村長宅 |
探索2日目の朝がきた。
冒険者達が昨日と同じように探索への準備をし、朝食を取っているとルセウスも装備を調えてやってきた。
■ ルセウス To:ALL |
みなさんおはようございます。 では、今日一日よろしくお願いいたします。 |
ぺこりと頭を下げるルセウス。
運良くか、それとも村長やシンディの気遣いかしらぬが、ミトラの姿は見えない。
きっとここにいたら「僕も探索するぅ」と駄々をこねたに違いない。
■ オジイ To:ルセウス |
おはよう、ルセウス。今日もよろしくお願いしますね。 |
■ ルセウス To:ALL |
皆さん準備はよろしいですか? では出発しましょう。 |
■ アフル To:ALL |
うん、沢の奥のほうだから… 昨日と同じように川に沿って歩いて行けば良いよね。 |
■ ルセウス To:ALL |
では足元に気をつけてまいりましょうか。 |
一行は村長宅を出て、森へと入っていった。
森 |
鬱蒼と茂る森。
所々に狩人達が仕掛けた罠があったが、それらはほぼルセウスの注意によって回避することができた。
■ ルセウス To:ALL |
だんだん罠が多くなりますが‥‥注意してくださいね。 おや、この罠は‥‥ |
と、ルセウスが目を付けた罠は、どうも昨日ホズ達に教えてもらった罠とは種類が違うようだ。
その罠は、下に隠されているロープに足がひっかかると、そのまま足下から網が上にあがるというしかけらしい。しかけがまだなじんでいないらしく、比較的新しく設置した罠のようだ。
■ ルセウス To:ALL |
これは‥‥ゲルグが仕掛けたのかな? ‥‥何も人が通りそうなところにしかけなくともいいのに‥‥ |
ルセウスはちょっと困った顔をして、
■ ルセウス To:ALL |
この罠どうします?ここに仕掛けたままにしておきますか? いや、帰りに引っかかるってことはないと思いますが‥‥ |
■ オジイ To:ALL |
どうします?このままにしておいても大丈夫かとは思いますが……。 |
確かに、よほど注意して歩かないと危険な罠には違いない。
実際、ノエルがちょっとひっかかりそうになったのは内緒だ。
ヘルムンスはその場において「センスオーラ」をしてみた。
---植物の精霊が働いています---
---大地の精霊が働いています---
---風の精霊が働いています---
---精神の精霊が働いています---
特に変わった事はなかった。
■ アフル To:ルセウス |
別に、外す必要は無いんじゃないかな? あるのがわかってたら引っかかるような罠じゃないし。 |
■ アトール To:ルセウス |
そのままでも問題ないだろ。 まさかと思うが、人が通りそうなところだから仕掛けたって事もあるかもしれないけどな。 |
■ ノエル To:アトール&ルセウス |
そうよね。この罠が本当に獣をつかまえるものなのか・・・ 他の狩人も通ることを考えたら、もう少し別の場所の方がいいわよね。 人を引っかけるのに設置したものだったら解除しておくべきじゃない? |
■ ルセウス To:ノエル |
ここは‥‥比較的人が通る道ですからね。わざわざここを動物が通るとは思えませんよ。 ‥‥意図的に仕掛けたのか。それとも‥‥ |
またちょっとルセウスの表情が曇った。
■ ヘルムンス To:ALL |
まぁ、ホズさん達がこの程度の罠にかかるとは思いませんし、彼等やわたしたち以外に森に入る人はいないでしょうから、ほかっておいても大丈夫でしょう。 人を引っかけるためのものかどうかは、罠を仕掛けた人をここで待っていれば分かることでしょうが、今は先を急ぎたいですしね。 |
罠をかいくぐり、村に流れている川の源流当たりに‥‥‥ノエルはちょっと違和感を感じた。
その違和感は不快な物ではなく、むしろ暖かみを感じられるものだった。
しかし、ここは山の中、どうして暖かみが感じられようか‥‥?
一瞬その暖かみにふらふらと惹かれてしまいそうになるが、はっとして立ち止まった。そして、何を考えているのか憮然とした表情になる。
■ ルセウス To:ノエル |
ん?どうかしましたか? |
■ ノエル To:ルセウス |
リヴェアさん・・・シンディさんのお母さんがどの神を信仰していたかご存じないでしょうか? |
ノエルが感じる暖かみ。
それは、まるで信仰するマイリー神の神殿の中に居るような暖かみであった。
■ ルセウス To:ノエル |
え‥‥リヴェアさんは確か‥‥マイリー様を信仰していたと思うけど‥‥それが何か? |
■ ノエル To:ALL |
みんな何も感じないの? |
■ ヘルムンス To:ノエル |
何がです? |
■ オジイ To:ALL |
何か感じるのか、ノエル? |
■ アフル To:ノエル |
別に、何も… |
と言い、センスオーラしをしてみた。
アフルが感じたのは、
---植物の精霊が働いています---
---大地の精霊が働いています---
---風の精霊が働いています---
---精神の精霊が働いています---
特に変わった様子はなかった。
■ アフル To:ノエル |
うん、精霊力も普通だし… |
ヘルムンスも、その場で「センスマジック」を唱えてみた。
センスマジックは正常に発動した。
ルセウスの指輪に何らかの魔法がかかっているのが分かった。
他には、ヘルムンスには特に変わった事があるようには思えない。
■ ヘルムンス To:ALL |
・・・特に気になる魔法のようなものは感知できないんですが。 |
ルセウスの指のほうをちょっと見つつも、気づかないふりをしてヘルムンスは答えた。
そのまま、ノエルの言葉に反応して、何か感じるかどうか、周りに注意しつつも感覚を研ぎ澄ませてみる。
ノエルは村長からもらった地図を再び取り出し、現在位置と[遺跡][沢][違和感のある場所]を確認してみる。
また、皆ノエルの声に反応して「注意」してみますと‥‥
ヘルムンス:何も感じられません
オジイ :何も感じられません
アフル :何も感じられません
ソフィティア:何も感じられません
ア・トール:感じられるか?と問われるのならば、多少違和感を感じます。
最近行くようになった神殿の雰囲気に似たものを感じます。
という風に感じられた。
■ ソフィティア To:ノエル |
ノエルは何か感じるの? |
■ ノエル To:ALL |
なにか・・・変なの。なにか異質なものを感じる。でも、いやな感じじゃないの。マイリー様の身元にいるような、安らぎに似たような、そんな感じ。 |
■ アトール To:ALL |
確かに言われてみれば、俺もそんな感じがする。 気のせいじゃないと思う。何か、神殿の様な雰囲気というか・・・ |
■ ルセウス To:ノエル |
マイリー様の‥‥?私にはまったく異質なものは感じられないのですが‥‥ 遺跡に向かう途中ですが、ではその異質なものが感じられる方向へ行って見ますか? |
■ オジイ To:ALL |
よし、行ってみよう。 行けば何か分かるかもしれないし。 |
冒険者達はとりあえず「違和感」のある方向へと足を進めた。