SW-PBeM Scenario #36
氷晶の蒼狼
第11章 任務終了

それぞれの想い


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洞穴から山道へ

 ジリィの洞穴を抜け、フラウが先頭となって歩く。
 そのまま丘を下り、森に入っていく頃。だんだんと周囲がぼやけて行ったようだ‥‥‥

 ‥‥‥
 気が付くと、最初の水場近くの山道についているではないか。
 いったい、いつの間にこんなに距離を歩いたのだろうか?
 頭の中に、疑問が浮かぶ。
■キオ To:ALL
(精霊語)
 このまま道を下れば、集落がある。そこまで行けば大丈夫だろう。
 此度は、ほんに世話になった。
 通常ならば「いつでもきてくれ」と言うのだろうが‥‥‥。
 もう、きっと会う事はないだろう。

 ‥‥‥では、失礼する。 

■ポム To:キオ
 おう♪元気で(^^)/

■シーアン To:キオ
 世話になったな。守り神によろしくな。

■クロス To:キオ
 さよなら。忘れないよ。

 すっ‥‥と頭を下げたフラウ。
 次の瞬間には風となり、山の奥の方へと駆け抜けて行った。

 静寂が、皆を包む。
 ヒン‥‥‥とロシがいななく。
 辺りを、涼やかな‥‥というには、ちょっと無理のある風が吹いている。
■ルツァー To:ALL
 さて‥‥。
 お腹も空きましたし、集落へと行きましょうか(^^)。

 そう良いながら、ぽん、ぽんとロシの首筋を撫でている。
■ポム To:みんな
 うん、うんまいもん食べに急ごうぜ♪

 よほどお腹が空いているらしい。
 ‥‥まぁ、ポムがいろいろ作業した後に「空腹じゃない」とゆ〜のは極稀ではあるが‥‥‥
■シーアン To:みんな
 一応、ちっとは警戒してくれよ。
 覚えてるだろ?像を狙ってたあの3人組・・・。
 ま、馬車の後を追ってきたとは思えないけどな。

 と、警戒を怠らないシーアン。
 それに対して、依頼人は
■ルツァー To:ALL
 そういえば、像と依頼料の受け渡しはいつ行いましょう?
 山脈の守り神に関する物という事がはっきりとわかりましたし‥‥あまり他の方に見せるのもなんだと思うのですけど‥‥
 いや、そろそろ自分で間近に見たいな〜ってのもあるっちゃあるんですけどぉ‥‥(^-^;;;

 そう言えば、像はまだカヴァレスが持ったままだったりする。
■バジル To:カヴァレス
 あぁ、あれ、まだレスが持ってたの?

■シーアン To:ルツァー
 こんな道端じゃなんだから、今夜じゃ駄目デスか?
 ブロン親子の家なら安心だと思うんデスけど。

■バジル To:シーアン
 そうだね。それがいいね。
 なんだか色々あって、肝心な事 を忘れちゃいそうだったよ。

■ルツァー To:バジル
 (TT)

 それはあんまり‥‥と涙する依頼人。

 ‥‥‥
 いや、涙はながしてないが、ちょっとウル目だ。
■バジル To:ルツァー
 あ、ご、ごめん〜
 大丈夫、大丈夫だよ。ほら、ちゃんと像だって手に入ったじゃない。
 レスは僕と違ってうっかり落として無くしたりしないしっかり者だから、きちんとあなたの手に渡りますって。

 あ、でもそういえば、学院でトパーズが触媒になるかどーかとか聞いてたなぁ……
 触媒って使ったら無くなっちゃうのかな?

 そうぼそっとつぶやいたバジルの声に、さらにうるうるとなる依頼人。
■バジル To:ルツァー
 (はっと我に返って)あ、あ、別にレスが像を使っちゃうなんて言ってる訳じゃないんですよっ。いくら好奇心旺盛な魔法使いだって人のもの勝手に使っちゃったり、し、しないですよ〜。ね?レス?

