SW-PBeM Scenario #36
氷晶の蒼狼
第1章 依頼はどれに?

いったい何をお探しか?


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銀の網亭 個室
■ルツァー To:ALL
 ええと、どこまで話しましたっけ‥‥って、全然話していませんね(^-^;
 私は宝石でできた像を探しているんです。
 それで、この大陸の中に「ブルートパーズでできた狼の像」というものがあるそうです。
 それで、情報を集めようとしたのですが‥‥いかんせん旅なれていない上に、「探す」のがまったくの素人で‥‥どこから手を付けていいのかわからなくって‥‥それで、冒険者の方に探すお手伝いをしてもらおうと思って、ここに依頼を掲示させてもらったんです。

■ルツァー To:ALL
 ええと、何かご質問とかありますか?

 というルツァーの発言に、ポムが怒涛の如く質問を開始した。
■ポム To:ルツァー
 像の大きさと格好!は分からないのかな?

■ルツァー To:ポム
 像は‥‥さほど大きくない‥‥とおもう。すべて宝石でできている像ですから。
 ただ、格好については‥‥すいません。私も完全には情報を集めていないんです‥‥ただ、「狼の像」としか‥‥

 と、すまなそうにしている。
■クロス To:ルツァー
 う〜ん、そんな感じの物が有るような歌を、どっかで聞いたような気もするけど…
 なんに使われたものなのか…単に装飾品だったのか、なんらかの特別な用途があったのか、その辺はどう?
 あと、さしつかえなければ、何に使おうとしているのかとかも、話してもらえれば参考になると思うけど。

■ポム To:ルツァー
 あと、像について出来るだけ知りたいな♪

 にゅにゅ☆とポムもクロスに付け足す。
■ルツァー To:ポム&クロス
 私が知っているのは「宝石のブルートパーズでできた狼の像」ということだけ‥‥普通のトパーズ(黄色)ではなく、ブルートパーズという事は調べたんですが‥‥
 特別な用途とかは‥‥精霊系に関係あるとか‥‥ないとかかな?

 え?何に使おうかですって?
 それは、珍しい宝があるって聞いたら‥‥‥欲しいと思う‥‥思いません?

 と、逆にクロスに聞き返した。
■シーアン
(俺は別に思わないけどな・・・。宝捜しする余裕もねーしな)

■クロス To:ルツァー
 う…それは…僕たちがこの依頼に応じようと思ったのもまあ、似たような動機だしね。
 あるかも(苦笑)

 顔にこそ出さないが、内心"金持ちの酔狂かな?"と思ったのは極秘である。
■ポム To:ルツァー
 作者とか由来とか有名なら捜しやすいと思うな

■ルツァー To:ポム
 作者とか由来は‥‥わからない。ただ、「狼の像」としか‥‥

■バジル To:ルツァー
 ふーむ…。かなり漠然としてるね。

■ポム To:ルツァー
 それと、おおまかに何処ら辺にあると言うも分からない状態のかな?
 例えば…オランにあるらしいとか…ルツァーさんはオランの人?(目をパチクリ小首を傾げる)

■ルツァー To:ポム
 とりあえず、オランならばいろいろと調べられるとおもって‥‥だからオラン周辺にあるのか、それとも何処かにあるのかは‥‥わからないんです。
 ただ、遠くまで行かなきゃならない場合は心配しないでいいですよ(^^)h。私がここまで来るのに使った馬車がありますから。小さいけど(と、冒険者のほうをぐるっと見る)皆乗れる大きさですし(^^)。

 ん?私?
 残念ながらオラン出身じゃないんです。だから、オランに来れば調べられるとは思うけど‥‥いったい何処でどうやって調べればいいのかが、わからなくて‥‥

 と、少し恥ずかしそうに言う。
■クロス To:ルツァー
 それじゃ、オランでの調査にはまだ手を着けてないということかい?

