ドワーフの村
ドワーフの村 |
そんなのどかな時間も終わりがくる。
ブロン達の村にとうとう着いたのだ。
ドワーフの集落らしく、岩を削ってつくった家が数件見え、どこからか、鎚の音も聞こえる。
■アイオン |
わぁい、村についたぁ〜〜♪ |
ず〜〜っと座っているのがちょっと大変だったのか、アイオンが元気良く馬車から飛び降りた。
■ポム To:アイオン |
第一歩を取るなんてずるいぞ〜 |
アイオンにまけじと、ぴょいん♪と元気良く飛び降りるポム。
2人はすっかり旅の間に仲良くなったらしい♪
■アイオン To:ポム |
へへん♪今回はボクの勝ちだもんね♪ |
ふふん♪と誇らしげに胸を張るアイオン。
‥‥
体格はある程度立派でも、まだまだ子供である。
■クロス |
…アイオンとじゃれてても違和感ないんだよなぁ、ポムって(笑) |
同レベルではしゃぐポムを見て、さすがだな‥‥とぼんやり思うクロス。
いいか?その人を「まだ」アイオンは姉だと思っているのだぞ??
■バジル To:アイオン |
へぇ、ここがアイオン達の村なんだね。 う、ひゃ〜、寒ぅ〜い |
バジルは風の冷たさに思わず首を竦めると、襟元にボアの付いた上着の前を手でかきあわせた。
■クロス To:バジル |
確かに寒いね…山から冷たい風が吹き下ろしてるのかな… |
■アイシャ To:バジル&クロス |
おやじさんの言う通りに、あったかい格好してきて良かったねぇ。 |
と、ふかふかのコートにくるまっての会話。
そんなもこもこな2人の隣には、やたらすっきりとした格好の依頼人。
寒くないのだろうか?
■ルツァー To:ALL |
ふぅ‥‥やっとエストン山脈の「スタート地点」についたのでしょうか‥‥? さて‥‥‥これからどうしましょうか? |
寒そうなバジルに対し、寒そうじゃない依頼人。
どうやら、寒いのには平気らしい。
■バジル To:ルツァー |
ルツァーさん、寒くないの〜? ぼ、僕なんか手も足も耳もガタガタ震えちゃって大変なのに |
そう言う声も震えている。
■ルツァー To:バジル |
え‥‥?あぁ、寒い‥‥ですか? 私としては、このぐらいの気温が丁度よいのですが‥‥(^^) あ、ほんとだ。耳まで真っ赤で‥‥防寒具、足りませんでした? |
と、心配そうなルツァー。
■シーアン |
ルツァーさんは、こっちの生まれだったのか・・・。 |
という、シーアンのつぶやきに、
■ルツァー To:シーアン |
「こっち」っていうか‥‥私の村も比較的気候が涼しい所でしたので。 ですから、逆に暑いのが苦手かもしれませんね(^-^;。 |
■ルツァー To:バジル |
そうそう。こ〜ゆ〜のも買って置いたんですが‥ |
と、取り出すはふんわり暖かそうなマフラー
■ルツァー To:バジル |
これでどのぐらい暖かくなれるかはわかりませんが‥‥いかがです? これなら、耳もちゃんと覆えると思いますよ(^-^)b |
■バジル To:ルツァー |
これ貸してもらっても良いの? ありがとう!なんて素敵なマフラーなんだろう!! |
バジルはマフラーを受け取ると、耳の先までぐるぐる巻き込んで毛糸で出来たミイラのような格好になった。
■クロス |
バジル…よっぽど寒かったんだろうなぁ… |
■アイシャ To:バジル |
くすくす(^^) 目まで隠さないようにねぇ(笑) |
お茶目なバジルに、和む一行。
■ルツァー To:ALL |
皆さんもマフラーいります? |
他にも数本ありそうだ。
■クロス To:ルツァー |
それは是非(^^; |
■シーアン To:ルツァー |
お、俺も。 |
■ルツァー To:クロス&シーアン |
はい、どうぞ(^^) |
とクロスに1本、シーアンには2本手渡した。
どうやら、今までの行動でシーアンとアイシャの仲がだいぶ良いと判断し、アイシャの分はシーアンに渡せば良いと判断したらしい。
ふとポムを見るが‥‥アイオンと一緒に元気良く駆け回っている。
あのぐらい元気だと、マフラーはいらないかな?
