それから、数十分後、官憲で教えられた通りの場所−北の区域−にやってきました。
大通りにおける人通りは決して少なくないようですが、裏通りには全く人通りはないようです。
それを埋め合わせるかように、北の区域に通じる有りとあらゆる道にて、多数の官憲が警戒に当たっているました。

■ メルディス　To：官憲の一人

すみません。 銀の網亭で北の区域の殺人事件の張り紙を見てきた者なんですが、 今回の一件の詳しいことを教えてもらえないでしょうか？

■ 官憲　To：メルディス

あ？ああ、民間の協力は大歓迎だ。よろしく頼むよ。 早速詳しい話をさせてもらうか。 一番最初の殺人が起こったのは今から、二日前の夜ことだ。 その日の内に計二人が殺された。 次の殺人は昨日だ。二人が襲われた。一人は死亡、もう一人は重傷を負って神殿 で保護されている。 被害者は合計で４人という事になるな。 全てここら辺、つまり北の区域で行われている。現場は三ヶ所だが、昨日の事件のみ二人いたところを襲われている。 この事件が連続殺人と断定されたのは、それぞれの手口が非常に似通っているから何だが……… 　実は、今回の連続殺人発生の直前に解決された別の連続殺人事件があってね、 今回の事件は前回のと状況が非常に似ているんだ。 　まず、被害者が鋭い刃物でなぶり殺されるように切り裂かれてなおかつ、最初 に喉をやられていること。犯人の姿を目撃した人全くいないこと。さらに手口が非常 に鮮やかなこと。 どれをとっても、前回と全く同じなんだ。 まぁ、違いと言えば一人じゃなくても襲われたケースがあることとくらいかな。

■ パオル　To：独り言

ほぉ・・・。（同じような事件が既にあったのか・・。）

■ メルディス　To：官憲

喉ですか！？ 確かに前の事件と似ていますね。 （恐ろしいくらいにそっくりだよ・・・）

その官憲は一息ついて、再び話し始めました。

■ メルディス　To：官憲

召喚の！？ それは本当ですか！？ まずいな・・・すでに召喚した後だったら・・・・・・ 質問です。 まず唯一生き残りの方ですが、会って話を聞く事はできるでしょうか？ その時もしかすれば犯人の特徴など見ているかもしれませんので聞きたいのですが・・。 そちらの方では何か聞かれてないでしょうか？ また、それ以外でも何か物的証拠は残されてなかったんでしょうか？ それと・・そうそう、とりあえず殺人現場の場所は教えてください。

■ 官憲　To：メルディス

ああ、そのサークルは召喚された後だったらしいね。 ちなみに、それが見つかったのは今から四日前のことだね。その日中に撤去しておいたけどね。 でも、それで召喚されたものは前回の事件の時に一緒に退治されたはずだけど？ で、保護された人だけど、マーファ神殿に保護されているよ。 我々も聞いてみようと思ったんだけどね………ちょっと記憶喪失に陥ってるらしくてね。 何も聞き出せなかったんだよ。 ちなみに、死体は本部の死体安置所におかれているけど、見る？（笑）

■ メルディス　To：官憲

あ・・サークルってあの時のもの！？ 何だそうでしたか・・・(苦笑) 死体はいいですよ(苦笑) 記憶喪失ですか・・・困りましたね。 まぁ、神殿の方にあとで一度伺わせてもらいますよ。

続けて官憲は言ってきました。

■ フィリス　To：官憲さん

あのぅ、重体の方はどうして助かったんですか？ 他の方はその滅多切りというか…惨殺、なんですよね。 現場に駆けつけた方とかがいたんでしょうか？

■ 官憲　To：フィリス

そう言うことらしいね。 現場ABCというのは事件が起きた順でつけた呼び方なんだけど、その被害者は現 場Cでやられたらしいんだ。 付近の住人が人が駆けつけるのを見たらしいよ。 詳しい話はそこの住人に聞いてくれ。僕は知らないんから。

■ フィリス　To：官憲さん、ＡＬＬ

（…住人の人への聞き込みって官憲さんのお仕事のような… それだけ人手が足りないのかな^^;） ふぃ、わかりました。ありがとうございました（ぺこり） …？「人が駆けつけたのを見た住人がいる」？ 駆けつけた人って証言にたってないのかなぁ… ま、人命救助の英雄さんなら聞き込みすれば見つかるよね^^

