SWPBMシナリオ#32

恐怖再び

第五章:それぞれの調査!

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スコット邸

 メルディスは以前似たような事件で関わりのあった人物、スコットの家を訪れました。
学院の中では割と高い地位にいる人間だけあって、大きい家に住んでいます。

本来なら学院内の業務で忙しいのでしょうが、最近相次いだゴタゴタのせいで自宅 での処理に追われているようです。
メルディスが扉を叩くと、すぐに顔を出しました。

■ スコット To:メルディス
どちらさまかな………?

ああ、メルディスか。
この前は悪いことをしたな、申し訳ない。
ロバを引き連れて………何かまだ言いたいことがあってやってきたのかな?

■ メルディス To:スコット
ぜはーぜはーぜはー。
す・・すみませんが水を一杯・・・・・・。

(水をもらって生き返る)

ふう、助かりました。
トーイに引っ張りまわされて死ぬかと思いましたよ。(苦笑)
それはさておき・・・お久しぶりです。スコット。
前回は俺も言いすぎました、すみません。

(ぺこりとおじぎするメルディス。つられてトーイもぺこり)

お辞儀をするロバを見ながら、スコットは珍しくにこやかな顔を見せました。
■ スコット To:メルディス
久しぶりとは言っても、まだ一週間も経っていないがな(^^;;

それにしても、よくしつけられているな、利口なロバだ。

■ メルディス To:スコット
それでですね、今日訪ねてきたのは2、3聞きたいことがあるんからなんです。
もうご存知かもしれませんがオランでまた連続殺人事件が起こっているんです。
それで被害者の状況が前回と酷似していることから官憲は、前回と同一線上の事件 と見て捜査しているようです。

俺にとってもこれは他人事ではないですので犯人捜査に協力しているのですが・・・。
昨日偶然にもその犯人に襲われている人を助けました。
俺はまだ未熟なんでそいつが何者かわからなかったんですが、仲間の一人が知って いまして・・。
スポーンと言ってデーモンの一種だそうです。

で、本題ですが。
まず、前回の剣はちゃんと保管されていますよね?
まさかまた盗まれた・・なんてことはないですよね?
大丈夫だとは思いますが一応確認しておきたいので。

メルディスが剣と悪魔のことを口に出すと同時に、スコットの顔は急に曇 りだしました。
■ スコット To:メルディス
その話か………外で話すのもなんだから、とりあえず中に入りなさい。
すまないが、ロバは外だ。

■ メルディス To:スコット
ええ、そうですね。
じゃあトーイ、ここでおとなしく待ってろよ。
(手綱をその辺の木に縛っておく)

スコットに招かれてメルディスは応接室にやってきました。
話し始めたスコットの口調はやはり重くのしかかるようなものでした。
■ スコット To:メルディス
あの剣は間違いなく、最上階に封印されている………大丈夫だ。
あんな危険なものは世間に出すわけには行かないよ。

それで、引き続き起きている殺人の件だが、やっぱりまだデーモンが関わっていたんだな………。しかも、スポーンとは………また厄介な。
スポーンがいると言うことは、それを召喚できると言うことだが、スポーンを召喚するのに生け贄は必要ないのだよ。
召喚者が何を考えているのかは分からないが、早めに手を打たないと無数に召喚される可能性がある。

こちらでも調査する必要がありそうだな、報告御苦労だ。

■ メルディス To:スコット
それを聞いてまずは一安心ですね。

スポーンなんですが、前回のデーモンの忘れ形見という事は考えられないのですか?
俺達があいつを捕まえる前に召喚されたスポーンがそのまま命令にしたがっている。
そんな事はないですかね?

しかし・・生け贄は必要ないという事ですが、サモンサークルのようなものは必要なのでしょうか?
前回のグルネルのときのようなもの・・・もし必要ならスポーンが呼び出されたサークルが見つかるはずですし・・。
そこから犯人の手がかりを見つけれるかもしれないのですが。
それにしても、スポーンを呼んで何をさせたいのか・・・?
動機が分からないなぁ・・・。

■ スコット To:メルディス
………………。(少々思考モードにはいる)
サモンサークルの種類によるな。
ものによっては一体しか召喚できないし、複数召喚できるものもある。
いずれにしても、正確な形を成していないと意味を成さん。踏み消される程度でも 役に立たなくなる。

