砦本館 2階 廊下 1st Day 14:50- |
ジークは、ティアードが呼びに来るまで、割り当てられた部屋で待機する事にした。
■ ジーク |
う〜ん、あのメイドさん、リュセラさんではないんですかねぇ? 気になりますねぇ。 |
愛しの女性を思い出して呟く。
1st Day 15:00- |
部屋の扉がノックされる。
間を空けて扉を開き、顔を覗かせたのは、初めて見る娘。
もう1人の使用人、セレンである。
手には小包を持っていた。
■ セレン To:ジーク |
ジークさんですよね。 用意が出来たので、街へと出掛けますよ。 案内なら、任せて下さい(^^) |
■ ジーク To:セレン |
えっ? えっ?(^^;;; あ、え〜と、お忙しいところ申し訳ないです。 ・・・・と、あ、荷物お持ちしましょう(^^) |
そう言って手を差し出す。
が、しかし、
■ セレン To:ジーク |
これは軽いですし、自分が持ちます。 お気遣いありがたいですが、自分の仕事なので(^^) それと、セレンです。はじめまして。 |
出してもらった手で、軽い握手を交わす。
■ ジーク To:セレン |
あ、はじめまして、ジークです(^^) よろしくお願いしますね(^^) |
2人は部屋を後にした。
砦本館前 1st Day 15:03- |
砦の本館から出ると、木の下でアルスがまだ寝ていた。
■ セレン |
また、あんな所で……。 |
アルスに近寄るセレン。
■ セレン To:アルス |
アルス、こんな所で寝てたら駄目だって。 |
しかし、素直に起きそうにない彼。
■ ジーク |
(アルス・・・・?) |
『呼び捨て?』 と気に止めるジーク。
起こすのを途中で諦め、セレンが戻ってくる。
■ セレン To:ジーク |
はぁ。 行きましょうか(^^; |
■ ジーク To:セレン |
そうですね(^^) |
開いている門を潜り、2人は市街に向けて歩き始めた。
砦 > ロスフェル市街 1st Day 15:05- |
並んで歩く、ジークとセレン。
中央街までは、一本道が続く。
■ ジーク To:セレン |
そういえばティアードさんはどうなされたのですか? |
気になった事を聞いてみる。
■ セレン To:ジーク |
ティアちゃんは、街の案内なら自分の方がって。 自分も、街に出れて嬉しいです(^^ |
■ ジーク To:セレン |
あ、そーなんですか? ということは・・・・失礼ですがセレンさんはその街で育ったんですか? |
■ セレン To:ジーク |
はい。生まれもここです。 |
素直に答えてくれる。
■ ジーク To:セレン |
それなら詳しいわけですよね(^^ |
生家について聞いてみたかったが、フォンから聞いた予備知識――スラム出身だという事、が邪魔をした。
話題を変えて、話を続ける。
■ ジーク To:セレン |
あの砦に勤めてから長いんですか? |
■ セレン To:ジーク |
もう、1年になると思います。 お給金いいんですよ。今は、月200ガメルに上がったんです。 |
■ ジーク To:セレン |
1年ですか・・・。 フォンさんやトーラさん、ティアードさんとか、先ほどお会いした方々も長いんですか? |
■ セレン To:ジーク |
フォンさん達は、長いみたいです。 ティアちゃん、あ、ティアードさんはついこの間来たんですけど…。 でも、前にもオランの屋敷で似た仕事してたそうです。 だから、自分なんか色々教えてもらってばかりで(^^; |
照れくさそうに笑って答える。
■ ジーク To:セレン |
フォンさん達はやっぱりそんな感じですよね(^^; ティアードさんが新しいんですか? 結構堂々としていましたから、てっきり長いのかと(^^; |
■ セレン To:ジーク |
やだ…。やっぱりそういう目で見てます? |
少し恥ずかしそうに。
"使用人の働きを見る目"という意味である。
■ ジーク To:セレン |
はぁ(^^ゞ |
当り障りの無い返事をジークは返しておいた。
1st Day 15:12- |
■ ジーク To:セレン |
街までって、どれくらいなんでしょう? あと、どんな所なんですか? |
■ セレン To:ジーク |