その通りなのである。
ここしばらく、オランでは色々な事件が起きているので官憲はてんてこ舞いなのだ。

■ 官憲　To：パオル

ああ？ 被害者については今のところ、あまり詳しくは調べていないんだ。通り魔殺人の可能 性が高いから。 分かっていることとしては、性別はとりあえず、死亡者はみんな男だね。まぁ、中年 と言っても良いんじゃないかな？ 重傷者は女性、というか女の子、かな？ 殺された父親と一緒に歩いていたところを襲われたようだね。 とりあえず、全員北の区域内に住んでいた人らしいよ。帰るのが遅くなってしまった ところを、運悪く………ってところじゃないかな。

■ マーズ　To：ALL

ふぅむ。 では、その現場C付近の住人の方々に聞き込みに行きましょうか？ こちらの官憲さんも知らないっておっしゃってることですしねぇ。

■ パオル　To：ＡＬＬ

ふむ・・・、なるほどね。魔剣にデーモンか・・。（ーー） ボクも先に現場Ｃの聞き込みに行きたいですね。

デーモンが出たら、ひとたまりもなかろう。

現場Cは北の区域の中でも、比較的金持ちな人が住んでいる住宅街に ありました。

昨夜遅く、高めの塀が延々連なっている大通りのど真ん中で、その事件は 起きたようです。
数メートル四方を区切った中で、数人の官憲が地面の様子などを 調べていました。
死体を官憲が持っていった事を除いては、事件当時とほぼ同じ状況のようで、 区切られた範囲は血のしみがあちこちに残っていました。

■ マーズ　To：ＡLL

そうですねぇ。 あまり時間をかけて犠牲者が増えるのも困りますし、手分け しましょうかねぇ？ 聞き込みにしても何にしても、６人も必要ないと思いますしねぇ。

■ パオル　To：ＡＬＬ

うん、ボクもそれが良いと思うな。 でわボクは官憲の方に、色々聞いて見ますね。

■ フィリス　To：ＡLL

じゃ、私は聞き込みにいきますね^^ そうなると…ヴァーンさんやマーズさんが一緒に 来てくれるとうれしいなぁ…（じぃ）

■ マーズ　To：ＡLL

わかりましたぁ。 では、僕はフィリスさんにご一緒させて頂きますねぇ。

■ メルディス　To：ＡＬＬ

それじゃあ、パオルとヴァーンに官憲の方を任せましょう。 俺もフィリスに同行して付近の住民に話を聞いてみます。 とりあえず生き残りの娘さんを助けた人物が気になります。 それに関して何か聞けるといいのですが・・・・。

と言うわけで、一行は一旦地元での聞き込み班と官憲への聞き込み班に別れることにしました。

官憲班はさっそく現場での聞き込みを始めることにしました。
官憲達の現場捜索は終わったのか、現場の片づけに入りつつあるようです。

パオルの呼びかけに、一人の若い官憲がやっていることを中断して答えてきました。

■ パオル　To： 官憲の人

それともう２つ。ディプレスさんの家族は父子の二人だけなのですか？ 最後にサモンサークルのあった空き家の住所を教えて下さい。

■ 官憲B　To：パオル

ああ………その空き家はああ行ってこう行ったところにありますよ。 ここら辺には空き家が結構あります………迷わないように気をつけて下さいね。 たとえ空き家でも正当な理由なくて入ったら、建造物侵入になりますからね………。 ちなみに、ディプレスさんのところは他に奥さんと息子さんはいるようですけど………何故です？

■ パオル　To： 官憲の人＆ヴァーン

いえ・・、残された家族は大変だなと思いましてね。（＾＾；； 参考になりました。ありがとうございます。（ぺこり） 他になにか聞く事はありましたっけ？

■ パオル　To： ヴァーン

おや？（ーー もし！もーし！！ ふむ・・、お酒が切れたのか。えいせいへいー！！衛生兵はい ないかぁー！

あさっての方向に向かって叫ぶパオル

■ パオル　To： ヴァーン

一体どーしたの？なんか考え込んでたみたいだけど・・・。 とりあえずテンションを上げていきましょう！！ どーも今回のは、嫌でもテンションが下がりそうですからね。今から沈んでいた ら この先もちませんよ！ 被害者の遺体とかも見せてもらわなきゃなんないですからね。 それに唯一の生存者である娘さんにも会って、後は何すんだっけ・・。 と・も・か・く！！情報を集めましょ！全てはそれからだ。

■ パオル　To： 聞き込み中の三人＆ヴァーン

（すぅ〜〜・・） 先に官憲本部に行きますからねぇ〜！！ 後はよろしくぅ〜！ でわ次行ってみよぉ〜！！（＾＾）／

と言うことで、三々五々に別れて情報収集の開始と言うことになりました。

一方その頃………

今回の殺人事件についての情報を探しに行くため、エルシアは単独で小さな酒場に向かいました。
その酒場は表の顔こそ、小さな酒場ですが、裏の顔は盗賊ギルドです。
盗賊同士の挨拶を済ませ、そそくさと入っていくエルシア。
そこで彼女を迎えたのは、以前彼女が情報を売った情報員でした。