異界からものを呼び出す以上、何らかの力が働かないといけないわけだが、それが 魔法具だったりサモンサークルだったりするわけだ。
生け贄なるものはあくまで単なるその力を増幅するものにすぎん。
いずれにしても、魔法具かサモンサークルのいずれかはどこかに存在するだろうな。

犯人がいるかどうかは分からないが、いたとしても目的は分かるかどうか………

■ メルディス To:スコット
それは・・もしかすると、生け贄さえあればより強力なものも呼び出せるかもしれない。
そういうことですか?
何にせよ急がなきゃまずいな・・・。

では、そのサモンサークルですが・・・・。
ある程度の大きさは分かりませんか?
もちろん大きなものはとことん大きいかもしれませんが、最低ラインでこのサイズ というものが分かれば、
捜索もしやすいと思うんですが・・・。

ん・・・・・。(ちょっと考える)
サモンサークルを使っての召喚というものは、そのやり方さえ知っていれば誰にでもできるものなんですか?
それともある程度の素養は必要でしょうか?

■ スコット To:メルディス
まぁ、そう言うことだ。君達が以前倒したようなもの(=グルネル)はおろか、上位 魔神すらも呼び出せるだろう。もっとも、強力なものを呼び出すにはそれなりの手間と時間がかかるがな。

で、サモンサークルの最低限の大きさは直径にして6m程必要となる。
どんなにレベルの低い異界の生物を呼び寄せるにも、それだけの大きさが必要だ。ただし、小さなものは生け贄なくては大した物は呼べないし、一度きりしか使えない だろうがな。

召喚そのものは、やり方さえ知っていれば、誰にでもできる。逆に言えば、やり方 を知らないと出来ん。そのやり方というのは、相当知識のあるものでないと分からんよ。
サモンサークルには、複雑な紋様と儀式の手順があって、それを完璧に覚えてないと使えんからな。

■ メルディス To:スコット
ふむ・・・・・・参考になりました。

取り合えず犯人はその手の知識に長けてるわけですね。
少しは手がかりがつかめそうです。

さてと、協力感謝します。
俺はこれから現場の方に戻って仲間たちと捜査を再開します。
スコットの方でも何か分かれば教えてください。
俺達は銀の網で連絡が取れるはずですので。

■ スコット To:メルディス
そうだな………賢者としてある程度名を馳せているか………そうでなければ、邪神 と関わりを持ちそうな人間か、だ。

今からの調査で何が分かるか、期待は出来ないが………とにかく何か分かり次第連 絡を入れよう。
頑張ってくれ。

■ メルディス To:スコット
ええ、お願いします。
それでは。


玄関を出てメルディスの目に入ってきたのは、子供達に興味津々の視線を 投げかけられ困っているトーイ。
■ 子供達
おい、ロバだよ、ロバ。
おい、お前触って見ろよ。

■ 子供達
嫌だよ、蹴られるかもしれないじゃない。

■ メルディス To:トーイ
ん・・・・・(苦笑)
なんだおまえ、ずいぶん人気者じゃないか(笑)

ここでの用は済んだ。
そろそろ他のみんなも現場Cに向かってるはず・・。
さ、俺達も行こう。

こうしてメルディスはスコット邸をあとにしたのでした。

北の区域

北の区域は相変わらず、大通りにしか人通りはありませんでした。
昨夜の事件がすでに知れ渡っていたのか、すでに小道にはほとんど人通りはないようです。
包囲網を担当している官憲の緊張もますます、張りつめているようでした。
■ パオル To:ヴァーン
さてさて、どーしたもんでしょうかね?浮浪者の方にお話を伺いたいけれど見当 たらないし。

とりあえず辺りをぶらつきましょうか。

■ ヴァーン To:パオル
そうだな、歩きながら探そう

そのまま辺りをぶらつき出す二人。

二人はしばらく浮浪者を探し歩いていましたが、ここしばらくの物騒な事件のせ いか、なかなか見あたりませんでした。
しばらく探し歩き続けていると、ようやくそれらしき人が人通りの多い公園でひ なたぼっこしているのが見つかりました。

■ パオル To:浮浪者とおぼしき人
あの!すみません。
浮浪者の方です・よね?(^^;

■ 浮浪者A To:パオル
ン〜?
まぁ、有り体に言えば、そうだよ浮浪者だ。
なんかようか?

■ パオル To:浮浪者
ボクらは北区の連続殺人事件に協力しているものなのですが、殺された被害者に 浮浪者の方がいたんですけど知りませんか?

