SW-PBM Scenario #28

「DREAMWEAVER」集結

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いつもの席は7番テーブル

■ おやじ
さて、にぎやかになる時期が来たようだな。ミルクにオレンジジュース、エールにウオッカ、それに……火酒、これを忘れちゃいけねえ。あと、食べ物もこれで足りるな。
よし……、開店だ。

ここは出会いと別れの酒場「幸せの木」。

おやじは営業中の札を表にかけると、カウンターから小さな札を取って7番テーブルへ近づく。テーブルの上に札を置いてちょっと離れて位置を確認すると、満足げにカウンターに戻っていく。その札にはこう書かれていた。

「予約席 ジャン=バッティスタ様 」

カナル・ルシェリ

店に入るなり、7番テーブルの予約札をちらりと横目で確認した。
「今回も、バティが席を取っておいてくれてるようだな。意外と、まめな奴だ」と思う。
■ カナル  To:おやじ
久しぶりだな。いつのもスピリッツを頼むよ。

■ おやじ  To:カナル
おお、カナルか。お帰り。元気そうだな。
スピリッツか。カナルの好物だもんな。

■ カナル  To:おやじ
さて、おやじさん、イスカが野暮用で家に帰ってしまったんで、一人欠員が出来たんだ。

どこかに、手頃な奴は居ないかな?

■ おやじ  To:カナル
沢山いるから声をかけるなり、掲示板で募集するなりすればすぐ見つかると思うぞ。
掲示板はそこにあるからなにか貼ってみてはどうだ?

そう言いながら棚からカップを出そうとするおやじを制して一言。
■ カナル  To:おやじ
取り敢えず、瓶を一つ。テーブルで少し仲間を待ってからにするよ。
どんな奴でも構わないんだが、それなりに腕の立つ奴じゃないとな……。

おやじは笑いながら深緑色の瓶を放ってくる。
■ おやじ  To:カナル
これをもっていきな。
腕の立つ奴は一杯いるからあせらず探すと良いぞ。
まあ、すぐ見つかるさ。

おやじに軽く手を振って礼をすると、スピリッツの瓶とカップを手に奥の7番テーブルへ座る。早速、手酌で一杯遣り始めるつもりらしい。
■ カナル
ここだな。
それにしても、イスカの代わりか……。
どんな奴にするべきかねぇ。

リグテヴィ・ムーンライト

そしてカウンターには菫色のマントを着た少女が現れた。あどけない顔に茶色の賢そうな目と、背中のグレートソードが目を引く。その剣にはチャ・ザの聖印が入っている。
■ リグ  To:おやじ
たっだいま〜♪おやじさん、元気にしてたぁ?
前の仕事も終わったから次の仕事探しに来たんだけど、まずはミルクティー貰って一息つこうかな。

■ おやじ  To:リグ
おかえり。リグは相変わらず元気だな。
よし、いつものミルクティだな。ほら、絞り立ての牛乳を使っているからうまいぞ。
いい仕事を一杯仕入れているから自分向きのを選ぶんだな。

にっこり微笑んで湯気の立つカップを受け取ると、とりあえずカウンターの隅に座って一休み。
空鈴のジル

そこへ現れた黒髪のドワーフがひとり。しばらくぶりに見る顔だ。頑丈な体に似合わず少し憔悴した足取りでカウンターへやってくる。
■ ジル  To:おやじ
よお。おやじ。ひさしぶりじゃな。
相変わらず、繁盛しておるみたいじゃのぉ。

あたたたた。とりあえず、水をいっぱいくれんか?
頭痛がひどくてかなわんのじゃわい。

■ おやじ  To:ジル
ははは、ジルらしくないなあ。
ほら、水ならいくらでもあるぞ。エールはいらないのか?
たっぷり飲んでくれよ。

どうせまた慣れないワインでも飲んで二日酔いになったんだろう、とおやじは笑いながら水を出す。
ジルは渡されたカップ一杯の水を一気に飲み干して口元を手で拭う。
テーブルからこれを見ていたカナルが立ち上がり、こちらへやって来た。
■ カナル  To:ジル
久しぶりに見る顔だな。以前、何度かこの店で見かけたような気がするよ。
俺はカナル=ルシェリ。
仲間が一人離れたので、めぼしい奴を捜していたんだが、話を聞いてくれないか?
よかったら、7番手テーブルまで来て欲しいんだ。
どうだい? 酒ぐらいは奢るぞ。