■ 情報員　To：エルシア

よぉ………またなんか良い情報が入ったのか？ それとも………なんか情報を買いに来たのか？

■ エルシア　To：情報員

後者ね 今、連続殺人事件が起こっているけど、それに関する情報がほしいわ

エルシアの言葉を聞いて、情報員は苦笑しました。

この後エルシアは質問に窮し、延々と考え続けることになるのであった………

少し話は変わって、メルディス、フィリス、マーズの地元聞き込み班の話です。

周辺には、聞き込みの対象には困らないほど、数多くの住宅が建ち並んでいます。

付近の家の一つに目をつけ、そっちに向かうメルディス。
やがてドアの前に到着・・・。

メルディスの呼びかけに一人のおばさんが玄関に姿を現しました。

■ メルディス　To：おばさん

ええ、おっしゃる通りの物好きでして（笑）・・・お手数おかけします。 それでですね、先日この付近で殺人事件が会ったのはご存知の事と思います。 幸いにも襲われた方のうち一人だけは命を取り留めたわけでして・・・。 なんでも官憲の方から聞いたところによると、実は助けに入った人がいるらしいん で すよ。 そのことは何か知ってらっしゃいませんか？ あと、犯人の事とか気になる事とか何か無いでしょうか？ それと………最初に被害者を発見した方とかは知らないですか？

■ 住人のおばさん　To：メルディス

あら、丁度よかったわね〜。 事件現場の目撃者って私の事よ。 現場って言っても、事件が起きた後なんだけどね。 私が知っていることが役に多つんなら、是非とも話させてちょうだいな。

とか言っているおばさんのその表情は野次馬そのもの………（笑）

■ メルディス　To：おばさん

（おばさんの好奇心いっぱいな表情に内心焦りつつ（笑）） と、いうことはですね。 犯人らしき人影は見ていないんですね。 ４人組みですか・・・ふーむ。 もしかして、そのうちの一人は全身黒ずくめじゃなかったですか？ あ、それでその４人組みが女性を神殿まで運んだのでしょうか？

さらに質問を浴びせられて、おばさんはますます嬉しそうな表情で、べらべら喋って来ました（笑）

■ メルディス　To：おばさん＆マーズ＆フィリス

（ルード達かな？多分そうだろうな。それはともかくこの人なんか嬉しそうだなぁ………（苦笑）） わかりました。いや役に立ちましたよ、ありがとうございます。 あなたが見たときにはすでに女性は倒れていたと。 彼らはその場では犯人とは接触していないって事ですよねぇ………。 （思案顔でうつむく） ふーむ………。 あ、二人からも何か聞く事はないですか？

■ マーズ　To：おばさん

う〜ん、そうですねぇ。 貴方は犯人の姿をご覧になってらっしゃらないということですが、他の方はどうなんでしょうねぇ？ 井戸端会議で犯人を見たとか、こんなヤツだったとか、そんな話はありませんでしたかぁ？ 外見だけじゃなく、その頃に奇怪な物音を聞いたとかでもいいんですけど・・・。

■ フィリス　To：メルディスさん、マーズさん

えーと… （小声で） …一応このご近所の方にもお話を聞いてみませんか？ 事件の目撃はしていなくても、何かあるかもしれませんし。

■ 住人のおばさん　To：マーズ

わたしだけらしいのよ、ここら辺で事件を目撃した人って。 悲鳴を聞いた人は他にもいたらしいけど、怖くて見ようとは思わなかったみたいなのよ。

■ メルディス　To：おばさん＆フィリス＆マーズ

悲鳴以外はなにも聞こえなかったんでしょうか？ 爆発音とか・・は無いにしても、こう・・・金属音とか。 （フィリスとマーズに向かって小声で） そうですね、確認のためにももう１,２件は回っておいた方がいいかもしれないです ね。 それと、女性を助けた一団はほぼルード達と見て間違いないでしょう。 彼らからも話を聞く必要が出てきましたね。

■ 住人のおばさん　To：メルディス

私が聞こえたのは、悲鳴だけだけど……… それより、あなた達何か知っているの？教えてくれない？

おばさんはやはり好奇心に目を爛々と輝かせていました（笑）

■ 住人のおばさん　To：メルディス

あ〜ら、残念ね〜。 じゃあ、何か面白いことがあったら、私にも教えてちょうだい。期待しているわよ（笑）

このような野次馬根性が国家の活動を妨害、ひいては治安を乱すことになる、とも言う（苦笑）