SW-PBeM Scenario #27
twilight garden.
黄昏の箱庭
31: 白ユリ亭
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ロスフェル市街 中央通り
1st Day 20:40-

街の中を通る街道に沿った一角。
宿屋や酒場のあるその場所だけに明かりが灯っていた。

賑わっている酒場は2軒。共に、旅や行商の途中に寄った客が入っている様子である。
酒場の名前は、"白ユリ亭"と"竜の足跡亭"。
竜の足跡亭は、宿屋を兼ねた店のようであった。

少し離れた場所には、もう1軒、"ひな鳥亭"という店の看板も見える。
月に照らされた夜道には、他に出歩く者の姿は無かった。
■ ヴェアリアス To:仲間
さてと、とりあえず着いたけどどうしようか?
たぶんどこかの酒場にいると思うんだけど・・?

辺りを眺めるヴェア。
■ ヴェアリアス To:ジーク
ランヤンパってどこで売ってたの?

突然の関係無い質問。
■ ジーク To:ヴェアリアス
あ、確かこの近くでしたよ。
この時間ですし、もう閉まってるとは思いますけど(^^;

話題をアルス捜しに戻す。
■ ジーク To:仲間
そうですねぇ・・・・。
ではアルスを探して酒場を覗いていきましょうか?(^^)

■ ヴェアリアス To:仲間
時間も無いし、手分けして調べてみようか?
ちょうど人数は足りるみたいだしね。

異論は無かった。
■ ヴェアリアス To:仲間
1時間後くらいに、この場所に集合でいいかな?
あ、それから、わたしたちが彼の調査してることが知られたらまずいから、あくまで極秘捜査ってやつだからね。
他に変装とかした方がいいんだろうけど・・・・なんかわくわくしてきたわ(^-^)

■ ジーク To:ヴェアリアス
確かになんかわくわくしますね(^^)
あ、でも一人一人別れてアルスを探します?
・・・・・ヴェアさん、一人で大丈夫ですか?

■ ヴェアリアス To:ジーク
大丈夫よ。わたしも冒険者なんだから。身を守る手段は持ってるわ(^ー^)
ジークさんやエレボスさんも気をつけてね。
じゃっ、行ってくるね(^^)/

フードを目深く被ると、ヴェアは一番近い白ユリ亭へと向かった。
■ ジーク To:仲間
じゃ、私はひな鳥亭に行ってきますね(^^)
おふたりも気をつけてくださいね。

■ エレボス To:仲間
なら私はあそこですね
では、また後で合流しましょう

エレボスは、残った竜の足跡亭へと足を向けた。

白ユリ亭 入口
1st Day 20:45-

扉を開けて中に入る。
店内には鉢植えや、籠の花が数多く飾られていた。

席はカウンター以外に、4人掛けのテーブル席が4つ。
今はカウンターに2人、テーブル席は1つが満席、2つが2人ずつという状況。
殆どが普段着の男性客である。
カウンター内には、店の主人らしい中年のおかみさんが居た。

店の奥には、小さな舞台があった。
舞台の上に、歌姫らしい女性の姿が見える。
丁度歌い終わったところで、店内には歌声に替わり人の話す喧騒が満ちてゆく。

一見したところ、アルスの姿は見られない。
■ ヴェアリアス
彼はいないみたいね。

赤毛の長髪に蒼い瞳のウェイトレスが寄って来た。
ヴェアの目をじっと見て話し掛けて来る。
■ 給仕 To:ヴェアリアス
いらっしゃい。
テーブルも空いてるし、好きなとこ座って。
注文は何にする?