カウンターの反対側では、リグが湯気の向こうにカナルの姿を見つけていた。見慣れないドワーフと話しているようすを首をかしげて見ている。
ティトル=トゥーア

そこへ元気よく飛び込んできたのは赤毛の女性だ。先程のリグより幾分年上に見えるが精神的な若さでは上を行っているらしい。
■ ティトル  To:おやじ
おやじさぁん
ただ今ですぅ〜今回もちゃぁんと帰ってきましたよぉ〜(^-^)

■ おやじ  To:ティトル
ティトルも相変わらず元気だなあ。
無事で何よりだよ。

■ ティトル  To:おやじ
てへへ(^-^)

ちょっとはにかんで笑う。
■ ティトル  To:おやじ
あ、そだ!トリさん下さい〜。
ここの鶏料理はとってもおいしいですよねぇ〜
7番テーブルにもっていって皆で食べるんですぅ〜(^-^)

■ おやじ  To:ティトル
鶏料理か。それなら、今日はフライドチキンと鶏照り焼きがあるぞ。7番テーブルまでもって行くからたっぷり食べてくれな。

■ ティトル  To:おやじ
トリさん〜(^-^)<うっとり
あ、いいですいいです〜私またテーブルまで自分でもってきますよぉ〜

とても持って来られるまで待ちきれないティトルは、カウンターに頬杖を突いて料理が出てくるのを待つ態勢だ。おやじは大急ぎで厨房に引っ込む。戻りを待つ間に、回りをキョロキョロ見渡すと、カウンターの隅でミルクティーを飲んでいるリグを見つけた。何やら熱心に反対側のカウンターを見つめている。
■ ティトル  To:リグ
あ、リグちゃん発見ですぅ〜!
オヤジさんやっぱりトリさんはテーブルにお願いします〜私ちょっとリグちゃんのところに行ってきます

厨房へ声をかけると、スキップしながらリグの元へと近づく。
■ ティトル  To:リグ
リ〜グちゃんっ見つけましたぁ(^-^)

■ リグ  To:ティトル
わ〜い、ティトル姉ちゃんだぁ。
バティ兄ちゃんとは一緒じゃないの?

■ ティトル  To:リグ
うぃ?ん〜〜〜(^^;
テーブルをお願いに先にいくって言われて…う〜ん……。
あ、と、とにかく多分テーブルに居れば来てくれると思いますぅ(^-^)

昨日「オラン食べ歩きツアー」で一緒だった時には『遅れるなよ』と言っていた彼は、まだ姿を見せていないようだ。きっといつものように最後には現れるに違いない。そんなことよりも、とティトルはリグに報告する。
■ ティトル  To:リグ
うふふ〜今オヤジさんにトリさん頼んだところなんですよぉ〜

■ リグ  To:ティトル
ここのトリさんはオイシーからすぐなくなっちゃうんだよねぇ。

リグも嬉しそうに笑う。
そこへようやくおやじが戻ってきた。
■ おやじ  To:ティトル
ティトルごめんな。鶏をさばくのに失敗してしまって遅れてしまったよ。
その分おまけしておいたからたっぷり食べてくれよ。
なんかあったら呼んでくれよ。すぐ行くからな。

えっ、今さばいてたの? >おやじ

カウンターには2つの大皿にてんこもりの鶏料理がでん!と置かれた。
ティトルは焼きたてのテリヤキチキンとフライドチキンの大盛りを目の前に、おやじの寒いギャグをすぐに忘れる。

■ ティトル  To:おやじ&ティトル
は〜いっ!やったぁ〜(^-^)
トリさんいっぱいですぅ〜
リグちゃんっあっちで皆と一緒に食べましょうですぅ〜
(うっきうっき〜♪)

ティトルが大皿を嬉しそうに抱えあげた。力持ちだけどさすがにてんこもりの鶏は少し重たい。なんとか振り返ってリグを誘う。
■ ティトル  To:リグ
あっち(7番テーブル)にバティさんが席作ってくれたみたいなんで、一緒に行きましょう☆

■ リグ  To:ティトル
相変わらず準備が早いねぇ、でも、カナル兄ちゃんがあっちでだれか誘っているみたいだからそっちに行ってからテーブルに行くね。
トリさんちょっとだけ残しておいてね。

■ ティトル  To:リグ
はぁい、んじゃぁテーブルで待ってますね(^-^)
んしょ…と(鶏料理を運ぶつもりらしい)

にゅふふ〜♪
トリさんトリさん〜

ティトルは増えてきた客にぶつからないように、皿の上の料理を落とさないように細心の注意を払いながらゆっくりテーブルに向かった。
集結

ミルクティーを飲み干して、カウンターの反対側へ向かったリグは、そこでドワーフと話込んでいるカナルの背中を軽く叩いた。
■ リグ  To:カナル
やっほ〜、カナル兄ちゃん♪
カウンターで見つけたから来たんだけど、こちらの方は今度一緒に冒険してくれる人なの?

