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砦本館 1階 浴室 2nd Day 15:10- |
バスクがマーファの神官を連れて戻って来た。
トーラに説明されて浴室に赴く。
来た神官は、神殿に居たマークスという男であった。
| ■ アルト To:マークス |
| ……や、とんだ再会だね。 |
神官服は何をして来たのか、黒や茶色の染みがあちこちに。
アルト達が午前中に見た時より汚れが増えてます。
| ■ ジーク To:マークス |
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先程はどうも(^^) ・・・・・・・お掃除中か何かでしたか?(^^; |
| ■ マークス To:ジーク |
| 別の所でも、一仕事ありまして(^^; |
| ■ ジーク To:マークス |
| そうなんですか(^^; |
そして犠牲者達を見るマークス。
| ■ マークス |
| 彼女達ですか…。救わなければいけないというのは。 |
近付いて手を触れ、祈るように目を閉じます。
マークスが3人を診ている間に、街から衛兵の馬が老婆を乗せて砦へと到着した。
ジークは、昨日学院に居た老婆だと気が付いた。
老婆の名前は、バスクやルドラの会話から「ベルミア」と聞き取れます。
ベルミアはマークスの後ろから犠牲者達を見ます。
しばらく見た後で、その場を離れて、
| ■ ベルミア To:冒険者達、他 |
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命が懸かってると聞いて来たけど、この老婆に出来る事は無さそうだね。 あんなのは見た事も無いよ。 可哀想にねぇ…。 |
| ■ アルト To:ベルミア |
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……出来ることが一つも無いってわけでもないよ。 ちょいと、向こうで寝てる男の容態をみてやってもらえないかい? 薬か何かで眠らされたらしいんだけど…どうやっても目を覚まさなくてさ。 |
そういってアルトはいまだ眠ったままのアルスを示す。
ベルミアは肯いてアルスの近くに行って、瞼を開いたり口の中を見たりします。
3人を診た後。
少し疲れた声でマークスは言います。
| ■ マークス To:全員 |
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ふぅ…。 残念ながら、あの少女達を救う事は…。 |
首を横に振ります。
そして、
| ■ マークス To:全員 |
| 少女達の魂は、既に神の元に。 |
そうそこに居る者たち静かに宣告します。
| ■ エレボス To:マークス |
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そうですか…… 私達は結局誰も助けてだす事はできなかったのか……、結局誰も……。 |
| ■ ヴェアリアス To:マークス |
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………もう、死んじゃったってこと…………? ねえ、もうどうすることもできないの? 神様の力って蘇生もできるんでしょ? もったいぶらないで早く魔法使ってよ。 |
ヴェアはそうマークスへと詰め寄る。
| ■ マークス To:ヴェアリアス |
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その、ですね…。 お気持ちは分かります。ま、まずは落ち着いて。 |
彼女の剣幕に押されつつもマークスはそういってヴェアを宥める。
| ■ マークス To:ヴェアリアス、他 |
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身体を見ると、死んでいるとは思えません。 ですが、あのままではいずれ…。 |
| ■ ヴェアリアス To:マークス |
| いずれ………。 |
彼の言葉にヴェアの顔は少し青ざめた。
| ■ ジーク To:マークス |
| ・・・・・・・・・そうですか。 |
| ■ エデン To:マークス |
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他の方は判りますけれど……コレット様は先程喋りましたわ。 神の元へ行かれても喋れるものでして? |
| ■ マークス To:エデン |
| そうだとすると、彼女はまだ助かるかも知れませんが…。 |
| ■ アルト To:マークス |
| 死んでないのなら………なにか…何か、救う手だてはないのかい? |
| ■ マークス To:全員 |
| 今は、神に祈るしか…。 |
| ■ ヴェアリアス To:マークス |
| 祈る……。 |
| ■ フェリオ To:マークス、ルドラ |
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祈っただけじゃ駄目だ・・・。 それじゃ神様は何もしてくれねぇよ・・・。 |
| ■ ヴェアリアス To:マークス |
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このままだと危険だと言ったのはあなたよ。 いまさら祈ってどうなるの? 早く治療できる人を連れてきてよ。コレットさんは助かるんでしょ。 |
| ■ フェリオ To:マークス、ルドラ |
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あんたはどっかの高司祭とかに知り合いはいないのか? ルドラさん・・・あんた貴族だろ? そういう知り合いとかいないのか? |