ヴェアは植木の花に目をやりながら、、
■ ヴェアリアス To:給仕
花がいっぱい。酒場に花を飾るなんてめずらしいね。
気に入ったわ。
とりあえず、果実酒をお願いするわ。できるだけ軽いものをお願い。

■ 給仕 To:ヴェアリアス
そ、ありがと。
果実酒で強くないのね。

カウンターへ酒を取りに行く店員。
その後を着いて、ヴェアもカウンターの席に座った。

白ユリ亭 カウンター席

■ ヴェアリアス To:給仕
いろいろと街を見てきたけど、この街は規模の割には人通りが少ないわね。
静かな街。昼はどうか知らないけどね(^^;;

■ 給仕 To:ヴェアリアス
さっき着いたの? この街に。

■ ヴェアリアス To:給仕
うん、ちょっと前にね。だからあまりこの街のこと知らないの。
さっきの言葉気に障ったら許してね。

■ 給仕 To:ヴェアリアス
別に気にしてないよ。

■ ヴェアリアス To:給仕
それで、なにか面白いものとかないかな?
噂とかあったら聞かせてほしいな(^-^)
怪物の伝説とか、不思議な出来事とか。わたしそういうの聞くの好きなの。
お姉さんのとっておきとかある?

■ 給仕 To:ヴェアリアス
私もこの土地に来て少しの人間だから……。
そういうのは、ほら、あいつが得意。

舞台から降りた歌姫の方を示される。
彼女は今、舞台袖の演奏者と次の曲を打ち合わせていた。

栗色の髪を肩まで伸ばした娘で、楽しそうににこにこ微笑んでいる。
■ ヴェアリアス To:給仕
詩人さんか・・・彼女はこの街の人なの?

■ 給仕 To:ヴェアリアス
そう。

素っ気無い返事。
■ 給仕 To:ヴェアリアス
お酒、2ガメルね。

■ ヴェアリアス To:給仕
ごちそうさま。いい香りのお酒ね。

2ガメルをカウンターに置く。
少し待っていると、歌姫が舞台に上がった。

白ユリ亭 小舞台

■ 歌姫 To:全員
白ユリ亭に来て頂いてありがとうございます(^^)
エリィ、今日最後の歌は、ロスフェルに伝わる「白ユリ姫」の詩から──。

軽くテンポの良い曲調に合わせて歌われる詩。
その内容は白ユリに宿った精霊が、人間の男を魅了してこき使うというもの。
『気を付けないと、ほら、そこの貴方も彼女の奴隷に』
という男性客を意識した歌詞であった。
■ ヴェアリアス
・・・・・(^^;;
ジークさんが聞いたらなんて言うかな。

歌の後半は、歌いながら客の間を廻っておひねりを集めるエリィ。
周りの客が、3〜5ガメルを出すのを見て、ヴェアも5ガメルを渡す。

手を振ると、軽く振り返して応えてくれた。

白ユリ亭 カウンター席
1st Day 21:10-

歌い終わったエリィがカウンターに来る。
■ ヴェアリアス To:エリィ
こんばんは。ちょっといいかな?

今晩の収入を店のおかみさんに渡し、声を掛けたヴェアの方を向く。
■ エリィ To:ヴェアリアス
何ですか? お客さん(^^)

■ ヴェアリアス To:エリィ
さっきの詩、なかなか個性的で面白かったけど・・・。
あれってこの街の詩なの?
もしよかったら、他にも面白い話を聞かせてくれない?
お酒くらいならおごるよ。そちらの方も一緒にどう?

楽器を片付け終えた、初老の演奏者にも声を掛ける。
■ エリィ To:ヴェアリアス
あ……ごめんなさい。
今日はもう、家に帰らないといけないんで(^^;
また明日、来て下さい(^^)

演奏者も辞退した。
■ ヴェアリアス To:エリィ
旅の途中だからあまり長居ができないの(^^;;
ちょっとの間だけでもいいんだけど・・・・だめかな?

ベルダインから来た知り合いと待ち合わせしてるんだけど・・・。
彼もそういう話を聞きたがってたし。

粘るが、
■ エリィ To:ヴェアリアス
家で、弟が待ってるんです(^^;;
本当にごめんなさい。

■ ヴェアリアス To:エリィ
そう、弟さん思いね。ひきとめてごめんなさい。

手を振って見送るしかなかった。

帰り支度を始めた席の清算や、片付けで忙しく働く店員。
まだ残る客も居たが、店内は閑散とした。
■ エリィ To:給仕
それじゃ、テス。また明日(^^)/

■ テス To:エリィ
ああ。気をつけて帰るんだよ。

エリィは店の裏口から出ていった。
■ ヴェアリアス
あーあ、時間余っちゃったな。どうしようかな・・・。

片付けが一段落するのを待って、テスに話し掛ける。
■ ヴェアリアス To:テス
そういえば、向こうの方に大きな建物があったけど・・・?