■ カナル  To:リグ
お、ようやく来たか。
そうなってくれると良いと思ってるところだよ。

■ リグ  To:カナル
初めまして、リグっていいます。(ニコッ)

にっこり微笑んだ少女をジルは一目で気に入ったようだ。
■ ジル  To:リグ
礼儀正しいお嬢ちゃんじゃな。
ワシの名前はジル。おっと、詳しい自己紹介はテーブルでするかな。

ここの喧騒は、頭痛に響いてかなわんわい(^^;)

ジルの言葉に周囲を見回すリグ。ティトルと盛り上っている間にずいぶん客が増えたようだ。「ほんと、だいぶ込んできたなぁ。」とつぶやく。
カナルがここぞと一押しする。
■ カナル  To:ジル
それなら、7番のテーブルへ。
「DreamWeaver」の予約席になっているので(笑)

■ リグ  To:カナル&ジル
そうだね、じゃあ早速テーブルに移動しようよ。

3人は人混みを器用に縫いながらスピリッツの瓶が留守番をしている7番テーブルへ向かう。
スレイ

銀髪のエルフが2階から降りて来た。あくびを1つ。ようやく目が覚めたところなのか、普段よりさらにのほほーんとした表情だ。
■ スレイ  To:おやじ
相変わらず混んでいますね、親父さん。
銀の綱亭はたまにこういう日がありますよね。どうしてでしょうかねぇ?(笑)

そろそろ世間に慣れてもよい頃だろうにと、おやじは軽く苦笑いしながらスレイを迎えた。そして世慣れたスレイなんてスレイじゃないなと思い直してニカッと笑った。
当のスレイはあくまでのんびり。
■ スレイ  To:おやじ
そういえばカナルたちを見ませんでしたか?
今日は新しい仲間を探す予定なんですよ。
イスカが抜けちゃいましたからね。
どんな人が仲間になってくれるのでしょうかね。今から楽しみなんですよ♪

その仲間はもう決まっているらしい。そういえば、ドワーフとエルフは仲が悪いと聞いたことがある。内心どうなることやらと、おやじは7番テーブルを指す。
■ おやじ  To:スレイ
カナルたちは向こうで待っているぞ。
注文があったら呼んでくれよ。

■ スレイ  To:おやじ
あぁ、あそこにカナル達がいますね。
・・・ん?あの人は・・・? あっ、もしかしてっ♪

じゃあ行ってきますね、親父さん(^^)
頑張ってくださいね〜

確かにドワーフを見たはずなのにうきうきした口調…。
相変わらずスレイはスレイだな、とおやじの感想。
ジャン=バッティスタ

■ ジャン=バッティスタ  To:おやじ
酒だ、酒を持って来い。
グラスじゃダメだ、ジョッキでもダメだぞ。
樽だ、樽で持って来い。

つーことで、7番テーブルに持ってきてねー

■ おやじ  To:ジャン=バッティスタ
樽か、それで足るか?

いきなり現れて通りすがりに無茶なことを言うバティを引き止めようとおやじが声を張り上げる。しかし、そんな事で立ち止まる彼ではなかった。スレイとは別の意味でマイペースな男だ。おやじは悔し紛れにこう言ってみる。
■ おやじ  To:ジャン=バッティスタ
……どうも受けなかったみたいだな。
すぐに持って行くぞ。
もうみんな来ているみたいだから早く行ってやれ。

7番テーブル

その頃7番テーブルでは…
■ ジル  To:ALL
ここのテーブルでよかったかの。
では、ちょっとお邪魔するぞい。
今日は、酒は遠慮するがな(^^;)

■ カナル  To:ジル
(ドワーフに、そんな日があるのか……)

ジルにスピリッツをつごうとしたカナルが手を止める。リグも来て席についた。 そこへティトルが、苦労しながらどっさりの鶏料理を両手にテーブルに到着した。
■ ティトル  To:ALL
じゃぁ〜ん!トリさんですよ〜っ!オヤジさんが大盛りにしてくれましたぁ☆

あ…れれ?