寡黙な魔術師を見るが‥‥いまいち寒そうなのか、どうなのかがわからなかった。
アイシャは受け取ったマフラーを巻き終わって、シーアンの方を見た。
■アイシャ To:シーアン |
あ、シーアン。ちょっとかがんで〜。 |
アイシャは、シーアンが首に巻いたマフラーのちょっと変になってた部分を直してあげた。
■アイシャ To:シーアン |
はい、もういいよ〜(にこっ) |
■シーアン To:アイシャ |
お、さんきゅー(^^) |
■シーアン To:ルツァー |
エストン山脈の道案内が出来る者を探しといた方がいいだろなぁ。 後、氷狼の目撃例を村で聞かないと。 |
■クロス To:シーアン |
そうだね。とりあえずはそのへんからか。 氷狼についてはオランで調べ尽くせたとは思えないし、実際に見た人の話は是非聞きたいな。 |
と、悩む一行に、
■ブロン To:ALL |
わしもあまり詳しくはしらなんだが、もしかしたら村長が詳しく知っているかもしれんしの。 なんなら、ここに連れてこようかの? |
と、合いの手を差し伸べる。
■ポム To:シーアン |
いいのか? |
■バジル To:シーアン |
村にお邪魔してるんだから、僕らがご挨拶に行った方が良いのじゃないかしら? 泊まれる所も紹介してもらったりしたいしね。 とりあえずは荷物を置いて、一旦お茶でも飲みたい気分だよ。 |
■シーアン To:バジル |
そりゃそうだ。礼儀として俺達から行かないと。 |
■ポム To:バジル |
そう♪そう♪あたしもお茶が飲みたいぜ♪ ついでにお菓子も食べたいな♪ |
はたして、ドワーフの村のお菓子ってどんなんだろう?
むくむくっとわき上がる知的好奇心♪
■クロス To:みんな |
それじゃ、早いトコ行こう。 (ぶるる…)寒いからね(^^; |
アイシャもやっぱり寒そうである。
クロスの言葉にコクコクと頷いている。
■シーアン To:ルツァー、ブロン |
―――と、言う事でいいかな? なら、ブロン。村長さんの所へ案内頼むぜ。 |
■カヴァレス To:ブロン |
それから,豪傑殿よぉ。既に事情は聞いてるたぁ思うがよぉ, この村に見慣れねぇ奴等・・・特に,銀の網亭で見た三人組が来たらよぉ, 俺達に知らせてくれねぇかぃ? クク,もちろん礼はさせてもらうぜぇ? |
慎重に慎重を重ねるカヴァレス。
無論、用心するにこした事は無い。
■ブロン To:カヴァレス |
そうじゃの。 まぁ、この村によそからの旅人がくる事も、だいぶ珍しい事じゃろうからの。 あの三人組がきたら知らせるから、安心せぇ(^^)。 |
と、承知のブロン。
■ルツァー To:シーアン |
(小声で) あの‥‥村長の方へはどのように言いましょう(^-^; やっぱり、正直に氷狼に会いたいって言った方がいいでしょうか? 私‥‥そういう言い回し良くわからないんですよ(^-^;;; |
と、恥ずかしそうな依頼人。
■シーアン To:ルツァー |
(同じく小声で) ・・・何もやましい事がないなら、正直にブルートパーズで出来た”氷狼”の像を探してます―――って言ってもいいんじゃねーかな? ここで隠しても情報を得るのに遠回りするだけだと思うんだよ・・・。 |
■ルツァー To:シーアン |
(小声で) そうですね。やましい事で捜してるんじゃないんですもんね。 わかりました。正直に話します。 |
■ルツァー To:ブロン |
お願いします。 |
■ブロン To:ALL |
わかった。こっちじゃ。 |
と、ブロンは村でも比較的大きな横穴へと入って行った。
ドワーフの村 村長宅 |
空気の流れをしっかりとっているせいか、岩穴へと入って行ったが、ぜんぜん圧迫感とかはなかった。
中で煮炊きをしているのか、とても良い香りが扉の中から流れてくる。
■クロス To:誰にともなく |
…これがドワーフの家…… …わりと居心地良さそう? |
初めて入るドワーフの住居が珍しいのか、上下左右ときょろきょろと観察するクロス。
■バジル To:ポム |
耳の先がじんわりするぅ〜。 なんだか幸せな匂いもしてるねぇ。外はちょっと勘弁だけどここなら僕、好きになれそう♪ |
ほんわか耳の先もあったかくなってきたバジルの隣で、鼻をくんくんさせながら、
■ポム To:バジル |