| ■ ジーク To:マークス、ルドラ |
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そうです・・・・。 オランなら、彼女らを救えるような司祭がいるのではないですか? |
| ■ ルドラ To:フェリオ |
| 居ない。彼だけだ。 |
| ■ マークス To:フェリオ |
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高司祭、ですか(--; ロスフェルの外には出ていないもので…。 |
マークスは申し訳なさそうに首を振った。
| ■ ヴェアリアス To:コレット |
| わたしにできるのはこれくらい………。 |
精霊に呼びかけてできるだけドライアードの力を抑えるヴェア。
エレボスは、浴室の入口でそれを見守りながら祈る事にした。
そこにベルミアが戻って来る。
| ■ ベルミア To:アルト |
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言う通り、薬を嗅がされたみたいだね。 気付けになる薬飲ませたから、目ぇ覚ますよ。 |
| ■ アルト To:ベルミア |
| ありがと、助かったよ。 |
アルスが咳き込むのが聞こえて来ます。
| ■ アルト |
| と……さっそくお目覚めみたいだね。 |
| ■ ジーク To:フェリオ |
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フェリオさん、シャムシールを貸してください。 もう一度下を見てきます。 ・・・・・何かあるかもしれませんし。 |
| ■ フェリオ To:ジーク |
| ん、持ってきな・・・気を付けろよ。 |
フェリオはライトの魔法が掛けられたままの剣を、ジークへと投げ渡す。
| ■ エデン To:ジーク > 仲間 |
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御一緒いたしますわ……。 ……そう……アナトリア様達はその水が乾いてしまうと消えてしまう様ですわ……。 気を付けて下さいましね……。 |
エデンは、セラの形見となった皿をルドラに渡しておく。
| ■ ジーク To:仲間 |
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では行ってきますね(^^) ・・・・3人のことよろしく。 |
| ■ アルト To:ジーク、エデン |
| ………頼んだよ……。 |
アルトは二人を見送った後、アルスの所に向かった。
| 砦本館 1階 玄関ホール |
気が付いたアルスは、床の上で上半身を起こして咳き込んでいた。
| ■ アルト To:アルス |
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……おはよ。気分はどうだい? 今までずっと、薬で眠らされてたんだよ。 寝起きで辛いだろうけど…一体地下で何があったのか、説明してもらえないかい? |
アルスはそれに答えようとしますが、何か喋ろうとすると激しく咳き込んで言葉にはならなかった。
どうやら気付け薬が効き過ぎてるようだ。
それを見たトーラが持って来る水を飲んで、ようやく落ち着きます。
| ■ アルス To:アルト |
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――薬か。 ウォルクライの奴が…ゲホ(+_+) 話をしてると何か投げ付けて来て、煙に包まれたんだが…。 俺はどれくらい寝てたんだ? |
| ■ アルト To:アルス |
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さぁ……私たちが見つけたときには、もう地下に倒れてたからね。 随分と、無茶をしたもんだよ。 ウィルクライと話ってのは……何か、コレット達についての情報を掴んだのかい? |
| ■ アルス To:アルト |
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お前の連れから話を聞いてな。 その後でフォンからも色々聞いた。 で、どう考えてもウォルクライが犯人だと思ってな。 コレットの話を出したら、あの野郎…コホッ(+_+) まったく、油断したぜ。 …それで、奴はどうなった? コレットは? |
| ■ アルト To:アルス |
| ……まだ何も知らないんだね……。 |
アルトはそう言って溜息をつく。
| ■ アルト To:アルス |
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………立てるかい? コレット達なら、こっちにいるよ。 |
そういって浴室の方に歩き出すアルト。
アルスは黙って付いて行きます。
アルトの表情からして、良くない知らせみたいだとは感じつつ…。
| 砦本館 地下1階 通路〜資材置場 |
地下へと降りてきたジークとエデン。
炎はもう消えていたもののあたりにはいまだ焦げ臭い匂いの空気が充満していた。
| ■ ジーク To:エデン |
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・・・・・・と、ちょっと資材置場の方見ていきます。 培養液がまだあるかも知れませんし。 |
ジークは地下の一室へと入り込む。
だが一見した所、樽等の培養液を貯めておける大型の入れ物は見当たらなかった。
| ■ ジーク |
| ・・・・・・・・・う〜ん、何にもありませんねぇ。 |
ふと思い立ち、二人は『アルスの剣でも落ちていないか』と探したが、剣やその他、不審な物は見あたらなかった。
