ロスフェル市街 中央通り 1st Day 20:40- |
街の中を通る街道に沿った一角。
宿屋や酒場のあるその場所だけに明かりが灯っていた。
賑わっている酒場は2軒。共に、旅や行商の途中に寄った客が入っている様子である。
酒場の名前は、"白ユリ亭"と"竜の足跡亭"。
竜の足跡亭は、宿屋を兼ねた店のようであった。
少し離れた場所には、もう1軒、"ひな鳥亭"という店の看板も見える。
月に照らされた夜道には、他に出歩く者の姿は無かった。
■ ヴェアリアス To:仲間 |
さてと、とりあえず着いたけどどうしようか? たぶんどこかの酒場にいると思うんだけど・・? |
辺りを眺めるヴェア。
■ ヴェアリアス To:ジーク |
ランヤンパってどこで売ってたの? |
突然の関係無い質問。
■ ジーク To:ヴェアリアス |
あ、確かこの近くでしたよ。 この時間ですし、もう閉まってるとは思いますけど(^^; |
話題をアルス捜しに戻す。
■ ジーク To:仲間 |
そうですねぇ・・・・。 ではアルスを探して酒場を覗いていきましょうか?(^^) |
■ ヴェアリアス To:仲間 |
時間も無いし、手分けして調べてみようか? ちょうど人数は足りるみたいだしね。 |
異論は無かった。
■ ヴェアリアス To:仲間 |
1時間後くらいに、この場所に集合でいいかな? あ、それから、わたしたちが彼の調査してることが知られたらまずいから、あくまで極秘捜査ってやつだからね。 他に変装とかした方がいいんだろうけど・・・・なんかわくわくしてきたわ(^-^) |
■ ジーク To:ヴェアリアス |
確かになんかわくわくしますね(^^) あ、でも一人一人別れてアルスを探します? ・・・・・ヴェアさん、一人で大丈夫ですか? |
■ ヴェアリアス To:ジーク |
大丈夫よ。わたしも冒険者なんだから。身を守る手段は持ってるわ(^ー^) ジークさんやエレボスさんも気をつけてね。 じゃっ、行ってくるね(^^)/ |
フードを目深く被ると、ヴェアは一番近い白ユリ亭へと向かった。
■ ジーク To:仲間 |
じゃ、私はひな鳥亭に行ってきますね(^^) おふたりも気をつけてくださいね。 |
■ エレボス To:仲間 |
なら私はあそこですね では、また後で合流しましょう |
エレボスは、残った竜の足跡亭へと足を向けた。
白ユリ亭 入口 1st Day 20:45- |
扉を開けて中に入る。
店内には鉢植えや、籠の花が数多く飾られていた。
席はカウンター以外に、4人掛けのテーブル席が4つ。
今はカウンターに2人、テーブル席は1つが満席、2つが2人ずつという状況。
殆どが普段着の男性客である。
カウンター内には、店の主人らしい中年のおかみさんが居た。
店の奥には、小さな舞台があった。
舞台の上に、歌姫らしい女性の姿が見える。
丁度歌い終わったところで、店内には歌声に替わり人の話す喧騒が満ちてゆく。
一見したところ、アルスの姿は見られない。
■ ヴェアリアス |
彼はいないみたいね。 |
赤毛の長髪に蒼い瞳のウェイトレスが寄って来た。
ヴェアの目をじっと見て話し掛けて来る。
■ 給仕 To:ヴェアリアス |
いらっしゃい。 テーブルも空いてるし、好きなとこ座って。 注文は何にする? |
ヴェアは植木の花に目をやりながら、、
■ ヴェアリアス To:給仕 |
花がいっぱい。酒場に花を飾るなんてめずらしいね。 気に入ったわ。 とりあえず、果実酒をお願いするわ。できるだけ軽いものをお願い。 |
■ 給仕 To:ヴェアリアス |
そ、ありがと。 果実酒で強くないのね。 |
カウンターへ酒を取りに行く店員。
その後を着いて、ヴェアもカウンターの席に座った。
白ユリ亭 カウンター席 |
■ ヴェアリアス To:給仕 |
いろいろと街を見てきたけど、この街は規模の割には人通りが少ないわね。 静かな街。昼はどうか知らないけどね(^^;; |
■ 給仕 To:ヴェアリアス |