すぐですよ。こんな風にお話しながらなら(^^) で…どんな所と言えばいいんでしょうか(^^; 他の街に行った事ないから良く分からないですけど、普通の街だと思います。 |
■ ジーク To:セレン |
人と話していると、すぐ時間が経ってしまいますよね(^^) どんな所ですか・・・・。 そうですね・・・たとえば名物料理とか史跡とか教えてくださいな(^^) |
すっかり観光客である。
■ セレン To:ジーク |
料理という訳じゃないんですけど、トウモロコシの粉で作った美味しいお菓子を街角で売ってたりしますよ。 後で時間があれば寄ってみます? |
■ ジーク To:セレン |
お菓子ですか? そうですね(^^) お土産に、ちょっと買っていきたいです。 |
誘いに乗って、そう言葉を返した。
ロスフェル市街 1st Day 15:20- |
街の中心部より少し離れた場所。
1軒のこじんまりとした屋敷の前で立ち止まるセレン。
■ セレン To:ジーク |
ちょっと待ってて下さい。 あ、中に入って待っていた方がいいかも……。 お茶くらいは出るかも知れませんし。 |
■ ジーク To:セレン |
あ、いえいえ、気にしないでください(^^) ここで待ってますので。 |
数分経過。
ジークが表の方を見ていると、1人の娘が両手に何やら抱えて屋敷を訪れる。
身長160ちょっと。ちゃちな皮鎧を着てますが、露出度高め。
少しくせ毛になってる黒髪をバンダナや髪飾りでまとめていた。
背中にロングボウが見えますが、狩人というよりは蛮族風。
年の頃は18〜20というところである。
■ ジーク To:娘 |
(ん?・・・・この娘、ガルガライズ出身だろうか?(^^;) |
大量に抱えた物は何か食べ物の包みらしく、甘く香ばしい匂いがした。
■ ジーク |
(うん? 良い匂い(^^)) |
ジークが包みを見たのに気付く娘。
初対面第一声は、
■ 娘 To:ジーク |
これ、欲しいのら?(^-^)p |
である。
■ ジーク To:娘 |
こんにちわ。美味しそうな匂いですね(^^) うん、もちろん欲しいです(^^) |
素直にねだってみる。
■ 娘 To:ジーク |
ティニャ、機嫌いーからあげるのら♪ |
そう言うと、包みを 7つ、押し付ける様に渡してくれる。
■ ジーク To:ティニャ |
おとと・・・・ 7つもくれるのですか?(^^) ありがとう。 |
■ ティニャ To:ジーク |
いっぱい食べて、見張り頑張るのら(^^ |
ティニャは、そのまま屋敷に入っていった。
■ ジーク To:ティニャ |
頑張るよ(^^; (でも見張りって・・・・(^^;) |
突っ立っていたから、間違えられたのかも知れない。
セレンを待つ間に、包みを開けて食べてみる。
クレープによく似たそれは、口の中で柔らかな甘味を残してすぐに溶ける、軽いお菓子であった。
■ ジーク |
あ・・・・・・・美味しい(^^) |
1つ食べ終えた時、荷物を届けたセレンが戻って来る。
匂いに気付いて、ジークの持つ包みを見る。
■ セレン To:ジーク |
あれ? 待っている間に、買いに行ってたんですか(^^; よく店の場所分かりましたね。 |
■ ジーク To:セレン |
いえ、さきほどこの屋敷の方・・・ですかねぇ(^^; その人にもらったんですよ。 これが、名物のお菓子なんですか? |
誤魔化さなくてもいいのに、と思うセレン。
■ セレン To:ジーク |
もらったんですか。良かったですね(^^; "ランヤンパ"、と店に書いてありませんでした? |
待っている間に、お菓子を買いに行く人間に見られていた。
■ ジーク To:セレン |
あの・・・・。いえ、いいです(^^; |
■ セレン To:ジーク |
実は、ティアちゃんに2つ買って来るよう頼まれてて…。 帰りに店に寄っていいです? ……えっと、2個で1ガメルでしたっけ? |
■ ジーク To:セレン |
そうなんですか? ぢゃ、美味しかったし私も買っていこうかな?(^^) 帰り際にでも寄っていきましょう。 |
買いに行ってない、と強くは言わない。
■ セレン To:ジーク |
そ、そうですね。 |
粛然としないものを感じるセレン。
