だけど憎めない、そんな人に違いないよ!!うん、そうに決まってる♪

■アイシャ To:バジル
 (ロシを体をなでながら)
 名前つけたのって…ロシを貸してくれた狩人さんかも〜。(くすくす)

 バジルは勝手にロバの名前に対し知的考察を加えているが、その元気なバジルのそばで、ロシは退屈そうにマフラーの端を噛んでいる。
 ‥‥もうじき、耳までいきまっせ☆
■クロス
 ’(!? バジル…みみ…みみ囓られるよ…あ、あ…あとちょっと…)

 バジル危機一髪!!と、何故かアツク見てしまっているクロス。
 固唾を飲む暇あったら、ちゃんと注意してあげなさいって(笑)。
■バジル To:ロシ
 ん?
 うぁぁぁ〜、ぼっ、僕のまふらぁがぁ〜〜〜〜〜〜っ

 叫ぶ木霊が山に響く。
 しかし、無言ではむマフラー‥‥
 ‥‥
 バジルのマフラーが5cmほど短くなったらしぃ(笑)。
■クロス To:バジル
 あはは(^^;

 と、一部始終見ていたクロスが、ちょっと笑う。


山道

 一行は、ドワーフの村を出て、一路山道を登り始めた。
 手元にはバジルが得てきた地図がある→(別窓が開きます)
■シーアン To:みんな
 最初は水飲み場を目指すんだったな。
 水飲み場ってのは様々な動物が集まってくるんだ。
 水を飲みに来る草食動物がいれば、それを狙う肉食動物もやって来る―――。

 ん?これ、何か前にも話した気がすんな・・・。

■バジル To:シーアン
 あはは、なつかしいね。
 くろ…あっ、とと、苦労したんだよね、あの依頼は。

 シーアン、最初の冒険参照‥‥☆(#00-02)
 思わず言ってはいけない事を口を滑らしそうになるバジルだったが、かろうじて誤魔化した。
 そんなバジルの発言を聞き、シーアンの脳裏に黒い翼のペガサスが思い出され、ちょっと懐かしむ顔になる。
■クロス To:シーアン
 …水場ってそういうものなんだ。僕は初めて聞いたよ。
 そんなことをよく知ってたね。……そういえば、シーアン実家は狩人だったっけね。

■アイシャ To:シーアン
 アイシャ、1つおりこうになったの〜♪

 森についての講義。
 講師はシーアン先生でおおくりいたしました☆
■ポム To:シーアン
 そうか!それで狼もくるかもしんないんだな♪
 なぁ、罠とか作るか?
 でもそうすると氷狼と仲良くなれない気がするな

 罠を作るのは得意だが‥‥でも、でも、できたら氷狼とも仲良くなりたいな‥‥と思う。
 あぁ、ゆれるをとめ‥‥‥
 いえ、なんでもございませんm(__)m。
■アイシャ To:ポム
 アイシャも、山を守ってくれてる狼さんなら捕まえたくないの〜。
 村長さんも怒るかもしれないよ〜。氷狼様って呼んでたし〜。
 でも、像を探す手がかりって言ったらそれくらいだよねぇ…どうしよう?

■シーアン To:みんな
 罠をしかけるのは反対だな。
 足跡があるようなら交代で見張ればいいし、無いようだったら罠を作っても無意味だろう。
 ・・・本当にこの山の守り神だったらブロン達に申し訳ないしな。

 ドワーフ達が「守り神」とあがめている動物に対し‥‥と少し慎重になっているシーアン。
 きっと脳裏には黒いペガサス達がよぎったのであろう。
■ポム To:シーアン&みんな
 そうだ!ブルートパーズの守り神なんだから
 ブルートパーズが取れるあたりに出るんじゃないかな?

■ルツァー To:ポム
 あ‥‥‥そうですね‥‥。
 でも、ブルートパーズって希少でなかなか採れないんですよね?
 ‥‥
 採れる場所‥‥見つかるかなぁ?