さっき着いたの? この街に。 |
■ ヴェアリアス To:給仕 |
うん、ちょっと前にね。だからあまりこの街のこと知らないの。 さっきの言葉気に障ったら許してね。 |
■ 給仕 To:ヴェアリアス |
別に気にしてないよ。 |
■ ヴェアリアス To:給仕 |
それで、なにか面白いものとかないかな? 噂とかあったら聞かせてほしいな(^-^) 怪物の伝説とか、不思議な出来事とか。わたしそういうの聞くの好きなの。 お姉さんのとっておきとかある? |
■ 給仕 To:ヴェアリアス |
私もこの土地に来て少しの人間だから……。 そういうのは、ほら、あいつが得意。 |
舞台から降りた歌姫の方を示される。
彼女は今、舞台袖の演奏者と次の曲を打ち合わせていた。
栗色の髪を肩まで伸ばした娘で、楽しそうににこにこ微笑んでいる。
■ ヴェアリアス To:給仕 |
詩人さんか・・・彼女はこの街の人なの? |
■ 給仕 To:ヴェアリアス |
そう。 |
素っ気無い返事。
■ 給仕 To:ヴェアリアス |
お酒、2ガメルね。 |
■ ヴェアリアス To:給仕 |
ごちそうさま。いい香りのお酒ね。 |
2ガメルをカウンターに置く。
少し待っていると、歌姫が舞台に上がった。
白ユリ亭 小舞台 |
■ 歌姫 To:全員 |
白ユリ亭に来て頂いてありがとうございます(^^) エリィ、今日最後の歌は、ロスフェルに伝わる「白ユリ姫」の詩から──。 |
軽くテンポの良い曲調に合わせて歌われる詩。
その内容は白ユリに宿った精霊が、人間の男を魅了してこき使うというもの。
『気を付けないと、ほら、そこの貴方も彼女の奴隷に』
という男性客を意識した歌詞であった。
■ ヴェアリアス |
・・・・・(^^;; ジークさんが聞いたらなんて言うかな。 |
歌の後半は、歌いながら客の間を廻っておひねりを集めるエリィ。
周りの客が、3〜5ガメルを出すのを見て、ヴェアも5ガメルを渡す。
手を振ると、軽く振り返して応えてくれた。
白ユリ亭 カウンター席 1st Day 21:10- |
歌い終わったエリィがカウンターに来る。
■ ヴェアリアス To:エリィ |
こんばんは。ちょっといいかな? |
今晩の収入を店のおかみさんに渡し、声を掛けたヴェアの方を向く。
■ エリィ To:ヴェアリアス |
何ですか? お客さん(^^) |
■ ヴェアリアス To:エリィ |
さっきの詩、なかなか個性的で面白かったけど・・・。 あれってこの街の詩なの? もしよかったら、他にも面白い話を聞かせてくれない? お酒くらいならおごるよ。そちらの方も一緒にどう? |
楽器を片付け終えた、初老の演奏者にも声を掛ける。
■ エリィ To:ヴェアリアス |
あ……ごめんなさい。 今日はもう、家に帰らないといけないんで(^^; また明日、来て下さい(^^) |
演奏者も辞退した。
■ ヴェアリアス To:エリィ |
旅の途中だからあまり長居ができないの(^^;; ちょっとの間だけでもいいんだけど・・・・だめかな? ベルダインから来た知り合いと待ち合わせしてるんだけど・・・。 彼もそういう話を聞きたがってたし。 |
粘るが、
■ エリィ To:ヴェアリアス |
家で、弟が待ってるんです(^^;; 本当にごめんなさい。 |
■ ヴェアリアス To:エリィ |
そう、弟さん思いね。ひきとめてごめんなさい。 |
手を振って見送るしかなかった。
帰り支度を始めた席の清算や、片付けで忙しく働く店員。
まだ残る客も居たが、店内は閑散とした。
■ エリィ To:給仕 |
それじゃ、テス。また明日(^^)/ |
■ テス To:エリィ |
ああ。気をつけて帰るんだよ。 |
エリィは店の裏口から出ていった。
■ ヴェアリアス |
あーあ、時間余っちゃったな。どうしようかな・・・。 |
片付けが一段落するのを待って、テスに話し掛ける。
■ ヴェアリアス To:テス |