 と、好奇心旺盛というよりも「力」を求めている魔術師に向かってそう問いかける。
 ‥‥‥
 大丈夫、彼はプロだ。
 依頼遂行「は」きっちりやるにちがいない。

 ‥‥
 違いないといいなっ(弱気)。
■ルツァー To:バジル
 でも‥‥カヴァレスさんは依頼に関しては「きっちり」しているようですし‥‥だっ‥‥大丈夫ですよね(^^;;;

 いまいち弱きな依頼人であった。
■カヴァレス To:バジル&ルツァー
 さぁて,どうだったかねぇ?クックック・・・

 カヴァレスにとって今回の旅は、玩具が多くて飽きのこない素晴らしいものだったに違いないっ!(笑)と、一人ほくそえんでいると‥‥
 依頼人の腰の辺りをぺちぺちと叩いている手が一本。
■ポム To:ルツァー
 大丈夫♪大丈夫♪レスは大丈夫だって
 ルツァーさんは心配性だなぁ(笑)

 と、信頼深き仲間からの太鼓判。
■カヴァレス To:ポム
 ・・・・・・・とっとと帰るぜぇ?

 しまった、「ちんまい勇者」の一人が居たんだった(T__T)
 どうもカヴァレス、この「グラスランナー」という種族にはペースを乱されるらしい‥‥‥
■ルツァー To:ALL
 では‥‥ひとまずブロンさんのお宅にちょっとお邪魔しましょうか。
 山から無事に帰ったって報告もしておいたほうが良いでしょうしね。

 と、進路がきまったので一路ブロン宅へと向かう一行であった‥‥
 ドワーフの集落が見えてきた頃、ふと山を振り返ってバジルがぽつりとつぶやく。
■バジル To:
 今回は色んな人…っていうか、草とか精霊と知り合えて、なかなか貴重な体験をしちゃったなぁ。

 でもどの出会いもせつないって言うか……なんだか辛いよ。

 そのつぶやきは、誰かに向けて言っているものではなかった。
 そのつぶやきが、囁きが。耳に届いたのか‥‥
■クロス To:バジル?
 でもそれも、きっと宝物だよ。いつまでもきっとね。
 忘れずに、大事に仕舞っておくと良いよ。彼らは確かにいたんだから。
 そして僕らと同じ時を過ごしたんだから…

 彼らもきっと、僕らのことを忘れずにいてくれるよ。

 そっと答える。
 しかしこのセリフは、バジルのみに向けた言葉ではないだろう。
 自分の心に向けた言葉。
 そんな風にもとらえられた。
■バジル To:クロス
 なんだか君達が羨ましくなっちゃうな。
 どんな苦しい想いも歌や音楽に乗せて伝えているうちに、きっと綺麗な想い出に出来る様な気がするよ。
 僕の中にあるこの気持ちはいつか小さくなってどこか片隅に忘れてしまうんだろうけれど。

 そう、ちょっと悲しげな声でつぶやく。
 いつか、この「想い」が風化してしまうのだろうか?と‥‥

 その悲しげな声を吹き飛ばすかのように。
 哀しい心を吹き飛ばすかのように。
■ポム To:バジル
 あたしが歌ってあげるよ♪
 ずっとずーっと忘れないようにみ〜んな詩にしてあげるよ
 冒険には一緒に歌って行こうぜ♪
 だから思い出せる(にやりん)

 ポムが明るくにやりん♪とウィンク。
 想い出は一人だけのものではなく、みんなのものなんだよね〜ってね♪
 そう、願いたい。
■アイシャ To:クロス
 ……クロス、ありがとう(にこっ)

 いろんな事があって、さみしい気持ちになってたアイシャも、クロスの言葉に元気づけられた気がした…。

 だが、いつもながら罪作りな笑みである。
 そう、まるで天使のように‥‥‥。

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