あ、これ少ないですけど貰って下さい。

そう言って10ガメルを相手に差し出す。
■ 浮浪者A To:パオル
お、ありがとうよ。
この前殺されたヤツ?ケルンのことかい?
あいつがどうかしたのか?

■ パオル To:浮浪者
そそ、ケルンさんだけでなく何人も殺されてますよね。
ここ何日か北区で変なものとか見かけませんでしたか?
あと変な噂とか、そういった妙な話はありません?

さて、その直後。
メルディスがトーイに引っ張られて、北の区域のとある公園にやってきたと き………
丁度、前方に見知った二人−パオルとヴァーン−が浮浪者と話しているところに 出くわしました。
■ メルディス To:パオル&ヴァーン
あ!パオル!ヴァーン!!
って・・おいトーイ止まれ!!

(結局ずるずると引きずられ10Mほど行ったとこで止まって戻ってくる (笑))

ふう・・そっちはずいぶん早かったんですね。
どうです?娘さんから何か聞けましたか?

■ パオル To:メルディス
やぁ!メルディスさん。
こっちは全然ダメですよ。とても聞ける状況じゃなくて・・・。

■ ヴァーン To:パオル
そうだよな、あの状態じゃ聞きたくても聞けないしな・・・・・・

そう言うとヴァーンと共に肩をすくめる。
■ メルディス To:パオル&ヴァーン
そうですか・・・・・。
まぁそれは仕方がありませんね。
娘さんに迷惑をかけるわけにはいきませんし。

こちらはスポーンやサークルについてある程度聞けました。
後でみんなそろったときに話しますね。
それと、スコットに協力を付けました。
何か分かり次第知らせてもらえるはずです。

■ 浮浪者A To:パオル
で………話を続けさせてもらっていいかい?(^^;;

ケルン以前に殺された仲間(=浮浪者)は、ここら辺に官憲の包囲網がしかれる 数日 前の話だけどなぁ………
その話は終わったらしいけど………ホントに終わったんだかどうか。

見かけたのは変なものってより、怪しい集団ってヤツか。
ン〜丁度、悪魔騒ぎが解決したって話が流れた日の、翌日の夜遅くだったかな?
武装した4人組がここら辺の空き家とか空き地とかを、あっちゃこっちゃ調べ回 って いたんだよ。
ここ最近、ちょくちょく見かけるからなぁ、真夜中にも。
怪しいと言っちゃ怪しいよな。

■ メルディス To:浮浪者A
おっと、話の邪魔してしまったようで・・すみませんね。

・・・・武装した4人組ですか。
どんな4人組か分かりますか?
たとえば大柄な戦士風のがいたとか、たとえば黒ずくめの奴がいたと か・・・・。

メルディスの一言に、意外そうな表情をして返答してきました。
■ 浮浪者A To:メルディス
え?ああ、そうだよ。
よく分かったな。
そんな感じだったよ。

そんな感じの奴らが、空き家とか空き地を調べまくっていたんだ。

浮浪者がここまで喋り終わった時、マーズとフィリスがやって来ました。
■ マーズ To:フィリス
いやぁ、しかし驚きましたねぇ。
さっきの官憲さん、確かアインさんでしたっけ?
結構若い方みたいだったのに、部長さんなんてねぇ。
まったく、人は見かけによらないものですねぇ。

巡査部長というものが下から2番目の役職だなんて、マーズが知るはずも無かっ た。
そして勘違いもそのままに、前方に見える見知った顔に声をかけた。
■ マーズ To:メルディス&パオル&ヴァーン
おや?あれに見えしは・・・お〜い、みなさ〜ん!
首尾はいかがでしたかぁ?何か有力な情報とかありましたかねぇ?
こちらはですねぇ

1.スポーンの逃亡方向に空家が4件ほどあった。
2.そのうち1件にはサモンサークルがあった。(官憲の手で破壊済み)
3.アティス・アイン巡査部長に空家調査の許可をもらった。

という感じでしたねぇ。

■ フィリス To:パーティ
おまたせしました〜^^)/
…あれ、私達が最後ですか^^; すみません手間取っちゃって…
マーズさんのいうように、、官憲屋さんで空き屋や廃屋の捜査許可を もらってきました♪
見咎められたら担当の官憲さんの名前を出せば通るそうです。
…って、これってもしかして、ちょっと強引な捜査して見咎められても
その場は取り繕えるってことでしょうか…

微妙に危険な考えをしてみるフィリス。
■ パオル To:マーズ&フィリス、ALL
あ、マーズさんにフィリスさんも来ましたね。お二人ともお疲れさんです。

ふむ・・・なるほどね。
それじゃあ、これから空き家とかを調べて回りますか?