■ テス To:ヴェアリアス
へぇ。目が良いんだね。
多分それ、領主様のお城だよ。

■ ヴェアリアス To:テス
へぇ、お城なんだ。
じゃあ、貴族様が住んでるわけね。わたしたちとは違う生活送ってるんだろうなぁ。

■ テス To:ヴェアリアス
憧れる?
私はそうは思わないんだけど。

■ ヴェアリアス To:テス
詩人が歌うような王子様がいるなら憧れるけどね。
現実を見てイメージを壊したくないっていうのが本音かな。

でも噂に聞く貴族の生活に比べたら、旅は危険がいっぱいだけど自由でいいものよ。
こんなおいしいお酒を飲めたりするしね(^-^)

■ テス To:ヴェアリアス
酒はお金があれば、ね。

憧れは、領主のルドラって奴を見たら壊れるかも。

■ ヴェアリアス To:テス
へぇ、そんなにひどい人なの? そのルドラって領主様。
でも、領主様を悪く言うなんてなにかあったの?

■ テス To:ヴェアリアス
別に……。
顔はそんなに酷くないんだけど、王子様って柄じゃないだけ。

■ ヴェアリアス To:テス
領主様の顔見たことあるの?
もしかしてお忍びで来たりとかするの? どこかの物語のような感じで。

■ テス To:ヴェアリアス
住んでたら、誰だって顔くらい見る機会はあるよ。
お忍びでも来てくれれば、こっちは儲かってありがたいね。

■ ヴェアリアス To:テス
ふうん、そんなもんなんだ・・・。

話題を変える。
■ ヴェアリアス To:テス
そういえば、ここに来たときちらっと聞いたんだけど、ここの領主の家って魔法の剣持ってるらしいわね。
あなたは見たことがある? どんなのか見てみたいなぁ。

■ テス To:ヴェアリアス
へぇ。初耳。
そういうの、高く売れるんだろうね。

■ ヴェアリアス
(あれ、そんなに有名じゃないのかな)

期待した情報は得られなかった。

客の数は減り、ヴェアを含めて4人程になる。
■ ヴェアリアス To:テス
そろそろ時間かな。長居してごめんね。
ごちそうさまでした。

■ テス To:ヴェアリアス
待ち合わせの相手、来なかったね。

■ ヴェアリアス To:テス
どこかでナンパでもしてるのかもね(^^;;

■ ヴェアリアス To:テス
あ、そうだ、この街で夜中歩いてて危険なところとかあったら教えてくれない?
なにしろ不案内だから (^^;;

■ テス To:ヴェアリアス
あんたみたいなのは、早く宿屋に戻るべきだと思うよ。

■ ヴェアリアス To:テス
わたしみたいなの? これでも護身術は身につけてるつもりだけど。
もしかしてそんなにここは物騒なの?

■ テス To:ヴェアリアス
右や左が分かってない旅人が狙われるくらいにはね。
あんたが1人で出歩くのは、大人しくしてる馬鹿犬の前に餌を投げてやるようなもんだよ。

言い方にカチンとくるヴェア。
■ ヴェアリアス
褒められてるのか貶されているのかわからないけど・・・(--;;

■ ヴェアリアス To:テス
あ、さっきの歌姫さんの家も教えてくれたら嬉しいな。
街を出る前にぜひ聞いておきたいし。
大丈夫、迷惑にならないようにするから。ね?

頼み込むが、
■ テス To:ヴェアリアス
ごめん。家知らないんだ。

そう返される。
■ ヴェアリアス To:テス
そう・・わかった。気にしないで。じゃあね。

席を立つ。
店を出かけて、もう1つだけ聞いてみた。
■ ヴェアリアス To:テス
歌姫さんはいつも何時ごろ来るの?

■ テス To:ヴェアリアス
昼時には来てるよ。

仲間と別れてから丁度1時間。ヴェアは集合場所に戻った。

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