SW-PBeM Scenario #27
twilight garden.
黄昏の箱庭
42: ピンクのちんちくりん
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ロスフェル市街 城跡
2nd Day 10:30-

試合後、エデンは市街地に来ていた。そのまま、箱庭に直行する。

城跡の瓦礫の中を歩く。
途中、廃材で小屋を建てて住んでいる住人達の視線を感じた。
特に、子供達がエデンの後を付いて来たりします。
10歳以下の子供達で、男女取り混ぜて6名ほどいます。
好奇心と警戒心の感じられる視線でエデンを観察している。
■ エデン To:子供達
・・・・・・・・・・・・・・・・。

猫耳を反対向きに倒し、ターボモードに切り替えるエデン。
ダダッ、と急に走り出し、すぐ側の物陰に隠れた。

その姿を探し始める子供達。
…7歳くらいの男の子が、エデンを見つけた。
■ 子供 To:仲間
あそこに居る〜。

■ えでん To:子供達
にゃ〜。見つかっちゃったにゃん☆
じゃあ今度はえでんが鬼にゃ〜。

突然目をつぶって、数えだす。
■ えでん To:子供達
い〜ち。に〜い。さ〜ん。よ〜ん………

■ 子供達 To:エデン
鬼だ鬼だぁ〜。

わー、と散開。
■ えでん To:子供達
…きゅ〜う……じゅう!
探しに行くにゃ〜!!(箱庭を……。)

目を開けると、エデンより少し背の低い女の子が、1人でぽつんと立ってエデンを観察してました。
…ノリが最高に悪い奴です。
その胸元には、ぬいぐるみみたいな子猫が抱かれています。
真っ白な猫です。
■ 女の子 To:エデン
ピンクのねこさん。

ぽつっ、と呟く。
■ えでん To:女の子
(箱庭を探しに行こうとしたがピタリと止まる……。)
……なぁに?

■ 女の子 To:エデン
お耳、反対…。

言ってはいけない事を言ってしまう様な、辛そうな声で言います。
今言わなければ一生後悔するという真剣な表情で。

耳を元に戻すエデン。
■ えでん To:女の子
……曲がっていないかにゃ?

真剣な表情のまま、
■ 女の子 To:エデン
無事。

と答える。
■ えでん To:女の子
……ついでに聞くけど、小さい街が置いてある所を知らないにゃん?

■ 女の子 To:エデン
たぶん、知ってる。

目線をエデンからずらす。
手は子猫を抱いたまま。
■ えでん To:女の子
じゃあそこまで案内して欲しいにゃん☆

■ 女の子 To:えでん
駄目。
次の鬼だから。

目を閉じて、
■ 女の子
いち。
に。
さん。
よん…。

■ えでん
ちょ、ちょっとカウントが早いにゃ〜!
(文句言いながらも逃げ出す)

数え始めた女の子を置いて、慌ててエデンは逃げ去った。

ロスフェル市街 城跡 箱庭
2nd Day 11:00-

箱庭の置かれている場所に到着する。
子供達は、もう追いかけて来ていなかった。


箱庭本体を眺めるエデン。
模型は、建物の窓1つ1つや、石畳で舗装された道の模様まで造り込まれていた。 材質は石材や金属材である。
■ えでん To:箱庭
………建物は取れるかにゃ?

塔を軽く引っ張ってみる。
が、取れなかった。

周りが崩れた地震でびくともしなかっただけはあり、結構しっかり出来ている。


続いて、箱庭の台とその周辺を調べる。

台の縁には、ドワーフ語で文字が刻まれていた。
■ エデン To:箱庭
(……読めませんけれど……制作者の御名前か、街の名前や概略といったところかしら……。)

更に、置かれている周辺の床に地下への階段が無いかと調べてみたが、何も見つからなかった。

2nd Day 12:00-

箱庭の前で待っていると、よれよれっとした服装の男が歩いて来た。
年齢は40〜50代。無精髭を生やしている。
■ 男 To:エデン
俺に話しを聞きたいっていう、ピンクのちんちくりんはあんたか…。
呼ばれて、こんなとこまで来てやったぞ。

名乗りは無い。
■ エデン To:男
ええ……「ちんちくりん」は存じませんけれど……。
来ていただけて嬉しいですわ。

……聞いていらっしゃるとは思いますけれど……、お話はロスフェル砦の使用人についてですわ……。
……場所は此処でよろしくて?