 と、首をかしげる依頼人。
■バジル To:ポム
 もしかしてブルートパーズを食べて成長してたりして☆
 んで、死ぬと像になるの。なんだか歌になりそうなお話じゃない?

 と、自分の想像にちょっとうっとり‥‥☆
■クロス To:バジル
 へぇ…

■ポム To:バジル
 それはいいぞ♪詩になる♪
 その像になるまでが肝心なんだけどな

■アイシャ To:バジル
 ひゃ〜。そしたら、普通の狼より大きめの像って事だよねぇ。  

 ちょっと想像してみる。
 ‥‥‥
 狼ってこのぐらいだよな。
 氷狼ってどのぐらいなのかしら?
 ‥‥
 想像は果てしなく、続くはどのぐらいか‥‥?
■ポム To:アイシャ
 うんにゃ、像になるまでにちっちゃくなっちゃうかも知れないぜ♪

■バジル To:アイシャ
 そうそう、どんどん干乾びて……うぇぷ。なんでも無いよ、アイシャ、聞かなかった事にして。

 表情はそれほど変化していないが、ちょっと怖い考えないらしぃ。
 バジルの考えとは裏腹に、広がる空想。
 一体、どんなお宝なんだろうか?
■アイシャ To:バジル
 あは^^;

■カヴァレス To:おおる
 鉱脈がそんなに簡単に見つかるならよぉ, 俺達ゃぁとっくに大金持ちだぜぇ?
 焦って死に急ぐ事ぁ無ぇぜぇ。クックック・・・

■クロス To:カヴァレス
 ホントだ。慣れない山だし、慎重に行くにこしたことはないかな。

■ルツァー To:カヴァレス&ALL
 私が捜しているのも狼の像ですし‥‥
 とりあえず、キーかもしれない氷狼を捜しますか?

■バジル To:ルツァー
 そうしましょ♪そうしましょ♪

 依頼人が言ってるのだもの。大見得切って探せる‥‥と、ちょっとうきうき。


山の水場 Aの水場周辺

 水のみ場までの道のりは順調であった。
 動物の姿も、ドワーフの狩人の姿も見えぬまま、冒険者達は水のみ場までたどり着くことができた。
■ルツァー To:ALL
 うわ‥‥綺麗な水場ですね‥‥

 木々の木漏れ日が湧き出す水に反射し、きらきらと光っている‥‥
■バジル To:ルツァー
 ほんとだ〜
 水の乙女達が気持ち良さそうに遊んでる。ここは良い水場だね♪

■クロス
 水場の回りに足跡とかないかな…?

 と、辺りをきょろきょろ。
■クロス
 う〜ん、特にそれっぽいのはないなぁ…

■カヴァレス
 さて・・・

 唐突にカヴァレスの肩から烏が飛び立つ。
 烏はすっ‥‥と木々の間を抜け、森の上空へとたどり着く。
 その目から見た情報は、全てカヴァレスの元へと送られる。
■クロス To:カヴァレス
 カヴァレス?

■カヴァレス To:クロス
 クク,気になるかぁ?
 なぁに,使えねぇ俺と違ってよぉ,コイツにゃぁ羽が有るんでなぁ。
 ちぃと見物ってぇトコだぜぇ。

■クロス To:カヴァレス
 そうか、ファミリアーを通して物を見ることが出来るんだね?。

■カヴァレス To:クロス
 ほぉ? その頭ぁ飾りじゃぁ無ぇみたいだなぁ,クックック・・・

■バジル To:カヴァレス
 すごいね!レス
 あ、この場合、すごいのはレスじゃなくて烏君の方か♪

■カヴァレス To:バジル
 違ぇ無ぇ。

 と、おめめきらきら☆なバジルであった。

 上空を烏に任せたカヴァレスとシーアンは水場周辺を探索してみた。
 しかし、めぼしい足跡といえば狩人の足跡と小動物のものばかり。
 さしたる収穫は得られなかったようだ。
■バジル To:カヴァレス
 そっか、狼らしき足跡は無かったのか……

■カヴァレス To:バジル
 いずれにしても小動物にゃぁ違ぇ無ぇ。
 足跡の状態からいって,その小動物さえここに来たのは随分前ってぇ事った。
 まぁ,こんな入り口にゃぁそうそう大型獣なんざぁ居やしねぇさぁ・・・

 とは、もっともレンジャー技能&狩人出身が似合わない男の講釈。
■ルツァー To:ALL
 どうします?
 狩人達の道を‥‥このまま山奥まで進みましょうか?