| ■ ジーク To:エデン |
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こちらには何もなさそうですね。 研究室の方に行ってみますか。 |
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砦本館 1階 浴室 2nd Day 15:20- |
一方浴室でコレットの中にあるドライアードの力を抑制し続けるヴェアだったが、 力は徐々に強くなり、このままでは抑え切れないと感じる程になっていった。
だが、突然その力が少し弱まる。
| ■ ヴェアリアス |
| え……なにこれ? |
そして――コレットが目を覚まして、立ち上がります。
| ■ ヴェアリアス To:コレット |
| コレットさん!? |
だがコレットは彼女の問いには答えず、焦点の曖昧な目で辺りを見渡すと、廊下に出ようと歩き出します。
浴槽にはられた水から出ると、身体から出ていた根は何故か消えていた。
| ■ ヴェアリアス |
| (「ど、どうしよ……?」) |
視線をルドラに向けるが、彼も何が起きたのかよく理解できていないようだ。
| ■ ヴェアリアス To:コレット |
| コ、コレットさん!どこいくの? |
意を決して彼女が部屋から出る前に止めようとするが、ひらりと避わされてしまった。
| ■ コレット 東方語 |
| …外。 |
| ■ フェリオ To:コレット |
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ちょっと待てって。 落ち着け、コレットちゃん。 |
目を閉じて祈っていたエレボスだが、ヴェア達の声で中断して状況を把握する。
| ■ エレボス To:コレット |
|
!? コレットさん? |
ヴェアと同じく彼女を止めようとしたが、これも避わされてしまう。
続いて、フェリオも止めに入り――、肩を掴んで動きを止める事に成功する。
外に出ようと身をよじるコレット。
しかし、その力は特別に強いものではない。
| ■ コレット To:フェリオ 東方語 |
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外に、でないと。 だめ、なの。 |
| ■ ヴェアリアス To:コレット |
| え、え、え、ちょ、ちょっと……。 |
とりあえずヴェアは乾燥しないように毛布を引っ張ってきてコレットにかけます。
| 砦本館 1階 廊下 |
浴室での騒ぎは、そちらへと向かっていたアルトとアルスの耳へも届いてきた。
| ■ アルト |
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ん……? 何だか、やけに向こうが騒がしいね………? |
駆け足で、浴室に向かう。
アルスと共に浴室に到着すると、そこではフェリオが起きあがったコレットを捕まえていた。
| 砦本館 1階 浴室 |
| ■ アルト To:コレット |
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コレット……! 目を覚ましたのかい!? |
コレットが外に出ようとしていることに気が付いて、
| ■ アルト |
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っと……。 ………紡ぎし言葉、封を成して鍵となれ……… |
慌ててアルトは扉に魔法の鍵を掛ける。
部屋の中に居るのは、コレット、ルドラ、マークス、アルス。
ヴェアリアス、アルト、フェリオ、エレボス。
そして、アナトリアとルーファ。
バスク、トーラ、ベルミアは部屋の外で締め出された格好だ。
| ■ アルト To:全員 |
| 一体、急にどうしたってんだい? |
外に出ることが不可能だと分かったのかコレットは大人しくなっていた。
だが肌の緑色が濃さを増していた。
ヴェアは周囲のドライアードの力が強くなった事を感じていた。
| ■ ヴェアリアス To:アルト |
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わからないの。 コレットさん、突然外を見たいって。 |
ヴェアは困ったようにアルトを見ます。
| ■ ヴェアリアス To:アルト |
| それに……植物の精霊力が強くなってるの………。 |
| ■ アルト To:ヴェアリアス |
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植物の? ………まだ、植物化が進行してるってことかな……。 |
アルトは眉をひそめた。
| 砦本館 地下1階 研究室 |
一方の地下探索組。
研究室内も捜索してみるが、特に隠されている代物や貴重品は無い様子。
研究室の資料の山としばらく格闘する二人ですが――。
| ■ ジーク |
| えっと・・・・これですかね? |
当たりをつけて本を1冊手に取り、ぱらぱらと本をめくりますが・・・・・。
| ■ ジーク |
| ・・・・・・・・・ふぅ、違いましたか。 |
何事も無かったかのように本棚に戻す。
| ■ えでん To:資料の山 |
| にゃああああああ〜〜っ!!! |
いい加減嫌になったのか、エデンは資料の山をひっくり返す。
| ■ えでん To:資料の山 |
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見つからないにゃ〜〜っ!! ………やっぱりあの部屋かにゃ………。 |
苛立ちを解消するためかかりかりと机を引っ掻く。
二人はそれでも研究室を調べたものの、ここにあるのは植物の交配について、土質に関して、温度や日照の変化による記録…etc.
