砦本館 地下2階 秘密研究室跡 2nd Day 20:10- |
一通りの後始末も済んだ後、もう一度地下二階の秘密研究室跡へと足を踏み入れたアルト、ジーク、エデンの三人。
すでに炎は消え、それとともに部屋の中にあったと思われる研究資料や記録は全て灰になっているようであった。
また、水槽や実験機材の類も壊れ、原形を留めていなかった。
そして―――ウォルクライの死体も焼け焦げて骨になっていた。
アルトはその骨を見つめつつ、つぶやく。
■ アルト To:ウォルクライの死体 |
死者は語らず………か。 今となっちゃ、あんたが何をやりたかったのか知る術もないね…。 まぁ、埋葬くらいはしてあげるよ。 |
■ ジーク To:ALL |
死してしまえば・・・善人も悪人も、王様も町の人も一緒、ですね。 |
そういってウォルクライの遺骨を集める二人。
そのあとで行方不明となっているアルスの剣を探してみるものの、ここには無かった。
■ ジーク |
剣は・・・・・無いようですね? |
かわりに見つかったものといえば何かの実験に材料として用いたと思われる金属の小さな塊が幾つかと 実験機材と灰の下に埋もれていた指輪が1つ。
指輪の方は不思議と焦げていなかった。
■ ジーク To:ALL |
おや? ・・・・・指輪? あの火事でも焦げ一つついてないなんて変ですねぇ? |
ジークはその指輪を拾ってアルトへと見せる。
■ ジーク To:アルト |
アルトさん、この指輪なんですが・・・・・。 なんだか分かります? |
■ アルト To:ジーク |
これは…コモンルーンだね。 彼が使っていた物かな? |
どうやらティンダーのコモンルーンということらしい。
とりあえずポケットに入れて更に捜索を続けるが、あとは特にめぼしいものはなかった。
3人はウォルクライの遺骨を抱えて、その場を後にした。
砦本館 2階 使用人室(女性部屋) 2nd Day 22:00- |
白ユリ亭から戻ってきたヴェア。
部屋に戻るとすでにエデンとアルトはベッドに入って居た。
二人を起こさないように自分もベッドに潜り込むものの、眠りの精霊はどこかにいってしまっていたようだ。
■ ヴェアリアス To:アルト&エデン |
……はあ……寝つけない。 そういえば、あの部屋どうなったんだろ? ねぇ、アルトさんエデンさん……? |
ふとそう思ったヴェアは同室の二人へと話し掛ける。
が、
■ えでん |
……くぅぅぅ〜……ふぅぅぅ〜……(←腹式呼吸) |
気持ち良さそうな寝息が聞こえてくるだけであった。
■ ヴェアリアス To:アルト&エデン |
(^^;; 疲れてるよね…… |
ヴェアは一息つくと、寝るのを諦めごそごそと布団から抜け出そうとします。
それで気がついたのかアルトが声を掛けてきました。
■ アルト To:ヴェアリアス |
……ん………… ヴェア…? ………こんな時間に、何処行くんだい…? |
ベッドの中から、部屋を出て行こうとしているヴェアに声をかけます。
■ ヴェアリアス To:アルト |
あ… 起こしちゃった?ごめんね…… 寝つけないから城の中を散歩しようかなって…… 心配しなくてもちゃんと帰ってくるから……ね?(^-^) |
■ アルト To:ヴェアリアス |
…………そっか……。 ……じゃあ、気を付けてヴェア……。 |
一人にしておいた方がいいと判断したのか、あとは何も言わずに、反対方向に寝返りをうつアルト。
ヴェアはそっと部屋を抜け出しました。
砦本館 地下2階 2nd Day 22:10- |
誰にも会わずに砦の一階から地下に入り、呼び出したウィスプだけを供に先を急ぐヴェア。
ほどなく秘密研究室へとたどり着いたが、もちろん誰の姿も無い。
■ ヴェアリアス |
だれもいない―― ……当然よね。 |
何を期待していたのかと自分に少し苦笑する。
■ ヴェアリアス(エルフ語) |
――狂った賢者の人体実験 ロスフェル領民の希望の研究―― ――領主の期待の空間 実験のために生命を受けた少女達―― ――そして、箱庭の夢 ほんの半日前までは……わたしたちが踏み込むその瞬間までは――― |
誰も居ない部屋の中でそう一人ごちる。
■ ヴェアリアス(エルフ語) |
コレットさんたちはここで長い間どんな思いでいたのだろう……? |
そこでなにか残っていないかと思い立ち、部屋の中をざっと探索するも何も見つからなかった。
精霊達にも特に異常はなく、場所柄かただ闇の精霊だけが強かった。
■ ヴェアリアス(エルフ語) |
やはり、なにも無いか。 あれが夢だったのなら……どんなにすばらしいことだろう………しかし…… |
そこで口を閉ざし、ヴェアはその場を後にした。
後には―――ただ闇が残るのみであった。
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