■ 男 To:エデン
ああ。
出来ればこの時間、何処かで食事をしながらってのが嬉しいところだが。

で、話しを聞かなかった事には…できねぇよな。
まぁ、まず聞かせてくれ。
俺があんたに行方不明のネタを話したら、あんた達が何をしてくれるのか?
そこの所をな。
それで、俺がどんな得をするのか考えなきゃな。

■ エデン To:男
そうですわね……。
私は現在、この件の原因究明と解決のために動いておりますわ。
それでは貴方の利益にも不利益にもなりませんこと?

貴方もこの件を調べていらっしゃったのなら……、少なくとも利害関係はあると思いますわ。

■ 男 To:エデン
俺は情報を集めるだけで、その意味を考えたり物事を解決したりはしてねぇ。
そういう面倒臭い事は、別の奴の仕事だからな。

今の俺には、あんたからどうしても聞きたい事はねぇ。
だが、あんたは俺に聞きたい事があるんだよな。
――砦の使用人が居なくなった原因についてをよ。

俺だって全てを知ってる訳じゃない。知ってないから、あんた達に面倒が回ったって事だ。
それでも、来て1日の奴に助言くらいくらいは出来る。

…どうだ? 1つ条件を飲んでくれたら助言してやるよ。

■ エデン To:男
条件?
そうね……取り敢えず仰ってみて下さいな。
けれど、現在の仕事に支障が御座いますと、お断りするかも知れませんわ。

■ 男 To:エデン
簡単な事だ。
ルエナ家からの、"砦使用人、行方不明事件解決"依頼を受けてくれればいい。
他の仲間連れて、ミディに会いに来な。

■ エデン To:男
……では、後程ルエナ家へ伺いますわ。
その旨、ミディ様にお伝え下さいな。

……私はこの後、街に食事に出ますけれど……、よろしければ御一緒致しませんこと?

■ 男 To:エデン
伝えとくよ。
それと、悪いが飯を食うあては別にあるんで遠慮させてもらう。

…食いに行くなら、"ひな鳥亭"って店が美味いぜ。

故意か偶然か、エデンとは別方向に別れていきます。

ロスフェル市街 学院出張所
2nd Day 12:20-

白ユリ亭に向かう途中で、エデンは学院の出張所を見つけた。

建物密集地の中、石造り2階建て、間口やや広めの建物。
軒先にある看板に、魔術師ギルドである事が小さく書いてある。
通りに面した場所に、"ご用件はこちら"と共通語で書かれた窓口があった。


寄ってみるエデン。

ちょうど良い踏み台付きの窓口を覗きこむと、大きなパンを持って食事中の女の子と目線が合う。
白い子猫は抱いて居なかったが、城跡で会ったあの女の子であった。
■ 女の子 To:エデン
ふらいはりらふぇ。

未知の言語を、口にパンを入れたまま喋る。
真面目な表情。愛想というものが欠けてる受付嬢であった。
■ エデン To:女の子
羊皮紙を20枚いただけまして?
それと……、
此方に”朝日の塔”の怪物に詳しい方がいらっしゃると聞いてきたのですけれど……ご存知かしら?

羊皮紙を20枚用意しながら、
■ 女の子 To:エデン
20ガメル。

と値段を告げる。

代金と引き換えに羊皮紙を渡すと、少女はパンを手に取って食事を再開した。
■ エデン To:女の子
……そう……。
では御食事が終わった頃にでも、また伺いますわ。

エデンはその場を後にして、白ユリ亭へと向かった。

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Game Master 神楽kagra@na.rim.or.jp