■バジル To:ルツァー
 そうだね。取り敢えず減った分の水を補充して、先に進むのが良いと思う。
 場所はわかってるから、いざとなればまた戻って来れるしね。
 僕の地図があれば、山なんて楽勝さ♪

 と、さっと取り出した地図。
 昨日狩人に補足してもらっているのでばっちりである。
■クロス To:バジル・みんな
 そ、そうだね(^^;
 シーアンが村を出がけに言ったように水場は重要なポイントだと思うから、このまま水場づたいに進んでみるのが、やっぱり妥当かな。

■ルツァー To:ALL
(バジルの地図を覗き込みながら)
 でも、次の‥‥というか、ここから近い水場は2カ所ありますよね。
 一つは‥‥ルートが二つありますね‥‥地図からすると、この(と、獣道を指さす)道でしょうか?だいぶ歩くのがきつそうですね。
 もう一つは、先ほど通ってきた山道に戻ってからいくので歩くのは楽ですが時間がかかりそうですね。

 もう一つの水場は‥‥ちょっと遠いかな?
 皆さん、どっちの水場にいきます?
 私はどこでも大丈夫ですよ(^^)。
 あと、ロシも‥‥ロバは悪路に強いですから大丈夫でしょう。

 という依頼人のそばで、ロシは静かに草をはんでいた。
■シーアン To:みんな
 こっちの方(と言ってちょっと遠い方のC水場を指差す)が、歩きやすそうだな・・・。
 でも今から行くと、どこで夜を迎える事になるか・・・。
(しばらく地図の上を距離を測って)
 駄目か?どっちにしても朝行って夜までに着くような距離じゃねぇか・・・。

■ポム To:みんな
 急ぎでないなら安全な方がいいと思うな

■アイシャ To:みんな
 こっち(遠い方)の水場の方が大きいし、動物もいっぱい来るかもしれないねぇ。
 アイシャもこっちがいいな〜。

■シーアン To:
 そろそろ風向きを調べておくか。風下に立って進まねぇと・・・。匂いでこっちの存在がばれちゃ、現れちゃくれないかもしれないからな。

 と、シーアンは指をなめて風向きを測ります。
 風は微風ながら北から南へと吹いている。
 水場にでかけるのならば、たぶん影響ないだろう。
■シーアン To:
 俺達は風下だな。なら近づき過ぎない限り、大丈夫だろう。

 シーアンが風向きをチェックしている時、ポムは視線を感じた。
 なにやら、興味しんしんな‥‥というか、じっ‥‥と見られている感覚を感じる。
 ??と思い、辺りを見渡すが、何もいない。
 なんだろう‥‥?と首をかしげるポム。
 ふっ‥‥と視線を仲間にやると、また「見られてる?」感覚が。
 どうやら、遠くの水場へとつながる道からの視線らしい‥‥誰なんだろう?
■シーアン To:ポム、バジル
 なぁ、狼の匂いとかしないか(^^)?
 俺達風下にいんだよ、風上から匂ってこないか?
 お前ら、鼻良さそうじゃんか(笑)

■バジル To:シーアン
 失敬な。確かにお菓子の匂いには敏感な僕だけどさ(笑)
 耳なら風の友達に頼めば少しは役に立つかもしれないよ。

 と、ちょっと友達に頼む準備をしてみたり。

 その頃、ポムはというと‥‥ちょっと気になる気配がしたのか、藪の方向に目配せしながら、
■ポム To:シーアン&みんな
 ………シーアン(ぽそ)
 あっちに何かいるかも……(ぽそそ)
 興味しんしんって感じだ…(ぽそぽそ)

■カヴァレス
 ほぉぅ・・・・

 そう言ったカヴァレスの肩には既に烏が居なかった。
 どうやら,自分達とは大きく離れて行動させるつもりらしい。
■シーアン To:ポム
 何か感じたらしいな。(やっぱ鼻がいいのか?)
 ・・・調べてみるか?