うに、いい匂いがするぞ この匂いはあたしも好きだ(^^) |
と、にんまりするポム。
そのお隣ではブロンが扉の中へ話しかけている。
■ブロン |
細工のブロンじゃ。オランから戻ってきたでの‥‥村長。ちょっと入ってもよいかの? |
すると、中からとても低い‥‥老ドワーフの声がする。
■老ドワーフ |
ブロンか‥‥入りな‥‥ |
一行は、ドワーフ村長の家へと入った。
部屋の中は、だいぶこざっぱりと片付けられていた。
奥の台所からは、先ほどから冒険者のお腹をくすぐるよい香りが‥‥
暖炉のそばの安楽椅子には、髭も豊かなドワーフが座っている。
その髭はとても量がおおく‥‥顔の表情がほとんど隠れるぐらいだった。
■ブロン To:老ドワーフ |
村長。オランのほうからな、ちょっと客人を連れて来たんじゃ。 話しをしてもよいかの? |
ブロンの問いに、老ドワーフは頷く。
シーアンは依頼人から話をするものとばかり思っているので、ちらっちらっとルツァーの方を見るだけで、自分から切り出そうとはしない。
■バジル To:村長 |
はじめまして、村長さん。とても素敵なお髭ですね。 僕達、長旅をしていてとても疲れているので、どこか荷物を置いてくつろげる場所を探しています。よろしかったら紹介して頂けませんか? |
■村長 To:バジル |
ふむ‥‥わざわざこんな辺鄙な村へようこそ‥‥あいにくとこの村には宿と呼べるものがないでな‥‥荷物ならば、そのへんにでも置いておくがええ。 |
と、部屋の片隅を指差します。
■アイオン To:バジル |
あ、なんなら家でくつろぐ? あんまり広くないけど‥‥(^-^;;; |
■バジル To:アイオン |
ありがとう。 とりあえず、置いといて良いって言ってるってことは、居ちゃいけないわけじゃないんだよね? |
■アイオン To:バジル |
うん、たぶん‥‥? |
ちょっと、自信なさげだ。
■ポム To:村長 |
こんにちは村長さん♪ あたしはポムって言うんだ♪よろしくな(^^)/ お話もいっぱい聞きたいんだけどいいかな? |
■シーアン To:村長 |
(?ルツァーさんはしゃべらないつもりかな?) あ、俺はシーアンっ言います。 俺達はこちらの方に(と言ってルツァーを手で示し)に雇われている冒険者です。 (ルツァーさんの紹介はしなくてもいいよな?) |
■村長 To:ポム |
ふむ‥‥して、この村にはどんな理由で来られたのかの? |
■バジル To:村長 |
僕達探し物をしているんです。色々調べていたらこの地方にいる氷狼に関係しているって事がわかったので、手がかりを探しに来たんです。 村長さんは氷狼に会ったことがありますか? 聞くところによると精霊に近い生き物だとか。僕、ぜひとも会ってみたいんです。 |
■ポム To:村長 |
すんごく頭がいいって聞いたぞ♪ 氷狼とお話なんて出来るかな?出来たらすごいぞ♪ いっぱいいっぱい面白い話しが出来たらいいなって思うんだ♪ |
■シーアン To:村長 |
いや、別に氷狼に会うのが目的じゃないんだけどな(^^;。 俺達が探してるのは宝石で出来た氷狼の像であって、それについて村長さんが何か知ってればいいなーと・・・。 どうかな?何か心当たりはないか――― |
村長は「氷狼」の名を聞いて表情が少し変わりました。
といっても、凄い髭に覆われたので、あまり変化がないといえば変化ないのですが‥‥
■村長 To:ALL |
氷狼様とな‥‥‥‥ ‥‥付いて来い‥‥ |
そう、ぼそりと言って村長は椅子から立ちあがり、外へと歩いて行きました。
氷狼の方には反応が少しありましたが、像の方には‥‥あまり反応がなかったようです。
■シーアン To:村長 |
あ、あれ? |
■バジル To:村長 |
様……? |
■ポム To:シーアン |
いっぱい聞く前に行っちゃったぞ! あたし達も行っちゃっていいのか? |
■ルツァー To:村長&ALL |
あ‥‥っと、あの、すいません‥‥‥ これは‥‥ついて行ったほうがよろしいですよね?(^-^; |
ちょっと困惑顔の依頼人が後を追います。
■バジル To:ルツァー |
もちろん 案内してくれるみたいだし、行きましょう。 |
■シーアン To:みんな |
行かないと話を聞けそうもねーしな(呆れ顔) |
やれやれと言った感じで、シーアンも皆の後を追う。