見た所、コレット達人体実験に関する記録は見当たりません。
| ■ ジーク To:エデン |
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・・・・・・・・・・(^^; 見つかりませんねぇ。 |
崩れた資料を片付け始めると、バスクが呼びに来た。
| ■ バスク To:ジーク、エデン |
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浴室で何か起きたらしい。 二人共、来てくれないか? |
| ■ エデン To:バスク |
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(カリカリカリカリカリカリカリ……) ……只今、参りますわ……。 |
振り向きもせずに机を引っ掻きながら答える猫エデン。
| ■ ジーク To:バスク > エデン |
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あ、はい、分かりました。 ・・・・・・何かって何が起きたんですかねぇ?(^^; |
エデンに聞いてももちろん分かるはずも無かった。
| 砦本館 1階 浴室 |
バスクが地下の二人に声を掛けていた頃、浴室でもいまだに押し問答が続いていた。
| ■ ヴェアリアス To:コレット |
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どうして? 外になにかあるの? そんな格好してたら風邪ひいちゃうよ。 |
ヴェアはコレットの正面に立って、顔をのぞきこみ、 優しくゆっくりとした口調でそう尋ねた。
コレットは草色の瞳でヴェアや他の人を見る。
| ■ コレット 東方語 |
| これっと、いなく、なる…。 |
言葉を通訳してもらうヴェア。
嫌な予感を感じながら、
| ■ ヴェアリアス To:コレット |
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……いなくなる? どこに行くの? あなたがいなくなったら、悲しむ人がいるよ。 |
コレットは掛けられた声を否定するように、首を横に振ります。
| ■ コレット 東方語 |
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外。ひの、あたる、ばしょ。 箱庭の…ゆめ。 |
再び焦点の定まらない瞳となり、彼女は独り言のように呟きます。
| ■ アルト To:コレット 東方語 |
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………コレット、私たちの言葉が分かるかい? 今、元の身体に戻す為の方法をみんなで探してるから、もう少しの間頑張るんだよ。 …どうすれば自分がまた元に戻れるのか、もし何か知っているなら教えてもらえないかい? |
| ■ エレボス To:コレット 東方語 |
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コレット、自分を見失ってはいけない。 箱庭の夢より自分の夢、自分の事を考えて。 |
| ■ コレット 東方語 |
| もう――。 |
フェリオに捕らえられ、毛布を掛けられた状態のコレットですが、身体からふっ、と力が抜けます。
| ■ ヴェアリアス To:コレット |
| !? |
次の瞬間、毛布から出て見えている部分全てから、植物の"発芽"が始まりました。
骨肉に根を張り、肌を破って様々な茎や葉がゆっくりと伸び、広がりだします。
同時に、アナトリアとルーファの身体に付いた植物も活発な成長を始めた。
| ■ ヴェアリアス To:コレット 精霊語 |
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!? だめだ! ドライアードよ、静まれ!! |
思わず精霊語で叫ぶヴェア。
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