■ルツァー To:クロス
 はい‥‥オランに来たの、初めてだから‥‥
 取りあえず調べる方法がわからなかったから、誰かに頼もうって思って思いまして。
 とりあえず‥‥宿‥‥あ、ここの事ですけど、宿の親父さんに「仕事を頼みたいのだけれど、それには一体どうすればいいのか?」って聞いたら、『うちにたむろっている冒険者達に頼むが良い』って教えてもらったんですよ。
 ですのでオランではまったく調べ物してないんです。

■クロス To:ルツァー
 そうか、なるほどね。

■アイシャ To:ルツァー
 ルツァーさんってどこから来たの〜?
 えっと、その像の事は故郷で知ったのかなぁ?誰から聞いたの〜?

■ルツァー To:アイシャ
 ん?私の故郷‥‥?う〜〜ん‥‥とても遠いし‥‥名前もない村だからきっとわからないと思います。
 ず〜っと、ず〜〜〜っと遠くから来ました‥‥じゃ、駄目かな?

 と、少し寂しそうな顔をする。
■アイシャ To:ルツァー
 そっか〜。アイシャ、何か手がかりになると思っただけなの〜。

 そんな遠くから像を求めてオランまで‥‥‥きっと、きっと、すっごく欲しいに違いないんだな‥‥と思うアイシャ。
 ‥‥‥ブルートパーズってそんなに凄いのかなぁ??
■ルツァー To:アイシャ
 像の事は村で知ったというより‥‥噂話が聞こえてきまして。
 やっぱり、珍しい像ってことで‥‥どうしても手に入れたくなったんです。(*^^*)

■シーアン To:ルツァー
 どういう噂話だったんだ?

 それとさ、なんで珍しいんだろな?
 ブルートパーズそのものが珍しいのか、宝石で像を作るって事が珍しいのか・・・

■ルツァー To:シーアン
 噂としては「ブルートパーズの狼の像がある」とか「誰も手に入れた事のない、大変珍しいもんだ」とか、そんなもんでした。

 ブルートパーズそのものが珍しい‥‥というのもありますけど、やはり宝石で像を作ってあることが一番珍しいんじゃないでしょうか?
 宝石って、ほら。固い物は凄く固いですから。加工が大変だって聞きましたし。

■ポム To:ルツァー
 うにに〜、ルツァーさんて珍しい物を集める人なんだぁ(^^)
 他に詩になりそうな面白い物とかあるのかなぁ
 なぁなぁ、その右手のお守りも集めた珍しいものとか?

 期待でわくわくしながら、目を輝かせている。
■ルツァー To:ポム
 あぁ、珍しいものを集めるのは好きですよ(^^)

 ん?お守り‥‥あぁ、これのことですか?(と右手を差し出す)
 これは私の母がくれたものです。
 怪我をしませんように。
 病気をしませんように。
 健やかに、生活できますように‥‥ってね‥‥。

 と、左手で右手の守りを慈しむように撫でる。
■バジル To:ルツァー
 お母さんの願いは通じているみたいだね。

 にこにことお守りを眺めた。
■ルツァー To:バジル
 ああ‥‥。
 親は‥‥ありがたいものですから‥‥。

 と、微笑む。
■ポム To:ルツァー
 それって珍しい物じゃなくて、大事な物だったんだな(^^)
 お母さんかぁ…

 と、自分の親のことについて思いを馳せる。
 今はどこの街にいることやらら。
 もしかしたら、妹や弟が増えてたりして‥‥‥?
■ルツァー To:ポム
 あぁ。私の一番大切な物です。
 きっと‥‥運良く狼の像が手に入ったとしても、ね(^^)。



 と、雑談を交えた依頼のさわりの話を終えてしばし。
 話の内容は本格的な「契約」の話へと移っていった。
■ルツァー To:ALL
 期間が長い、短いにかかわらず、像を入手するのに必要とおぼしき物についてはすべて私が支払います。
 あ、もちろんここの宿代・飲食代もです。

■バジル To:ルツァー
 えっ!!ほんと!?
 もし僕らがとっても大食いで、ここにある分なんかむしゃむしゃ食べちゃって、ほんでもって沢山追加したりしても怒らない??
 あ、もちろん「もし」の話だけども。