何はともあれ、2人は屋敷の前を後にした。
ロスフェル市街 1st Day 15:35- |
屋敷の次は、学院の出張所へと向かう。
■ ジーク To:セレン |
学院はこっちでいいんですか? |
道々、セレンに聞くジーク。
■ セレン To:ジーク |
あ、こっちです。 |
全然逆方向だったので、腕をくい、と引かれる。
■ ジーク To:セレン |
おっと(*^^; |
少し照れるジークであった。
ロスフェル市街 賢者の学院 出張所 1st Day 15:40- |
学院の出張所に到着。
建物には窓口があり、1人の老婆が暇そうにしていた。
■ ジーク To:セレン |
あ、すみません。ちょっと待っていてください(^^; 薬を買うだけですのですぐ済むと思いますから |
窓口の老婆に話し掛ける。
■ ジーク To:老婆 |
こんばんわ(^^) いやぁ、暑いですね〜。 あ、すみません、酔い止めの薬を頂きたいんですけど。 |
ジークの格好を見る老婆。
■ 老婆 To:ジーク |
暑いなら、その鎧脱げばいいと思うがねぇ……。 |
■ ジーク To:老婆 |
そうなんですけどね〜(^^; 一応商売道具ですから。 |
老婆は、よいしょ、と手近にあった帳簿を開いて調べ始めた。
■ 老婆 To:ジーク |
……酒の酔いかい? 馬車や船の酔いかい? |
■ ジーク To:老婆 |
あ、馬車酔いの薬です(^^ |
帳簿がぺらぺらとめくられる。
■ 老婆 To:ジーク |
それなら良いのがある。 よく効くよ。 300ガメル出せるかい? |
■ ジーク To:老婆 |
300ガメルですか? (お財布確認中) ええ、ありますけど? |
所持金は、900ガメル程あった。
■ 老婆 To:ジーク |
それじゃ、1瓶 300ガメルだね。 |
予算(フェリオ提示)額の 3倍である。
■ ジーク To:老婆 |
300ガメルですか? も少し安いのはありませんか?(^^) |
■ 老婆 To:ジーク |
けちけちしてると、効き目も悪いんだよ。 …仕方ないねぇ。 |
腰を上げて、奥の棚の下から薬瓶を持ってくる老婆。
「100ガメル」という札が付いているのが見えたが、その札を無造作に千切ってから窓口に置く。
■ 老婆 To:ジーク |
1瓶 200だよ。文句は無いね。 |
■ ジーク To:老婆 |
・・・・・・・ええ(苦笑) |
性格的に、値引きを押し通せないジーク。
素直に 200ガメルを支払い、小さな薬瓶を受け取った。
一緒に貰った説明文には、「口当たりの良い酒と混ぜて飲む事」と書いてある。
酒 1リットルに対して1瓶の割合、と。
しげしげと、薬瓶を見ながら考える。
■ ジーク |
(アルトさん。お酒飲めるんですかねぇ) |
買い物を終えて、窓口を後にするジーク。
■ セレン To:ジーク |
良い買い物出来ました? |
セレンが聞いてきた。
彼女の給金、1ヶ月分の買い物である。
■ ジーク To:セレン |
ええ(^^) |
笑顔で言葉を返す。
2人共、用事が済んだ所で、
■ セレン To:ジーク |
ロスフェルは初めてですか? |
■ ジーク To:セレン |
ええ、初めてです(^^) というか、オランに来てからまだそれほど日がたってませんので(^^ゞ |
■ セレン To:ジーク |
お城の跡とか、案内しましょうか? |
■ ジーク To:セレン |
あ、お城の跡ですか? 面白そうですね(^^) よろしかったら案内してください。 |
セレンに、街の中心、城の跡へと案内してもらう。
ロスフェル城跡地 1st Day 15:50- |
跡地には、粗末な小屋が建ち並んでいた。
所々残っている壁や堀が、当時の名残りとして目に付く。
■ ジーク To:セレン |
う〜ん、かなり派手に壊れてるんですね・・・・・。 |
■ セレン To:ジーク |
興味があるかどうか…。 この奥に、地震で壊れなかった物があるんですよ。 |
■ ジーク To:セレン |
あ、ではそちらの方に行ってみましょう。 |
城跡の奥へと、向かう。
途中、跡地に住んでいる者の視線を感じたが、何も面倒な事は起きなかった。
そして、セレンが見せたい物のある場所に着く。