そこに見慣れないドワーフがいるのを見て席を間違えたかと慌てる。皿をテーブルに置いて、予約札を確認する。そこにはしっかりバティの名前が書いてある。
ちょっとの間じっくり考えて、ようやく得心いったと手を叩く。
■ ティトル  To:ジル
えっ…と…!ポム!
私ティトルってゆいます〜、始めましてですぅ。
一緒に冒険に出てくれる方ですよね(^-^)にっこり

■ カナル  To:ジル
おお、遅いぞ、ティトル。
こっちは、この店じゃそれなりに古株のドワーフだ。
粗相のないようにな(笑)
さて、ジル殿、もうじき仲間も来ると思いますので、どうぞお掛けになって下さい。

カナル、リグ、ティトル、ジルの4人は席についた。そこへカウンターからとてとてとスレイが近づく。
■ スレイ
カナルとティトルがいますね。他の皆はまだみたいですねぇ・・・

(ピタッ) ん・・・・・?あの人って、もしかして!!!!(☆_☆)!
ど、ど、ど-----------------

ど?
途中でピタリと立ち止まってしまったスレイは、耳をぴくぴくと動かして、どうやら歓喜に震えているようす。
4人はそんなスレイに気がつかず、雑談を続けている。
■ リグ  To:ジル
ねえ、カナル兄ちゃんまだみんなそろってないけどこっちの自己紹介はしちゃってもいいよね。

わたしは、リグテヴィ=ムーンライトと言います。
皆の幸せを望むチャ=ザの神官戦士です。
リグって呼んでね。

■ ジル  To:リグ
リグとな。うむ。こちらこそよろしくな。
ワシの名前はジル。見てのとおりのドワーフじゃ。
冒険に出るなら、マイリーの力と冒険者としての知恵を生かすことができるじゃろう。

では、他の仲間も紹介してもらえるかな?

■ カナル  To:ジル
俺はさっきも紹介しましたね。
改めて、カナル=ルシェリ。魔術師です。

次はわたしの番!とティトルが口を開こうとしたとき、横からバティが現れた。
■ ジャン=バッティスタ  To:ALL
ちゃんと集合時間に集まるとわ。
それで、次のリーダーはそのドワーフか?

今、おやじに酒を持ってくるように行ってきたぞ(笑)

と、バティの言葉にカウンター方面を振り返ったリグが、そこに立ちつくしているスレイを発見。
■ リグ  To:スレイ
(あっ、スレイ兄ちゃんだ。耳がピクピクしてるけど、なにかいいことでもあったのかなぁ。)
スレイ兄ちゃーん、こっちだよー。

リグに呼ばれて我に返ったスレイが、満面の笑顔でとてとてとテーブルに近づいてくる。どうもにじみ出る喜びを隠せないようだ。
■ スレイ  To:リグ
みんなそろってますね。
こちらの人が今度仲間になってくれる人ですか?

あ、わたしはスレイ。
見ての通りエルフの精霊使いで、弓も少々使えます。
よ、よろしくお願いしますねっ♪

そう言ってジルに手を差し出す。ジルはその手を握りかえした。こののほほんとしたエルフが心の中でこんなことを考えていようとは露も知らずに。
■ スレイ
(やっぱり大地の妖精族!
いやぁ…うれしいですねぇ(☆☆)研究のしがいが…。
水にいれたら沈むのかな、浮くのかな・・・・ドキドキ)

哀れジル。スレイの実験材料決定か?!
■ おやじ  To:ALL
ほら、酒だ。
樽ごと頼むってのは滅多にないがジルがいるなら大丈夫みたいだな。
しっかり飲んでやってくれよ。

■ カナル  To:おやじ
今日は、ジル殿は禁酒の日のようだぞ(^^;;
それじゃおやじさん、個室の準備をお願いするよ。
飲むのは、そこででも良いからな。

■ おやじ  To:カナル
(一同の顔をみて)
なかなか、強者揃いみたいだな。
バランスも取れているし問題ないな。じゃあ、個室の鍵を取ってくるからちょっと待っててくれよ。

鍵が渡され、DreamWeaver は2階の個室へと移動した。
樽一杯の酒と大皿の鶏料理、新しい仲間のドワーフ相手に好奇心のカタマリと化したスレイと来ては、はたして掲示板の依頼書がなくなる前に戻ってこれるかどうか…。

このときは、まだあんな運命が待っていようとは少しも知らない一行であった。

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連絡先:とよた
E-mail:toyota@t3.rim.or.jp