■シーアン To:バジル
 あっ、こら(^^;
 恥ずかしいこと聞くなよ・・・。

 正直なバジルの意見に、ちょっと慌てるシーアン。
 リーダーとしての自覚か、バジルをたしなめようとする。
■ルツァー To:バジル
 料理の追加とかですか?ええ、怒りませんよ。
 それが像を入手するのに必要不可欠でしたらね。

 と、ちょっと真面目な顔。
■ルツァー To:バジル
 ‥‥という冗談はさておき。
 追加注文は一切かまいませんよ。しっかりと食べてください。
 そのかわり、明日からしっかり手伝ってもらいますからね(^^)b。

 とにっこりと笑う。
■ポム To:ルツァー
 うに♪よく食べたら頑張って捜さなきゃだな(^^)

 うんうんうん、と頷くポム。
■バジル To:ルツァー
 も、もちろんさぁ。受けた依頼は120%の力で解決するのがうちのモットーだものねっ

 バジルは焦ってコクコクと頷いている(笑)。
■ルツァー To:ALL
 それは頼もしい(^^)

 それで‥‥確認したいのですが、以上の条件で、この依頼を受けてくださいますか?
 もし、そうでしたら‥‥これからの事を詳しく話し合いたいのですが‥‥

 と、ルツァーは皆の顔を見渡した。
■ポム To:ルツァー&シーアン
 あたしはいいと思うな…

 つぃ‥‥とシーアンを見る。
■バジル To:ルツァー&シーアン
 僕もいいと思うよ。なんたって探し物に浪漫を感じるもの。

 同じく二号。
■アイシャ To:ルツァー&シーアン
 アイシャも〜。

 同じく三号。
■クロス To:ルツァー&シーアン
 悪くないんじゃないかな?

 同じく四号‥‥と、皆シーアンに注目する。
■シーアン To:ルツァー
 1つだけ確認したいことがあるんだけどさ。
 今の所、あては何一つ無いに等しいと思うんだ。
 もし見つからなかったら、どうなるんだ?
 違約金払わされたり、経費は全部俺ら持ち・・・って事になるのか?

 ほう,とフードの奥で感心するカヴァレス。 どうやら「この男がリーダー」だと認識したらしい。
■ルツァー To:シーアン
 現状では、ほんと何もわからない状態ですからね。
 だから‥‥報酬はおやじさんと相談して、あの金額に決めました。
 もしも見つからなかったとしても‥‥違反金をとるつもりはありません。ただ、全額報酬を支払う事はできませんが‥‥。
 その場合は‥‥最初に契約金として支払う予定の一人200ガメルってことになるのかな?
 もちろん、経費は私が支払うから、貴方達がマイナスになるということは‥‥ないと思います。

 と、自分の頭の中と相談しつつの回答だ。
■シーアン To:ルツァー
 じゃ、契約成立だ(笑顔)。

■カヴァレス To:ルツァー
 悪ぃがもう一点だ。

 と笑顔でシーアンが締めようとしたとき、寡黙な魔術師が突然割りこむ。
■カヴァレス To:ルツァー
 契約中によぉ,ルツァー殿が像を発見した場合も全額報酬だ。
 クク,俺達ぁ「冒険好き」で遊んでる訳じゃぁ無ぇんだ, 情報だけ聞いて発見されてもかなわねぇんでなぁ。

■シーアン To:カヴァレス
(こいつ、聞いてないようでちゃんと聞いてるんだな(^^))

■ルツァー To:カヴァレス
 そうですね。冒険者の方々に散々調べてもらって‥‥そして最後の美味しいトコ取りじゃ、申し訳ないですしね。
 ちゃんと最後まで冒険者としての責務を果たしてくれたのなら、報酬は全額支払いましょう。

 ルツァーは真剣な眼差しでカヴァレスを見つめ返した。


 契約内容をお互い確認したので、シーアンは羊皮紙を1枚とりだし、依頼内容と雇用条件をさらさらと書き出した。
 文面を確認し‥‥内心、大丈夫‥‥とうなずく。
 最後に代表者としてサインを書き、ルツァーの方へと差し出した。
■シーアン To:ルツァー
 ここにあんたのサインもよろしく頼むぜ。

■ルツァー To:シーアン
 はい。

 ‥‥‥でいいのかな?