その一画は、部屋ごと損傷を免れた場所であった。
セレンに連れられて部屋の中に入ると、部屋の中心に"それ"はあった。
■ ジーク To:セレン |
ここは壊れなかったんですね〜。 って・・・・あれは? |
大きさは2m四方。
ドワーフの手によるものか、精緻な街の模型が置かれていた。
どうやら、地震前のロスフェルを元にして作られた模型らしい。
街の規模は、現在より多少大きかった。
■ ジーク To:セレン |
街の模型? |
頷くセレン。
■ セレン To:ジーク |
先々代の領主様が作らせた物だそうです。 |
砦も模型の端にあった。崩れる前の城も立派に作られている。
見慣れない、と言うより今の街には無い白い尖塔が、東の街外れに立っていたりした。
■ セレン To:ジーク |
どうです? "箱庭"って呼ばれてるんですけど、凄いですよね。 |
ジークの隣で、模型を覗きこみながら言う。
■ ジーク To:セレン |
箱庭・・・・ですか・・・・・。 凄いですね・・・・・。 |
食い入るように見るジーク。
■ ジーク To:セレン |
東の外れの白い尖塔って、今はもうないんですか? |
■ セレン To:ジーク |
神殿の前に立っていたんですけど、今は……。 朝日に輝いて、綺麗だったんですよ。 |
■ ジーク To:セレン |
今は・・・・・? でも奇麗な塔だったんですか・・・一度見てみたかったですね。 |
落胆のため息をつく。
薄暗い部屋の中で、模型鑑賞を楽しむ2人――。
■ ジーク To:セレン |
さて、そろそろ戻りましょうか?(^^) あんまり遅くなるといけませんしね。 |
にこやかな笑顔で、セレンに話し掛ける。
■ セレン To:ジーク |
はい(^^) |
2人は、来た道を引き返して街に戻った。
ロスフェル市街 中央通り 1st Day 16:10- |
宿屋や酒場に加え、小さな市も立って賑わっていた。
■ ジーク To:セレン |
では・・・え〜と「ランヤンバ」でしたっけ? そちらに寄ってから帰りましょうか?(^^) |
■ セレン |
「ランヤンパ」です……。 何個買おうかなぁ。 |
既に意識は店の前。
■ ジーク To:セレン |
ははは、すみません(^^ゞ |
店まで、セレンが先導してくれる。
店は幾つかあるが、そこが一番美味しいとの事。
着いた店は、屋台風の出店であった。
ロスフェルでは周りを見ても同じ様な店ばかりで、ちゃんとした店の方が少ない。
■ ジーク To:セレン |
おいしそうな良い匂いですね(^^) |
■ セレン To:ジーク |
はい、お腹空いてきました(^^; |
店の前に立つ。
■ 店のおじさん To:セレン |
おや、いらっしゃい。久しぶりだね、セレンちゃん。 そっちの彼は誰? |
セレンはちょっと返答に悩んだ。
ジークがフォローして答える。
■ ジーク To:おじさん |
あ、フォンさんの知り合いで、いま砦に滞在してるんです(^^) で、セレンさんに街の案内をしてもらった帰りでして。 |
■ 店のおじさん To:ジーク、セレン |
なんだ、黄昏の城のお客さんかい。 セレンちゃんも大変だね。 |
■ ジーク To:おじさん |
ははは(^^ゞ (黄昏の城・・・・・?) |
目の前で、ランヤンパが焼かれる。
■ ジーク To:おじさん |
おいしそうですね(^^) 20個ください(^^) |
と、10ガメルを手渡す。
8個頼んだセレンも代金を払おうとしたが、ジークはその分も出した。
■ 店のおじさん To:セレン |
今、アルス君も帰ってるんだってな。 また2人で来てくれよ(^-^) |
■ ジーク |
(ふむ? ・・・・またアルスですか?) |
焼き上がったランヤンパを受け取って、セレンにも渡す。
■ セレン To:ジーク |
ジークさん、ありがとうございます。 |
代金を支払ってもらい、済まなさそうに言うセレン。
■ ジーク To:セレン |
案内してもらったお礼ですから。 さて、そろそろ戻りましょうか?(^^) |
2人は砦への帰路に着いた。
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