SW-PBeM Scenario #31
かなしみのおやこ
終章 かなしみのおやこ

森を急ぐ者

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 冒険者達がエーギル親子のもとにいると同時刻。山を進む一組の男女の姿があった。
■ ルセウス To:シンディ
 シンディ‥‥足は大丈夫かい?無理はしてない?

■ シンディ To:ルセウス
 えぇ、大丈夫‥‥でも‥‥皆さん、本当にどうしたのかしら‥‥?

■ ルセウス To:シンディ
 山奥の遺跡にいくって言ったっきり‥‥。やっぱり‥‥私も一緒に行くべきだったな‥‥

 ルセウスの表情は、暗い。
 冒険者達だけで、遺跡に向かわせてしまった自分を責めているのだろうか?
■ シンディ To:ルセウス
 そんなこと‥‥‥
 ‥‥‥

 と、発言を言いかけてやめる。
 しょせん、言おうとした言葉など‥‥ただの気休めにもならない事を知っているからだ。


 二人は、ただ、もくもくと山を進んでいる。
 ルセウスの手には弓。シンディの手には‥‥なにか大きな包みがある。

 二人は、ただ、もくもくと山を進んでいる‥‥‥


 二人はとうとう「分岐」についた。
 右へゆけばマーシィの元へ。左の方向が‥‥遺跡があるところか?
 ルセウスには相変わらず「違和感」は感じられなかったが、マーシィにはその「違和感」を感じる事ができた。

 ‥‥とても暖かく、かつ、少し不安がっているような違和感が右の方向から感じられる。
■ シンディ To:ルセウス
 この‥‥この感じが「違和感」なの?

■ ルセウス To:シンディ
 たぶん‥‥ね。私には昨日も感じられなかったよ。
 冒険者の方々でも、戦士風の方は感じられなかったようだよ。
 魔術師の方も感じられたようだが‥‥どうやら彼は古代語魔法だけではなく、精霊魔法も駆使できるみたいだったしね。

 どう?「違和感」は何処の方向から、どのぐらいの強さで感じる?

■ シンディ To:ルセウス
 ここから‥‥右のほう。とても暖かいの。
 でもね、暖かいだけじゃなくって‥‥とても神秘的なものを感じるわ。

 ねぇ、ルセウス。昨日貴方この「右」の方向に行ったのでしょう?
 そこに、何があるの?
 昨日から聞いても‥‥答えてくれないじゃない‥‥

 シンディの問いかけに、ルセウスはちょっとうつむく。
■ ルセウス To:シンディ
 それで‥‥左の方向からは何も感じない?
 邪悪っぽい波動とか‥‥いや〜な感じとかは?

 ルセウスにまた答えをもらえないまま‥‥シンディはちょっとむくれはしたが、ルセウスの言葉に従い左の方向へも意識を集中させる。
■ シンディ To:ルセウス
 ‥‥‥
 だめ。何も感じないわ。

■ ルセウス To:シンディ
 ‥‥これを‥‥どう、とるかだな‥‥
 もうその違和感が除去されたのか‥‥それとも‥‥ただ単に僕らに感じられないのか‥‥
 どっちなんだ‥‥‥

 ルセウスは、慎重に考えている‥‥‥
■ シンディ To:ルセウス
 で、どうするの?遺跡にいく?それとも‥‥右の方向に連れていってくれる?

■ ルセウス To:シンディ
 ‥‥‥右に行こう。
 もし、何かあったとしても‥‥きっと彼女が教えてくれる。
 シンディ。右にいくんだ。
 ‥‥ちょっと辛いかもしれないが‥‥がんばってくれ。

 と、さらなる坂道を進むルセウス。
 そのルセウスの言葉の意味を、すこし考えながら‥‥シンディも後から続いた。

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