 ルツァーのサインが入ったのを確認すると、シーアンはさっさと羊皮紙をしまった。
■シーアン To:ルツァー
 で、これからの事だけど・・・ルツァー―――さん、には、何か考えがあるのかい?
 なければ、俺達で情報集めはするから、居場所だけはっきりしておいてくれないか?
 毎日、報告に行くことにするから。

■ルツァー To:シーアン
 そうですね。オランの右も左もわからない私が一緒だと、スムーズに調べられないかもしれないでしょうし。
 では貴方達が調べものをしているあいだ、私はここの宿屋にいますよ。
 そうすれば、いつでも連絡取れるでしょう?迷子になる事もないでしょうし。

■クロス To:ルツァー&シーアン
 それなら問題ないね。出かけるときは店のおやじさんにでも、ひとこと行き先を言って置いてくれればいいし。

■ルツァー To:クロス
 この年で迷子は、ちょっと恥ずかしですから‥‥(^^)

 ポムはにやりん♪と事の成り行きを見ていた。
 しかし、ちょっと引っかかるモノが。

 もう一度、自分の手元にある依頼書の写しを見てみる。それには、「魔術の心得はあれど‥‥‥」と書かれている。
 そして、ルツァーをもいちど見る。
 レスみたいな魔術師なのかな〜〜と見てみても、着てる服装はラフな格好だから‥‥きっと古代語魔法の詠唱の邪魔にはならないな♪でも、手に持つべきメイジスタッフの姿形が見つからない??
 バジルみたいに精霊とお友達?かな‥‥と見て見ると、精霊の嫌いな金属類はまったく身につけてないから‥‥もしかしたならお友達カモ?
 アイシャみたいに神様を尊敬してるのかな〜と見ても、身につけてるものは全て普通の服装。どこをとってもホーリーシンボル見あたらず‥‥‥
 はて、ルツァーは何の使い手なんだらう?うう?
 小さい勇者は、頭をフル回転にて考える‥‥
■ポム To:ルツァー
 なぁなぁ、ルツァーさん。
 ここに魔術の心得って書いてあるけど
 どんなのが得意なんだ?(^^)
 あたしは森の事とか得意なんだ♪

■ルツァー To:ポム
 あぁ魔術の事ですね。
 ささやかなものですけど、古代語魔法を少したしなむ程度です。得意ってほどじゃないんですが‥‥(*^^*)。

 ここのおやじさんに何か特徴はないのか?って言われまして‥‥一応古代語魔法が使えますって答えたら、なら依頼書に書いておけばいいって言われたんです。
 でも、本当。かじった程度なんですけどね。

 と、はにかみながら答える。
■ポム To:ルツァー
 そうか、古代魔法かぁ(^^)
 そうじゃないかって思ったんだけど
 杖とか持ってないから精霊とお友達かなって迷っちゃったんだ(えへへと照れ笑い)

■クロス
 (古代語魔術師か…このあたりの…オランの魔法使い達とは、だいぶスタイルが違うね…)  

 ちらっと仲間となったカヴァレスの方をみたり、ルツァーを見たり。
 いわゆる「魔術師」と、ちょっと毛色の違う魔術師とを見比べたりした。
 もちろん、双方に気が付かれないように‥‥‥‥★


 依頼も正式に決まったということで‥‥その後はささやかな宴となった。
 各自ちょっとほろ酔い気分になったものの、明日からの依頼には差し支えないだろう。

 宴もそろそろ終わりかというところで‥‥ルツァーは一足先に部屋に戻ることにした。
 各自に自分の部屋の場所を教え、いつでもたずねてきていいと言い残すと部屋へと戻って行った。



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