■ポム To:シーアン
 うに

 そっと頷き移動開始。
 視線が気になったポムは、こそっとゆっくり視線の主のもとへと近づいた。
 う〜ん、我ながら足音一つたててない‥‥そんな内心とは裏腹に、めぼしい場所には足跡一つのこってなかった。
■クロス
(ごく)

 その姿を、固唾を飲んで見守るクロス。
 何事も、おこらなきゃいいな‥‥
 おかしいな〜。皆のところへ戻ろうかな〜?と思った瞬間、ポムの身体は不思議な風につつまれた。
 周囲の木々を揺らさず、ポムだけを包む風。
 そんな、不思議な風だった。
■ポム 
 なんだろ?バジルなら分かるかな…

 来たついでと、周囲の木々に意識を同調させる。
 何かかわったことはないのかな‥‥?
■木 To:ポム
 かわった‥‥ヒトいる‥‥

 そんな意識を得られた。
■ポム To:木
 うに!
 ………
 あたし達って事はないよな…(^^;
 どこら辺からヒト感じるんだろ?

■木 To:ポム
 ここ、そこ、あそこ
 かわった‥‥
 ヒトいる‥‥

 どうやら、周辺全部ひっくるめての意見らしいです。
■ポム To:木
 ありがとうな(^^)/

 そんな木の意見を聞いて、やっぱりか‥‥と思うポムであった。


 一方。ポムを待つ冒険者達‥‥バジルは背伸びしながら、ポムの入っていった方向を見ている。
■バジル To:シーアン
 ポム大丈夫かなぁ〜

■シーアン To:バジル
 ちょっと様子を見に行っただけにしては遅いよーな気もすんな・・・
 1人で行かせたのはまずかったか?

 木々の間からポムを見ようと、背伸びをして行った方向を見るバジル。
 心配そうなバジルをよそに、ポムはひょっこり戻ってきます。
■ポム To:みんな
 おまたせ(^^)/
 やっぱりこっちの方になんかあるみたいだぜ
 あたしにはよくわかんないけど…不思議な風が…
 あたしだけに吹く風があったんだ
 なぁ、あっちに行ってみないか?

■シーアン To:みんな
 いいぜ。どうせ今の所手がかりゼロなんだ。
 ポムの感じた視線や風ってのに賭けてみるのもいいじゃねぇか。

 と、遠くの水場を指差す。
■ポム To:バジル
 さっき言った風の事だけどさ
 バジルなら何か分かるかなって思ったんだ
 どうだろ?

■ルツァー To:ポム
 不思議な風‥‥シルフのいたずらでしょうか?

 と、「自称」精霊使いの依頼人も首を傾げています。
■ポム To:ルツァー
 あたしはそうかなって思ったんだけどな

■バジル To:ポム
 今吹いてないとわからないかもしれないけど……

 と、すこし精霊を感じてみる。
 しかし、確かにシルフはいるのだが‥‥さほど気にするほどは力が働いていないようだ。
■ポム To:バジル
 どうだ?

 結果がわくわくなポム。
■クロス To:バジル
 なにかおかしな動きを感じたかい?

■バジル To:ポム
 ん〜〜〜、特に変わった感じはしないみたいだ
 特別な精霊がいればきっとわかると思うんだけど……。

■ポム To:バジル
 おっかしいな〜、絶対あの風は不思議だったぜ
 なんだったんだろう?

 と、しきりに首をひねるポム。
■ポム To:バジル
 ………でもなぁ、ちょっと得したかな♪えへへ♪

 考えてみれば、普通じゃない体験をしたんだし‥‥と、気を取り直してちょっと御機嫌なポム。
 そこが御気楽グラスランナーたるゆえんか?

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