そういえば、向こうの方に大きな建物があったけど・・・? |
■ テス To:ヴェアリアス |
へぇ。目が良いんだね。 多分それ、領主様のお城だよ。 |
■ ヴェアリアス To:テス |
へぇ、お城なんだ。 じゃあ、貴族様が住んでるわけね。わたしたちとは違う生活送ってるんだろうなぁ。 |
■ テス To:ヴェアリアス |
憧れる? 私はそうは思わないんだけど。 |
■ ヴェアリアス To:テス |
詩人が歌うような王子様がいるなら憧れるけどね。 現実を見てイメージを壊したくないっていうのが本音かな。 でも噂に聞く貴族の生活に比べたら、旅は危険がいっぱいだけど自由でいいものよ。 こんなおいしいお酒を飲めたりするしね(^-^) |
■ テス To:ヴェアリアス |
酒はお金があれば、ね。 憧れは、領主のルドラって奴を見たら壊れるかも。 |
■ ヴェアリアス To:テス |
へぇ、そんなにひどい人なの? そのルドラって領主様。 でも、領主様を悪く言うなんてなにかあったの? |
■ テス To:ヴェアリアス |
別に……。 顔はそんなに酷くないんだけど、王子様って柄じゃないだけ。 |
■ ヴェアリアス To:テス |
領主様の顔見たことあるの? もしかしてお忍びで来たりとかするの? どこかの物語のような感じで。 |
■ テス To:ヴェアリアス |
住んでたら、誰だって顔くらい見る機会はあるよ。 お忍びでも来てくれれば、こっちは儲かってありがたいね。 |
■ ヴェアリアス To:テス |
ふうん、そんなもんなんだ・・・。 |
話題を変える。
■ ヴェアリアス To:テス |
そういえば、ここに来たときちらっと聞いたんだけど、ここの領主の家って魔法の剣持ってるらしいわね。 あなたは見たことがある? どんなのか見てみたいなぁ。 |
■ テス To:ヴェアリアス |
へぇ。初耳。 そういうの、高く売れるんだろうね。 |
■ ヴェアリアス |
(あれ、そんなに有名じゃないのかな) |
期待した情報は得られなかった。
客の数は減り、ヴェアを含めて4人程になる。
■ ヴェアリアス To:テス |
そろそろ時間かな。長居してごめんね。 ごちそうさまでした。 |
■ テス To:ヴェアリアス |
待ち合わせの相手、来なかったね。 |
■ ヴェアリアス To:テス |
どこかでナンパでもしてるのかもね(^^;; |
■ ヴェアリアス To:テス |
あ、そうだ、この街で夜中歩いてて危険なところとかあったら教えてくれない? なにしろ不案内だから (^^;; |
■ テス To:ヴェアリアス |
あんたみたいなのは、早く宿屋に戻るべきだと思うよ。 |
■ ヴェアリアス To:テス |
わたしみたいなの? これでも護身術は身につけてるつもりだけど。 もしかしてそんなにここは物騒なの? |
■ テス To:ヴェアリアス |
右や左が分かってない旅人が狙われるくらいにはね。 あんたが1人で出歩くのは、大人しくしてる馬鹿犬の前に餌を投げてやるようなもんだよ。 |
言い方にカチンとくるヴェア。
■ ヴェアリアス |
褒められてるのか貶されているのかわからないけど・・・(--;; |
■ ヴェアリアス To:テス |
あ、さっきの歌姫さんの家も教えてくれたら嬉しいな。 街を出る前にぜひ聞いておきたいし。 大丈夫、迷惑にならないようにするから。ね? |
頼み込むが、
■ テス To:ヴェアリアス |
ごめん。家知らないんだ。 |
そう返される。
■ ヴェアリアス To:テス |
そう・・わかった。気にしないで。じゃあね。 |
席を立つ。
店を出かけて、もう1つだけ聞いてみた。
■ ヴェアリアス To:テス |
歌姫さんはいつも何時ごろ来るの? |
■ テス To:ヴェアリアス |
昼時には来てるよ。 |
仲間と別れてから丁度1時間。ヴェアは集合場所に戻った。
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