■ メルディス To:ALL&浮浪者A
あ、ちょっと待ってください。
俺の方の結果を報告しますから。
その前に・・・・・。

(浮浪者Aの方に向かって)

それでですね、その4人組ですが・・今日は見ていませんか?
俺達その4人を探してるんですけどね。

■ 浮浪者A To:メルディス
いや………。
今日のところはまだ見てないねぇ。
でも、ここ最近よく見かけるから、探せば見つかるんじゃないかなぁ………

■ メルディス To:浮浪者A
そうですか。
いや・・どうもありがとう。
助かりました(笑)

■ パオル To:浮浪者
参考になりました。ありがとうございます。(_ _)ペコリ

■ メルディス To:ALL
付近の空家を探してるうちにもしかしたらルード達と会うかもしれませんね。
それはそうと、俺のほうの報告を。

1、サモンサークルは最低でも直径6mは必要。また、スポーンの召還に生贄は 必 要ない。
2、召還はそのやり方さえ知っていればだれにでもできるが、それには相当の知 識 が必要。
3、スコットのほうでもその手の人物を当たってくれる。

以上です。
邪神にかかわりの有る者の仕業かもしれないとスコットは言っていました。
とりあえずはすポーン召還に使われたサークルの発見が先決でしょうか?
ルード達もおそらくはそれを探していると思うのですよ。

■ パオル To:メルディス、ALL
ふむふむ・・・、それなりの知識が必要なんですね。
にしても、この北区にそんな知識を持った人が住んでるんでしょうかね。(ー ー?
で、これからどう動きますか?

■ マーズ To:ALL
そうですねぇ。
やっぱり、サモンサークルを探すのがいいんじゃないでしょうかねぇ。
せっかく許可ももらえたわけですし、メルディスさんによれば最小でも6mの大き さな んでしょう?
それだけ大きな物を書ける空家というのは結構限定できそうですしねぇ。

■ メルディス To:ALL
ええ、そんな空き家となると数も限れるんじゃないでしょうか?
ん・・・・そう言えばさっきの彼(浮浪者A)ならこの近辺にも詳しいんじゃな いか な?
特に空き家とかならなおさらです。
ちょっと聞いてきましょう。

■ メルディス To:浮浪者A
たびたびすみませんね。
もうちょっとだけ聞きたい事があるんですがいいでしょうか?

えーっとですね、この辺で[直径6Mほどの円]が書けそうな大きな部屋のある空 き家 知っていませんか?
ご存知だったら場所を教えて欲しいのですが。
それと、この辺は空き家って多い方でしょうか?

■ 浮浪者A To:メルディス
直径6Mってねぇ………ここら辺は割と金持ちが住んでいるから、居間くらいの広 さが あったら何処の家でも描けるんじゃないかなぁ。

空き家ならここら辺には4軒しかないよ。
どれも、結構広いからたまに俺らのお仲間が中にいたりするんだ。
もっとも、そのうちの一軒は封鎖されちまっているけどな。
場所はそれぞれ、「ああ行ってこう行った」場所にあるよ。

■ メルディス To:浮浪者A
封鎖ですか?
ふーん・・なるほどね。
何度もすみませんでしたね。
これはお礼です。ありがとう。
(5ガメルを手渡す)

■ メルディス To:ALL
どうもどうも。
これこれこういう所に4個所ほど空き家があるそうです。
そのうち一件は封鎖されてるそうですが。
どうします?どれから当たりましょうか?

■ マーズ To:メルディス&ALL
そうですねぇ。
僕は手っ取り早く一番近い南の空家から回ってみるのがいいと思いますよぉ。
いかかでしょう、皆さん?

■ パオル To:ALL
うーん・・そうですねぇ、片っ端から当たっていくなら手近の所からいきますかね?

■ メルディス To:ALL
ええ、どうせ手がかりはないんですから近いところから行きましょう。
それじゃあまずは南ですね。

ほら!トーイ行くぞ!

早速、犯人を捜しに付近の空き家を調べに行く一行でした。
行き先に何があるかはGMのみぞ知る………

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GM 大石
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